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イギリス医学部留学記:グラスゴー大学で学んだ5年間と研修医生活

こんにちは!Yuiです。イギリスに15歳の時に単身留学し、2022年にUniversity of Glasgow(グラスゴー大学)の医学部を卒業しました。前回までは大学に入る前までのことでしたので今回は医学部での経験について書きたいと思います。

イギリスの医学部受験

当時(2016年頃)のイギリスにはスコットランドを含め、医学部を持つ大学は30校ほどしかなく、すべて国立大学でした。定員は大学によって異なりましたが、留学生は全体の7.5%までという決まりがありました。

UCASを通して出願し、Medicine(医学科)は最大4校まで受けられますが、大学によって必要な試験が異なりました。A-levelなどでの良い成績はもちろんのこと、UKCAT(今はUCAT)やBMAT(現在は廃止だそうです―詳しくはこちらを参照ください)などの適性検査が必要でした。

それをクリアすると最大の難関は面接でした。面接では世界中の留学生が集められ、シンガポールやマレーシア、ヨーロッパからの志望者が待合室にいました。

イギリスの医学部選びのポイント

PASSPORT運営元の留学エージェント「Moi Education」の医学部のページにもあるように、大学によって入試も異なればその大学の教え方も異なります。そのため、自分に合った方針の大学や、学生の多さなどを考慮して4つまでの大学を選びます。

授業スタイル

イギリスの医学大学の授業はPBL(Problem Based Learning)、Traditional learning(伝統的な授業)あるいは両者混合のIntegrated learning style(統合型授業)という教え方の違いがありました。

PBLとは、レクチャーではなく小さいグループに分かれて話し合いながら勉強をするという方法です。Traditional learningはレクチャーのみで勉強する方法です。主にオックスフォード大学とケンブリッジ大学がそれを実施していました。ほとんどの大学がPBLを取り入れていて、統合型授業(PBLとレクチャーの混合)の場合とPBLだけの大学がありました。私が卒業したグラスゴー大学は統合型授業を採用していて、それも選んだ理由の一つでした。

私はそれに加え、あまり大きすぎない大学が良かったのと、当時数少なかった解剖学の授業で実際の人体の解剖ができると言われていた大学だったことを理由にグラスゴー大学を選びました。

グラスゴー大学医学部1、2年目の時間割: 解剖学

グラスゴー大学の医学部は他の理系の学部と別なので入学直後から医学の勉強が始まりました。最初から皮膚の構造について授業がありました。スコットランドに着いたばかりの私にはスコティッシュアクセントが難しく、教授のほぼ全員がグラスゴーの人だったので授業を聞き取るのにも苦労したのを覚えています。

入学したときにもらったgoody bagに入っていたもの
入学したときにもらったgoody bagに入っていたもの

1年目のレクチャーは朝に医学部のホールで行われ、お昼休憩の後は解剖学などラボの時間でした。ホルマリンに漬けられたご遺体がいくつもある部屋に入り、実際にメスを渡されて解剖していきます。週ごとに習っているトピックに合わせて教授の指示に従って解剖していきました。始める前にはご献体くださった方に感謝の気持ちを込めてお祈りをしました。

週2くらいの頻度でPBLがあり、それ以外はレクチャーでした。PBLではレクチャーで習っていることと同じ内容で、患者さんの事例が渡され、担当の先生(教授ではなく医師)を含めてグループでディスカッションを行います。

PBLの授業で先生が描いた膵臓とその周辺の臓器
PBLの授業で先生が描いた膵臓とその周辺の臓器

PBLの他にもVS(Vocational Studies)という授業があり、同じくグループに分かれます。この授業ではコミュニケーション力を上げたり、道徳的な話し合いをしたりする場でした。Breaking bad news(癌の診断報告といった残念な結果の告知の仕方など)や怒りを表す患者さん、そして性病の診断結果の報告など、難しいコミュニケーションの場でどう対応するかを習いました。

先生がまず見本を見せたあとグループ内で話し合います。その後1人ずつカメラのついた部屋に行き、患者役のボランティアさんに対して指定されたやり取りを行います。グループ全員で1人ずつのパフォーマンスを評価します。とても緊張しますが、毎週のようにあったので段々と慣れていき、自信がつきました。

病院実習の始まり

1年目は1ヶ月に1、2回だけ、病院に行ってグループでBedside Teachingがありました。これは実際に入院している患者さんに先生が許可をとり、患者さんの病名を知らない状態でグループごとに質問をし、病名を当てる授業でした。その後その病気について話し合い、学ぶ場でした。やはり最初の方でこれを経験できるのはとても楽しかったです。時々GP(General Practitioner/かかりつけ医)にも行き、GPでよくみられる病気の話や、対処法、そして在宅医療などの勉強もしました。

2年目からは2週間に1回くらいに増え、3年生では週2回ほどありました。

魔の3年目

グラスゴー大学では3年次が一番きついとされていました。最初の15週間は週3回朝から晩までレクチャーを受け、残りの2日は一日病院実習か、GP実習でした。時々レクチャーの時間の代わりにCBL(Case Based Learning)というPBLよりも実習につなげたグループ(私は正直PBLとの違いはあまり感じませんでした)での授業もありました。

その15週間が終わると、とても大きな大事な試験があり、それに合格すると本格的な実習が始まるのでした。

急な臨床実習漬けの毎日

試験合格の翌週から実習が始まりました。数人ごとに病院と科が分けられます。だいたい同じ病棟には1人、多くても2人でした。私は最初にCCU(Coronary Care Unit/冠動脈疾患集中治療室)に割り振られ、病棟に着きましたが私を待っているような人はいませんでした。みんな忙しなく動いている中ぽつんと立ち止まっていると、看護師さんが話しかけてくれました。医学部生だと言うと、「医師はみんなあっち行ってるよー」とだけ言われ、どうしたらいいかわかりませんでした。

そのまま動けないでいると、HCA(Healthcare Assistant)の方が荷物置き場を教えてくれ、荷物を置いて出てくると看護師さんが「もしかして臨床実習初めて?」と察してくれました。そうだと伝えると、医師を一緒に探し、紹介してくれました。

医師からはなんの指示もなく、とりあえず「Follow me」とだけ言われたので、ただひたすら必死について回りました。このように臨床実習では教えてくれそうな医師を捕まえ、同行していいか聞き、医師の仕事を見学します。運が良ければ結構教えてくれる医師もいて、運が悪ければ邪魔扱いされながら1日を過ごしました。

回診の時間には医師と一緒に病室を巡回し、ただよくわからないままついて回りました。決められた授業などがある時は抜けて授業に行き、大学から与えられたチェックリストをこなしていかなければなりませんでした。そのチェックリストには「問診をする」「循環器の身体診察をする」「血圧を測る」「心雑音を聞く」「心筋梗塞の患者さんの話を聞く」などいくつもの項目がありました。

GlasgowにあるQueen Elizabeth University Hospital
GlasgowにあるQueen Elizabeth University Hospital

その科の臨床実習が終わるまでにチェックリストの項目をすべて達成し、その科の医師からサインをいただき、提出することが必須でした。その他にもPhysiotherapist(理学療法士)やOccupational therapist(作業療法士)などの医療従事者について回る日もありました。

一応それぞれの科にEducational Supervisor(教育担当指導医)という実習生担当の先生(医師)がいて、実習が始まった数日後に1回、終わる時に1回ミーティングをします。しかしみんなとても忙しいので記憶にあまりないくらいその2回以外は関わってくれず、ミーティングの時間を確保するのも一苦労でした。最後に出席率や態度、やる気が評価されると“Merit”が与えられました。

3年生は一般内科と一般外科をいくつか回りました。3年目が終わると、Intercalationといって一旦医学部から抜け、他の学士号(提携している科目のみ)を1年で取得することのできるコースもありました。私は残念ながらやりませんでしたが、それで学士号をもう一つ取得することで就職に有利になることもあります。

4年目: 本格的な病院実習へ

4年生になると授業はほぼ病院内で行われるので、キャンパスに行くことはほとんどありませんでした。色々な病院を回るので車がないと不便でした。

コロナの後からできた医学生専用のscrubs(医療用白衣)
コロナの後からできた医学生専用のscrubs(医療用白衣)

更に10週間ずつ一般内科と一般外科を回り、レベルアップしたチェックリストをこなすと同時にPortfolioの提出が必要でした。それには自分が選んだ患者さんのケースレポートと、その病気についての論文らしきものを書きました。

その合間にも授業があり、一般外科と一般内科が終わるとまた試験がありました。それに合格すると他の科の実習が始まりました。

私の代はここでコロナのパンデミックが始まり、一時中断になりました。

5年目と最終試験: OSCEとは

最終学年では最終試験に向けての勉強はもちろんのこと、実習や課題もひたすら出されました。神経内科、形成外科、整形外科、眼科、耳鼻咽喉科、産婦人科、小児科、救急科、精神科そしてGPを回りました。それぞれのチェックリスト、そしてレポートは相変わらず必須でした。

それに加え、Prescribing Safety Assessmentという処方するための試験もあり、それにも合格しないと卒業して研修医が始まってから処方だけできないことになるのです。ただしこの試験は当時おそらく年3回くらいチャンスがあり、研修医1年目の終わりまでに合格すればいいとのことでした。

実習の終了から試験までわずか2週間しかなく、実習も毎日5時まである中で勉強するのは大変でした。筆記試験では記述問題と選択問題の2つがありました。それに加え、OSCE(Objective Structured Clinical Examination/客観的臨床能力試験)という臨床試験もありました。

OSCEでは小部屋にそれぞれ試験監督の先生とボランティアの他の学年の学生や役者さん、病院の患者さんのいずれかがいます。受験生は1人ずつ部屋のドアの前に立ち、1回目の笛が鳴るとドアに貼ってあるInstructionを読みます。そこには「あなたは2年目の医者です。患者は38歳の女性、主訴は頭痛。問診をし、CNS examinationをしなさい」などという情報があります。2回目の笛が鳴るとノックをして部屋に入り、自己紹介から始めます。

そこでコミュニケーション力、理解力、知識、そして与えられた項目を正しく実施するかなどで総合得点がつけられます。試験監督がその後質問をしてくることもあります。患者さん役の人があえて難しく反応してくることもあり、対応力を試されます。

このような形式の試験を連続で4つ行い、それが4日間続きました。

この試験もある一定の数を合格しないと卒業できません。毎年多くの学生が落第しますが、筆記は得意でもOSCEのせいで落第してしまった学生も少なくありませんでした。

そのくらい重要でしたので、試験勉強しながらも週末に何人かの友達と集まり、3、4時間かけてお互いに模擬OSCEをして練習しあいました。

イギリスの医学部卒業後と研修医生活

今は変わってしまいましたが、私たちの代は最終試験の前にもう一つ適性検査があり、その結果に応じて研修先の病院が決められました。現在はこの試験は廃止され、研修医の勤務先はランダムになったそうです。しかし、これも不評のため再び変更される可能性もあるようです。

最終試験に無事合格すると6月末に卒業式があり、そこからは正式に自分のことをドクターと呼べます。そして8月の最初の水曜日から与えられた病院で研修医が始まります。最初は仮免許状態で働くのですが、オピオイドの処方ができないなどの小さな制限以外は他のジュニアドクターとほぼ同じでした。

医学部の卒業式典の様子
医学部の卒業式典の様子
卒業式
卒業式

研修医の時にも担当のSupervisorがいて、定期的に業務の経過報告をします。お給料も入り、本格的に医者としての仕事ができ、医学生の時よりも毎日が充実していて楽しかったです。

研修医の間も同じくチェックリストのようなものがあり、しっかりとすべてをこなさないといけませんでした。授業も週1でお昼休みにあったのでその出席や、ケースレポート、先輩医師とのディスカッションなど、仕事の合間を縫って行わなければなりませんでした。CAPSというClinical procedure(臨床手技)のチェックリストもありました。

同期や他の医療従事者からの評価も必要で、それをすべてクリアすると2年目に上がれます。2年目は本免許になるのでできることが少し増え、同様にクリアすると研修医修了書がいただけます。

その後のキャリアは人それぞれで、専門医になったり、いろいろな科を転々としたりするなどさまざまです。最近ではイギリスの医師免許の書き換えだけで行けるオーストラリアに1、2年行く人も増えました。

最後に

医学部の勉強は決して楽ではなく、試験のたびに涙しながら勉強していました。卒業の日を夢見て頑張ってきたからこそ、最終試験に合格した時の気持ちは今も忘れられません。

医者の道を進んで本当に良かったと思いますし、私を育ててくれたグラスゴー大学にも感謝の気持ちでいっぱいです。

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【イギリス大学受験】GCSE, A-levelからインペリアルカレッジロンドン合格

こんにちは!Kenshuです!今回はイギリスの大学に入るために必要な準備、「どうやって受験するの?」などを自分の経験と一緒に説明していこうと思います。一つ注意点として、僕はイギリスの高校から進学したので、日本や他国の高校からの進学とは少々異なる部分があると思います。日本の公立高校から進学したい方は以下の記事を参考してください。 https://passporter-media.com/articles/14/ イギリスの大学に合格するまでの大まかな流れ 基本的にイギリスの高校から大学に出願するにはこのような流れをたどります。 イギリスの大学に合格するまでの流れ GCSE Form 4、5の2年間受け、Form 5の最後に試験がある AS-level A-levelの1年目であるForm 6に受ける試験 UCASから出願 基本情報の入力 GCSEとAS-levelの成績、Personal Statement(志望理由書)の提出 志望校選択 Admission TestsとInterview(面接) A-level Form 6、7の2年間受け、Form 7の最後に試験がある 最終合格発表 これらのプロセスの一つ一つについて、自分の経験を基に詳しく解説していきます。 GCSE: イギリス大学受験の幕開け 実はイギリスでの大学受験はGCSE(中等教育修了試験)から始まります。この理由は後述します。 GCSEはForm 4(中学3年)からForm 5(高校1年)にかけて学ぶイギリスのカリキュラムです。6科目以上取らなければいけなく、学校によって受けられる科目の数は異なります。僕の行っていたConcord College(コンコルドカレッジ)では必修科目含め10個まで受けることができたので僕は10科目を取りました。 https://passporter-media.com/articles/24/ GCSEにはEnglish(英語)とMathematics(数学)の必修科目の他、選択科目がたくさんあります。コンコルドではPhysics(物理)、Chemistry(化学)、Biology(生物)、Geography(地理)、Computer Science(コンピューターサイエンス)、History(歴史)、Art(図工)、Drama(演劇)、Religious Studies(宗教学)などを受けられました。自分の周りの生徒たちはほとんどが8から10科目を取っていました。 Form 5の5、6月になるとGCSEの試験が始まります。各科目1(最低評価)から9(最高評価)までのGradeがつけられます。 「大学受験はGCSEから始まる」とい言えるのは大学に出願する際、GCSEの成績を提出しなければいけないからです。例えば、イギリスの一流大学で物理を専攻したかったらGCSE Physicsで必ずと言っていいほど8か9が必要になってきます。 そのためGCSEの結果次第で自分のやりたい分野や行きたい大学が絞られます。 AS-level(A-levelの1年目) GCSEのカリキュラムと試験が終わった後はA-levelというカリキュラムを取ります。A-levelはGCSEと同じ2年間のカリキュラムです。AS-levelというのはA-levelでの1年目の期間と試験です。学校によってAS-levelの試験を受けないところもあります。コンコルドではAS-levelを取っていました。 GCSEよりも学ぶことの難易度が上がり、複雑なためA-levelのカリキュラムではGCSEの半分となる3科目以上取ればいいです。僕はMathematics(数学)、Further Mathematics(応用数学)、Chemistry(化学)、Physics(物理)の4科目を取りました。 A-levelでは科目選択が一番重要になってきます。先ほどの例みたいに大学で物理を専攻したいのであれば、Physics、Mathematicsは必須になってきます。僕はEngineering(工学)がやりたかったのでその受験で必要な科目を選択しました。 Form 6(高校2年生)の5、6月にAS-levelの試験が始まります。GCSEより科目数が少ないため楽だと思うかもしれませんが、個人的にこのAS-Levelの結果がイギリスの大学受験で成功する上で一番重要だと思っています。 AS-LevelではA(最高評価)からF(最低評価)までのGradeが付けられます。 AS-levelの試験の時間割 A-levelのPredicted GradeとしてのAS-level イギリスの大学に出願する際、A-level Predicted Gradeというものを高校が大学側に提出します。これは各教科の先生が生徒がA-levelの試験でどのぐらいのGradeを取れるのかを予想したもので、主にAS-levelの成績で判断されます。AS-levelを取っていない学校だと期末テストや授業態度などで評価されます。 このPredicted Gradeがなぜ重要になってくるのかというと各大学とコースには出願に必要なRequired Gradeがあり、Predicted Gradeはその条件を満たさないといけないからです。 例えば僕が出願したImperial College London(インペリアルカレッジロンドン)のChemical Engineering(化学工学)コースではA*A*AAが必要でした。これは2科目でA*(Aの一つ上の評価)、2科目でAを取らないといけないという条件です。AS-levelの評価によるPredicted Gradeがこれを下回ってしまうと(例えばA*AAA)、合格するのがすごく難しくなってしまいます。つまりAS-levelの時点で自分の行きたい大学とコースのRequired Gradeをしっかり把握し、それをクリアしなくてはいけません。 UCASでイギリスの大学に出願 イギリスの大学への出願は日本と異なり、大学ごとに応募するのではなく、UCASというシステムでイギリス全国の志望校に一括で出願します。最大で5つの大学に出願することができます。志望校は立地、難易度、コースの内容、大学の順位などを考慮して決めます。僕はImperial College London、University College London(UCL)、The University of Edinburghなどに出願しました。 出願開始はForm 6の最後あたりで、Form 7の10月から1月が締め切りです。日程は大学によって異なります。 UCASではまず自分の基本情報(名前、生年月日、国籍)を入力します。これらの他に自分のGCSEとAS-levelの成績を入れ、Personal Statement(志望理由書)を提出します。Predicted GradeとReference(推薦書)は学校が大学側に送ってくれます。 Personal Statement(志望理由書)で書く内容 また、必要書類の中でもPersonal Statementが一番重要だと思います。これは志望理由をエッセイにまとめるものです。なぜ自分が選んだ分野を専攻したいかや自分がやってきたExtracurricular(課外活動)、自分はどんな人なのかを大学側にアピールするエッセイです。 僕はPersonal Statementで化学工学に興味を持った理由、今まで読んだ本やインターンした経験、自分でやった研究、学校での委員会活動などを書きました。 書ける文字数が決まっているので本当に書きたいことだけを残して何回も書き直したり、先生と相談したりしました。最終的にドラフトが10回目で先生からOKサインが出てUCASから提出しました。 Reference(推薦書) Referenceは高校が大学に提出する推薦書です。僕は自分のTutor(担任)に書いてもらいました。先生がReferenceを作成したあと、一度だけ生徒に見せられます。その時に入れてほしい部分や書いてほしくない部分などを言います。 Referenceでは主に学校での活動を中心に自分のPersonal Statementで書けなかった部分を書いてもらいます。僕は数学のコンペティションやスポーツなどを書いてもらいました。 Admission Tests(入学試験)とは? 大学とコースによってはUCAS上の書類だけではなくAdmission Tests(入学試験)と面接を課すところもあります。主にUniversity of Cambridge(ケンブリッジ大学)、University of Oxford(オックスフォード大学)、Imperial College London(インペリアルカレッジロンドン)、London School of Economics and Political Science(LSE)などの大学で必要なことが多いです。 Admission Testsにはいろんな種類があり、数学系だったらTMUA(Test of Mathematics for University Admission)、工学系だったらESAT(Engineering and Science Admissions Test)、法律だったらLNAT(Law National Aptitude Test)などです。 ESAT(Engineering and Science Admission Test) 僕はインペリアルのChemical Engineering(化学工学)コースに出願したのでESATを受ける必要がありました。ESATではMaths 1、Maths 2、Chemistry、Physics、Biologyの中から3つを選びます。僕の専攻はChemistryが必須だったのでMaths 1、Maths 2とChemistryを取りました。 ESATではA-levelよりも難しい問題が出ます。選択問題で1科目27問あります。各科目の成績は1から9までを0.1単位で評価されます(僕は6.2、5.7、5.3を取りました)。この成績は大学に送られ、入試における評価対象になります。 僕はUCASとESATを10月に大学に送りました。少し期間が空いて12月にInterview(面接)の招待メールが届き、すごく嬉しかったです。 →A-level & 入学試験対策ができるオンライン家庭教師 インペリアルカレッジロンドンのInterview(面接) 面接は主に12月から2月の間で行われます。僕の場合1月にインペリアルで対面の面接をしました(オンライン面接の場合もあります)。面接では志望理由やPersonal Statementに書いたインターンのことを聞かれました。 同じコースに出願した友達は全く違っていたそうです。Real Life Questions(ケース面接みたいなもの)などを問われ、それをどう論理的に答えるかを見られたと言っていました。面接内容は大学と面接官によって違うのかもしれません。 僕の場合、ロンドンで面接が11時に始まるので前日に友達とロンドンに前乗りし、インペリアル近くのホテルで一泊しました。シュルーズベリーからロンドンまで電車で5時間もかかるのでその間は友達と対策などをしたり昼寝したりしていました。 面接に行く前日に到着したLondon Euston駅 面接当日の様子、聞かれた内容 面接当日では50人ぐらいの受験生がいました。最初に教授から挨拶があり、その後AからEの5グループに分けられました。形式は一対一の個別面接で、グループ内の10人がそれぞれの部屋で同時に行われました。僕が割り振られたAグループが最初に始め、順番にEまで面接が行われます。 自分の番が最初だったのですごく緊張しました。面接は20から30分ほどあり、緊張しながらも落ち着いて答えることができました。 面接を終えた1週間後にOffer Letter(Conditional Offer)をインペリアルからもらいました。Conditional OfferとはA-levelの試験で大学に指定されたGradeを取れれば入学できますよという条件付きの合格通知です。 https://passporter-media.com/articles/5/ A-levelとConditional Offer(条件付き合格)  Form 7の5、6月にA-levelの試験があります。この試験の結果でConditional Offerの条件に満たしているかどうかが分かり、自分の行きたい大学が決まります。 6月末に学期が終わり、高校を卒業しました。しかしA-levelの結果が出るのは8月中旬で結構時間がかかります。7月中は結果が気がかりで、すごくストレスでした。A-levelの結果がConditional Offerに満たしてると正式に合格となり、Unconditional Offerに切り替わります。 Concord College卒業生がもらったOfferの大学 イギリスの大学進学を目指す方へ この記事で説明したように、イギリスの大学受験は、日本のシステムとは異なる独自の流れがあります。UCASを通じた出願、Personal Statementの作成、必要書類の準備、そして条件付き合格への対応など、計画的に進めることが重要です。しっかりとした準備と戦略を立てた受験計画で、イギリス大学への夢を叶えましょう! https://jp.education-moi.com/article-50-imperial

イギリス大学留学Pre-Departure Event 2025@東京 #3|舞台裏に迫る

イギリスの大学留学を始める学生向けに8月23日にPre-Departure Event 2025が開催されました。この記事では開催までの経緯や当日の準備など、イベントの舞台裏をお届けします。 イベントの裏側はこちらの動画にもありますので、併せてご覧ください! https://www.youtube.com/watch?v=pGcj4TY1IrA 開催の経緯: PASSPORTER & Moi Educationとのコラボ 今回のイベントは4大学のJapanese Societyの合同開催ですが、中心となって進めてきたのがImperial College London(インペリアルカレッジロンドン)のJapanese Societyです。インペリアルJapanese SocietyのSecretaryのSaraさんによると、一つ上の学年のコミッティー(運営委員)から「いつか東京でイベントを開催したい」という話をずっと聞いていたと言います。 夏休みに代が替わり、25/26年度のコミッティーとしていろいろなイベントの企画が始まりました。その時に、インペリアル卒業生でMoi Creation株式会社代表のMakiさんと別の件で打ち合わせをしていた際に、「東京で渡航前イベントを開催したいです」と話を持ち込み、Makiさんが「ぜひ一緒にやりましょう」ということでした。 インペリアルJapanese Society副会長のRukaさんによると、インペリアルにあるSingapore Societyなど、他の国の団体が毎年開催しているため、それらを参考にしたそうです。 主催したイギリスの4大学: Imperial College London(インペリアルカレッジロンドン)→インスタアカウント London School of Economics and Political Science(LSE)→インスタアカウント University of Cambridge(ケンブリッジ大学)→インスタアカウント University of Oxford(オックスフォード大学)→インスタアカウント その他にも、University College London(UCL)のコミッティー(運営委員)も参加しました。King's College London(キングスカレッジロンドン)からの参加者もいました。 Japanese Societyとは? イギリスの大学にある日本文化や日本人コミュニティを中心としたサークルのこと。日本人だけでなく、日本に興味のある現地学生も参加し、交流イベント・文化イベント・日本語レッスンなどが行われています。 事前準備: 4大学のJapanese Societyが打ち合わせで調整 イベントの運営は会場探しやInterest formを利用して参加者数を予測するところから始まりました。しかしインペリアルのみではかなり小規模になることが分かったそうです。加えて8月中旬にならないとA-levelの結果が出ず、その関係で参加を決められない新入生が多いことが浮かび上がりました。また、他大学からの参加希望者がいたことも踏まえ、合同開催に踏み切りました。 コミッティー全員が「去年の自分が渡英前にあったらうれしかったイベントを後輩たちに届けたい」という思いを原動力に準備を進めました。 本格的に動き出したのは開催の約1カ月前です。インペリアルのJapanese Societyのメインコミッティーがプログラムの大枠を決め、他の参加校のJapanese Societyとオンラインでミーティングを重ねました。イベント全体の企画は主にSaraさんが「去年の自分が渡航前に知っておきたかったこと」をベースに決めました。 それに加え、学部、大学、都市が異なるメンバーからも意見も入れて、より多様な視点から見たイギリス留学、そしてコミッティー全員が新入生に伝えたいことを追加していきました。 当日の準備: リハーサルなど最終調整 Pre-Departure Eventのポスター イベント当日の午後2時、コミッティーたちが会場に集まりました。まずは椅子や机の並べ替えなどをして会場設営をしました。第二部がスムーズに始められるように、大学ごとにテーブルを分け、印となる大学のロゴを貼った。その後、プレゼンテーションで使用する大型ディスプレイの準備と接続をし、発表の流れのリハーサルも行われました。 各大学のJapanese Societyのコミッティーが打ち合わせをしている様子 開場の時間になったらSaraさんが入口近くで受付の準備を始め、パソコン上に名簿を表示させました。受付と同時に参加者に名札を自分で書いてもらえるよう、名札シールが用意されました。 責任者のSaraさんインタビュー 今回のPre-Departure EventはImperial College LondonのSaraさんが企画し、他の3つの大学のJapanese Societyのコミッティーとの調整などを行いました。責任者のSaraさんに開催の経緯、準備の過程などについて聞きました。 Pre-Departure Eventでプレゼンテーションを行う責任者のSaraさん Q: 実際に開催してみてどうでしたか? イベントをやって本当によかった、というのが一番の感想です。何よりも「来てよかった!」「いろんな人と会って、話せて楽しかった」「役立つ情報をすでにイギリス留学している先輩たちから聞けて参考になった」という声をいただけたのがうれしかったです。 ぜひ今後も続けていきたいですし、来年度以降のコミッティーに引き継ぎたいですね。今回参加してくれた後輩たちに熱意とイベントの良さが伝わっていることを願います。 Q: 開催にあたって、大変だったことはなんですか? 一番苦労したのは、夏休みの時期に企画を動かしたことです。みんな旅行や予定がある中で、ミーティングに参加したりスライドを作ったりしないといけなくて。私も旅行先のホテルからオンラインミーティングに出たりしていました(笑)。 インペリのコミッティーは普段から仲が良いので、単に「仕事仲間」だけでなく、お互いの時間も大切にしつつイベントを成功させたい気持ちもあって、そのバランスを取るのが難しかったです。でもそういう中で「連絡のプラットフォームを仕事用とプライベート用に分ける」みたいな工夫も生まれて、チームとしても個人としてもすごく成長できたと思います。 Q: 今回開催した中でよかった点や改善点を踏まえ、次回以降はどのような変更を行いますか? 毎年続けていけるイベントにしたいと強く思っています。 今回のイベントの良かった点の一つとして、参加者同士が大学や学年、留学の形態や先輩後輩といった枠にとらわれず、自由に交流できる雰囲気が自然と生まれたことです。当初私が目指していた以上に素敵なものでした。 今後は参加校が増えたり認知度が上がったりして規模がより大きくなっていく可能性もありますが、数に流されず「温かい雰囲気のイベント」であり続けてほしいです。 プレゼンテーションの内容に関しては改善できる点も多いと感じています。就活関連の少しシリアスな内容から、各都市の日本食事情といった日常に密着した話題まで、バランスの取れた構成にはなっていたと思いますが、基本的にコミッティーが一方的にプレゼンする形だったので、今後はもっとインタラクティブにできると良いと思います。 第二部は各校のブースを設置して、自由に話せるフリートークタイムとしましたが、ワークショップのような形で、いろんなバックグラウンドの学生を集めたグループで何かアクティビティをするのも面白いかもしれません。 インペリのJapanese Societyの場合、毎年2年生がコミッティーを担当するのが慣例です。来年以降私がどんな形でJapanese Societyに関わっていくかは未定ですが、今回のイベントで得た学びや感想は、必ず次の世代に引き継ぎたいと思っています。 Q: 最後に新入生へのアドバイスをお願いします! ワクワク、ドキドキ、緊張、色んな気持ちでいっぱいだと思いますが、ぜひ思いっきり楽しんでください!大学は自分の世界がどんどん広がっていく場所です。そしてロンドンは多様性にあふれ、毎日新しい刺激がある街です。たくさんの人に出会い、色んなコミュニティに参加して、多くの経験を積むことが、きっと素敵な大学生活になります! もちろん、勉強という本業も忘れずに。Japanese Societyにもぜひ遊びに来てくださいね☺︎ Pre-Departure Eventに参加した新入生とJapanese Societyのコミッティーたちの集合写真 コミッティー紹介 イベント中に主催したJapanese Societyのコミッティー3人に話を聞くことができ、現在の専攻やロンドン生活の楽しみなどをご紹介します。 Saraさん Saraさん 所属: Imperial College London, Medical BiosciencesJapanese Societyでの役職: Secretary 小さい頃から理科が好きで、人体構造や病気の仕組み、薬効を学ぶことが面白くて、そこから医療生物学に惹かれるようになりました。また、エジプトやミャンマー、インドといった医療体制が十分でない国々で暮らした経験も大きな理由です。 質の高い医療にアクセスできない現実を目の当たりにし、国際機関やNGOが医療支援で果たしている役割に感銘を受けました。その中で私は、医薬品や医療機器の研究開発を通じて、人々が安心して医療を受けられる社会づくりに貢献したいと考えるようになりました。 インペリアルのMedical Biosciencesは、医療生物学を幅広く学べるだけでなく、研究者としての基盤を養うことができるコースです。自分のやりたいことや将来必要なスキルと一致していたため、進学を決めました。 大学生活では、3歳からずっと続けているバレエを楽しんでいます。ダンスサークルのバレエ部門に入っていて、毎週のクラスに参加したり、コンペティションチームで踊ったりしています。2年生からはチームのコミッティーとしてクラスのインストラクターもやっています。 寮生活が始まってから料理にハマっていて、自分のキッチンでディナーパーティーを開いたり、作り置きを工夫したり、各国の友人からレシピを教わったりと、多国籍な環境ならではの楽しみを満喫しています。 それからJapanese Societyの活動も、今年度からコミッティーとして本格的にスタートしました。大変なこともありますが、Secretaryとして仲間と一緒に楽しく仕事しています! Rukaさん Rukaさん 所属: Imperial College London, Biomedical EngineeringJapanese Societyでの役職: Vice President 医療分野に応用できる工学の知識を幅広く学んでいます。1、2年のうちは講義とテストが中心で、3、4年になると実験・実習が増えると思います(MEng/学部・修士一貫課程なので4年間です)。 元々医学部を視野に入れながら医療系に関わりたいという気持ちがありました。将来のことを考えた時に、企業に入って医療機器の開発に携わりたいと思うようになりました。それで学部のコースをいろいろ調べていたら、インペリアルのBiomedical Engineeringが一番自分にぴったりだったのでそこにしました。 今のところ勉強は思っていたほどは忙しくないのですね。一応毎日勉強するように意識していますが、遊びに行く余裕は意外とあります。ロンドン生活の中で、観光が楽しいです。いろいろなマーケットというか屋台っぽいのがいっぱい集まっているバラマーケットなどがとても良かったです。 Shinichiroさん Shin-ichiroさん(左) 所属: The London School of Economics and Political Sciences (LSE), EconomicsJapanese Societyでの役職: Secretary and Language Officer 今回のイベントでは会長代理として来ました。LSEのJapanese Societyは他の大学と比べるとかなり小規模ですが、このイベントではLSEの新入生が一番多くてちょっと困惑しています(笑)。 今までブラジルのサンパウロ、インドネシアのジャカルタ、アラブ首長国連邦のドバイと、世界を転々としてきた中で、たくさんの気づきを得られました。貧困に直面している人や富裕層など、幅広い層の人々を見てきた中で、社会問題の解決に経済は大きいなツールの一つになると考えるようになりました。そこで経済に興味を持ち始め、社会科学に特化したLSEで経済学を専攻したいと決めました。 また、イギリスの大学の経済学専攻は数学重視で、どちらかというと理系寄りです。この点は自分に合っていたので、イギリスの大学を選びました。1年目の勉強はIBの延長線上くらいの感覚で、そこまで難しいとは感じなかったです。大体大学に入学できた時点であるの程度学力はあると思いますので、あとは努力を続けて、強い信念があればできると思います。 ロンドンでの生活はご飯がまずい以外は楽しいです。この前、久しぶりに日本に帰ってきて、お母さんが作った白米を食べた時は感動しました。 Pre-Departure Event全体の様子と新入生インタビューはこちらからご覧いただけますのでぜひ読んでみてください! https://passporter-media.com/articles/36/ https://passporter-media.com/articles/37/ 今回のイベントスポンサーが運営する留学&オンライン個別指導サービス: https://jp.education-moi.com

【PPE専攻】日本の高校からキングスカレッジロンドンに進学するまで

はじめまして、Ayanoです。2024年9月からKing’s College London(KCL)にて政治学のファウンデーションコースに1年間通いました。2025年9月から同大学PPE(Philosophy, Politics and Economics/哲学・政治学・経済学)という学部課程に進学する予定です。 海外進学のきっかけ 幼少期~中学: 海外との関わりは特になく 私は幼少期から特別海外に興味があったわけでも、英語に力を入れていたわけでもありませんでした。海外進学する人たちに比べると、実際に海外に興味を持ったのは遅かったと思います。 留学に興味を持った最初のきっかけは、中学生の頃に両親との会話から「日本の大学はあまり学問に集中できる環境ではない」という漠然とした印象を持ったことです。それなら「卒業が大変とも言われる海外の大学で学びたい」と思うようになりました。 しかし当時、英語は中学校の授業で触れる程度で、実力不足を感じたうえ、3年以上後の大学受験のイメージがわきませんでした。 中2の終わりにコロナ禍が始まり、予定していた初めての短期留学が中止になってしまいました。そのため、中学生の頃は何か留学に関するものに特別取り組んだりはしませんでした。 初の留学: 高校の半年間をカナダで過ごし その後、高校では短期・長期の留学プログラムが豊富な学校へ通いました。実際に留学を経験した先輩の話を聞く中で、私も留学に挑戦したいという思いが強くなり、半年間のカナダ留学を決意しました。 カナダを選んだ理由は、元々カナダの大学教育システムに興味があったこと、治安の良さ、そして何より通っていた高校がカナダ留学に一番力を入れていたことが関係しています。 実際に半年間留学する中で、多くのことを経験しました。学校の授業スタイルは日本に比べてディスカッションが多く、当初は緊張してなかなか発言できませんでしたが、少しずつ慣れていきました。 また、1つの正しい答えが求められるのではなく、明確な答えがないテーマについて意見を言うのが新鮮に感じられました。学校の友達や、同じホームステイ先に滞在していた留学生のハウスメイトとの交流を通して、日本以外の国やその文化について知ることができたのも楽しかったです。 私はこの留学で初めて地元を離れて新しい土地に行きました。カナダで暮らしながら、新しいことを経験したり、人との出会いを通じて、「こういう生き方もあるんだ」と気づくことができました。そうした体験から、人生をどう歩むかについて新しいアイディアをもらったように感じます。 そして「自分は将来何をしたいのか」「どういうふうになりたいのか」を真剣に考えるようになりました。日常の小さなことにも新鮮さを感じ、今まで当たり前だと思っていた価値観や考え方を見直すきっかけになったと思います。 イギリス大学進学が現実味に 留学が終わる頃には、半年前の自分とは大きく違うことを実感していました。英語力が海外進学のレベルに追いついてきたこと、実際に海外で生活してみたことで経験値がついたこと、そして私自身が「もっと海外で挑戦したい」という思いが強くなったことから、高2の終わりに帰国した頃には海外大学受験を決意しました。 当初は入学後に専攻を決める北米の大学に興味がありました。しかし、高校での留学をきっかけに、学びたいことが決まったこともあり、専攻に関することだけを学べるイギリスを選びました。イギリスには名門大学が多く、治安も比較的良いので、今になって振り返るとイギリスを選んでよかったなと思います。 【キングスカレッジロンドン】大学合格までの道のり イギリスの大学選び イギリスへの大学進学を決めた後は、志望校選びに取りかかりました。高3の時に、母とイギリスへ大学見学をしに行きました。その際に肌で感じたロンドンという街が気に入り、そこに住みたいと強く思い、ロンドンの大学を第一志望にしました。 周りに海外進学を目指す人はいなかったため、情報収集が特に大変でした。Personal Statement(志望動機書)の書き方から志望校の選び方など、わからないことが多く手探りでした。また、通っていた高校から海外進学が珍しかったため、出願に必要な推薦書などの書類発行にも時間がかかり、不安な時期もありました。 普通の高校から海外進学は大変なことも多かったですが、結果としてKing’s College Londonのファウンデーションコースへ合格することができ、今にいたります。 通学路から見えるビッグベン キングスカレッジロンドンのファウンデーションコース KCLのファウンデーションコースから同大学の学部課程に進学するには、基本的にこのファウンデーションでの成績を元に決められます。進学できる学部課程も、ファウンデーションで何を勉強するかで変わってきます。 KCLのファウンデーションコースは分野ごとに大まかに分かれています。例えば、文系のファウンデーションであれば人文系のものと、私が通った政治学の2つあります。他にもビジネス系のものや、工学、物理学、コンピューターサイエンスなど、理系はかなり細かく分けられています。 それぞれの分野のファウンデーションから進学できる複数の学部課程があらかじめ定められており、その中から進学希望を提出します。ファンデーションで学んだことに合った学部のコースを選び、進学に必要な成績要件さえ満たしていれば、無条件で希望の学部課程へ進学できる仕組みです。 例えば、私が通った政治学のファンデーションからは、私が進学するPPEのほか、法学部や国際関係学、国際開発学、戦争学部などへ進学することができます。 https://passporter-media.com/articles/16/ 実際にイギリスの大学で1年過ごしてみて 私は2024年9月から2025年6月まで、ファウンデーションコースを履修しました。ファウンデーションコースの学生は学部生と隔たりなく、同じようにキャンパスにある教室や設備を使って授業を受けていました。次年度からの学部課程に向けて大学での勉強や生活に慣れることができ、留学生としてはとても良かったと感じています。それまで書いたことのないアカデミックなエッセイの書き方もこの1年で学びました。 ファウンデーションコースの授業が行われた建物 この1年を終えて感じているのは、「イギリスの大学を選んだ私の決断は間違いなかった」ということです。「勉強に集中できる海外の大学で学びたい」という当初のきっかけを十分に叶えられたからです。 日本の大学ももちろん勉強は大変だと思いますが、イギリス含め海外の大学では学ぶことに対して貪欲になれる環境があります。その学問への意欲をサポートできる大学施設や教授、切磋琢磨しあえるコースの仲間に恵まれ、とても充実した1年を過ごすことができました。学ぶことがこんなにも楽しいと思えたのは人生で初めてですし、貴重な経験をさせてくれている両親には感謝でいっぱいです。 キングスカレッジロンドンにある自慢の図書館 PPE(哲学・政治学・経済学)の面白さ PPE(Philosophy, Politics and Economics)とはイギリスの大学によくある学部課程で、哲学・政治学・経済学の3つの学問を学べるのが特徴です。3つの学問を学べることから、社会の課題を多面的に捉え解決しようとするスキルが身につくことに惹かれました。自分は比較的飽き性なので、1つの学問だけに集中しないPPEに興味を持ちました。また、キャリアにも応用しやすいこともPPEを選んだ理由の一つです。 ファウンデーションコースではPPEの中の政治学のみを学びました。哲学と経済学にはまだ触れていませんが、それでもPPEの面白さを想像できます。政治学を学ぶ中で、世の中の出来事や課題はほぼ必ず多面的であると感じました。 例えばイギリスのEU離脱の理由には、EU法の拘束から脱して法律・政策を自国で決定したいという主権回復(政治)、イギリス人としてのアイデンティティを重視するナショナリズム(哲学・価値観)、EUへの拠出金や貿易規制といった経済的要因(経済学)が複雑に絡み合っていました。 こうした学びから、政治を単独で理解するだけでは不十分であり、哲学的な価値観や経済的背景など、多面的に物事を分析することの面白さを感じました。これら3分野を体系的に学べるPPEは、現代社会の課題をより深く理解し、解決策を探るための最適な学問だと考えています。 海外経験がなくてもファウンデーションコースが自信に 私は高校で留学するまでは、海外や英語といったものに縁のないバックグラウンドでした。 海外での本格的な学びについていくことができるかが不安でした。その中でファウンデーションコースが必要だというイギリスのシステムは留学生として良かったなと感じます。学問的なベースだけでなく、エッセイやプレゼンといった実践的なスキルを学べたのが良かったですし、これからの私の学部課程においての基礎になると思います。 海外経験がなくても、環境が人を成長させてくれると私は感じています。 最後まで読んでくださりありがとうございました。皆さんの挑戦を応援しています! https://jp.education-moi.com/universities/uk/foundation

立教英国学院での中学3年間: 寮生活から授業、年間行事まで

こんにちは!Ayatoです。前回の記事で、私が中学の時にロンドンの南西部に位置する立教英国学院で3年間を過ごしたことについて触れました。私の母校である立英(立教英国学院の略称とします)でどんな生活をしていたのかについて詳細を語りたいと思います!  立教英国学院の基本情報 立英はロンドン郊外にある日本人学校です。教育システムは日本の普通科で、4月に新学期が始まります。対象となるのは小学5年生から高校3年生の中高一貫校です。生徒数は一学年で約5~50人と小規模です。生徒は皆日本人ですが、多様なバックグラウンドを持っている方が多くいます。 本館(手前)と教室棟(奥) https://www.rikkyo.co.uk/ 生物学に限り、イギリスの課程であるIGCSEを修学します。生徒数に対して日本人と英国人の先生方の人数がとても多いので、きめ細やかな教育を受けられるのが立英の特徴です。また、授業外では友達と日本語で話すことができるので、英語の環境に慣れていない日本人の子供が自信を失うことなく新たな環境に適応する力を自然と身につけられるのも立英の素晴らしさです。  全寮制の生活環境 立英での生活は、日本の中学校ととても異なります。まず、全寮制なので、親元を離れて1人で海外に行くことになります。そして、寮と校舎が徒歩3分程度の距離にあり、この2カ所でかなりの時間を過ごすことになります。サッカー場やテニスコート、体育館などがあるため、体を動かすこともできます。 皆同じ時間に起きて、食事を共にします。家事はベッドメイキングといった最低限のことを除き、洗濯などはCleaning Ladiesと呼ばれる寮のスタッフの方々が生徒の代わりに行なってくださいます。そのため、勉強や部活に集中する環境が整っていると自信を持って言える学校だと思います。  立教英国学院での1日 私の平均的な日(平日)のスケジュールについてご紹介しようと思います。現行の立英の制度がどうなっているのかは不明ですが、私のいた頃と大きく変わることはないと思います。  立英の空撮写真 https://www.rikkyo.co.uk/ 朝~授業前まで 朝の8:00にベルが鳴るので、その音で起床します。全員同じ時間に起きます。8:15にラジオ体操をするため、それに間に合うように制服に着替えてベッドメイキングをします。その後、簡素なお祈りをしてから朝食を取ります。当番の日は、食事前に配膳の手伝いをします。立英はキリスト教(プロテスタント)の学校なので、礼拝があります。朝食後の9:10から礼拝があるので、5分前には礼拝堂に着席するようにします。  私の場合は、この礼拝までの間に英字新聞を読みます。その後、先生が用意してくれた質問に答えるという任意のワークシートが学校にあるので、それを毎日やっていました。  授業、昼食 礼拝が終わると授業が始まります。授業は先生方が熱心に教えてくださいました。英国人の先生はGCSE Biologyと英語を担当していました。英語の授業は、日本語の先生が教えてくださる教科書準拠の文法の授業と、実用的な英語力を養う英国人の先生が担当してくださる英語の授業に分かれていました。  それらが終わると昼食の時間です。皆が一堂に会し、朝食同様にご飯を食べます。立英は人数が少ないので、噂はここで一気に伝播します(笑)。昼前に起きた出来事が、夕食の時にはもう話題になっているなんてことはよくあります。先輩後輩や先生方と関わる機会が毎日のように与えられるのは、立英が大家族と言われる所以の一つだと思います。  食堂で座る場所は2週間ごとに総席替えします。その間は、席が1日ごと横にシフトしていくので、隣の人は変わらないけれど、前の人はどんどん変わっていくので、さまざまな人とお話しができて楽しかったです。  その後は、午後の授業があります。金曜日の場合は午後に授業をしない代わり、運動をします。立英には一般的な運動系のスポーツはもちろん、乗馬やゴルフといった通常の学校ではなかなかする機会がないスポーツもあります。私の場合は、バドミントンが好きだったので、それをやっていました。  ここでも、学年で分け隔てなく交流する機会があり、先生方とも仲良くなれた場でした。今思えば、このような場があったからこそ、親元を離れても心理的安全性が確保されていたのだと思います。  放課後 放課後は自由時間です。部活、勉強、シャワー、寝るなど自由です。自習をしているのは私と高2、3年生だけで、あとの人は部活か寮でみんなとゲームをしたりして遊んでいました。時々、勉強が好きすぎる僕に質問をしにきたり、雑談をしにきたりする面白い友達を持てたのはとても幸せでした。夕食後は、皆夜まで自習をします。  立教英国学院の年間行事 最も盛り上がる行事: 文化祭 立英にはさまざまな行事があります。最も盛り上がるのがオープンデーです。日本でいう文化祭ですね。これには筆舌に尽くし難いほどのストーリーで満載になります。  企画から展示まで一気通貫で手掛け、皆の協力の元一つの作品を作り上げます。たった2日間の文化祭、されども私たちの情熱はどのクラスにも負けんとする心意気がありました。クラスの出し物と、個人で参加する部活動による出し物の2種類があり、どちらも大盛り上がりです。  私は、剣道とドミノ(ドミノ倒し)に所属していました。当日は、剣道の形を全校生徒と訪問者の前で披露し、実際に試合も行いました。ドミノは、さまざまな仕掛けを用いたりドミノを用いたりして、部屋一つを貸し切った壮大な作品を作りました。  クラスの出し物は、毎年創造性に富んだ素晴らしい展示でいっぱいです。どの教室も絵の具でデザインした模造紙を使って、教室がそのテーマ一色に大変身します!独特の世界観で見るものの想像を超える展示は、オープンデーの醍醐味です。  遠足、球技大会、テニス観戦、スクールコンサート、クリスマスキャロル それ以外にも、学校生活を彩ってくれるイベントは盛りだくさんです。例えば、4月には英国で満開になるブルーベルの丘に散歩に行き、5月には球技大会が開催されます。 6月は、テニスの発祥の地であるWimbledon(ウィンブルドン)へ赴き、テニスを観戦します。 ウィンブルドンでのテニス観戦 https://www.rikkyo.co.uk/ 7月にはスクールコンサートがあり、軽音部やダンス部などが大活躍します!冬はクリスマスキャロルがあります。このように、英国文化を感じられる、特別な時間を実感することができる機会が山ほどあります。  因数分解コンクール、漢字コンクール また、アカデミックなイベントもあります。年に一度、因数分解コンクールと、漢字コンクールが開催されます。全員参加するものですが、人によってどのくらい熱を入れてやるかはまちまちです。私は行事にどハマりするタイプだったので、やりこんでいました。  因数分解コンクールは、高校生が初めてやるものから、対称性を用いた難しいものまでさまざまな問題がありました。特徴として、その年の西暦にちなんだ難問が出題されます。素因数が多く存在する年は出題する内容が複雑になりやすく、対策にも苦労したものです。  漢字コンクールは、常用漢字(漢検2級レベル)が主な出題範囲でした。そちらは、数はあっても対策すれば取れますが、10問だけ難問が出ます。これは常用範囲外で、予想問題がありますが、実際に出ても1問でした。全て書き取りなので、ど忘れはかなり焦りましたね。  一年の締めくくり: 卒業式 一年の締めくくりは、卒業式です。卒業される先輩方の背中を見るのは、寂しくもあり、自らがその立場になるという責任感を感じる場でもありました。お辞めになる先生方はその時に明かされます。一人一人の話す言葉が力強く、立英で多くの時間を共にしてきた仲間としてとても多くの意味を感じ取ることができるものです。  卒業生は、基本的に立教大学に進学することができます。詳しく知りたい方は直接学校に問い合わせください。最近では、ロンドンの大学に進学する人も増えています。  終わりに 立英での3年間は今までの人生の中で最も密度が濃かった時間でした。そして、不思議なことに、数多くの他の卒業生も口を揃えてそう言います。だからそこには、それだけ特別な環境があるのだと信じています。皆さんもぜひ、かけがえのない時間を立教英国学院で過ごされてはいかがでしょうか。生徒としてでなくても、オープンデーに行く機会があれば、活気ある学校生活のことがよくわかると思います。  https://passporter-media.com/articles/19/

ロンドンでの学生生活: おすすめの週末の過ごし方6選

こんにちは!Goldsmiths, University of London(ロンドン大学ゴールドスミスカレッジ)でメディアを勉強しているKotokoです。 今回はちょっと勉強から離れて、ロンドンでできるおすすめの週末の過ごし方を6つご紹介します。平日は授業や課題で忙しい学生生活ですが、息抜きの時間も大事です。そこで、私が実際に訪れてよかったロンドンのスポットをベースに、皆さんにおすすめしたい場所をまとめてみました! ロンドンのマーケットでお昼ごはん探し 世界中から人が集まるロンドンでは、食文化もとっても多様。そんなロンドンのおいしいを気軽に体験できるのがマーケットです。屋台やストールが立ち並び、手頃な値段で各国の料理が楽しめるので、学生にもぴったりのランチスポットです。 Borough Market(バラ・マーケット) イギリス最大級ともいわれるBorough Marketは、London Bridge(ロンドン・ブリッジ)駅から徒歩2分という抜群のアクセスが魅力のマーケットです。観光スポットとしても有名で、金・土・日は多くの人でにぎわいます。 定番のBomba Paella おすすめは、定番のBomba Paella(ボンバ・パエリア)のパエリア!大きな鍋で豪快に作られていて、前を通るだけでいい香りが漂ってきます。エビとチキンがしっかり乗っていて、ボリュームも味も大満足でした。よく行列ができていますが、回転が速いので、あきらめずに並ぶのがおすすめです。 Borough Marketの営業時間 火~金: 10:00~17:00土: 9:00~17:00日: 10:00~16:00月曜日定休(※情報が変更される可能性があるので、最新情報は公式サイトでご確認ください) Old Spitalfields Market(オールド・スピタルフィールズ・マーケット) ビクトリア時代から続いているといわれる歴史あるOld Spitalfields Marketは、Liverpool Street(リバプール・ストリート)駅から徒歩約10分の場所にあります。 ボリューム満点でおいしいDirty Bagel おすすめはDirty Bagel(ダーティ・ベーグル)。ここでは、甘じょっぱい味付けのほぐした豚肉とチーズがたっぷりトッピングされた、ボリューム満点のベーグルが楽しめます。見た目はちょっと重そうに感じましたが、味付けがクセになるおいしさで、気づいたらぺろっと完食していました。 このマーケットでは、食べ物だけでなくハンドメイド雑貨やヴィンテージアイテムなども販売されているので、ランチを楽しんだあとにぶらぶらとお買い物も楽しめるのがおすすめポイントです。 Old Spitalfields Marketの営業時間 〈フードエリア(The Kitchens)〉 月〜土: 11:00~18:00 日: 11:00~17:00 (※ショップの営業時間は店舗ごとに異なります) (※情報は変更される可能性があるため、最新情報は公式サイトをご確認ください) ロンドンのミュージアム巡り ロンドンといえば、アートや歴史ある都市としても有名です。街中には有名なミュージアムや展覧会が数多くあり、しかもほとんどが入場無料!さまざまな作品を鑑賞することで気づきや学びが得られ、気軽に本物のアートなどに触れられるのはロンドンならではの魅力です。 British Museum(大英博物館) ロンドン中心部にある国立博物館、British Museumは、Tottenham Court Road(トッテナム・コート・ロード)駅、Holborn(ホルボーン)駅、Russell Square(ラッセル・スクエア)駅、Goodge Street(グージ・ストリート)駅からそれぞれ徒歩約10分の場所にあります。 British Museum(大英博物館)の外観 British Museumは約800万点もの貴重な収蔵品を所蔵しており、その一部が常設展示されています。見どころはたくさんありますが、中でも古代エジプトエリ(ギャラリー61-66)にあるミイラとギャラリー4にあるRosetta Stone(ロゼッタ・ストーン)と呼ばれる石碑がおすすめです。2つとも実際に見ると迫力はやはりすごいです! 入場は無料(企画展は有料)ですが、事前のオンライン予約が推奨されているため、公式サイトからチケットを取っておくと安心です。 British Museumの開館時間 毎日10:00~17:00(金曜は10:00~20:30)最終入場: 16:45(金曜は20:15)(※各カウンターや施設の営業時間は異なります)(※金曜日は夜間開館の日もありますが、祝日など例外があるため、詳細は公式サイトをご確認ください) The National Gallery(ナショナル・ギャラリー) ロンドン中心部、Trafalgar Square(トラファルガー広場)に位置する美術館、The National GalleryはCharing Cross(チャリング・クロス)駅から徒歩約5分。観光やショッピングの合間にも立ち寄りやすいロケーションです。 The National Gallery(ナショナル・ギャラリー)の外観 館内には、13世紀から20世紀初頭までのヨーロッパ絵画が所蔵されており、ゴッホの《ひまわり》やモネ、フェルメール、ダ・ヴィンチなど、誰もが一度は見たことのある名画がずらり。美術館の入場は無料(企画展は有料)で、アート好きはもちろん、初心者でも気軽に楽しめるスポットです。こちらも事前のオンライン予約が推奨されているため、公式サイトからチケットを取っておくと安心です。 The National Galleryの開館時間 毎日10:00~18:00(金曜は 21:00まで開館)(※情報は変更される可能性があるため、最新情報は公式サイトをご確認ください) 晴れた日は公園でピクニック! ロンドンは大都会でありながら、自然豊かな公園がたくさんあります。 曇りや雨が多いことで知られるイギリスですが、夏の晴れた日はピクニックにぴったり! スーパーでお菓子を買ったり、カフェでテイクアウトして公園でのんびり過ごすのが最高です。 Hyde Park(ハイド・パーク) ロンドン中心部にあるHyde Parkは、Queensway(クイーンズウェイ)駅やHyde Park Corner(ハイド・パーク・コーナー)駅から徒歩でアクセスできる、地元の人にも観光客にも人気の広大な公園です。 観覧車から見たWinter Wonderland 中にはSerpentine Lake(サーペンタイン湖)という湖があります。ボートに乗って湖を一周したりカフェでひと休みしたりと、いろいろな楽しみ方ができます。11月中旬から年末にかけてWinter Wonderland(ウィンター・ワンダーランド)という巨大な移動式遊園地が設置され、冬の風物詩として親しまれています。 Holland Park(ホランド・パーク) Hyde Parkよりも少し落ち着いた雰囲気のHolland Parkは、ロンドン西部にある隠れた癒しスポット。Holland Park(ホランド・パーク)駅から5分、Notting Hill Gate(ノッティング・ヒル・ゲート)駅から15分ほど歩いて行ける距離にあり、観光客も比較的少ない穴場です。 この公園の見どころはKyoto Gardenという本格的な日本庭園です。錦鯉が泳ぐ池や滝もあり、まるで日本にいるかのような気持ちになります。人混みを離れて自然の中で静かにリラックスしたいときにぴったりの場所です。 ロンドンの有名マーケットでヴィンテージ品探し ロンドンは、古着やアンティーク、個性的なアイテムに出会えるマーケットの宝庫です。特に週末には街中のあちこちでマーケットが開かれ、掘り出し物を探すチャンスです。 Camden Market(カムデン・マーケット) ロンドンの北西部にあるCamden Marketは、ロンドンの中でも特に個性が光るマーケットのひとつです。最寄りのCamden Town(カムデン・タウン)駅からは徒歩5分ほどでアクセスでき、週末になると多くの人でにぎわいます。 https://camdenmarket.com マーケット内には、洋服やアクセサリー、アート雑貨、ストリートフードなどのお店がずらりと並び、何時間いても飽きません。特にパンク系、ゴシック、Y2Kファッションなどのサブカルチャーが好きな人にはたまらないエリアです。 また、Camden Town駅からマーケットへ向かう道はCamden High Street(カムデン・ハイ・ストリート)と呼ばれており、通り沿いにはカラフルでユニークな外観のお店が並んでいます。ショーウィンドウや建物のデコレーションを見ながら歩くだけで楽しくなるスポットです。 Portobello Road Market(ポートベロー・ロード・マーケット) Portobello Road Marketは、ロンドンを代表するアンティークマーケットとして有名です。最寄りのNotting Hill Gate(ノッティング・ヒル・ゲート)駅、 Ladbroke Grove(ラドブローク・ グローブ)駅 からそれぞれ徒歩約5〜10分とアクセスも良好です。 Notting Hillのカラフルの家 Portobello Road Market マーケットは曜日によって規模が異なりますが、特ににぎわうのは金曜日と土曜日。この2日間はアンティーク雑貨やヴィンテージのアクセサリー、古本、レコード、昔のカメラなど、店の種類が多く、お宝探し気分が味わえます。ファッション系の古着屋も充実していて、学生にも人気のスポットです。 https://visitportobello.com 通り沿いにはカフェやベーカリーも点在しており、マーケット散策の合間にコーヒーブレイクをするのもおすすめ。映画『ノッティングヒルの恋人』の舞台にもなったこのエリアは、カラフルな街並みや可愛いドアが並ぶ住宅街も魅力のひとつです。 ロンドンのおすすめカフェでゆっくり ロンドンにはおしゃれで味も本格的なカフェがたくさんあります。私の趣味でもあるカフェ巡りは、自分へのご褒美タイムです。また、週末だけでなく課題があるときにも、環境を変えてカフェで作業するのもおすすめです。ここでは、私がよく行くチェーンのカフェを2つと、地元の人に人気の個人経営カフェを1つ紹介します! Blank Street Coffee(ブランク・ストリート・コーヒー) ニューヨーク・ブルックリン発のチェーンカフェ、Blank Streetは、ミントグリーンのかわいいカラーが目印です。若者からサラリーマンまで幅広い層に人気で、いつもにぎわっています。 Blank Streetにある抹茶飲料 特に抹茶ドリンクが人気で、Matcha Latte(抹茶ラテ)やBlueberry Matcha(ブルーベリー抹茶)など、豊富な種類があります。中でも私のお気に入りはIced White Chocolate Matcha(アイスホワイトチョコレート抹茶)で、抹茶の味わいを楽しみながら飲めるデザートのような一杯です。ちなみに、イギリスでも最近抹茶ブームが来ていて、カフェやスーパーでも抹茶商品をよく見かけます。 GAIL’s Bakery(ゲイルズ・ベーカリー) イギリス発祥の王道チェーンベーカリー、GAIL's。お店に入るとパンのいい香りがふわっと広がり、ショーウィンドウにはサンドイッチから焼き菓子までさまざまなベーカリーが並んでいて、いつも何を買うか迷ってしまいます。 おすすめのパンはたくさんありますが、私の一番のお気に入りはcinnamon bun(シナモンバン)です。デニッシュ生地にシナモンと砂糖がたっぷりかかっていて、ボリュームもあり満足感があります。 さらに、GAIL'sではコーヒーや紅茶などの本格的なドリンクも楽しめるので、パンと一緒に頼むと完璧な組み合わせになります。 KURO BAGLES こちらはNotting Hill Gate(ノッティング・ヒル・ゲート)駅から徒歩5分ほどの場所にある、人気のベーグル屋さんです。ベーグルの種類がとても豊富で、具材もいろいろなメニューから選べるのが魅力です。 上がchicken salad、下がsmoked salmonのベーグル KURO BAGELSの外観 私はsmoked salmon(スモークサーモン)ベーグルを食べたのですが、サーモンがしっかりスモークされていて、他のお店よりも美味しかったのを覚えています。 すぐ近くには姉妹店のKURO Bakeryがあり、こちらではパンが販売されています。どれも美味しかったので、合わせて立ち寄ってみるのがおすすめです! ロンドン郊外への日帰り旅行 ロンドンだけでなく、イギリスには魅力的な街がたくさんあります。思い切ってロンドン郊外へ足を延ばしてみるのもおすすめです。ロンドンからは電車がたくさん通っているので、比較的短時間でアクセスでき、日帰り旅行も十分楽しめますよ! Brighton(ブライトン) ロンドンから電車で1時間ちょっとで行ける南部のリゾート地。ロンドンのSt. Pancras(セント・パンクラス)駅またはVictoria(ヴィクトリア)駅から、National Rail(ナショナル・レール)の直通電車で乗り換えなしでアクセスできます。 冬のBrighton Palace Pier Brightonで食べたFish and Chips Brightonは海の街として有名で、特に新鮮な海鮮料理が楽しめることでも人気です。中でもFish and Chips(フィッシュ・アンド・チップス)は定番!また、海の上にある遊園地Brighton Palace Pier(ライトン・パラス・ピア)では、海を眺めながらアトラクションを楽しむことができます。 私は冬に訪れたのですが、風が強く天気も悪かったため、多くのアトラクションが休止中でした。そのため、行くなら夏がおすすめ!天気が良ければ海にも入れますし、ピアをより楽しめます。 Oxford(オックスフォード) 歴史ある大学都市として有名なオックスフォードは、ロンドンのPaddington(パディントン)駅からNational Rail(ナショナル・レール)で乗り換えなし、約1時間でアクセスできます。 Christ Church Collegeの大食堂 University Church of St Mary the Virginから見るOxfordの景色 オックスフォードを訪れるなら、絶対に外せないのが Christ Church College(クライスト・チャーチ・カレッジ)。このカレッジは、University of Oxford(オックスフォード大学)を構成する中でも特に名高いカレッジのひとつで、そこの大食堂が一番有名です。ここは、映画『ハリー・ポッター』シリーズに登場するホグワーツの大広間のモデルになった場所として知られていて、ハリポタファンにはたまらないでしょう。 なお、カレッジの見学には事前予約が必要なので、訪れる前に公式サイトで情報をチェックしておくのがおすすめです。 そのほかにも、オックスフォードには歴史的な建築や美しいカレッジが点在しており、街歩きだけでも十分楽しめます! ロンドンの週末をもっと楽しむためのアプリ&サービス ロンドンの週末を思いっきり楽しむためには、便利なツールや情報収集が欠かせません。知っておくと役立つポイントをまとめました。 Citymapper(シティマッパー) 位置情報アプリの中で、個人的にはGoogleマップよりもこちらをよく使っています。バスや地下鉄のルート検索はもちろん、リアルタイムの運行情報も確認できるのが便利です。ロンドンでは遅延や行き先変更が頻繁に起こるため特に重宝します。迷わずスムーズに移動したいときには、必携のアプリです。 TimeOut London(タイムアウト・ロンドン) コンサートやアート展、フードフェスなど、ロンドンの最新イベント情報が豊富に掲載されているサイトです。予定がまだ決まっていなくても、やりたいことや興味を引くイベントがきっと見つかるはずです! https://www.timeout.com/london UNiDAYS/ Student Beans 学生向けの割引や特典を提供するプラットフォームで、対象は大学に正式に在籍している学部生(Undergraduate)および大学院生(Postgraduate)です。短期コースや交換留学生も、所属を証明できれば基本的に利用可能となっています。オンラインだけでなく実店舗でも使える多彩な割引が揃っており、NikeやAdidasなどのファッションブランドから、Shake ShackやM&S Foodなどの飲食店、さらにジムの割引まで幅広く利用できます。学生ならダウンロードしておくべきアプリです。 まとめ 大学生にとって課題や勉強はもちろん大事ですが、週末にはぜひ外に出てロンドンの街に触れてみましょう。街の雰囲気や文化を感じることで、気分転換になるだけでなく、新しい発見や学びにもつながります。 留学生活は時間が限られているからこそ、思いっきり楽しみ尽くしましょう。自分なりの過ごし方を見つけて、ロンドン生活をもっと充実させてみてください。

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イギリスのNHS利用|留学生が知っておきたい医療サービス

イギリスの病院に行くとき、多くの人はNHS(エヌ・エイチ・エス National Health Service)という公共の医療制度を利用しています。留学生もビザ申請時に健康保険付加料(IHS)を支払えば、NHS提携の公立病院を受診できます。ですが、NHSをうまく活用するためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があるんです。 この記事では、留学前に知っておきたいNHSの基本的な使い方や、ビザ申請時に支払うIHSについて、さらに病院やGP(かかりつけ医 General Practitioner)の違い、実際に病気になったときの流れまでわかりやすく解説します。 Haruna これまでに何度もイギリスの病院を利用している現地在住者が解説します!どんな流れで医療サービスが受けられるのか、ぜひ参考にしてみてくださいね。 イギリスのNHSって何?医療制度の基本 はじめに、イギリスの公的医療制度「NHS」の仕組みや利用方法についてわかりやすく解説します。 NHS(National Health Service)の概要 1948年にスタートしたイギリスのNHS(National Health Service)は公的な医療制度です。特徴は、多くの医療サービスが無料だったり、もしくは低料金で受けられること。留学生ももちろん対象。ビザ申請時にIHS(健康保険付加料)を支払うことで、NHSのサービスを使えます。 一部は自己負担になる場合もありますが、一般診療、救急医療、入院治療、妊産婦ケアなど幅広いサービスが無料です。 IHS(Immigration Health Surcharge)について イギリスに6か月以上滞在する留学生は、ビザ申請時に「IHS(Immigration Health Surcharge)」を支払っておくことで、ビザの開始日からNHSの医療をイギリス住民と同じように利用できるようになります。料金はビザの有効期間によります。 ビザの期間ごとのIHS料金 ビザの期間料金 ポンド/円6か月以下なし(申請がイギリス国内の場合は£388 / 約73,720円必要)6か月超〜1年未満£776 / 約147,440円 (1年分)1年£776 / 約147,440円1年超〜1年6か月以下£1,164 / 約221,160円 (1年半分)1年6か月超〜2年未満£1,552 / 約294,880円 (2年間分)2年£1,552 / 約294,880円 参考 https://www.gov.uk/healthcare-immigration-application/how-much-pay ※上記の内容は2025年5月時点での料金と為替レート(1ポンド=190円)です。IHS支払い時には最新の情報を必ずご確認ください。 オンライン上でビザ申請時にコースの開始日と終了日を入力し、デビットカードかクレジットカードで支払います。もしも支払いを忘れたり、金額が足りていないと UK Visas and Immigration(UKVI)からメールで知らされます。指定期間内に全額を支払わない場合はビザの申請が却下されてしまいます。 病院とかかりつけ医の違い(Hospital と GP) 日本では、自分の症状をベースに専門医を選んで直接病院に行くことが多いですよね。しかし、イギリスではまずかかりつけ医であるGP(General Practitioner)を訪問し、そこから病院(Hospital)の専門医を紹介してもらう流れです。 病院の外来は基本的に紹介制で、専門的な検査や手術、入院治療が必要な場合に利用します。救急(Accident and Emergency)でなければ、基本的にはGP→病院の流れが一般的です。 GPで相談できること GPは地域の診療所、かつ最初に相談する窓口で、必要に応じて病院や専門医を紹介してくれます。風邪や体調不良、慢性的な症状など病気や健康全般について相談でき、処方箋も出してくれます。 GPで診てもらい検査に進む場合は、その結果が出てから精密検査や追加診療で専門医のいる病院に紹介されるケースが多いです。診察は対面のときもあれば、GPに行かずに電話で遠隔診療する場合もあります。 閑静な住宅地にひっそりとたたずむGP 渡英後はまず「GP登録」から始めよう イギリスに到着したら、なるべく早めに「GP(かかりつけ医)」への登録をしましょう。登録のタイミングや方法をここからお伝えします。 登録のタイミングと方法 GPの登録方法は、直接GPに行くかオンラインのどちらかです。大学によってはキャンパスに近いGPを紹介しているので、スタッフに尋ねてみましょう。 GPの登録方法 ①GPを探す NHSの公式サイト「Find a GP(GPを探す)」から、新規登録者を受け入れているか、受付時間、利用者の口コミを確認できます。自宅から近く便利なGPに登録する人が多い傾向にあります。 ②登録フォームに入力/記入する 登録フォームは、各GPのウェブサイト、NHSアプリから入手できます。GPで渡される用紙も可能です。 【登録に必要な情報】 氏名 住所 生年月日 学生ビザ証明の共有コード(Share Code) 連絡先(緊急連絡先も含む) 現在の健康状態・病歴 アレルギーの有無 服用中の薬 など 身分証明や住所証明についてはGPによります。地域内の住民のみを受け入れているGPへの登録には、住所証明を用意した方が無難です。また、なかには新規の登録者を受け入れていないGPも。 もしも、留学中に住所が変わる場合はGPへ報告しましょう。NHSの予約に関することや検査結果などが郵便で送られてくることがあります。引っ越し先が登録中のGPの地域外でも、新居に近い新しいGPに移ることができます。 GPの予約方法・診察の流れ 診察は予約制です。コロナのパンデミックを経て、多くのGPでは感染拡大を避けるために、予約をしてからGPへ来てもらう形を取っています。予約方法は、電話、もしくはオンラインです。電話予約はすぐにつながらず、かなり待たされる場合も。オンライン予約を実施しているGPでは、NHSアプリや各GPの予約サイトからリクエストできます。 私が登録しているGPの場合は、GPの予約システムからメッセージ形式で問い合わせをし、少し待ったあとにメッセージや電話で返信があります。問い合わせ内容によっては、看護師や医師と遠隔で会話し、そこで診察が終わる場合もあります。もしくは対面での予約日を決めていきます。 オンラインのいいところは、問い合わせ内容を細かくテキストで伝えられるところです。電話での会話では医療専門用語がすぐに出てこず、詳細をすべて伝えきれないことも。オンラインで履歴を確認できるため、あとで詳細を振り返るのにとても便利です。近年どんどんオンライン化が進み、以前よりサービスの手軽さが上がったと感じています。 夜間や土曜日に予約が取れることもあり、大学のスケジュールに合わせて利用できるのは留学生にとってもうれしいですね。 実際に病気になったら?病院の使い方ステップ 実際に体調を崩したとき、どうすればいいのか不安に感じる方も多いかもしれません。ここでは、症状が出てから病院で診てもらうまでの流れや、緊急時の対応まで、具体的なステップをわかりやすく解説します。いざというときの参考にしてくださいね。 【NHS利用】症状が出てから病院へ行くまで ここでは、GPや病院などNHSを利用するフローの例をご紹介します。長年NHSを利用しているなかで遭遇した、よくあるパターンをシェアさせていただきますね。 NHS利用の流れ 問い合わせ(電話、オンライン) 問診(GP、電話、ビデオ通話) 必要に応じて診察や血液検査や尿検査などの実施(処方箋のみの場合もあり) 検査結果を聞く(GPか電話の場合が多い) 治療が必要な場合は処方箋をもらう or 病院紹介 【病院紹介の場合】 病院での診察予約に関する手紙が届く(病院が指定する予約日時の記載あり) 指定された予約内容を変更したい場合は病院に電話 予約日時の希望を伝え、確定 病院で診察・検査 GPで結果を聞く(病院の検査結果がGPに送られる場合) ※追加で検査を実施する場合は医師から連絡があり、新しい予約日時を相談する流れになります。 病院はGPと違って、多くの専門科が揃っており規模が大きいです。施設が広いため、初めて訪れる場合は指定の場所を見つけるのが難しいことも。予約時間の前に早めに到着しておきましょう。 病院の内部 NHS 111の使い方 NHS 111は、電話やオンラインですぐにGPにつながらない場合や、GPの診療時間外でも相談したいときに利用できる便利なサービスです。まずは電話かオンラインで問い合わせることで、どういったアクションを踏めばいいかをアドバイスしてくれます。相談内容によって対応は変わりますが、以下のような例があげられます。 看護師からの折り返し電話を予約 夜間・週末のGP診療を案内 歯科やメンタルヘルスなどの専門サポートを紹介 登録しているGPに連絡するよう指示 薬剤師に相談するよう案内 自宅で経過観察するよう指導 NHS 111では、病院の予約・キャンセルや診断書の発行はしてもらえないので注意してください。 参考 https://www.nhs.uk/nhs-services/urgent-and-emergency-care-services/when-to-use-111/ 緊急の場合はどうする? GPの診察を待てずに急いでいる!そんなときは緊急外来(A&E)や救急車(999)を利用します。 まず、A&Eについて。 A&E(Accident and Emergency/事故・緊急外来)は、GPの予約を待っていられないほどのつらい症状や怪我があるなど、緊急性の高い場合に利用します。Accident and Emergencyのほか、Emergency Department(救急部)やCasualty(救急)とも呼びます。着いたらまず受付で症状を伝えます。 過去に利用した感想は、とにかく待ち時間が長いということです。予約を取らないことと、重症患者が優先されるため、先に着いているのに後から来た人が早く診てもらっていたりします。診察の流れは、各自の状態によって変わります。 緊急時の例 緊急性が低く深刻でないと判断→GPの予約をすすめられる、処方箋をもらう 緊急の場合→専門病棟に移り場合によっては入院 病院の正面玄関と別にある緊急外来用の入り口 緊急外来ではとても待てないような、命に関わる緊急時であれば、999へすぐ電話を。交通事故や発作など重大なシチュエーションには迷わず利用しましょう。電話で聞かれる内容は、場所、999にかけた理由、連絡先など。救急隊員の到着を待っている間ににできることや、どれくらいで着くかも教えてくれます。 黄色と緑が目印の救急車  処方薬と薬局の使い方 診療後に薬が出されたら...?ここからは、NHSの処方薬の受け取り方や薬代について、基本的な情報をわかりやすくまとめました。 薬はGPが発行する「処方箋」で薬局でもらう GPでの診察が終わり、処方薬が必要であれば処方箋が出されます。診察後にGPと連携している近隣の薬局(Bootsなど)に行き、Prescription(処方箋)というコーナーでスタッフに自分の生年月日、名前、住所を伝えると、あらかじめ用意してある薬が手渡され、支払いに進みます。 薬局内の処方薬受け取りカウンター 薬代の仕組み NHSで処方してもらう薬の料金は、2025年の時点で処方薬1品につき※£9.90(約1,880円)です。ひとつの処方箋に複数の処方薬がある場合は、すべての薬の合計金額を支払います。ですが、留学生でも18歳以下で大学やカレッジでフルタイム教育を受けている学生はNHSの薬代が無料です。 処方薬が頻繁に必要な人は、処方箋前払いシステム(Prescription Prepayment Certificate)を利用するのも手です。各自のケースが対象になるかの確認は必要ですが、利用できる場合はかなりお得です。 例えば有効期限が3か月間のPPCは、事前に£32.05(約6,090円)支払えば、有効期間中にいくつでも薬を受け取れます(一部は適用外)。PPCの購入はオンラインがメインで、申請日から有効です。申請を完了すると、メールでPPCの証明書が送られてくるので、薬を受け取るときに提示できると便利です。 ※上記の内容は2025年5月時点での料金と為替レート(1ポンド=190円)です。 参考 https://www.nhs.uk/nhs-services/prescriptions/save-money-with-a-prescription-prepayment-certificate-ppc/ 市販薬はスーパーや薬局でも買える 処方薬以外はどうでしょうか。結論として、スーパー、薬局で簡単に手に入ります。痛み止めや風邪薬、胃腸薬、花粉症などのアレルギー薬、目薬、塗り薬など種類は豊富です。自分に合えば、留学中にイギリスで薬を買って服用することもできるので、必ずしも日本から持ち込まなくてもなんとかなる場合もあります。 ※個人差がありますので、薬の調達については慎重に判断されることをおすすめします。 NHSと留学保険の違い これまでNHSのサービスについてご紹介してきましたが、イギリス留学中に本当にNHSだけあれば安心なのだろうか?と不安に思う人もいるでしょう。ここからは、NHSのサービスが対象外になる場合と、留学保険との違いについてお話ししていきます。 NHSで医療費の支払いが発生する例 処方薬1品につき£9.90(約¥1,880円)かかるとお伝えしましたが、そのほかにも支払いが発生する例があります。 ・歯科医療 ・眼科治療 ・かつらや布製の医療用サポーター NHSのサイトでは、歯科医療について、治療が始まる時点で18歳未満、または19歳未満で所定のフルタイム教育を受けている場合は、NHSでの歯科治療が無料になると伝えています(治療内容によっては費用が発生する場合もあり)。 治療費がかかる場合には、日本より高いと言われていますので、渡英までに歯の状態を診てもらうと安心ですね。 眼科の例では、街中の眼鏡屋で行っている一般的な視力検査なら£20(約3,800円)ぐらいから受けられますが、専門的な検査になるとさらに費用がかかります。眼鏡を作る場合、場所によっては学生割引が使えるので、検査の前にリサーチしてみましょう。 NHSを使って治療ができる街中の歯医者 Haruna 実は私も、イギリスで歯の詰め物が取れてしまって、数ヶ月放置したあとに日本の歯医者にかかったのですが、衛生的に良くない!こんなに放っておくなんて!とすごく怒られた記憶があります…。 留学保険で補える部分もある NHSのサービスがこれだけ充実しているのなら、留学保険はいらないんじゃ?と思う人も多いでしょう。しかし、留学保険に入ることで受けられる恩恵も多いのが事実です。 NHSの病院、つまりはイギリスの公立病院を利用するとなると、無料で診療が受けられる分、長く待たされることもザラです。問題の症状が落ち着くまでに、ある程度の時間を要すこともめずらしくないのです。その点、留学保険に入っておくことで、プライベートの私立病院が利用できます。ロンドンには日系クリニックが数件あるため、日本人ドクターに日本語でサポートしてもらえる点もありがたいです。 私がまだ学生だったころ、もうダメかと思うような辛い症状があったときや、小さな手術を受けたときもすべて留学保険が適用され、プライベートの日系クリニックを利用しました。電話一本ですぐに予約がおさえられ、スムーズな日本語のサービスが受けられたことで、改めて保険の大切さを知りました。 ※持病や既往症は補償されない場合がありますので、各保険会社に問い合わせてみてください。 医療以外のトラブルにも留学保険が活躍します。加入するプランによりますが、盗難や破損、飛行機の遅延も補償されるケースがあります。 「何がどこまでカバーされているか」知っておくと安心 NHSのサービスだけでいいの? 心配だから留学保険に入る?答えは人それぞれ。留学生のなかには、医療サービスにおいてはNHSだけでじゅうぶんだった、という人もいれば、留学保険があってよかった、という人も。しっかりとそれぞれの特性を把握したうえで、自分に合った選択をしてみてくださいね。 医療の備えは安心な留学生活の第一歩 イギリス在住の筆者も、これまでに何度もNHSのお世話になってきました。幸い、GPの受付スタッフや看護師、医師たちには毎回親切にしてもらっています。電話やオンラインでの問い合わせには、ほとんど返信があり、しっかり話を聞いてくれます。ただ、サービスの質に関してはGPによりけり、という声も多いです。GP登録をする際には、口コミをチェックしたり、同じGPに登録している学生の話を聞いたりと、下調べをしておくとより安心です。 安心して留学生活が送れるように、医療面での準備を万全にしておきましょう! https://www.nhs.uk

【実体験】イギリス留学準備術: 合格通知からビザ取得までの記録

3月に入り、イギリスの大学や大学院から合否結果が届いてきたと思います。大学からオファー(合格通知)を受け取るといよいよ本格的な留学準備が始まります。入学までには多くの手続きがあり、スムーズに進めるためには計画的な準備が必要です。本記事では、オファーを受け取った後の具体的な準備プロセスについて、僕の経験を踏まえて詳しく解説していきます。 合格結果の確認と入学手続き 出願してからオファーをAcceptするまで 合格結果が届く時期は大学や学科によって異なり、ここは待つしかありません。僕は出願した5校のうち4校は2月初旬までに結果が届きました。しかし第一志望の大学だけ3月までオファーが来ず、もどかしさを覚えました。遅くて7月ごろに結果が出る場合もあるそうなので、気長に待つことが大事だと思います。UCASのTrackシステムをこまめにチェックしましょう。 オファーの種類(Conditional・Unconditional) イギリスの大学からのオファーには、「条件付きオファー(Conditional Offer)」と「無条件オファー(Unconditional Offer)」の2種類があります。条件付きオファーは、IELTSスコアや最終成績の提出といった特定の条件を満たすことで合格となります。UCASで出願した全ての大学から合否が届いた後は、Firm Acceptance(第一希望)とInsurance Acceptance(第一希望に合格できなかった場合の第二希望)の大学とコースを選択します。第一希望の大学からUnconditional Offerをもらった場合はInsurance Acceptanceを選択する必要はありません。 オファーを受け取った後の対応 自分が受け取ったのが条件付きオファーの場合は手続きを早めに済ませることが大切です。通常、オファーの承諾期限が設定されているため、遅れないように注意しましょう。一部の大学ではInternational Students(留学生)がオファーを承諾する際、デポジット(Deposit - 入学金)の支払いが必要です。この金額は大学によって異なりますが、£1,000~£5,000が一般的です。支払期限も設けられているため、期日を確認して早めに対応しましょう。 不合格だった場合の選択肢(Extra・Clearing) もし出願した全ての大学が不合格(Unsuccessful)だったとしても、結果をもらった後に追加で一つのコースに出願できる「エキストラ(Extra)」と定員に達していないコースに出願できる「クリアリング(Clearing)」というシステムがUCASにあります。Extraは2月末から7月初旬まで、Clearingは7月中旬から9月~10月ごろまで行われます。期待した結果が出なかった場合でも諦めずに他の大学やコースにトライしてみましょう。  イギリス学生ビザ(Student Visa)の申請を徹底解説 イギリスでの長期留学には学生ビザ(Student Visa)が必要です。申請にはいくつかの書類が必要で、その用意やビザ発行までに時間がかかります。とにかく早めの行動が大事です。  必要書類 CAS 大学からのオファーを承諾し、パスポートなどの書類を提出すると、「CAS(Confirmation of Acceptance for Studies)」という入学許可証が発行されます。CASはビザ申請に必須な書類で、入学証明となる番号(CASナンバー)が書かれています。発行には通常数週間かかりますので、余裕を持って手続きを進めましょう。  パスポート パスポートの有効期間が留学期間をカバーしている必要があります。期限が短い場合、事前に更新しておきましょう。申請時にパスポートを提出し、そこにビザが発給されることになります。また、見開き2ページ以上の余白ページがあることも確認しておきましょう。  過去のパスポート 過去10年間の渡航歴を聞かれた時、昔使っていたパスポートがあると便利です。ただし、トランジットで立ち寄り、滞在期間が1日未満だった国も渡航歴に含まれます。こういった場合はパスポートにその記録がない時があります。できるだけ正確な情報を書くことが推奨されているので、僕は法務省の出入国在留管理庁というところで自分の渡航歴に関する開示請求を行いました。500円程度で調べてもらえます。https://www.moj.go.jp/isa/publications/privacy/record.html 英語力の証明書 大学によってビザ申請時に英語力の証明を求めるところもあります。GCSEやIBなどのスコアで証明できる場合と、イギリス政府が認定するSELT(Secure English Language Test)の結果しか受け付けてくれない場合があります。このSELTはイギリスのビザ取得専用の英語力試験です。中には「IELTS for UKVI」や「Pearson PTE Academic UKVI」などがあります。IELTSとは異なるもので、指定のスコアを満たすため改めて受験する必要があります。 申請費用と健康保険料(IHS) 申請時にはビザ申請料(£490)の支払いが必要です。さらにIHS(Immigration Health Surcharge)という健康保険料(£776×コースの年数)も支払います。IHSを支払うと、イギリス滞在中にNHS(国民保健サービス)を原則無料で受けられます。 ビザ申請の流れ 書類の準備ができたら、イギリス政府のUKVI(UK Visas and Immigration)の公式サイトから専用の申請フォームに情報を入力し、書類をオンラインで提出します。オンライン上の手続きが済んで、申請料及びIHSを支払うとVFS Globalのビザ申請センターの来館予約ができるようになります。日本には東京と大阪にビザ申請センターがあります。予約した日にパスポートを提出し、生体認証情(指紋と顔写真)を登録します。審査は通常3週間ほどかかり、終了しないとパスポートが返却されません。ビザはパスポートと共に返却されます。ビザ申請センターで受け取るか、郵送してもらうかを選べます。 審査開始後に財政能力証明書の提出を要求される場合があります。これはイギリスでの生活費をカバーできる資金があることを証明するためのものです。ロンドンの大学で勉強する場合は£12,492以上。ロンドン以外の場合は£10,224以上(授業料を除く)。つまりロンドンでの生活費: £1,438/月、ロンドン以外での生活費: £1,136/月: 9ヶ月分の生活費をカバーできる証明が必要です 。預金通帳や金融機関の取引明細書を英文に翻訳したものが必要です。あらかじめ準備しておくとビザ申請がスムーズに進むでしょう。  より詳しい流れについては下のサイトに説明してあるので、確認してください。https://www.westminster.ac.uk/sites/default/public-files/general-documents/student-visa-application-guide-applying-from-outside-uk-v2.pdf  申請は「何事も早めに」が鉄則! 前述の通りビザの審査には通常3週間ほどかかると言われています。繁忙期にはそれ以上の時間がかかることもあります。ビザ発行が渡英日に間に合わずフライトを変更せざるを得なかった友達が何人かいました。審査期間が多少長くなってもいいように、早めに必要書類を集めて申請することが大事です。「ビザ申請ドットコム」や「IMMIGRATION.UK」といったビザ申請を代行してやってもらえるサービスがあり、書類の翻訳など自分でできるか不安があった僕は活用しました。利用すれば必要な書類を揃えて代行者に提出するだけです。その後の申請フォームの入力やビザ申請センターの予約などは全部やってもらえます。  寮とシェアハウスの探し方 ビザ申請と並行して、イギリスでの住居を確保する必要があります。選択肢としては大学が運営している大学寮、民間の学生寮、シェアハウスなどがあります。 大学寮 vs 民間の学生寮の違い 同じ大学の人と交流できる大学寮は、初めての留学で最も安全で便利な選択肢だと思います。特にロンドンなどの都市部では、民間の賃貸物件の家賃が高いです。そのため、大学寮を利用することでコストを抑えられます。僕は大学1年の時に大学寮で暮らして、2、3年の時は民間の学生寮で暮らしていました。民間の学生寮だと、ロンドン中の大学から学生が集まるので他大学生との交流が深まります。ただし、これらの寮は人気が高く、申込期限が早いです。オファーを受け取ったらすぐに申し込むことをお勧めします。早めに申し込みをしなかったせいで、キャンパスから遠い場所にあったり、家賃が高い寮しか残っていなかったりという話も友達から聞きます。 大学が寮の情報を発信していますし、部屋の予約ができるResidence(住居)のサイトやWebポータルにも情報があるので、そこのSNSなどに登録して最新情報をチェックしましょう。  僕が住んでいた民間の学生寮 シェアハウス探しの注意点と便利サイト シェアハウスは費用を抑えつつ、学生のみならず現地の人々と交流できる点が魅力的です。ただし、契約詐欺や知らない人とシェアしなければいけないというリスクもありますので、信頼できるサイトを利用して物件を探し、可能であれば現地で内見してから契約を結ぶことが望ましいです。住居探しには、Rightmove(https://www.rightmove.co.uk/)やZoopla(https://www.zoopla.co.uk/)などの物件検索サイトが便利で、よく使われています。また、SpareRoom(https://www.spareroom.co.uk/)を利用すれば、ルームシェアの相手を見つけることもできます。  必須手続き: eVisaについて 返却されたパスポートに載っているビザはあくまで仮のEntry Clearance Visa(入国許可証)というもので、発行されてから90日まで有効です。正式なビザはeVisa(Online immigration status)という電子書類です。UKVIから送られてくる案内に従い、オンライン上でビザの申請番号やパスポート番号を登録して、アカウントを作成します。 イギリスに入国する際、パスポートのビザだけでなくeVisaの提示が求められる場合があります。そのため渡航前に手続きを済ませておくといいでしょう。これまではBRP(Biometric Residence Permit)カードという物理的な書類だったのでした。2025年の1月からオンラインに置き換わりました。 今回紹介したプロセスの他にも航空券を予約したり、持ち物を準備したりするなど、渡英までにやっておく必要があることはたくさんあります。それらについてはまた別の記事で書きますので、楽しみにしていただければ幸いです。CASやビザの発行などには思っている以上に時間がかかるものもあります。留学生活がスムーズに始められるよう、計画的に準備を進め、安心して渡英しましょう。  https://www.gov.uk/student-visa

UCL現役大学生の留学体験記!イギリス留学のリアルと道のり

京都からイギリスへ: UCL大学留学を決めるまで 自己紹介・バックグラウンド  はじめまして。Nanaです。京都市出身で、中学まで地元で過ごし、高校からイギリスの学校に進学しました。  現在は、University College London(UCL、ユニバーシティカレッジロンドン)でArts and Sciences(アーツアンドサイエンス)学科で勉強しています。一つの専門分野を3年間かけて学ぶ一般的なイギリスの大学とは異なり、この学科ではリベラルアーツ教育に似ていて、文理問わず幅広い分野の科目・デパートメントの授業を取ることができます。  留学を決意したきっかけ 中学2年生の時にスイスでサマースクールに参加した体験が留学を志した原点です。いろいろな国から生徒が来ていて、英語だけでなく、ドイツ語、イタリア語、フランス語などを操る同年代の生徒と出会いました。言語がもたらす新しい人との出会い、つながりや発見に心躍らされました。私もグローバルな世界で過ごしたいと強く思った経験でした。 学校選びから出発まで 本格的に留学を考え始めたのは中学2年生の冬あたりでした。サマースクールで訪れたスイス、友人がすでに留学していたアメリカとイギリスを留学先の候補にしましたが、結局イギリスとアメリカの学校に出願し、先にオファーが来たイギリスの学校に入学することに決めました。 友人に紹介してもらった留学エージェントを通して、学校の選定、受験、インタビュー(面接)を経て、イギリス南西部にあるTaunton School International(TSI、トーントンスクールインターナショナル)への入学が決まりました。インタビュー(面接)や試験はすべて、オンラインで行いました。 Taunton School International(トーントンスクールインターナショナル) の校舎 しかし、この時期(2020年)にちょうど新型コロナウイルス感染症が流行り始め、4月に予定していた渡英は先送りされてしまいました。イギリスには行けなかったものの、学校側がいち早くオンライン授業を導入したため、4月-6月の1学期間は日本の自宅で授業を受けました。思い描いていた留学の始まりではありませんでしたが、振り返ってみればホームシックにならず、少しずつ英語に慣れていく良い機会だったと思います。 Lancing College(ランシングカレッジ)のチャペル TSIではGCSEと呼ばれる中学課程に当たるものを1年間学習しました。2年目からはLancing College(ランシングカレッジ)という現地校に入学し、A-level経済、数学、応用数学、日本語を履修し、受験を経て、UCLに入学しました。 UCL大学生のキャンパスライフ ロンドンならではの魅力と学びの日々 現在通っているUCLはロンドン中心部にあり、1826年に設立された大学で、150を超える国から学生が集まる国際性と400以上のコースを提供し幅広い研究分野を持っているのが特徴です。ロンドンという大都市ならではの刺激的な環境もあり、学びだけでなく生活面でも多くの発見がある大学です。 University College London(UCL)に入学 リベラルアーツ型の学び: Arts and Science学科の特徴 大学ではArts and Science(アーツアンドサイエンス)と呼ばれるリベラルアーツの学科で勉強しています。この学科はイギリスの大学にしてはとてもユニークです。イギリスの大学では基本的に高校で専攻した教科を中心により深く学びます。例えば高校で経済を専攻すると大学でも経済学部やビジネス系の学部に進み、その学部で必修授業をとります。 しかし私の学部では多くの学問の知識をいかに融合させて社会課題の解決策にアプローチするのかに重きを置いています。こういった学問を英語ではInterdisciplinary studiesと呼び、分野横断的(学際的)な学びを意味します。社会課題を解決するのにもさまざまな切り口や専門知識が必要なうえ、分野が異なる人々と協力することも欠かせません。そのようなことを中心に学んでいます。 そのため、履修する授業の半分以上を自分で選択できます。学科の中で、3年間を通して全く同じクラスの組み合わせを取っている学生は誰一人いません。こういった環境が自分の学習生活を唯一無二にします。 実際に履修している授業紹介 私が今年取っている科目は、Principle of international public law(国際法)、Mathematical analysis, Real analysis(解析学)、Database system(データベースシステム)、Macroeconomics/Open and Closed economy(マクロ経済学)、Quantitative methods(定量調査)、Sustainable energy(持続可能エネルギー)、Mandarin(中国語)です。 分野がバラバラでそれぞれ全く関係なさそうに見えますが、Sustainable energyで学ぶエネルギー政策はMacroeconomicsの経済政策につながっていたり、Quantitative methodsで習得する基礎プログラミングはDatabase systemで応用できたりと、他の学生とは違った視点で問題の解決法を見いだすことができます。 課外活動とロンドンでの暮らし 日本語を教えるJapan Societyでの活動 授業外では、Japan Societyと呼ばれるソサエティ(サークル)に参加していて、2週間に1度、学生に日本語を教えています。 Finance and Economics Societyで得た学びと人脈 また、Finance and Economics Societyにも参加しており、週1くらいの頻度で開催されるロンドンの投資銀行などの金融業界で働く方によるセミナーに参加しています。UCLのネットワークはかなり広く、トップ企業で働く卒業生も多いので、いろんな人から話を聞けるチャンスがたくさんあります。 ロンドンの美術館・博物館巡りで深める学び ロンドンには大英博物館(British Museum)やナショナルギャラリー(National Gallery)など、たくさんの権威ある美術館と博物館が集まっていて、ほとんどが入場無料ということもあり、休日にはなるべく行くようにしています。 昨年取ったSocial Theoryの授業ではオリエンタリズム(西洋が東洋をどのようにとらえていたのかを研究する学問領域)のトピックを扱ったのでテムズ川畔にあるTate Britain(テート・ブリテン) の絵画を見に行きました。 Colonialism(植民地主義)などのトピックを考える際、博物館の作品は貴重なソースとなり、実際に鑑賞することでコンテンツの理解をより深めることができます。 高校留学・大学留学を通じて得た学び 広がった視野と情報へのアンテナ 留学して良かったことは、視野が広がったことと得られる情報が増えたことです。異なる文化や価値観を持つ人たちと関わる中で、自分が当たり前だと思っていた考え方が、実は国や環境によって大きく異なることに気づきました。Taunton School時代のルームメートはブルンジ人でした。初めて聞く国からの生徒だった彼女とどうしても話をしたくて、どんな国なのか、何語を話すのかなどを調べた記憶があります。 多様な視点を学べる国際的なクラスメートとの出会い 授業では、さまざまなバックグラウンドを持つクラスメートと意見を交わす機会が多く、同じテーマでも多様な視点があることを学べたのは、とても刺激的でした。日本では、自分がどの政党を支持しているか、政策まで議論することはなかったですが、イギリスでは自国の政策はもちろん、他のヨーロッパ諸国の政策まで網羅している学生も何人かいて、意識の高さがうかがえました。 経済の授業では特に、GDP(国内総生産)成長率やインフレ、利子率を必ず頭に入れておく習慣ができました。円安など、身の回りで起きていることが身につけた知識で理解できるようになっていくのが楽しかったです。 英語力と自己発信力の向上 また、英語でコミュニケーションを取る力が自然と身につき、自信を持って自分の意見を発信できるようになったのも大きな成長です。さらに、留学生活を通じて新しい友人や経験に出会い、自分自身の挑戦する力や柔軟性も養われたと感じています。 留学生活で感じた辛さと乗り越えた経験 言語の壁とコミュニケーションの葛藤 留学で辛かったことのひとつは、最初の頃に感じた言語の壁です。英検2級を取得後に渡英しましたが、授業では、ネイティブスピーカーや先生たちのスピードについていけなかったです。留学当初は宿題を終わらせるのにも、クラスメートの3倍時間がかかりました。 授業がわかるようになっても、友達との会話や冗談を理解し、話すまでにはかなり時間がかかりました。小学校の間に英会話塾に週1で通っていましたが、実際に会話しようとすると、自分のシャイな性格も相まって単語が出てこない場面が多くあり、自分の意見を思うように表現できず、もどかしさを感じることがありました。 辞書を片手に専門用語と格闘する日々 大学に入ってからは、専門的な単語も多くて、今でも辞書は手放せません。ですが、一つ一つの単語の意味を調べる習慣がついたことで、理解できない単元があっても、わかるまで調べたり文献を読んだりして、人一倍深い学びを得たと思います。 これからイギリス留学を目指す人へのメッセージ 留学は挑戦の連続ですが、ぜひ恐れずに一歩踏み出してみてください。その経験が、自分自身を大きく成長させ、未来への大きな力になるはずです。 https://passporter-media.com/articles/10/ https://jp.education-moi.com/article-51-ucl

【イギリス高校留学】15歳で親元を離れたボーディングスクールでの生活

私は15歳から親元を離れ、イギリス留学を始めました。大学もイギリスで、卒業後もしばらく滞在していたため、気づいたら14年間イギリスにいることになっていました。苦あり楽ありの留学体験をお届けします。 イギリス全寮制高校への道: 留学を決意するまで 小さい頃、父の仕事でアメリカに行っていたことがあり、英語には多少自信がありました。しかし、滞在は4歳から6歳までのわずか2年半だったため、帰国し中学生になった頃には英語力がかなり落ちていました。ある日、母と当時の英語の家庭教師からの要望に応じ、英語のエッセイを書いてみました。すると「アメリカの小学校2年生レベルだね」と言われ、ショックを受けました。これを機に、英語をちゃんと勉強しようと決意しました。 ちょうどその頃、インターナショナルスクールに通っていた2つ上の兄がイギリスの大学に進学したいと言ったので母と3人でイギリスの大学の下見に行くことになりました。自分にとって未知の国だったイギリスに惹かれていたのと、いつかは留学したいという思いが相まって、ついでに高校も見ようと母と決めていました。 ノッティンガムシャーの高校見学 複数の大学や高校を巡り、その中のひとつの高校にとても良い印象を持ちました。イギリス東中部、Nottinghamshire(ノッティンガムシャー州)のWorksop(ワークソップ)というところにある高校です。先生が優しく、校舎も広くてかっこよく、生徒達の行儀もとてもよかったです。みんな紳士的で礼儀正しく、先生方の指導が行き届いていることが伝わってきました。 若くして単身留学することを心配していた母も、このしっかりした校風が気に入りました。校長先生とお話をし、その後校舎見学をしました。また、私が医学部志望だったため、英語力をネイティブ並みに上げる必要があると言われ、もうその夏から入学することを勧められました。もともとイギリスでそのまま医学部に行くつもりはなかったのですが、先生方や両親と相談し、見学に行った2ヶ月後には留学を決心しました。 学校の校舎 イギリス高校留学|ボーディングスクールの生活とは? 寮のシステムと制服 イギリスに着いてすぐ、寮長さんや寮母さんに挨拶しました。説明を受け、私はYear 10(日本の中学3年に該当)に入学しました。日本の中学に相当する学年では制服が決まっています。ブレザー、シャツ、スカート、そしてcravatと呼ばれるネクタイのようなものに加え、靴下も学校指定のものを着用しました。 この学校には数種類の寮があり、女子は学期中ずっと過ごす「Full boarding(フルボーディング)」用、平日だけ暮らす「Weekly boarding(ウィークリーボーディング)」用、そして「Daily student(夜には家に帰る通学生)」用の寮がそれぞれ1つです。男子寮はDaily studentと住み込みの生徒が混ざっていて5~6つの寮がありました。各寮には30~40人くらいの生徒がいました。 1つの寮には最下級生のYear 9(中学2年生)から最上級生のYear 13(高校3年生)までが一緒に暮らしており、2、3人部屋もあれば1人部屋もあります。新入生は基本的に多人数部屋に割り振られ、最高学年の生徒は1人部屋が与えられました。私は最初3人部屋に入りました。その後2人部屋になったり3人部屋になったりの繰り返し。最終学年になったらついに1人部屋を手に入れました。毎学期、部屋のメンバーは先生が決めて変えていました。 校長先生の住むお家。学校の入口のすぐ隣にある 深夜の勉強と寮のおきて 渡英当初の英語力では会話についていくのが精一杯で、授業は全く理解できませんでした。現地の生徒ばかりの学校で、私の学年にいた留学生は他に男子2人だけでした。英語の授業以外は現地の生徒達と一緒に受けるため、取り残されないように懸命でした。深夜と早朝の時間を活用し、ひたすら教科書の翻訳をする日々が続きました。 ある明け方、普段電気が点いている部屋が消灯されたので階段に座って勉強していました。すると寮母さんが駆けつけてきて、「Yui、こんな時間に勉強しないの!ここはアラームがついているの。勉強は日中だけでも十分なのだから夜はしっかり休みなさい」と注意されてしまいました。どうやらこの階段にはアラームが設置されていて、人が入ると寮母さんなどの責任者だけが知らされるようになっていました。それ以来、夜中の勉強はやめました。 ホームシックと戦う日々 寮生活はとても厳しく、朝1回、お昼前に1回、お昼後から夕方にかけて3回、そして夕飯後の宿題時間に3回、点呼がありました。そして寝る前には先生が各部屋を回って携帯電話を没収し、電気も強制的に消されます。しかしほとんどの子は偽物の携帯を預けていました。 留学した最初の年はスマホもWi-Fiもなかったので私はガラケーを使っていました。インターネットは共用のパソコンルームのみで使うことができます。家族と連絡を取るときは国際電話でした。 週に1回、Skypeが使えるパソコンを予約して家族とビデオ通話することができました。しかし世界中から留学生が来ているので常に予約枠の取り合いでした。日本との時差の関係で都合の良い時間帯が限られ、目当ての時間枠が取られてしまってよく落ち込んでいたものです。 最初の1年間はホームシックでほぼ毎日泣いていました。言葉があまり通じなかったため友達もできなかったです。「かわいそう」と寄ってきてくれる生徒や授業で一緒になった生徒とたまに話す程度でした。都会ではなかったので、アジア人が少なく、奇異の目で見られているように感じました。 留学1年目の冬。膝下まで雪が積もるほどの大雪でした 辛かった陸軍の訓練 私の学校はCCF(Combined Cadet Force)という連合将校養成隊の時間があり、Army(陸軍)の訓練をしました。陸軍の他に、Navy(海軍)、Royal Air Force(空軍)もあり、現地の生徒は選択が可能でした。その頃、私たち留学生は選べず、一番人数の多い陸軍に自動的に振り分けられました。軍隊用の重たい迷彩服を着て寒い中2時間くらいマーチングし、銃の練習や匍匐前進などをするのはとても苦痛でした。また、落ち葉や枝を集めたり、数人組で運動させられたりと、グループでの活動が多かったです。友達の少ない私には楽しくはありませんでした。 礼拝の時間でスピーチに挑戦 一方で、週5回の朝のChapel(礼拝)の時間は比較的平和な時間だと感じました。讃美歌を歌い、お話を聞くだけの時間でした。木曜と土曜日以外の曜日に毎週、礼拝が行われました。日曜日だけ、朝の礼拝は全校生徒ではなく、寮生のみの参加で人数が少なかったです。そのため留学生にも皆の前で話をする機会が与えられました。 私も数回日曜日にスピーチした後、全校生徒の前で話す機会をもらい、3.11の出来事などを話しました。現地の生徒が多かったので、彼らにとって海外に触れられる貴重な機会だったと思います。その他、日本や中国の祝日の時には文化のお話もしました。 日本ではクリスマスは外で過ごし、お正月は家族で過ごすものだと伝えたら、イギリスとは真逆なので驚かれました。話した内容に興味を持ってくれ、それをきっかけに会話が弾むことがよくありました。先生方は、私たち留学生が学校に溶け込めるよう、常に様々な工夫をしてくれていました。 チャペル 深める交流: スポーツとイベントの舞台裏 ハリーポッターの世界!イギリスならではのスポーツ イギリスのBoarding school(ボーディングスクール・全寮制学校)特有のスポーツの時間もありました。季節や性別によって競技が分けられています。秋には男女共にもホッケー、冬は女子がネットボール、男子がラグビー、夏は水泳、クリケット、クロスカントリー、ラウンダースなどから自由に選択できました。 ハリー・ポッターに出てくるような寮対抗の大会や他校との試合もありました。他校との試合では、全生徒が実力別に分けられ、相手校の同じレベルのチームと戦います。そして試合後は相手チームと一緒にSupper time(おやつの時間)があり、ポテトやパン、フルーツ、ケーキなどを一緒に食べました。 ラグビーコートが9面もある広大な敷地を持つ学校。裏にはゴルフコースも プロムやダンスパーティー 年に数回、寮ごとのパーティーがあり、他の寮の子も主催寮の生徒に招待されれば参加できました。男子寮が開催するダンスパーティーに出席する際はProm(プロム)に行くような感じのドレスアップをしました。また、冬休みに入る前は各寮の寮生全員が一丸となって練習したダンスを全校生徒の前で発表するイベントもありました。 その他にも私はInternational Eveningを主催したことがあります。各国の生徒が協力して国の料理を作り、みんなでビュッフェスタイルで食べるイベントです。先生方に協力していただき、ダイニングホールとキッチンを借りて行いました。そこで日本人チームはトンカツを作りました。 日本人チームが作ったトンカツ 英国ボーディングスクールの授業内容 1年目はGCSEを勉強しており、Science(理科)、Mathematics(数学)、English as a Second Language(英語), Religion(宗教学)とStudent Selected Studies(選択科目)でした。選択科目にはGeography(地理)、History(歴史)、Art(美術) , Design and Technology(デザインとテクノロジー)、Food and Nutrition(料理と栄養学)などがありました。 私は理系だった上、英語の授業についていくのに必死だったこともあり選択科目ではArt、Design and Technology、そしてFood and Nutritionを選択しました。英語がネイティブの生徒はフランス語なども選択可能でしたが、留学生は必ずEnglish as a Second Language(ESL)をとらなければならず、他の言語は選択できませんでした。ESL以外の授業は全て現地の生徒たちと一緒でした。 私は日本で購入した電子辞書をどの授業にも持っていき、常に単語の意味を調べながら受けていました。最初の1年は辞書を使用して試験を受けることが許されていました。試験の際には先生から英和辞典が手渡され、それを使って試験に挑んでいました。 イギリス高校留学で得たこと 先生のサポートに感激した日 特に印象に残っているのは理科の授業で試験が返却された時のことです。私は60%しか得点できず、周りの不真面目な子たちと同じくらいの点数でとても悔しかったのですが、先生は私の努力を褒めてくれました。 しかし他の生徒がそれを聞いて「でも辞書を使ってるしね」と嫌味を言いました。それに対し先生は「じゃあ君は他の国に行ってその国の言語でテストを受けた場合、辞書を使えばこの点数取れるのか?簡単なことではないよ、母国語で受けても簡単じゃないんだから」と返してくれました。この先生のサポートは今でも忘れられません。このように素晴らしい先生方がたくさんいる学校でした。  Comfort zoneに戻るか挑戦を続けるかの決断 渡英してから1年経った時の夏休みに帰国した際、正直イギリスに戻るか少し悩みました。友達が少なく、授業も難しい。でもやっと英語にも慣れてきたこと、そして何よりも先生方の期待に応えたい気持ちがあり、もう1年、せめてGCSEだけでも終えようと、戻る決心をしました。 重たい足を引きずり、再び寮に戻ると、先生が「戻ってきてくれてよかった」と声をかけてくれました。複雑な心情で戻ってきたけれど先生方がいれば頑張れると思いました。 私の学年に新しい留学生が増え、寮にも何人か入ってきました。英語が全く話せなかった中国人の生徒が1人いて、その子に英語を教えながら暮らしていたらいつの間にか自信もつき、留学生活が楽しくなっていました。そして授業にもついていけることに気が付きました。友達も増え、去年から同じクラスだった生徒達に「Yui、英語すごく上達したね」と言われたときは本当に嬉しかったです。 おかげでGCSEは良い成績で卒業できました。次回はA-level、やホストファミリー、休暇の過ごし方について書きたいと思います。 https://passporter-media.com/articles/9/

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King's College Londonに入学!新入生の1週間どう過ごした?

こんにちは、キングスカレッジロンドン(KCL)のAyanoです。 私が通っているKCLでは、実際に授業が始まる週の前に、1週間「新入生オリエンテーションウィーク」のようなものを設けています。この週では自分のコースの説明会や、サークルを紹介するWelcome fairをはじめとした大学のイベントがたくさん開催されていました。今回はロンドンに到着してからの最初の1週間をどう過ごしていたのかを紹介していこうと思います。 キングスカレッジロンドンの最初の1週間 大学寮の入寮日は、オリエンテーションウィークが始まる直前の週末でした。学生のほとんどがこの週末に入寮するため、寮内でのウェルカムイベントもこの週末にありました。アイスブレーカーや、ピザパーティーなどがあったと思います。また寮は早期入寮することもできます。 キングスカレッジロンドンのAtlasに入寮! 入寮してからは日用品を買ったり、持ってきた荷物を片付けたりする必要があるので、大学が始まる数日前にはロンドンへ来ておくといいのかなと思います。入寮日に寝られるように、寝具や枕などは事前にオンラインで注文し、入寮日までに届くようにしておくのがおすすめです。 オンラインで注文しておいた荷物 寮のルーフトップからの景色が綺麗だったのがお気に入りです! 大きめのスーパーが近くにあれば、食料品だけでなく、フライパンや食器などのキッチングッズのほか、タオルなどの日用品も売っていますし、今はロンドン中心部にIKEAもあるのでおすすめです! コースの説明会とオリエンテーション 最初の1週間では、どのコースも説明会のようなものを行います。オンラインと、キャンパスでやるものがあります。私がファウンデーションの時は、説明会はオンラインで、その後に対面でオリエンテーションイベントがありました。1年後の学部課程の説明会ではキャンパスで行われました。 対面のオリエンテーションで配られたお菓子 キングスカレッジロンドンのコース説明会 ファウンデーションの時は学部課程の進学までの流れを中心とした説明でしたが、学部課程の説明会では3年間のコースを通しての説明で、卒論の流れや、交換留学についてなども説明がありました。まだ授業が始まっていない時期なので少し緊張もありましたが、説明会に参加して「いよいよ大学が始まるんだな」という実感が湧きました。 学生証の受け取りと事前の予約手続き 学生証の受け取りは事前に予約する必要がありました。学生証受け取り予約にはイギリスに到着していることを証明するため、パスポートのスタンプや航空券を大学側へ送った気がします。 新学期の間は学生証がなくてもキャンパス内に入れるように手続きをするブースがあるので、それがキャンパス内にあるうちに学生証の受け取りを済ませておくと楽かなと思います。 学生証をもらいにキングスカレッジロンドンのキャンパスへ! キングスカレッジロンドンの学生証 キングスカレッジロンドンのWelcome fair 新学期に開催されるWelcome fairにも参加しました。これはSociety(サークル)などが集まってブースを作り紹介している新歓のようなイベントです。KCLには約400のSocietyがあります。スポーツの他、文化系やアカデミックなものもあります。 気になっていたサークルがあればこのWelcome fairで話を聞くこともできますし、私は行くまで知らなかったサークルも見つけたので面白いなと思いました。 キングスカレッジロンドンのWelcome fairの様子 キングスカレッジロンドンJapan Societyのブース キングスカレッジロンドンのWelcome fair会場に入るまでの長蛇の列 これはキャンパスではなくイベントスペースを借りて開催され、無料のチケットを事前に予約しておく必要があります。私は2、3週間前に予約していたのですが、ロンドンに来てからの予約だと売り切れになってしまうことがあるので、事前に予約しておくといいと思います。 またスポーツ系のサークルを中心に新学期が始まって最初の数週間はメンバーシップを購入しなくてもテスターのセッションやレッスンに参加することができます。その宣伝もここで行われていました。 最後に 最初の1週間は授業がないとはいえ、ロンドンでの新生活に慣れるのに大変だったなと思います。イベントや、荷物の整理など思っていたよりも忙しく過ぎていきました。新しい環境に慣れる時間でもあり、大学生活が始まる前の準備期間としてとても大事な1週間だったと思います。オリエンテーションウィークのイベントをうまく活用して、大学生活のスタートを楽しんでほしいなと思います。 最後まで読んでいただきありがとうございました!みなさんの留学を応援しています! https://passporter-media.com/articles/49-kcl-foundation/

イギリスのファウンデーションコース|現役KCL生が日本の高校から進学するまで

こんにちは、キングスカレッジロンドン(KCL)のAyanoです。今回は日本の高校からイギリスのファウンデーションコースに進学するまでの各段階でどういう準備をしたのかを紹介していこうと思います。 ファウンデーションコースとは? ファウンデーションコースは、日本の高校など、イギリスの大学入学資格(A-levelやIB)を持っていない高校を卒業した生徒が、イギリスの大学に進学するために必要な準備をする1年間のプログラムです。 このコースでは必要な英語力に加えて、学部課程で希望する専攻に近い内容を学びます。 私が通っていた日本の高校の卒業資格では直接イギリスの大学の学部課程に進学できなかったため、高校3年生の時にファウンデーションコースに出願しました。 イギリスのファウンデーションコース: 出願準備〜合格まで 高校2年生の終わり〜3年生の春: 進学先決め この時期にイギリスの大学に出願することを決め、本格的に出願準備を始めました。ファウンデーションコースはイギリスの大学が提供しているものと、大学以外の教育機関が実施しているものがあります。大学が実施しているファウンデーションコースだと、ファウンデーションコースからその大学への入学がある程度保証されているため、そちらを選びました。 この時期はイギリスの大学を調べながら、 どういう大学に行きたいか 行きたい大学があればそこはファウンデーションコースも提供しているか そのファウンデーションコースから進学したい学部へ行けるか などを調べ、いくつか候補を絞っていきました。 当初は生活費が高いため予算的にロンドンは選択肢に入れておらず、最終的に進学し今も在籍しているKCLはもっと後になって出願することを決めました。 この時期に候補に入れていたのはThe University of Sheffield(シェフィールド大学)、Lancaster University(ランカスター大学)、University of York(ヨーク大学)などのファウンデーションコースだったと思います。 同時にIELTSの受験準備も進めていました。 高3の6月: IELTS受験 この時期にIELTSを受験しました。IELTSには主に2種類の試験があり、留学を目指す人が受けるIELTS Academicと移住や就労を目指す人が受けるIELTS General Trainingに分かれます。高2の時には現状を知りたいと思いGeneralのIELTSを受験しましたが、この時に受けたIELTSが初めてのAcademicでした。 ファウンデーションコースの場合は、英語要件がIELTS Overallで5.5〜6.0程度と、学部への直接進学要件に比べるとかなり低いのでありがたかったです。 この時Overallで6.5を取れたため、これ以降IELTSは受験していません。 IELTSの有効期限は2年なので、高校2年生ぐらいから早めに準備し受験しておいてもいいのかなと思います。 https://passporter-media.com/articles/8/ 高3の夏: Personal Statementや出願書類の作成 この時期は大学へ提出するPersonal Statement(パーソナルステイトメント)を書きました。私はUCASを経由して出願していないのですが、Personal Statementと同じようなものがファウンデーションコースの出願にも必要でした。 また10月ごろに出願開始となるので、高校側に必要な書類を依頼しました。予想の成績証明書や卒業見込証明書は日英両方で作ってもらい、英語での推薦書も依頼しました。推薦書は英語の先生に依頼しました。 私が通っていた高校から海外進学する人はほぼいなかったと思うのですが、それでも先生方が協力してくださり、とても恵まれたと思います。 高3の秋: イギリスの大学見学 この時期に、実際にイギリスの大学を見てみようということで、母と2人で1週間ほどイギリスへ行きました。出願する大学に実際に足を運んでキャンパスを見学しました。また、それまでイギリスに行ったことがなかったので、母とロンドン観光もしました。 見学したシェフィールド大学 見学したイギリスの大学の図書館の様子 そしてロンドンを観光する中で「ロンドンに住みたい!」と思うようになり、ロンドンにある大学にも出願することを決め、日本に帰ってきてから急いで出願準備を始めました。 当初は経済的な負担が大きくなると思いロンドンは避けていたのですが、やっぱりロンドンの大学に進学したいと両親に伝えたらあっさりとOKしてくれたので、最初から両親としっかり話しておけば良かったなと思っています。 ここで新しく出願することにしたのがQueen Mary University of London(ロンドン大学クイーンメアリー校)と、今通っているKCLです。 実は母とロンドン観光している時に、KCLのキャンパスのすぐ隣にあるCourtauld Galleryという美術館に行ったのですが、その時すぐ隣にあるKCLを見て、「これがロンドンの大学なんだ〜」とぼんやり思ったのを覚えています。その後実際にそこに出願し、通うとは思いもしませんでした。 キングスカレッジロンドンの隣にあるCourtauld Galleryに向かう途中 高3の12月: ファウンデーションコースへ出願完了 ロンドン以外のファウンデーションコースは全て出願が始まった10月ごろに願書を出しました。新しく出願することになったロンドンの2校には12月に出願して、この時期に出願は全て終わったという状態でした。 高3の2月: キングスカレッジロンドンからファウンデーションコース合格通知 2月上旬に第一希望にしていたKCLから合格通知が来たので、KCLに進学することにしました。ファウンデーションコースでも学部と同じようにConditional offer(条件付きオファー)という形でもらったのですが、その条件が「高校を総合成績4.0以上で卒業すること」だったので、問題ないだろうと思い、すぐにデポジットを払った記憶があります。 イギリスのファウンデーションコース: 受講開始までの流れ 高3の3月: キングスカレッジロンドンの寮の予約 確かこの時期に大学の寮のポータルがオープンしたので寮を予約しました。KCLの寮は一度予約してデポジットを払っても1回までなら変更可能ですし、8月ごろまでにキャンセルすれば、そのデポジットが返金される仕組みでした。そのためオファーを受諾するかわからなくても、とりあえず予約する人が多いのかなと思います。 どの寮にするか迷ったのですが、Atlasという寮にしました。 キングスカレッジロンドンのAtlasという寮の部屋(https://www.kcl.ac.uk/accommodation/residences/atlasより) 幹線道路沿いのため音が気になりましたが、綺麗な寮で駅や大型スーパーにも近くて良かったと思います。キッチンのみシェアのEn-suiteでした。 KCLはロンドンの他の大学と比べて、どの寮も大学まで少し遠い場所にあるのが残念です。私が住んでいたAtlasもZone 1にあるのですがキャンパスまでは電車を乗り継いで30分ほどかかります。 ロンドンのZone区分(https://www.graddinghomes.com/blog/uk/london-zonesより) もう少し通いやすい場所に寮を作ってくれたらいいのにと思っています。そのためか、1年生でもプライベートの寮やフラットに住んでいる人も意外と多かったです。 ファウンデーションコース開始前の7月: イギリス留学のビザ申請 渡航まであと2ヶ月となったところで、大学からCASが発行されビザ申請の準備ができたので、東京のビザセンターに行ってきました。ビザ申請は全て自分で行いました。日本人の場合、財政証明は基本的に必要ないため、特別に準備する書類もなくスムーズにできました。審査には3週間ぐらいかかると聞いていたのですが、5日ほどでビザが下りました。 この時に申請したビザはファウンデーションコース用のビザだったので期限が1年ほどです。そのため翌年、学部課程用にまたビザを申請したのですが、この時も5日ほどでビザが下りました。 多くのファウンデーションコースで同じかもしれませんが、KCLのファウンデーションコースでは、ファウンデーションコースが終わる日と、その後の学部が始まる日の間の日数の関係で、ファウンデーションコースが終わった後の夏休みにイギリス国内でそのままビザを申請することができません。そのため、ファウンデーションコースが終わった後はビザ申請のため日本に帰る必要があります。 https://passporter-media.com/articles/5/ ファウンデーションコース開始前の9月: いざ渡英! そして無事にロンドンへ向かうことができました!この時は、両親と一緒にロンドンへ来ました。両親は私の入寮の手伝いなどもしてくれました。また、一緒に大学周辺を散策したり、ロンドンを観光したりできてとても良かったです。 キングスカレッジロンドンのファウンデーションコース入学のため渡英 イギリスでファウンデーションコースを実際に受けてみて 日本の高校からの出願で大変だったのは、イギリスの大学に関する情報収集、共有し合える仲間が身近にいないこと、そして英語での書類作成に学校側も慣れていなかったことなどです。しかし、最終的にスケジュール的に問題もなく出願でき、今振り返ると意外となんとかなるんだなと感じます。 ファウンデーションコースで学ぶことで、英語でのエッセイやプレゼンなどの基礎的なスキルを身につけてから学部課程へ進学できるので、とても良かったと思います。 最後まで読んでいただきありがとうございました!みなさんの留学を応援しています! その後のファウンデーションコースでの学びや学部への進学プロセスについて気になる方はこちらの記事もチェックしてください! https://passporter-media.com/articles/41/

留学生が知っておきたい「英語メールの書き方」: メールから見るイギリス文化

こんにちは。ユニバーシティカレッジロンドン(UCL)で物理学を専攻しているAyatoです。今回は、イギリスでの生活や学業において避けては通れない、電子メールの作法について深く掘り下げてみたいと思います。 イギリスという国で生活を始めると、日本とはまた違った種類の礼儀作法や、言葉の裏に隠された機微に驚かされることが多々あります。特に電子メールという、相手の顔が見えない文字だけのコミュニケーションにおいては、その傾向が顕著に現れます。 イギリス人にとってのメールは単なる情報伝達の手段ではなく、相手との良好な関係を維持し、お互いのプライバシーや時間を尊重していることを示すための、きわめて高度な社交ツールなのです。 英語メールの実践的な執筆例とテンプレート まずは実際の執筆例をテンプレートとして見てみましょう。例えば、大学のIT担当者にプログラムの環境構築について質問する場合、以下のような構成が理想的です。 件名:Query regarding Environment Setup for Project A - Student ID 1234567 本文: Hello [相手の名前(宛名の詳細は後述)], I hope your week is going well. I am writing to kindly ask for some guidance regarding the environment setup for Project A. I have been following the instructions provided, but I seem to have encountered a small issue with the dependencies. I was wondering if you might be able to offer some advice or point me in the right direction when you have a spare moment? I have attached a screenshot of the error message for your reference. Thank you very much for your time and help. Kind regards,Ayato この短い文章の中には、週の半ばの挨拶、「kindly ask」というクッション、「I was wondering if」という婉曲表現、そして相手の負担を最小限にするための資料添付という配慮がすべて凝縮されています。こうしたテンプレートを基盤に、AIと共に自分の意図を肉付けしていくのが上達への近道です。それぞれの詳細については後述します。 英語メールの宛名の書き方 宛名の書き方は相手の立場や関係性によって異なり、ケースバイケースなので表にして以下にまとめました。始め方が丁寧でないのではないか、と気になる場合は、最も丁寧な形にすると良いでしょう。 相手の立場関係性宛名大学職員/その他初コンタクト/ 名前不明To whom it may concern/ Dear 〇〇 Team大学職員/その他相手からの返信に対する返信Dear Ms./ Mr. [Surname]大学教授(Professor)初コンタクトDear Professor [Surname]/ Dear Prof. [Surname]大学教授(Professor)顔見知り/親しいHi Prof. [First name]※教授との距離による。Surnameの方が丁寧大学教員(Dr.)初コンタクト/ 親しいDear/ Hi Dr. [Surname]/ [First name] 挨拶という名の社交儀礼と時間軸 ここからはイギリス人とメールでやり取りする際に、気を付けるべき事項についてお話しします。メールを書き始める際、まず直面するのが挨拶の書き方です。事務的な問い合わせであれば依然としてフォーマルな表現が使われますが、大学内でのやり取りや一度会ったことのある相手であれば、かなり早い段階で“Hi 〇〇” (〇〇さんこんにちは)といった親しみやすい挨拶に移行します。しかし、ここで重要になるのが挨拶の直後に続く一言です。 イギリス人は本題に入る前に、必ずと言っていいほど相手の近況を気遣う一言を添えます。月曜日であれば週末がどうだったかを尋ね、週の後半であれば週末の予定が良いものになるよう願う言葉を添えるのが、もはや儀礼的な習慣となっています。週の半ばであれば、一週間が順調に進んでいることを願うといった具合です。 この一文は、単なる社交辞令以上の意味を持っています。相手が仕事や勉強以外の生活を持っていることを認め、その時間を尊重しているという意思表示なのです。 ロンドンという多種多様な背景を持つ人々が密集して暮らす都市において、この一見無駄に見える数行が、コミュニケーションの摩擦を抑えるために不可欠な役割を果たしています。これを省略してすぐに用件に入ってしまうと、相手に「事務的すぎる」、あるいは「余裕のない人間」だという印象を与えかねません。こうした細やかな配慮の積み重ねが、長期的な信頼関係を築くための第一歩となると考えています。 イギリスの英語メールならでは: 婉曲表現の扱い方 冒頭のテンプレートでも紹介しましたが、イギリスのメールで最も難解であり、かつ面白いと思うのが婉曲表現です。 「行間を読む」重要性 彼らは自分の意見や不満を伝える際、驚くほど柔らかい言葉を選びます。しかし、その柔らかい言葉の裏には、時として非常に強いメッセージが隠されています。この曖昧さや遠回しな表現は、日本人にとっては結局何が言いたいのかと困惑させる原因にもなりえます。 しかし、この「行間を読む」作業こそがイギリスでの生活を豊かにします。 例えば、教授からのフィードバックに「これは興味深い視点ですね」と書かれていた場合、それは必ずしも面白いねと絶賛されているわけではありません。文脈によっては「少し的外れだが、まあ着眼点は分からなくもない」という非常に丁寧な否定であることもあります。 彼らは対立を避けるために、肯定的な言葉の中に否定的なニュアンスを忍び込ませる、受動的攻撃性、いわゆるpassive aggressive(パッシブ・アグレッシブ)と呼ばれる技術に長けています。 イギリス人の受動的攻撃を受けた実体験 これを理解していないと、メールでのやり取りで致命的な誤解が生じることがあります。 私が以前、プログラムの環境構築の方法について担当者に問い合わせた際のこと。担当者から「マニュアルの中に解決策があると確信しています」という返信が来ました。言葉通りに受け取れば非常に前向きで親切な言葉に見えますが、その真意は「そんなことはマニュアルに書いてあるのだから、わざわざメールで聞かずに自分で調べなさい」というかなり強い釘刺しであったことに後から気づきました。 こうした言葉の裏側を読み取る力は、単なる語学力ではなく、現地の文化に浸り、人々の反応を観察することでしか養われない感覚です。 クッション言葉の使用 また、何かを頼む際にも、「もしよろしければ(I would be more than happy if you wouldn’t mind doing ~)」や「もしお手すきであれば(I was wondering if you could ~ in your good time)」といったクッション言葉を多用します。これにより、相手に断る余地を与えつつ、こちらの要望を伝えることができます。こうした控えめな姿勢は、相手に対する強要を避け、自由な意思を尊重しているというメッセージになります。 結びの言葉に宿る微かな感情 メールの最後を締めくくる結びの言葉も、相手との距離感を示す重要な指標です。ビジネスやフォーマルな場では一般的で礼儀正しい「Best regards」といった表現が好まれますが、より親密な関係であれば、温かみのある言葉「Warm regards」「 Yours」「 Best wishes」、時にはイギリスらしいカジュアルな表現「Best」が選ばれます。 面白いのは、これらの言葉から相手の感情の変化を読み取れることです。それまで非常に丁寧で温かい結び言葉を使っていた相手が、急に事務的で短い「Regards」という一言だけの結び方に変えた場合、それは何らかの理由で不快を感じているサインかもしれません。 あえて温かい言葉を意図的に抜き去ることで、自分の不快感を示すわけです。これは非常にイギリス的な、声高に叫ばない抗議の形です。結びの一語にまで気を配ることで、相手との現在の関係性を再確認することができるのです。 AIを活用したイギリス式英語メールの実践的な練習法 さて、こうした複雑なニュアンスを身につけるのは一朝一夕では難しいものです。そこで、現代的な練習方法としてAIを活用したトレーニングを提案したいと思います。 まず、書きたいメールの概要を伝えてAIに文面を書いてもらいましょう。そして、生成された文章をそのまま使うのではなく、なぜそのように書かれているのか、あたかもプログラムのソースコードにコメントをつけるかのように、それぞれのフレーズの意図を自分の頭で考えて書き込んでいきます。この際、正解かどうかを気にする必要はありません。あなたがその表現を読んでどう感じたか、どのような効果を狙っていると思ったか、という自分なりの解釈が重要です。 コメントを書き終えたら、その文章をAIに送り返しましょう。その際に、自分の解釈がAIの意図したものと同じか、あるいは違うのかを判断してほしいと依頼します。 もし解釈が異なっていた場合は、本来はどういう意図だったのか、なぜその特定の表現でその意図を表現できるのかを詳しく教えてもらうように聞きましょう。そうすると、表現に隠された今まで自分の知らなかった世界を教えてくれるものです。 単なるテンプレートを丸暗記するのではなく、言葉の選択の背後にあるロジックを理解することで、より自然で説得力のあるメールが書けるようになります。これは、異文化間のコミュニケーション能力を鍛えるための非常に強力な訓練になります。 AIを活用したメール作成における効率化と注意点 業務の効率化という観点から、AIをメール作成に活用することは現代において非常に有効な手段の一つとして広く推奨されています。 特に英語が母国語ではない私たちにとって、文法的な正確さを担保し、自然なフレーズを瞬時に生成してくれるAIの存在は、精神的なハードルを下げる心強い味方となります。しかし、そこには無視できないいくつかの注意点が存在します。 まず、AIは時に過剰に丁寧すぎたり、逆に文脈を読み違えて不自然に冷淡な表現を選んだりすることがあります。先述したようなイギリス特有の微妙なニュアンスや、特定の相手との間に築かれた固有の信頼関係に基づいた微調整は、最終的には人間にしかできない非常に繊細な作業です。 また、機密性の高い情報や個人情報を安易に入力してしまうことは、セキュリティやプライバシー保護の観点から厳に慎まなければなりません。AIが生成した文章はあくまでも優れた土台として捉え、必ず自分自身の目で見直し、自分の声や相手に対する真摯な思いが最終的な言葉に反映されているかを確認するプロセスを欠かさないことが、効率化と誠実さを両立させるための鍵となります。 AIへ入力するプロンプト(指示文)の工夫 AIを単なる代筆者としてではなく、自分の意図をより正確に伝えるための共創パートナーとして活用するためには、プロンプトの組み立て方に独自の工夫を凝らすことが重要です。 単に「メールを書いてください」と指示するだけでは、どうしても平均的な文章になりがちですが、いくつかの要素を意識的に盛り込むことで、文脈に即した文面を得ることができます。 受信者との関係を詳しく伝える まず、リライトを依頼する際には、送り手である自分と受け手である相手との現在の関係性を具体的にAIに伝えることが欠かせません。さらに、そのメールを送ることで相手にどのような行動をとってほしいのかという最終的なゴールも明示します。 AIに役割を与える プロンプトを工夫する際にもう一つ意識したいのは、役割設定という手法です。 AIに「あなたはイギリスの大学で長年学生指導にあたっているアドバイザーです」といった役割を与えます。その上で「私の下書きを、相手の機嫌を損ねることなく、かつこちらの要望が明確に伝わるようにイギリス風にリライトしてください」と依頼するのです。 また、一度のリライトで満足せず、対話を重ねるプロセスも有効です。生成された文章に対して「もう少し親しみやすさを出してください」といった具体的なフィードバックを返すことで、AIは代替となるフレーズを提案してくれるだけでなく、なぜそのフレーズの方が適切なのかという理由まで説明してくれます。 学業における実践的コミュニケーション 学生として教授や大学のスタッフにメールを送る際は、丁寧さと同時に簡潔さが求められます。彼らは日々膨大な数のメールを受け取っているため、いかに相手の時間を奪わずに要件を伝えるかが重要になります。 件名には必ず、自分の学生番号、氏名、そして用件を明確に記載してください。本文では冒頭で簡潔に要件を伝え、最後には「お忙しいところ恐縮ですが、お手隙の際にお返事をいただけますと幸いです」という謙虚な姿勢を見せます。この構成こそが、相手の手間を最小限にし、かつ自分の誠実さを伝えるための最短ルートです。 また、イギリスでは返信のスピードも信頼関係の一部です。すぐに答えが出せないような複雑な内容であれば、まずはメールを受け取ったことと、現在確認中であることを伝える一報を入れるのが洗練された対応です。 ネイティブの感覚を養うためのリソース ここで、私自身もイギリスでのコミュニケーションを円滑にすることを目的として参照している、おすすめのリソースをいくつか紹介します。 Oxford Learner's Dictionaries 一つ目は、Oxford Learner’s Dictionaries(オックスフォード・ラーナーズ・ディクショナリーズ)という無料のウェブ辞書です。おすすめの理由は三つです。 https://www.oxfordlearnersdictionaries.com 第一に、英英辞典であるということです。英和辞典は対応する日本語を素早く掴みたい時に便利ですが、正確な定義や文脈中におけるニュアンスの理解がしにくくなるという欠点があります。英英辞典はその点を解決します。 第二に、発音が聞けるということです。発音を知っておくことは損ではないと思います。また、イギリス発音と、アメリカ発音の二つが聞けるのも特徴です。 第三に、学習者用の辞書であるということです。日本語の辞書でも、英語の辞書でも経験する問題としては、知りたい言葉の説明の中に自分の知らない単語があるということだと思います。その点、学習者用の辞書では、調べた単語のレベルよりも低いレベルにカテゴライズされた単語のみで説明が出てくるので、上記のようなことは起きにくくなっています。 Hedgingを学べるサイト 二つ目は、Hedgingに関するウェブです。 Hedgingとは、確度を下げて主張を行う技術のことです。例えば、「〜だ」を「〜かもしれない」「〜という可能性もある」というように書くことです。以下の大学提供のサイトに、詳しい説明や例があるので、興味がある方はご覧ください。 UEfAP↓ https://www.uefap.org/writing-features-hedging George Mason University↓ https://writingcenter.gmu.edu/writing-resources/research-based-writing/hedges-softening-claims-in-academic-writing Grammarly 三つ目は、Grammarlyという文法添削サイトです。ニュアンスを理解するというよりは、文法的をチェックすることで正しく伝わるかどうかを見るためのものです。 https://www.grammarly.com 無料版と有料版があり、文法、スペルは無料でチェックできます。有料版は、文法的に誤りではないが、このようにするとより簡潔、よりよい表現であるという提案をしてくれます。 異文化理解という旅の終わり イギリスのメール文化を学ぶことは、単に英語の表現を覚えること以上の意味を持っています。それは、彼らが大切にしている価値観や、他者との接し方を理解することに他なりません。表面的な言葉の裏にある、相手を尊重し、調和を尊ぶ精神を感じ取ることができれば、メールのやり取りはもっと実りあるものになるでしょう。 完璧な英語を目指すよりも、相手を思いやる気持ちを言葉に込める努力を続けることが、最も大切なマナーだと言えるでしょう。今回の記事が、皆さんのイギリスでの円滑なコミュニケーションの一助となれば幸いです。学業も、そしてこうした日常の些細な学びも、すべてが皆さんの滞在生活を形作る大切な要素です。 どうぞ、一通のメールを丁寧にしつらえて、充実した日々を過ごしてください。ところで、今回お話ししたような相手の領域を侵さず、相手に選択権を与えるような丁寧さのあり方は、社会学ではnegative politeness(ネガティヴ・ポライトネス)と呼ばれているそうです。 Ayatoの他の記事↓ https://passporter-media.com/articles/35/

【海外大生の就活事情】ボスキャリ(BCF)2025参加体験談

こんにちは。Midoriです。今回は日英バイリンガルを対象とした世界最大級の就活イベント、ボストンキャリアフォーラム(ボスキャリ)について参加者の体験談をご紹介します。 ボスキャリ(BCF)とは? ボスキャリはキャリアフォーラムネット(CFN)が主催する日英バイリンガルを対象とした3日間の就活イベントです。ボストン以外でもロンドン、ロサンゼルス、東京、大阪で開催されていますが、11月下旬に開催されるボストンのものが最大です。 約200社の説明会 面接して内定の可能性も ボスキャリには約200の企業が出展し、世界中から参加学生が集まります。普通の就活イベントというと説明会や面談がメインのものを想像されるかと思いますが、ボスキャリでは多くの企業で実際に選考が進みます。当日中に内定が出ることも珍しくありません。 当日企業説明を聞いてみて気になったところにレジュメを出して面接するということも可能なので、効率よく就活を進められます。 ロンキャリとの比較 ちなみにロンドンで開催されるロンドンキャリアフォーラムはヨーロッパ最大級ですが、ボスキャリと比べると規模ははるかに小さいです。例年40社ほどが出展し、同様に就職活動を行うことができます。 イギリス留学中で「ボストンまで行くのはちょっと……」と思った方はぜひそちらも調べてみてください。キャリアフォーラムの雰囲気を掴むという意味でもいい経験になると思います。 @passporter_ ロンキャリって何?ボスキャリとの違いは by Ayaka ロンキャリは、イギリス・ロンドンで開催される海外大生向けの就活イベント🇬🇧 ボスキャリとの違いはまず「企業数」。ボスキャリは企業数も多く、採用枠も多い。ロンキャリは参加企業数が少な分採用枠も少なめ。勤務地はどちらも日本配属が中心。 「開催地」の違いは、ボスキャリ→ボストン、ロンキャリ→ロンドン。 「開催時期」も違っていて、ボスキャリは年末ごろ、ロンキャリは年始ごろ。 「参加者」は、ボスキャリ→北米中心、ロンキャリ→ヨーロッパ中心。 ボスキャリのほうが規模が大きいけど、ロンキャリならではのメリットもある‼️ メリット①二日間だから体力的にも楽 企業数が限られている分狙い撃ちができるから、初参加でも回しやすい! メリット②ボスキャリのいい練習になる しかも最近参加企業数が増えているから、今後もっと伸びる可能性もある。企業によってはイギリス🇬🇧と日本🇯🇵のインターン枠も出てるから、イギリス在住の学生はぜひチェックしてみてね。 ➡️ メディアサイトでは留学生によるお役立ち記事も読めるよ!プロフィール欄のリンクからアクセス @passport_to___ 【Who are we?】 📚 海外留学を目指す学生や、いま留学中の学生に向けて 経験者のリアルな情報を発信しています。 🎓 運営メンバーは現役海外大学生&卒業生! 留学を目指す人と留学生がつながれる場所になっています✨ 🤝 海外大学生同士でつながれるコミュニティ 交流会や就活・キャリアイベントを開催予定 ! #留学生活#海外大学#イギリス留学#イギリス大学#就活 ♬ Vlog - wouldliker ボスキャリ2025参加の流れ ここからは実際に参加してきた学生の体験談です。 大学に進んだとなれば次に気になるのは就職のことですよね。 私は最終学年であるにもかかわらず、あまり就活について深く考えていなかったのですが、行ってみたいと思える企業に出会い、内定を頂いた過程をご紹介します。まずはボスキャリ参加の流れです。 ①参加登録・各企業に応募 まずはCFNでアカウントを作成し、参加登録を行います。基本情報を入力し、レジュメを記入すれば準備完了です。 とはいえ、そのまま出願するのはもちろんおすすめしないので、CFNのサイトに書かれたTipsなども見てみてください。大学によってはCFNの担当者が講演しに来ることもあるので、そちらも併せて参加すると理解が深まると思います。オンラインでも説明会が多数行われています。 ボスキャリ2025のウェブページ また、事前応募を行い、何度かオンライン面接を終えておくのが無難です。特に人気の企業だと、当日は最終面接のみというところもあります。事前にある程度選考が進んでいると、企業から開催日のディナーに呼ばれることもあるので、ぜひトライしてみてください。 ②飛行機と宿を取る 当初あまりピンと来る企業がなかったため、自分の重い腰を上げるためにも先に飛行機と宿を取りました。時期が近づくと高くなるので早めに押さえておいたほうが良い、というのもあります。 飛行機はヒースロー空港(LHR)から出るBritish Airwaysにしたので特筆することはなく、割愛させてもらいます。宿はホテルではなく、他大学の友人と6人で空港近辺のAirbnbを取りました。大人数で泊まるメリットとして、朝は6人でタクシーをシェアできたので、比較的安い値段で会場まで辿り着くことができました。人と泊まることにそこまでストレスを感じない方でしたらおすすめです。 キャリアフォーラムには「トラベルスカラシップ」というありがたい制度があり、運が良ければ$350(イギリスからボストンへ飛ぶ場合)が支給されます。早めに飛行機を取れば大部分はこれでカバーできるのではないかと思います。こちらは事前応募が必須で当日受け取りなので、忘れずにチェックしておいてください。 いざボストンへ!ボスキャリ2025レポ ここからはある程度キャリアフォーラムについて知っている方向けのレポです。ご存知ない方にとっては想像がしづらいかと思いますがご容赦ください。 事前応募した企業との面接 前述の通り就職についてあまり考えていなかったのですが、それでもさすがに10社弱は応募してからボストンへ向かいました。 ボストンへ行くまでにご縁がないと判断された企業もありましたが、ご縁のあった4社とは面接を予約させてもらいました。一次と二次がそれぞれ2社ずつでした。面接後、そのまま次の面接に案内していただいたこともあれば、結果は後日というところもあり、そのあたりは企業によります。 ボスキャリのWalk-in(ウォークイン) 事前応募は締め切っていても当日受付(Walk-in)が可能な企業も多くあります。そのため、事前に何社か目星をつけた上でレジュメを出して回りました。 ボスキャリ当日の会場の様子(CFNウェブページより) その場ですぐ面談となる場合もあれば、面接予約を取る場合もありましたし、まずは書類審査からという会社もありました。書類審査が先にあり会期中に選考へ進める場合は、電話やメールで面接の連絡が来ます。 面接へ行き、レジュメを出し、説明会を聞き、面接の準備をして、みたいなことを繰り返しているとあっという間に1日が過ぎていました。 ボスキャリ中の面接で聞かれたこと 受けた企業に限る話かもしれませんが、大体は「留学の理由」「ガクチカ」「就活の軸」「実現したいこと」など同じようなことを聞かれました。それぞれの企業で若干深掘りの仕方が異なるという印象です。 Walk-inの場合は特に深い企業研究は想定されていないので、就活生の人となりの方を重視しているのだと思います。私は業界研究すらままならないまま行ってあまりうまくいかなかったので、皆さんはせめて就活の軸と業界は定めてから行ったほうが良いと思います。 逆に、ビジネス全般に幅広く興味があり、どの業界もある程度知識があるという方であれば、卒なくこなせるのではないかと思います。Walk-inでは企業分析の時間が取れていない人がほとんどなのでそこまで求められないわけです。 ボスキャリで企業主催のディナー ディナーの有無や誰が招待されるかなどは完全に企業によるため、あまり明言はできませんが、私は金曜日と土曜日の両日それぞれ別の企業に招待していただきました。 写真はディナーで食べたパスタです。ボストンは海沿いにあり、海鮮が有名なようで非常に美味しかったです。 ボスキャリのディナーで振舞われた海鮮パスタ 企業によっては選考の一環であるといった話を小耳に挟みましたが、私が参加したディナーではそのようなことはありませんでした。説明会や質問会などと比較してより長い時間をかけて企業の方とお話しできますし、よりラフな感じで実際の職場の環境も聞けるので非常に有意義な時間でした。 また、他の就活生がどのような勉強をしていて、どんなキャリアパスを考えているのかを聞くのも、自分の就活を見つめ直すきっかけにもなりましたし、単純に他の大学、地域の話を聞けて楽しかったです。 ボスキャリ終了後 Web面接 私は事前応募が遅く、かつ少なかったので当日中に内定は出なかったのですが、後日Web面接を設定していただけた企業がいくつかありました。ボスキャリ当日に応募して後日選考に進んだ企業もあります。 ボスキャリでさまざまな企業の方とお話しする中で、自分の目指したい姿が固まったこともあり、その後無事、心に決めた企業から内定を頂くことができました。案外どうにかなるものですね。 以上、参加者による体験談でした。海外留学経験者の就活の参考になれば幸いです。皆さんの就活がうまくいくことを願っています!

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