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イギリス留学の費用はいくら?留学経験者が学費・生活費・ビザ・航空券を解説

こんにちは、編集長のMidoriです。今回はイギリス留学にかかる費用について解説していきます。

一口でイギリス留学といっても、ロンドンかそれ以外の都市かでかなり金額が変わってきます。また、ここ数年間で加速している円安の影響やイギリスの物価高で生活費がかなり圧迫されています。その対策としての節約術もお伝えします。私がThe University of Manchester(マンチェスター大学)に交換留学した際の経験も交えてご紹介します。

なお、本記事に出てくる日本円は1ポンド=215円で換算していることをご留意ください。

イギリス留学にかかる費用の目安

年間での出費は専攻や居住都市、生活スタイルによってかなり変わってきますが、一般的な大学・専攻への進学を想定した場合、年間600万~1000万円程度を見込んでおくとよいでしょう。

項目年間の目安
学費1万〜3.8万ポンド(215万~817万円)
生活費ロンドン:1.5万ポンド〜 (322.5万円~)
地方:1万ポンド〜(215万円~)
ビザ申請558ポンド(12万円)(一回のみ)
IHS776ポンド(16.7万円)
航空券(往復)10万~30万円
その他留学保険、教材費、交通費、娯楽など

イギリス渡航前にかかる費用(留学準備費)

留学が決まってから実際に飛行機に乗るまでの間にも、まとまった出費が発生します。

学生ビザ/IHS(Immigration Health Surcharge)

イギリスで正規留学する場合、Student visa(学生ビザ)を取得する必要があります。主な費用は以下の2つです。

  • ビザ申請料: 1人あたり558ポンド(約12万円)(2026年4月現在)
  • IHS(Immigration Health Surcharge): 学生の場合、1年あたり776ポンド(約16.7万円)。NHS(イギリスの公的医療制度)を利用するための費用で、ビザの許可期間分をまとめて前払いする仕組みです。

これに加えて、場合によっては英語力証明のためのテスト受験料(150〜250ポンド(約3.2万〜5.4万円)程度)や、TB(結核)検査費用(50〜100ポンド(約1.1万〜2.2万円)程度)もかかります。ビザ関連の費用だけで、コース期間によっては3,000ポンド(約64.5万円)を超えることも珍しくありません。

注意

場合によっては、ビザ申請時に証明が必要なMaintenance funds(生活費)です。これは「支払う費用」ではなく「口座に保有しておくべき残高」ですが、資金計画上は必ず押さえておく必要があります。

ロンドンの大学ロンドン以外の大学
月あたりの必要額1,529ポンド(約32.9万円)1,171ポンド(約25.2万円)
最大9ヶ月分の総額13,761ポンド(約295.9万円)10,539ポンド(約226.6万円)

※上記は学費とは別に必要な生活費の証明額です。また、この残高は申請前の連続28日間、条件を満たした状態で維持されている必要があるため、直前になって慌てないよう早めの準備がおすすめです。

航空券

日本からイギリスへの往復航空券は、時期や航空会社、直行便かどうかによって大きく変動しますが、目安としては往復10万円台〜30万円台が相場です。繁忙期(夏休みシーズンなど)は高騰しやすく、逆に閑散期を狙えば費用を抑えられます。

留学の場合は片道の可能性もあり、また大きな荷物(スーツケース2〜3個)を預ける前提でチケットを選ぶ必要があるため、預け荷物の無料枠を必ず確認しておきましょう。学生向けの割引運賃(STA運賃など)を扱う旅行代理店もあるので、比較検討がおすすめです。

イギリスから日本へのフライト
イギリスから帰国中の機内で

留学保険

学生ビザでIHSを支払うとNHS(イギリスの公的医療制度)は利用できますが、これは緊急時や一般的な診療をカバーするものであり、盗難・紛失、賠償責任、緊急帰国費用、留学中断時の学費補償などはカバーされません。そのため、多くの留学生は日本の保険会社が提供する「留学保険」に別途加入します。

保険料はプラン内容や留学期間によって大きく異なるため一概には言えませんが、渡航前の予算組みの段階で見積もりを取っておくことをおすすめします。保険会社によっては学生向けの割引プランや、クレジットカード付帯保険との組み合わせでコストを抑えられる場合もあるので、比較してみましょう。

イギリス留学中にかかる費用

渡航後、毎月・毎年発生する費用です。特に居住費は生活費全体の中で最も大きな割合を占めるため、重点的に解説します。

学費

正規留学(学位課程)の場合、学費は生活費以上に大きな出費です。日本人のようなInternational Student(留学生)向けの学費は大学・コースによって幅が広く、目安は以下の通りです。

  • Undergraduate(学部): 年間約1.1万〜3.8万ポンド(約236.5万〜817万円)(医学系などはさらに高額)
  • Postgraduate(大学院): 年間約9,000〜3.5万ポンド(約193.5万〜752.5万円)(1年制の修士課程が主流で、2年制が主流の国と比べてトータル費用を抑えやすいのが特徴)

大学や専攻によってかなり異なるため一概には言えませんが、Russell Group(ラッセルグループ)*の大学は学費が高めの傾向にあり、それ以外の大学は比較的抑えられる傾向があります。医学部・獣医学部などの専門職学位課程は、年間3万〜5万ポンド(約645万〜1,075万円)を超えることもあります。

*1994年に設立されたイギリスを代表する24の主要研究型大学からなる連盟です。オックスフォード大学やケンブリッジ大学、インペリアルカレッジロンドン、UCLといった、世界トップ10に名を連ねる名門校が加盟しています。

居住費

生活費の中で最大の出費になるのが住居費です。選択肢は主に3つあります。

  • University halls(学生寮): 大学が運営、または提携する寮。水道光熱費・Wi-Fiが家賃に含まれていることが多く、初めての留学生にとって安心感があります。食事付の寮もあり、食費の節約につながります。
  • シェアハウス: 2年目以降の学生に人気。家賃は寮より安くなる場合が多いですが、光熱費やWi-Fi代を別途フラットメイトと折半する必要があります。
  • 一人暮らし(単身のフラット): 自由度は高いですが、家賃が最も高いです。

全国平均では、学生向けの家賃は月575ポンド前後(約12.4万円)が目安とされています。ただし都市差が非常に大きいため、詳細は「ロンドンと地方都市の生活費比較」で解説します。

契約時にはDeposit(敷金)も必要です。イギリスでは年間家賃が5万ポンド(約1,075万円)未満の物件の場合、敷金の上限は家賃5週間分と法律で定められており、Deposit Protection Scheme(DPS)などの公的スキームで保管されます。退去時にきちんと返還されるよう、入居時の物件の状態を写真で記録しておくと安心です。

マンチェスター大学の寮
マンチェスター大学の寮

食費

食費は「自炊中心」か「外食中心」かで大きく変わります。

  • 自炊中心: スーパーの使い分け次第で、月100〜250ポンド(約2.2万〜5.4万円)程度に抑えることも可能です。
  • 外食を交えた生活: カフェやレストランを頻繁に利用する場合、月300ポンド(約6.5万円)以上になることもあります。
Midori
Midori

食事付の寮に入る場合、寮費に食費が入っているため、追加の出費がなくて済みます。私がマンチェスター大学に留学していた時は朝夕を食堂で食べ、昼食のみを自分で解決する必要がありました。

交通費

交通費は住む都市によって大きく異なります。ロンドンを例にすると、公共交通機関(地下鉄・バス)の利用が前提になるため、以下の学生向け制度を活用するといいでしょう。

  • 18+ Student Oyster photocard: 18歳以上のフルタイム学生向けの割引カード。Travelcard(定期券に近いもの)やバス・トラムの週間・月間・年間パスが30%割引になります。発行手数料は20ポンド(約4,300円)。ただしPAYG(単発利用)の運賃自体は割引対象外です。
  • 16-25 Railcard: 年会費35ポンド(約7,525円)で、イギリス国内の鉄道運賃がおおむね3割引に。上記のStudent Oysterと組み合わせると、ロンドン市内の単発利用運賃にも割引が適用されるようになります。

地方都市では公共交通機関の利用頻度がロンドンほど高くない場合も多く、徒歩や自転車で生活できるエリアに住めば交通費を大きく抑えられます。都市間の移動(週末旅行や帰省)には、National Expressなどの長距離バスや鉄道の早期予約割引を活用すると安く済みます。

教材費

留学中は学業がメインなので、当然ながら教科書代・印刷代・実習や施設利用料など、授業に付随する費用も発生します。近年は電子教材やオンラインリソースの活用、大学図書館での貸出、先輩からの中古教科書の譲り受けなどでコストを抑える学生が増えています。理系・美術系など、実験器具や画材が必要な学部では、文系よりも教材費がかさむ傾向がある点も押さえておきましょう。

交際費・娯楽

友人との外出、映画、旅行、Society(サークル)の会費など、学生生活を充実させるための費用です。イギリスの大学にはSocietyと呼ばれるサークル活動が非常に盛んで、年間で無料〜数十ポンド(数千円)程度の会費がかかるものから、活動内容によってはそれ以上かかるものまであります。パブでの一杯の相場は全国平均で5ポンド台(約1,075円〜)、ロンドンではやや高めというのが目安です。

通信費

イギリスで使える携帯番号が必要なため、SIMの契約が必須です。SIMカードを買うかeSIMを契約する方法があります。

また、契約期間は30日更新のフレキシブルなものから12〜24ヶ月契約まであり、短期留学なら縛りのないプランを、長期滞在なら12ヶ月契約でやや割安な料金を選ぶのがおすすめです。イギリスの大手キャリア(EE、O2、Three、Vodafone)の回線を間借りする格安ブランド(giffgaff、SMARTY、VOXIなど)も人気で、コストを抑えたい学生に選ばれています。

Midori
Midori

私はビザ申請の際にもらったLebaraというSIMカードを使っていました。毎月の契約更新で、イギリスの電話番号と5GBのネット通信で月5ポンド(約1,075円)でした。大学と寮にいる時はキャンパスのネットワーク(eduroam)が利用できるため、月5GBは余るくらいあまり使わなかったです。

イギリスの物価は日本と比べて高い?

イギリスの物価は全てが日本より高いというわけではありません。ものによっては日本より安く購入できる場合があります。以下に一例を示します。

品目価格帯(ポンド)円換算(目安)
外食(レストランでの1食・カジュアル)12〜18ポンド約2,580〜3,870円
外食(ミドルレンジのメイン料理)15〜25ポンド約3,225〜5,375円
パン(食パン1斤)0.55〜1.50ポンド約118〜323円
牛乳(1L)約1.00〜1.20ポンド約215〜258円
卵(6個)約1.50〜2.00ポンド約323〜430円
チーズ(チェダー、200g程度)約1.50〜2.50ポンド約323〜538円
バター(250g程度)約1.50〜2.50ポンド約323〜538円
鶏むね肉(1kg)約6〜8ポンド約1,290〜1,720円
バナナ(1kg)約0.90〜1.20ポンド約194〜258円
パスタ(500g)約0.50〜1.00ポンド約108〜215円
カフェのコーヒー(テイクアウト1杯)約3.00〜3.50ポンド約645〜753円
パブのビール(1パイント)4〜6ポンド(ロンドンは5.50〜7.50ポンド)約860〜1,290円(ロンドンは約1,183〜1,613円)

ロンドンと地方都市の生活費比較

同じイギリス留学でも、住む都市によって生活費は大きく変わります。ここでは代表的な3エリアを比較します。

項目ロンドンマンチェスター/バーミンガムエディンバラ
学生家賃(月)約793〜1,000ポンド(約17万〜21.5万円)約615〜845ポンド(約13.2万〜18.2万円)地方都市の中では高め
光熱費(月)約80〜120ポンド(約1.7万〜2.6万円)約60〜90ポンド(約1.3万〜1.9万円)約70〜110ポンド(約1.5万〜2.4万円)
生活費全体の傾向最も高いロンドンよりかなり抑えられるロンドンよりは安いが地方都市の中では高め

※家賃は物件の種類・時期によって変動します。掲載の数値はあくまで目安として参考にしてください。

ロンドン

イギリスで最も物価が高いエリアです。学生の家賃相場は月800〜1,000ポンド超(約17万〜21.5万円超)と、全国平均を大きく上回ります。光熱費も月80〜120ポンド(約1.7万〜2.6万円)程度かかることが多く、公共交通機関への依存度も高いため交通費もかさみがちです。

イギリス、ロンドンの景色
ロンドンの街並み

一方で、学生向けのアルバイトやインターンシップなどの選択肢が比較的多く、時給水準、学生向け割引・イベントの豊富さといった利点もあります。

マンチェスター/バーミンガムなどの主要地方都市

ロンドンに次ぐ規模の学生都市で、家賃相場はロンドンのおよそ半分程度です。マンチェスターの学生家賃は月845ポンド前後(約18.2万円)、バーミンガムは月615ポンド前後(約13.2万円)が目安とされています。光熱費もロンドンより低めで、月60〜90ポンド(約1.3万〜1.9万円)程度です。

マンチェスターのオックスフォードロード
マンチェスターのオックスフォードロード

都市機能は十分に整っており、コストと利便性のバランスが良いエリアとして人気があります。

エディンバラなどスコットランドの都市

歴史ある街並みと高い人気を背景に、地方都市の中では家賃が高めの傾向にあります。光熱費も月70〜110ポンド(約1.5万〜2.4万円)程度と、冬の寒さや古い建物の断熱事情から暖房費がかさみやすい点に注意が必要です。

一方でスコットランドは学部が4年制である分、初年度からじっくり専攻を選べるという教育的なメリットもあります。

エディンバラの街並み
エディンバラの街並み

イギリス留学の費用を抑える節約術

ここからは生活費の負担を軽くするための実践的な工夫を紹介します。

自炊

外食に頼らず自炊を基本にすることが、食費削減の一番の近道です。週単位で献立とスーパーでの買い出しを計画すると、無駄な出費を防げます。

徒歩

短距離の移動はできるだけ徒歩や自転車を活用しましょう。特にマンチェスターなどの地方都市ではキャンパス・住居・スーパーが徒歩圏内に収まることも多く、交通費をほぼゼロに抑えられるケースもあります。

学生割引(TOTUM/UNiDAYSなど)の活用

TOTUM(旧NUS extra)カードは年間15ポンド前後(約3,225円)で発行でき、ASOSやAmazon、飲食チェーンなど幅広い加盟店で割引が受けられます。UNiDAYSやStudent Beansといった学生証明アプリも無料で使え、オンライン・実店舗どちらでも活用できるので、大学のメールアドレスで登録しておくと便利です。

スーパーの使い分け(Aldi、Lidl vs Waitroseなど)

日本のスーパーは店によって価格帯が異なるのと同様に、イギリスのスーパーにもあります。また、買う物によって日本より安いものもあります。例えば食パンは20枚入りで1ポンド(約215円)もかからないで買えるなど、いろいろな食材を見てみるのがいいでしょう。

1ポンドもかからない食パン
Lidlの1ポンドもかからない食パン

スーパーの物価感としては、Aldi・Lidlなどのディスカウント系スーパーは日本のスーパーの感覚に近い価格帯、Tesco・Sainsbury’sなどの大手チェーンは標準的な価格帯、Waitrose・Marks & Spencerは高級志向の価格帯、というイメージを持っておくと選びやすくなります。

そのため、日常の買い物はAldiやLidlなどのディスカウントスーパーを軸にし、特定の食材だけTescoやSainsbury’sで購入する、といった使い分けが定番の節約法です。閉店間際の値引き品を狙うのも効果的です。

中古品・セカンドハンドの活用

家具や自転車、教科書などは、新学期の始まりや終わりのタイミングで先輩や卒業生から譲ってもらえることが多くあります。大学のFacebookグループやマーケットプレイスアプリ(Vinted、eBay、Facebook Marketplaceなど)を活用すれば、初期費用を大きく抑えられます。

アルバイト

学生ビザでは、学位レベル(RQF6以上)のコースであれば、学期中は週20時間まで、休暇中は制限なくアルバイトが可能です(コースのレベルや大学の状況によって条件が異なるため、詳細は必ず自分のCASや大学の案内で確認してください)。

アルバイト収入を生活費の一部に充てることで、家族からの送金や貯蓄への依存を減らせます。ただし、あくまでも学業を本業として、その傍らでやることにとどまるべきです。そのため、留学資金をアルバイト代で賄う前提で組まないようにするのが大切です。

まとめ

イギリス留学の費用は、「渡航前の準備費用」「学費」「居住費を中心とした生活費」の3つを合わせて考える必要があります。特に居住費は都市によって2倍近く差が出ることもあるため、進学先の都市を選ぶ段階から生活費のシミュレーションを行っておくと、留学後の資金繰りに余裕が生まれます。

また、学生向けの割引制度やアルバイトを上手に活用すれば、想定より費用を抑えることも十分可能です。この記事を参考に、渡航前から現実的な予算計画を立て、安心してイギリス留学のスタートを切ってください。

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【授業内容と学部進学方法】ロンドン大学ゴールドスミスカレッジのファウンデーションコース

こんにちは! Goldsmiths, University of London(ロンドン大学ゴールドスミスカレッジ)でメディアを勉強しているKotokoです。 今回は日本の高校卒業後に受講したファウンデーションコースでの1年間をご紹介します。どんなことを学んだのか、英語力がどれくらい伸びたのかなど、リアルな体験をお伝えします! ※私が経験したのはGoldsmithsのファウンデーションコースなので、他の大学とは違う部分もあるかもしれません。あくまで1つの体験談として読んでもらえたらと思います! 前回の記事では、「ごく普通の高校生だった私がイギリスの大学に合格するまでの道のり」について書きました。まだ読んでいない方はぜひそちらもチェックしてみてくださいね! https://passporter-media.com/articles/14/ ファウンデーションコースとは? ファウンデーションコースは、主に留学生を対象とした、イギリスの大学に進学するための準備プログラムです。英語力や学問的な基礎を1年間かけて学び、大学の授業についていける力を養います。 イギリスの大学は通常、A-levelやIB(国際バカロレア)などの国際的な資格を入学基準としています。日本の高校卒業資格だけではそのまま入学できないです。そのため、多くの日本人学生はこのコースを経て進学します。 https://jp.education-moi.com/universities/uk/foundation ロンドン大学ゴールドスミスカレッジのファウンデーションコース キャンパスはロンドン郊外 私が受講したのは、ロンドン南東部にあるGoldsmithsが提供しているファウンデーションコースです。 キャンパスはOverground(地上を走る鉄道)のNew Cross駅から歩いてすぐです。ロンドン中心部からは電車で30分ほどかかります。近くにはRoyal Observatory(グリニッジ天文台)で有名なGreenwich Park(グリニッジ・パーク)があります。 住宅街に位置しているため、中心地ほど便利なわけではありません。その反面、落ち着いたローカルな雰囲気の中で大学生活を送ることができます。 ただし、夜は少し治安が悪いという声もあり、注意が必要なエリアだと感じます。 ロンドン大学ゴールドスミスカレッジのRichard Hoggart Building キャンパスの雰囲気と施設 Goldsmithsは、アート、デザイン、メディア、カルチャーなどクリエイティブな分野に強いことで知られています。それを体現しているように、キャンパス全体に自由な表現があふれています。壁にはアート作品が展示されていたり、学生によるエキシビションが定期的に開催されたりしています。 キャンパスの中心にはRichard Hoggart Buildingというメインの建物があります。それを囲むようにアート系やメディア系など、専門分野ごとに建物が分かれています。 私が所属しているメディア学科にはラジオ制作のためのブースなどがあり、技術的なスキルを学ぶ環境がしっかり整っています。 ロンドン大学ゴールドスミスカレッジ: キャンパス内にあるラジオ制作のためのブース Richard Hoggart Buildingの隣には24時間利用可能な図書館があります。豊富な蔵書はもちろん、パソコンの貸し出しや印刷機、会議室なども充実しています。このように、学習をサポートする設備には困りません。 また、キャンパスの中央には芝生が広がっています。春から夏にかけてそこで昼食をとったり、お昼寝したりと、のんびりと過ごす学生が多いです。 キャンパス内にはいくつかのカフェがあります。中でもGoldsmiths Students' Union※(学生組合)が運営するカフェは、他のカフェよりも価格が手頃です。飲み物や軽食も美味しく、私のおすすめスポットです。 ※Students' Unionは学生の声を大学に届けたり、クラブ活動やイベントの企画・運営、サポートを行う組織です。 ロンドン大学ゴールドスミスカレッジ: Students’ Unionが運営するカフェのストロベリー抹茶 ファウンデーションコースの授業内容と評価方法 私はメディアについて勉強したかったので、 GoldsmithsのInternational Foundation Certificate in Media, Culture & Societyを選びました。 授業は週3日で、1日に2コマ(1コマ約1時間半)あることが多かったです。 カリキュラムは3学期制です。秋から冬までの1学期は専門分野の授業と英語の授業を受けます。冬休み明けからイースター休みまでの2学期も同じような形で授業が続きます。 3学期は復習期間で、毎週授業があるわけではないです。3回ほどの復習授業があるほか、主に最後の試験に向けて自分で勉強するスタイルでした。  専門分野の授業 ファウンデーションコースは大学での学びに備えるための準備コースであり、進学後を見据えた専門的な授業を受けられるのも魅力の一つです。 専門分野の授業では、1コマ目に大学1年次のlecture(講義)を受けます。続く2コマ目にファウンデーションコースの学生向けseminar(セミナー)が行われます。セミナーでは、先生が講義内容をわかりやすく解説してくれます。 初めて講義を受けたときは、教授の話がほとんど理解できず、正直かなり焦りました。その後のセミナーは留学生向けに行われるため、先生が簡単な英単語を使って丁寧に説明してくれたので、ほっとしたのを覚えています。 セミナーは解説を聞くだけでなく、discussion(ディスカッション)が中心です。クラスメイトは同じ学科の学生たちで、人数が少なく、アットホームな雰囲気があります。最初は緊張しながらも発言しやすかったです。専門知識の理解だけでなくスピーキング力も自然と伸ばすことができました。 評価方法 基本的に学期ごとに出されるエッセイで行われます。トピックや文字数は授業や先生によってまちまちです。ファウンデーションコースの学生にはtutor(チューター)と呼ばれる担当教員が付いていて、エッセイのテーマ決めから構成、内容まで相談することができます。チューターと一緒にプランを立てたあと、自分でエッセイを書き上げて提出します。 英語の授業(Reading/Writing/Speaking) ここでは、アカデミックな英語力を身につけるために、Reading, Writing, Speaking(リーディング、ライティング、スピーキング)の3つのスキルに分かれて授業が行われました。リスニングに関しては、授業全体が英語で行われるため、リスニング専用の授業はありませんでした。専門分野の授業と異なり、ここでは他の学部を目指している学生たちと一緒に学びました。 ここからは、スキルごとにどのような内容の授業があったのかをご紹介していきます。 Reading リーディングの授業は、1学期と2学期を通して行われました。初回の授業で、リーディングの問題がたくさん載っている冊子が配られました。そこには1週間ごとに課題が設定されており、順番に解いていく形式で進められました。 宿題は、例えば次の週がWeek 3の場合、「Week 3」と書かれた長文を読み、それに付随する設問をできるだけ自力で解いてくる、という感じでした。そして授業で答え合わせをしながら、内容に関連したディスカッションをします。 評価方法 学期末には、それまで取り組んできたのと似た問題が出題され、時間内に長文を読んで設問に答える形式のテストが行われました。 時間制限がある中で集中して解くプレッシャーもあり、特に最初のテストは思うように力を発揮できなかった記憶があります。それでも回を重ねるにつれ、読み取りのスピードや精度が上がっていくのを実感できました。 Writing リーディングの授業と同様に、ライティングの授業も1学期と2学期を通して行われました。 1学期は、基本的なエッセイの構成方法について学びました。具体的には、thesis statement(主張文)の書き方、conclusion(結論)のまとめ方、reference(参考文献の記載)の方法など、アカデミックライティングの基礎を一つひとつ丁寧に学びました。 2学期には、週ごとに構成や段落、リサーチを積み重ねながら、1本のエッセイを完成させていきました。 評価方法 2学期に提出したエッセイが評価されました。評価のポイントは、文法の正確さ、アカデミックな語彙の使い方、そしてreferenceの形式が正確かどうかなどです。授業で学んできたことを総合的に活かす機会になりました。 Speaking 1学期はプレゼンテーション、2学期はディスカッションに向けて、スピーキング力を伸ばしました。この授業では毎回出されたトピックについてクラス内でディスカッションを行います。その中でプレゼンテーションのコツや、ディスカッションで使えるフレーズなどを習得しました。 クラスメイトとのディスカッションを通して、英語で意見を述べることにも少しずつ慣れていき、話すことへの抵抗がだんだんと減っていきました。 評価方法 1学期のテストでは、プレゼンテーションを行いました。与えられたトピックに対して自分でリサーチし、引用を交えながらPowerPointを作成して、クラス内で発表しました。 2学期のテストでは、4人1組のグループでディスカッションを行いました。トピックは1週間前に発表されます。それに関連する情報を自分たちで調べて、当日のディスカッションで意見を述べました。グループディスカッションでは、他の人の意見に応じて柔軟に会話を展開する力も問われ、とても良い実践の場となりました。 ロンドン大学ゴールドスミスカレッジ: 授業前の様子 授業の雰囲気 大学1年生と一緒に受ける講義を除けば、ほとんどの授業は15人未満のクラスで行われました。最初は緊張しましたが、発言や質問がしやすい雰囲気で、自然とクラスになじむことができました。授業はキャンパス内の教室で行われ、毎週同じ教室を使っていたので安心感がありました。 先生方のスタイルは人それぞれですが、基本的にはフレンドリーで話しかけやすいです。また、わからないことも気軽に質問できました。日本と違って、授業の途中で抜けたり、お菓子を食べていたりしても注意されないなど、かなり自由な雰囲気でした。ただし、中には食べ物の匂いが気になるから教室内での飲食はやめてくださいと言う先生もいて、先生によってルールや雰囲気に違いがあると感じました。 クラスメイトの雰囲気 クラスメイトの国籍や雰囲気は、大学、進学予定の学部によって大きく異なると思います。私が受講したコースではアジア系の学生が多く、特に中国人が大半を占めていました。日本人は私を含めて4人だけで、少数のヨーロッパ系の留学生もいました。 さまざまなバックグラウンドを持つ学生たちと一緒に学ぶことで、日常の会話だけでも刺激がありました。最初は緊張しましたが、少人数ということもあって自然と会話が生まれます。友達もできて、ペアワークやグループディスカッションの時間が楽しみになっていきました。 ひとつ驚いたのは、学生たちがかなりゆるいことです。時間ぴったりに授業が始まることはほとんどありませんでした。先生が来るのも生徒が集まるのも開始時間の10分後くらい、ということが多かったです。欠席者もわりといて、日本との違いを感じました。カルチャーショックというよりは、むしろ面白いなと思いました。 受講後に感じた効果と学部進学 英語はどれくらい伸びたの? ファウンデーションコースを始める前に受けたIELTSはOverall 5.5でした。それ以降はIELTSを受けていないため、数字で比較することはできません。しかし英語力は着実に伸びたと感じています。特に、英文を読むスピードが上がったと実感しています。スピーキングでも自分の考えを何とか英語で伝えられるようになりました。 中でもライティングの成長は大きいと感じました。コースを受講する前までは、英検で出題されるような短いエッセイを書くのが精一杯でした。当然引用の方法などは全くわかりませんでした。このコースを通して、エッセイの構成や書き方、参考文献の引用方法など、アカデミックライティングの基礎をしっかり身につけることができました。 正直に言うと、1年間で英語がペラペラになるのは簡単ではありませんでした。それでも英語を話すこと、そして失敗を恐れずにコミュニケーションがとれるようになったことは、自分にとって大きな成長だったと感じています。 ファウンデーションから大学1年生への進み方 私が通っていたファウンデーションコースでは、1・2・3学期に行われるテストでそれぞれ合格点を取ることができれば、そのままGoldsmithsの学士課程に進学できる仕組みでした。 そのため、普段の授業にきちんと出席し、課題やテストに真面目に取り組んでいれば、進級できないということはあまりないと思います。実際、私のクラスメイトの中で進学できなかった人は一人もいませんでした。ですので、過度に心配する必要はないと思います。 すべての試験に合格したあと、大学側から進学の手続きに関する案内メールが届きました。それに従って準備を進め、私も無事に大学1年生としての学びをスタートしました。 なお、ファウンデーションコースを修了したからといって、必ずしも同じ大学(私の場合はGoldsmiths)にしか進学できないわけではありません。成績次第では他大学への出願も可能な場合があります。 私の友人の中には、他大学への進学を希望して出願していた人もいました。その場合の出願手続きは先生がサポートしてくれるようです。ただ、保証があるのはGoldsmithsの学部であるため、私は迷わずそのまま進学しました。 ファウンデーションコースはイギリス大学留学の自信に繋がる 1年間のファウンデーションコースは、大学進学の準備だけではないのです。英語力の向上や、異文化の中での生活力を身につける貴重な経験になりました。最初は不安もありましたが、授業を通して少しずつ自信を持てるようになりました。そして大学1年生としてのスタートラインに立てたことをとても嬉しく思います。 これからイギリスでの進学を考えている方にとって、少しでも参考になれば嬉しいです。興味のある方はぜひ、Goldsmithsのファウンデーションコースを検討してみてくださいね! https://www.gold.ac.uk

イギリス大学留学Pre-Departure Event 2025@東京 #1

イギリスの大学留学を始める学生向けに8月23日にPre-Departure Event 2025が開催されました。このイベントは東京都内で行われ、4つの大学のJapanese Societyによる合同開催で、PASSPORTERを運営するMoi Creation株式会社がスポンサーしました。 イベント当日の様子はこちらの動画からご覧いただけます! https://www.youtube.com/watch?v=pGcj4TY1IrA 参加したイギリスの4大学 Pre-Departure Eventのポスター 今回のイベントは4つの大学のJapanese Societyが主催しました。 Imperial College London(インペリアルカレッジロンドン)→インスタアカウント London School of Economics and Political Science(LSE)→インスタアカウント University of Cambridge(ケンブリッジ大学)→インスタアカウント University of Oxford(オックスフォード大学)→インスタアカウント その他にも、University College London(UCL)のコミッティー(運営委員)も参加しました。King's College London(キングスカレッジロンドン)からの参加者もいました。 Pre-Departure Eventに参加した新入生とJapanese Societyのコミッティーたちの集合写真 Japanese Societyとは? イギリスの大学にある日本文化や日本人コミュニティを中心としたサークルのこと。日本人だけでなく、日本に興味のある現地学生も参加し、交流イベント・文化イベント・日本語レッスンなどが行われています。 イベント開始 15時の受付開始と同時に参加者が続々と入場しました。参加者は9月から新しくイギリスの大学や大学院に進学する学生です。そのうちLSE進学者が12人と一番多く、その次にインペリアルの4人などで、コミッティーを含めると約40人でにぎわっていました。 新入生のバックグランドは十人十色で、今回の大学進学を機に初めてイギリスに行くという人から、中学や高校からイギリスのボーディングスクールに通い、そのままイギリスの大学に進学したという学生までいました。また、小さい頃から海外で暮らし、今までいくつもの国を転々としてきたという学生もいて、経歴はさまざまでした。 イベント開始前に参加者同士が歓談している様子 会場に入ったあとは近くにいる人と歓談したり、進学する予定の大学の先輩と情報交換したりしていました。 第一部: イギリスの大学生によるプレゼンテーション イベントは15時半にスタートしました。第一部ではJapanese Societyのコミッティーによるプレゼンテーションが行われました。来場者は会場の前方に集まり、コミッティーたちがスライドを用いた説明を熱心に耳を傾けました。 Japanese Societyのコミッティーによるプレゼンテーション まずはコミッティーの自己紹介から始まりました。主催した4つの大学以外にもUniversity College London(UCL)のJapanese Societyのコミッティーが登場しました。在籍大学とコース、趣味やJapanese Societyでの役割について紹介されました。 その後、イベントのスポンサーであるMoi Creation株式会社代表、Makiさんの挨拶が行われました。同社が行っている留学・オンライン指導事業「Moi Education」及び本メディア「PASSPORTER」について、5月のイギリス訪問記録動画を視聴しながら説明されました。 https://youtu.be/sVUX9zAo1uE その一環で、動画撮影でドローンを使用しているとの説明があり、後ろから実際に使っているドローンが飛んできました。ドローンパイロットの小林佑誠さんが操縦し、来場者の頭上を数周回りました。最後はMakiさんの手のひらに着地する演出がありました。 目の前に飛んでいるドローンを見る来場者 その後、学生生活にまつわることをコミッティーたちの体験談や失敗談を基に紹介されました。授業の説明では、コミッティーたちの実際の時間割が表示され、それを基に忙しさや課題攻略法などが伝授されました。学部や専攻によって異なるため、コミッティー全員がそれぞれの時間割について話しました。 生活面では、入学した最初の1週間の予定や入寮の手続きが紹介されました。それからロンドンや近郊にある日本料理が食べられる飲食店、あるいは日本の食材が手に入る店が紹介されました。また、大学で参加できるソサエティ(サークル)やボランティア活動について説明され、各大学のJapanese Societyの活動内容も紹介されました。 学生生活に関わるさまざまなテーマのプレゼンテーションをするコミッティーたち その後、一部の大学では入学したと同時に就職を意識するような活動を行う学生が多いがあるとの説明がありました。あるコミッティーは「入学したあと、初めて会う人たちとはインスタ交換ではなく、最初にLinkedIn(リンクドイン)のアカウントを聞かれた」と実体験を語りました。 最後はイギリス出発に向けての準備や持ち物などについてアドバイスがありました。 第二部: 大学ごとのフリートーク時間 プレゼンテーション終了後、第二部の自由会話時間に入りました。参加者は大学ごとに分かれ、大学生活について気になることを先輩に質問したり、授業などの情報を入手したりしていました。 大学ごとに集まり、在学生と情報交換する参加者 その後は大学を区別せず、参加者は近くにいる人と情報交換したり、同じ大学に進学する人や異なる大学に進学する人と交流を深めました。イベント自体は18時終了ですが、時間になっても話したいことが尽きることなく、その後は希望者で夕食を食べに行きました。 新入生インタビューとイベントの舞台裏 参加した新入生はどのような気持ちで留学に臨んでいるのか、またイベントを開催するにあたりどのような準備が行われたのか。新入生インタビューとコミッティーが行った準備を次回以降の記事でたっぷりお届けしますのでそちらもご覧ください! https://passporter-media.com/articles/37/ https://passporter-media.com/articles/38/

交換留学はラク?立教→マンチェスター大学の交換留学生に聞いた

Risakoさん 神奈川県出身。立教大学異文化コミュニケーション学部の選抜コース「Dual Language Pathway(DLP)」に在籍。現在マンチェスター大学(The University of Manchester)に交換留学中で、主に紛争研究学を履修している。仲間とバンドを組み、ボーカルとして活動中。 Ikoneさん 東京都出身。中学時代に3カ月、高校時代に1年間カナダに留学していた。高校時代にイギリス・エディンバラで語学留学も経験。立教大学異文化コミュニケーション学部に在籍。現在マンチェスター大学に交換留学中で、主に言語学の授業を履修している。趣味はカフェ巡り。 RisakoさんとIkoneさんはともに立教大学異文化コミュニケーション学部に在籍しています。昨年9月からマンチェスター大学に1年間の交換留学中です。日英どちらの大学生活も経験した2人にインタビューしました。 https://jp.education-moi.com/article-62-manchester マンチェスター大学への留学を決めた理由 マンチェスター大学に留学すると決めた理由は何ですか? Risako:昔から留学したかったが、高校時代はコロナ禍で留学が中止となりました。マンチェスター大学にしたのは協定校一覧の中で世界大学ランキングが一番高かったからです。また、世界トップレベルを誇る紛争研究学と平和構築学を学びたかったです。あとはハリーポッターの中で話されているイギリス英語に憧れ、イギリスにしました。今までヨーロッパに行ったことがなかく、留学のついでに周辺国にも行きたいと思いました。 晴れた日のキャンパス Ikone:私も世界大学ランキングを参考にしました。留学するならレベルの高いところに挑戦したいです。そういうところの学生は優秀で、人種などを理由に差別されることも少ないと考え、気楽に過ごせると思いました。学生の3割が留学生だという点も重視しました。というのも、高校時代に留学したカナダ・バンクーバー郊外の学校では、ほぼ全員が白人でした。留学生は同じ高校から来た自分を含め5人だけだったのでかなり孤立感がありました。また、姉が昔エディンバラ大学(The University of Edinburgh)に留学していました。その時に自分もエディンバラで1カ月の語学留学をしました。そのためイギリスはなじみのある国で、安心して留学できる場所だと思いました。 https://jp.education-moi.com/article-28 日本とイギリス: 大学の授業を比較 日本とイギリスの大学で授業を受けた経験から、感じた共通点や相違点を教えてください。 Risako:そこまで大きな違いは感じなかったです。私は異文化コミュニケーション学部のDLPという15人しかいないコースにいます。どの授業も少人数で日本語なり英語なり、授業中話し合いをすることが多々ありました。こちらの授業でもディスカッションをします。 Ikone:lecture(講義)は大人数で行われ、聴くことがメインです。seminar(セミナー)とtutorial(チュートリアル)は講義を履修している学生が少人数クラスに分かれて、講義内容についてディスカッションします。日本でやったディスカッションは結構一般的な話をしていたと思います。こちらではより個人にフォーカスしていて、「あなたはどう思いますか」を聞かれます。 講義の様子 Risako:日本では「今からこのテーマについて話し合ってください」という感じで教員主導でした。こちらはそれに加え、学生が授業の途中で質問したり反対の意見を述べたりします。そこからディスカッションに発展するパターンが多くて、学生主体だと感じました。 Ikone:だからセミナーやチュートリアルは同じ講義の内容について議論するけど、クラスによってディスカッションの方向性が全然違います。 予習・復習量は日本と同じ 課題の量はどうですか? Ikone:日本では毎回リアクションペーパーが出されて、毎週提出しないといけない課題がありました。こちらではチュートリアルの準備としてリーディングと事前に出された質問の答えを考える課題があります。でも提出する必要はなく、ディスカッションをスムーズに進めるために各自やるものです。提出物の数でいえば日本のほうが多かったけど、結局やることの量はあまり変わらないです。期末レポートは日本と同じですが、こちらのほうが字数が多いですね。 Risako:私も同じことを感じます。日本は面倒見が良くて、学生に学習習慣をつけてもらうようにします。また、欠席を3回以上すると単位が取れなくなります。私の場合、少人数のコースだったので顔を覚えられてなおさら欠席しづらいです。どの授業も何かしらの課題が出されるから毎週課題に追われていました。イギリスだと確かにチュートリアルのために準備しないといけないけど、提出は求められないので勉強したい人が頑張る感じです。 教育の現場も実力主義 Ikone:来る前はイギリスの学生のほうが真面目だと思っていました。でも意外と授業に来ない人もいたりと、日本とあまり変わらないと感じました。 Risako:こちらでは出席しようがしなかろうが、成績に関係するのは課題と試験です。そこさえちゃんとできていればいいので、そういう意味では実力主義ですね。授業の全てに力を入れる必要があるわけではなく、興味を持った部分や難しい箇所を重点的に勉強するなどというように自分で決められます。個人的にはこちらの制度のほうが好きです。 マンチェスター大学留学生の課外活動 続いては課外活動について聞きます。ご自身の体験や周りの人の活動を見て、日英の課外活動面での違いは何か感じましたか? Risako:サークル活動はどちらも活発ですが、やり方の違いを感じました。日本は友達を作る場としてサークルを活用している人が多いと思います。例えば私はバドミントンよりもイベントが中心のバドミントンサークルに入っているのですが、飲み会などをしてメンバー同士の仲を深めています。 イギリスのサークルはsociety(ソサエティ)と呼ばれていて、目的がはっきりしています。マンチェスター大学は留学生が多いので、中国人ソサエティ、日本人ソサエティなど、その国の人たちの集まりもあります。そこは単なる同じ国の友達作りの場だけでなく、その国に興味がある人に対してもウェルカムです。また、Manchester Japan Society(日本人会)の活動内容がとても濃いと感じました。実際に企業の担当者を招いて毎週のように就活イベントを開催して、日本人学生の就活を手伝うなどしています。 Ikone:私が思ったのは、日本のサークルには年度初めに入らないとそこから1年間入る機会を失います。でもイギリスは1年間のどのタイミングに入ってもいいです。なんならそのソサエティのメンバーでなくても活動に参加できて、結構オープンです。日本のサークルは閉塞的な環境ですが、その反面、内部のコミュニティが確立されていて、団結力が強いです。イギリスのソサエティは固定のメンバーではなく、毎回新しい人が参加するので、留学生にとっても行きやすいです。 Risako:そうですね。日本のサークルは決まったメンバーで活動するので同じ人との付き合いがずっと続きます。一方でイギリスはどんどん人脈が広がっていく感じです。 柔軟な対応で可能性広がる Ikone:私は今学期Language Societyで日本語チューターをしました。当初は期限が過ぎていて申し込みができなかったです。でもチューター経験者の友達が担当者につないでくれて、期限が過ぎてもできることになりました。このように、フレキシブルに対応してくれる環境があるので何事にも挑戦しやすいです。 Language Societyで日本語チューターとして教えた学生たちと Risako:イギリスはソサエティという枠組みじゃなくても活動の幅は広いと感じました。私はバンド活動をしています。自分たちでメンバーを見つけ、場所を取って楽器も自分たちで用意しました。いろいろなコミュニティとコネクションを作って発表の場をもらえました。マンチェスターは音楽の街ということもあり、このような有志バンドの活動が結構盛んです。 バンドのパフォーマンスでボーカルとして活動 イギリスに留学して感じた日常生活の違い 日常生活について聞きます。2人とも筆者と同じ寮に暮らしていますが、生活はいかがでしょうか? Ikone:まずは暮らしについて言うと、こちらの人の衛生観念が日本人とあまりにも違いますね。寮に入居した当初は全体的に想定よりきれいだと思いました。しかし過ごしていくうちに衛生観の違いが現れます。具体的に言うとシャワーに髪の毛が詰まって浸水したり、トイレを流さなかったり、キッチンを汚く使ったり、他人の食材を盗んだりですね。しかもみんなが寮のグループチャットでこれらの問題について怒ったり指摘したりするにもかかわらず改善されないです。 Risako:私の階のシャワーには一時期髪の毛を丸めたマリモみたいなやつがありました……。 食事はやっぱりまずい!? Ikone:食事付きの寮なので、朝夕は食堂で済ませます。最初は問題なく食べられたのですが、中華街などでアジア料理を食べてからは寮の食事がまずいと感じるようになりました。お腹を満たす分には良いのですが、それ以上のものは期待できないですね。 寮の食堂で出された夜ご飯 Risako:寮の食事について言うと、時間帯が早いです。夕食は5時から7時の間に提供され、早すぎじゃないかといつも思います。授業が6時に終わる人もたくさんいるはずだし、そこから課外活動に参加したら絶対に間に合わないです。私もいつも時間内に行けないです。 Ikone:確かに、日本にいた時は8時、9時に夜ご飯を食べていました。こちらはご飯が早いせいで、深夜になるとお腹が空きます。 自炊と寮のケータリングサービス Risako:寮が食事付きだから自炊するのが微妙に難しいです。キッチンは大人数で共用している割に狭く、収納スペースもあまりないです。食事がない寮だと、キッチンが広く、隣には食事スペースがあって自炊しやすくなっています。なので食事が合うか合わないかは食べてみないと分からないかもしれませんが、さっき言った食事時間も併せて、選ぶ時に考えたほうがいいポイントだと思います。 Ikone:食事時間に関してはルーティン化できるかどうかだと思います。私は食事時間に合わせて、何時までに何をしてから食堂に行くとか、朝ご飯に合わせて何時に起きようとかを決めています。 夜遊び文化から見える食習慣 Risako:夕食の時間が早いのは、イギリス人は夜遊び文化があるからだと思います。夕食後クラブやパブに出かけることが前提になっているのではないかと考えます。私も最近はほぼ毎日のように夜に出かけ、昨日は10時から友達と映画を観ました。その後も解散するわけでもないです。終電がなく、徒歩でどこにでもアクセスできてしまいます。そのため、そこから飲みに行ったり、誰かの家に行って映画を観たりおしゃべりしたりと、深夜でも選択肢がたくさんあります。 Ikone:そうですね。Uberが安いし、バスも走っているので、深夜でも移動手段には困らないです。そういう意味では日本より夜遊びがしやすいです。 イギリス大学留学を目指す人へのアドバイス これから交換留学でイギリス、あるいはマンチェスター大学に来る人へのアドバイスをお願いします。 Ikone:マンチェスターに関しては、特にシティセンターに行けばカフェやレストランがものすごく多いです。観光地ではないので、住むのに適しています。 Risako:そうですね、全てがちょうどよくそろっています。中華街や新宿二丁目みたいなゲイビレッジもあるし、ショッピングモールも空港もあります。観光地以外だと田舎過ぎる場所が多いイギリスですが、マンチェスターはそういうわけでもなく、過ごしやすいです。 やりたいことを事前に調べる Risako:さっき日本のサークルは年度初めに参加しないとその1年入るチャンスがなくなる話がありましたが、こちらの体育会系のソサエティに関しても同じことが言えます。年度初めにFreshers’ Weekという、ソサエティがブースを出して勧誘活動をする週があり、そこでチアダンスやアイスホッケーなど面白そうな団体を見つけました。 私は当時留学生活に慣れることに集中したいと思っていました。そのため、2学期に入ってから申し込めばいいと思ったのですがその時はもう手遅れで、結局参加できませんでした。留学が始まる前にやりたいことを調べ、到着したら一直線で向かえるようにするといいです。 Ikone:体育系は結構活動に参加するに当たり、テストセッションがあるとこもありますからね。 Risako:あとは自分でソサエティを作ることもできます。マンチェスター大学に剣道ソサエティがあるのですが、それはこっちに来たばかりの日本人留学生が、留学が始まった瞬間に作ったと聞きました。2学期のFreshers’ Weekでは既にブースを出していました。行動力がすごいですね。就活ではこういうところが評価されるので、希望者は事前に調べておくと良いと思います。 長期休みは旅へ Ikone:マンチェスター限定で言うと、思ったより雨は降らなかったです。曇りがほとんどで、特に12月、1月はいつ見ても空が真っ白です。なのでこの時期はマンチェスターに残らず、他国に旅に行ったほうがいいです。 クリスマス休みやイースター休みになるとイギリス人学生は地元に、正規留学生の多くは母国に帰るので人が一斉にいなくなります。そのため長期休みは他の交換留学生や日本の友達・家族と旅行に行ったほうがいいです。 Risako:友達と友達をつなげることをもっとしておけばよかったと思います。日本だと失礼に思われますが、こちらだとみんな普通にやっているので、誰かとの約束に別の人を連れて行くことはよくあります。そこで友達関係が広がり、いろんなチャンスが巡り込んできます。実は私バンドを2つ掛け持っているのですが、2つ目のバンド結成につながったのもそのように人脈を広げたからです。 新学期のワクワク感を駆使する Ikone:社交があまり得意でない人は最初だけ頑張る!という気持ちで挑めば良いと思います。私も年度初めは自分からいろんな学生に話しかけるように心がけましたが、途中から疲れてしまいあまり話さなくなりました。でも最初の頑張りがあったおかげで、その時に仲良くなった人と一緒にポルトガル旅行に行ったし、留学1週目に布団や飲み物をくれたりしました。 Risako:そうですね。留学し始めた頃のほうがエネルギーがたくさんあるので、その時の体力でうまくいく・いかないに関わらずたくさん挑戦したほうがいいです。 Ikone:あとは新学期特有の全員期待感が高いムードをうまく使いましょう。寮のコミュニティに溶け込んだり、ソサエティの活動に参加したりして友達を作ることも大事です。 国籍にとらわれず交友関係を広げる Risako:これはよく悪と言われるのですが、日本人と仲良くするのも重要だと思います。限度にもよるけど、やはり精神状態を良好に保つことが一番重要で、心が健康じゃないとできるものもできなくなります。それをする最たる例として日本人に悩み相談とか、心の拠り所にするのが大事だと思います。私たちもよく一緒に鍋をしながら語り合っていましたね。 Ikone:日本人とつながると交友関係が狭まるどころか、そこからどんどん広がっていきます。大学から留学する人は自分の意思で行くので、面白い人が多いと感じます。「日本人」という理由だけでその人たちと関係を経つのはとてももったいないです。 マンチェスター大学留学で学んだことを将来に生かす では最後に、この1年間の交換留学生活で学んだことをどのように生かしていきたいですか?意気込みをお願いします。 Ikone:今回の留学を通して、異文化の中でも落ち着いて主体的に行動することを学びました。英語でのコミュニケーションも以前によりスムーズに、自然に楽しめるようになりました。特に、イギリスのsarcasm(皮肉)文化は最初あまり理解できませんでしたが、今では私も使えるようになりました。帰国してからはインターンや就活など、新しい環境に飛び込む機会がたくさんあるため、そのような環境でも今回得た姿勢を応用して楽しんでいきたいと思います! Risako:この1年間、さまざまな人と交流する中で、特に人脈の大切さを学び、それが秘める可能性に気づきました。こちらでは人の輪の広がり方が非常に速く、また大きいです。そのつながりがあったからこそ、私も自分の夢をどんどん実現させていくことができました。時には既に叶った夢が思いもよらぬ形で発展することもありました。 日本にいた時から社交が好きでしたが、他人を先回りして気にし過ぎていて、違うグループの人を混ぜることは特段避けていました。しかし、人の輪が生み出す可能性を知った今、活用しない手はありません。今後は日本の他者を重んじる文化を尊重しながらも、人とのつながりを大切に、新しいチャンスを掴み人生を切り拓いていきたいです。 https://www.manchester.ac.uk

ごく普通の高校生がロンドンの大学生に: 留学までの道のり

はじめまして。Kotokoです。現在、Goldsmiths, University of London(ロンドン大学ゴールドスミスカレッジ)のMA Promotional Media(プロモーショナルメディア修士課程)に通っています。今回は、東京で生まれ育った私が2023年にロンドンへ来るまでの道のりを皆さんにシェアしたいと思います。 英語が身近にあった幼少期〜高校時代 私は、小・中学校は地元の学校に通い、友達と外で遊ぶのが日課の、ごく普通の子どもでした。昔から海外に行く機会はあまりなかったものの、父はアメリカの大学を卒業していることから外国人の方との交流は他の人より多く、その影響もあって英語を勉強したいと思うようになりました。 高校は都立の外国語コースがある学校に進学しました。このコースでは、数学や理科の授業が少ない分、普通科で行われる文法に加え、ディスカッションや英作文に力を入れた授業がありました。 受験英語は得意な方でしたが、スピーキングやリスニングの能力はあまり高くなく、英語が少し得意な高校生だったと思います。 きっかけは「留学プロジェクト・次世代リーダー育成道場」 そんなふうに高校生として日々を過ごしていたある日のこと。学校の先生から、東京都が主催する留学プロジェクト(次世代リーダー育成道場)について全体に案内がありました。そしてこれが、私の運命を大きく変えることになるのです。 海外の高校に1年留学できる「次世代リーダー育成道場」とは 「次世代リーダー育成道場」は、東京都教育委員会が実施している、都立高校・中等教育学校・都立中学校に在籍し、校長の推薦を受けた生徒を対象とした留学支援プログラムです。この制度では、参加者は海外の高校に1年間通いながらホームステイをすることができます。派遣時期により冬出発のオセアニア地域と夏出発の北米地域の2つのコースから選べます。 出典: 東京都教育委員会「次世代リーダー育成道場」公式サイト (https://www.ryu.kyoiku-kensyu.metro.tokyo.lg.jp/about.php) このプログラムは事前・事後研修もあり、留学中のみならず学ぶチャンスが多くあります。 ① 留学前の国内事前研修 研修は月に2回程度、主に日曜日に実施されます。参加者全員が集まり、語学力の向上に加えて、講演会などを通じて日本の伝統・文化・歴史への理解を深め、自分の目標について考える機会も得られます。 この事前研修の中でも特に重要なのがゼミナール研究です。 研修生はそれぞれ現代社会の課題を見つけ、国内での調査を行いながら、留学先での調査へとつなげていく研究のアウトラインを作成します。そして、留学期間を通じてこの研究を発展させ、論文としてまとめていきます。 ②ホームステイをしながら送る留学生活 現地の高校に入学し、授業を受けながら実践的な英語力を養います。 また、ホームステイ先が用意され、現地の家族との交流や多文化に触れる体験を通して、大きな成長が期待されます。 ③帰国後の成果発表会 留学での経験や学びをしっかりと形にするために、帰国後には成果発表会が行われます。 そこで出発前から取り組んできたゼミナール研究の成果を発表し、自らの成長や仲間たちの変化を改めて感じることができます。 ここまで紹介してきたように、語学力だけでなく、文化理解や社会課題への探究心を育てられるこのプログラムですが、実はもうひとつ大きな魅力があります。それは、費用面のハードルが非常に低く、手の届きやすいプログラムであるという点です。 参加するための費用は? 費用は、渡航費・滞在費・学費などの基本的な留学経費として80万円が必要です。 それ以外にかかる費用(パスポート取得、ビザ申請、保険、健康診断、予防接種、事前研修への交通費、制服代や教材費など)は、別途約70万円が自己負担となります。 そのため、総額はおよそ150万円です。しかし、通常の1年留学(200〜400万円程度)と比べると、非常にリーズナブルです。多くの生徒にとって現実的な選択肢となっています。 ※1ポンド=190円で換算しています 募集人数 令和7年度の募集人数は、A(冬出発)コース、B(夏出発)コースともにそれぞれ75名以内、合計150名以内となっています。 ただし、募集人数を含めた詳しい要項は毎年変わります。最新の情報は東京都教育委員会の公式ホームページに掲載されます。必ずその年度の次世代リーダー育成道場研修生募集要項でご確認ください。 コロナで留学断念!でも再び現れたチャンス ここまで次世代リーダー育成道場の概要や費用、応募条件について紹介してきましたが、実は私自身もこのプログラムに応募し、無事に合格。研修生として参加することができました。 しかし残念ながら、私が参加した年はコロナ禍と重なってしまいました。そのため本来予定されていたオセアニア地域への留学は叶いませんでした。それでも、事前研修を通して語学力だけでなく、社会課題への関心や自分自身の目標について深く考える機会を得ることができました。この経験から、日本を飛び出して、もっと広い世界を自分の目で見てみたいという思いが一層強くなりました。 そして高校3年生の夏前、幸運にも父のロンドン転勤が決まりました。これをきっかけに、ロンドンの大学を目指してみようと本気で決意したのです。 ロンドン大学に出願するまでの道のり: ファウンデーションコース 私はただ英語が好きなだけで英語力に自信もなくA-levelやIBといったイギリスの学部に直接入学が可能な国際教育資格を持っているわけではなかったのでFoundation Course(ファウンデーションコース)に入ることにしました。このことを担任の先生に相談すると、留学エージェントを紹介されました。それ以降、出願手続きやビザ申請など、専門的なサポートをエージェントにしてもらいました。 https://jp.education-moi.com/universities/uk/foundation 海外大学の情報収集 まず、大学で何を学べるのかを調べることから始めました。イギリスの大学では、1年次から専攻分野の学習が始まります。そのため出願時に専攻を決めておく必要があります。また、イギリスにはビジネス、アート、コンピューターなど、幅広い分野の学科があるため、自分に合った学科を見つけることができます。 私はメディアに興味があったので、「ロンドン」「メディア」「大学」といったキーワードで調べ、各大学の公式サイトで学費や必要なIELTSスコアを確認しながら検討を進めました。その結果、Goldsmiths, University of London(ロンドン大学ゴールドスミスカレッジ)とUniversity of Westminster(ウェストミンスター大学)それぞれのファウンデーションコースに出願することにしました。 必要書類について 出願を決めてから、各大学のファウンデーションコースのウェブページから必要書類や資格を調べました。大学によって多少異なりますが、一般的に求められる書類は以下のとおりです: 高校の成績証明書(英文) 卒業証明書(英文) 高校の先生からの推薦状1通(英文) personal statement(志望動機をまとめた英文エッセイ) パスポートのコピー IELTSスコア 私の通っていた高校には非常勤のALT(外国語指導助手)がいました。その先生に添削してもらいながらエッセイを完成させました。英文の成績証明書は英語の先生に相談したら作成してくれました。これらの書類がそろったら、留学エージェントに提出し、出願を代行してもらいました。 イギリスの大学出願は、UCAS(Universities and Colleges Admissions Service/ ユーカス)という専用のプラットフォームを通して行う必要があり、操作や手続きが少し複雑です。私の経験から言えば、エージェントのサポートを受けるのがおすすめです。 IELTSの勉強と必要スコア獲得 情報収集や必要書類の準備と並行して、IELTS対策もしっかりと進めました。  当時高校3年生だった私は、英検2級しか持っておらず、正直なところIELTSって何?という状態からのスタートでした。まずは出題傾向を理解することから始め、4技能それぞれに対して計画的に対策しました。ここでは、私が行った対策をスキル別にまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください! Reading 時間内に問題を解けることを目標に、毎日時間を測って大問ごとに練習していました わからなかった単語はノートに意味と一緒にメモ。オリジナル単語帳を作って通学時などに繰り返し復習。毎日少しずつ語彙を増やすことを意識していました 私が作った単語帳 自作の単語帳では、左側に単語を、右側に品詞と意味を書いています。使い方も同時に調べました。特殊な使い方をする単語には例文をつけて使い方までマスターできるようにしています。 Listening 専門的な語彙も出てくるため、問題を解くだけでなく、BBCニュースを定期的に視聴して耳を慣らしました 特に聞き取れなかった単語は、スペルや発音をしっかり確認しました。意味はわかるのに聞き取れないのを防ぐようにしていました。ここでも単語帳が大活躍しました Writing 毎日1~2行でもいいので英語で日記をつけ、自分の考えを英語で表現する練習をしました。わからない表現は調べながら書くことで、語彙力と構文力が自然と身につきます 問題集を解き終わったら、ただ答え合わせするのではなく、英語の先生に添削してもらい、文法の細かいミスや表現の言い換えなどを学びました Speaking 動画に英語・日本語の同時字幕をつけられる拡張機能「Language Learning with Netflix」を使って、日常会話で使われるフレーズを中心にshadowing(シャドーイング)の練習をしました 学校のALTにお願いして、放課後に会話練習をさせてもらいました。最初は緊張してなかなか声をかけられませんでしたが、先生は初心者に慣れているので、思い切ってお願いすることが上達の近道だと感じました このような形で、4技能バランスよくIELTS対策を行っていました。 もちろん、高校3年生だったので定期テストもありました。成績も出願に必要な書類のひとつです。そのためテスト勉強とIELTS対策を並行してコツコツ取り組むことが大切です。 また、英検と違ってIELTSは受験料が通常 27,500円と高額です。そのため何度も気軽に受けることはできませんでした。そこで、留学エージェントが提供していた模擬テスト(公式IELTSの受験料の1/4ほど)を活用して、実力を確認したうえで本番に臨みました。 その結果、必要スコアであるoverall 5.5を無事に取得し、出願に至りました。 ロンドン大学ゴールドスミスカレッジに無事合格! 2月中には、出願していた2校どちらからも結果が届きました。ありがたいことに両方とも合格し、第一希望のGoldsmiths, University of London(ゴールドスミス大学)に進学することを決めました。 ただし、2月の時点ではまだ高校を卒業していなかったため、合格はConditional Offer(条件付きオファー)という形式でした。その後、高校を卒業し、証明書を提出したことでUnconditional Offer(無条件オファー)に切り替わり、ビザの申請手続きへと進むことができました。 メモ イギリスの大学からの合格通知には、大きく分けてConditional Offer(条件付きオファー)とUnconditional Offer(無条件オファー)の2種類があります。 ・Conditional Offer(条件付きオファー)→あとでIELTSスコアの提出や高校の卒業成績が一定以上であることなど、いくつかの条件をクリアすれば正式に合格になる ・Unconditional Offer(無条件オファー)→すでにすべての条件を満たしている場合に出される、正式な合格通知 詳しくはこちらの解説記事にわかりやすく説明されています。 イギリス留学: 出発までの日々 高校を卒業した後も、英語の勉強は続けていました。IELTS対策のときに使っていた単語帳を引き続き活用し、新しい単語にできるだけ多く触れるよう意識していました。それに加えて、今度は会話で使えるカジュアルなフレーズを中心に学ぶようにしました。 特に、私が今でも続けているのが、InstagramやTikTokで紹介されている英語フレーズの動画を活用した学習です。さらに、特定のフレーズが映画やドラマの中でどのように使われているかを検索できるplayphrase.meというサイトを使って、実際に使われる生きた英語を身につけるよう心がけていました。 もちろん、勉強だけでなく友達との時間も大切にしていました。イギリスに行ってしまうと日本の友達と気軽に会うのが難しくなります。高校卒業後の時間は、思い出をたくさん作る良い機会でもありました。 そうしているうちにあっという間に8月になり、イギリスでの大学生活がスタートしました。 イギリスへ飛び立った ロンドンで見た景色ービッグベン 「普通の高校生」だった自分が今思うこと この体験談を読んでいただければ分かるかと思いますが、私は特別な存在ではなく、どこにでもいる「英語が好きな高校生」でした。そんな私が今、ロンドンの大学に通いながら、毎日新しい発見に満ちた日々を過ごしています。 もちろん、言葉の壁は高く、今も決して楽な毎日ではありません。それでも、日本では出会えなかった人々や経験に触れ、かけがえのない学びを得ています。 だからこそ、皆さんに伝えたいです。英語が好きという気持ちと、努力があれば、イギリス留学は決して夢ではないです。この記事が、少しでも「自分も挑戦してみたい」と思うきっかけになってくれたら、とても嬉しいです。応援しています! 続きの記事も見てくださいね! https://passporter-media.com/articles/16/ 次世代リーダー育成道場: https://www.ryu.kyoiku-kensyu.metro.tokyo.lg.jp ロンドン大学ゴールドスミス校公式サイト: https://www.gold.ac.uk

イギリスのETAとは?申請方法や学生ビザとの違いを徹底解説

2025年からの新ルールにより、イギリスに入国するためにはETAの申請が必要になりました。ETAは、主に観光、イギリスに滞在する家族や友人の訪問、出張、短期留学をする人が対象で、取得すると最長6ヶ月間イギリスに滞在できます。 一方で、大学進学などで6ヶ月以上の就学目的でイギリスに滞在する人はこれまで通り学生ビザが必要です。  この記事では、「ETAがいる人、いらない人、学生ビザとの違い」についてわかりやすく解説し、ETAの申請手順についてもお伝えしますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。 イギリスのETAとビザの違いは? まず、ETAとビザは別ものです。  ・ETA: Electronic Travel Authorisation(電子渡航認証)  ・ビザ: Visa(入国・滞在許可証)  ETAは、日本人を含む「観光などで短期滞在するためのビザを必要としない渡航者」に向けた渡航認証です。対してビザは、就学や就労、居住、結婚などで一定期間の滞在を許可するものです。ETAよりも厳格かつ証明する必要書類も多く、プロセスや費用が違います。  違いについて、学生ビザを例に以下の表に簡単にまとめました。   ETA 学生ビザ 目的 観光、家族訪問、短期留学、出張など 就学 滞在期間 最長6ヶ月間 6ヶ月〜5年 有効期間 2年間 (この間何度でも入国可能) コース期間による 有効開始日 申請許可が下りた日 コース開始の1ヶ月前〜 申請料※£16(3,040円) £524(99,560円) + IHS(医療費) 年齢 すべて 16歳以上(4歳から17歳はチャイルド学生ビザ適用) 必要書類 少ない 多い ETAと学生ビザの違い ※申請料の金額は1ポンド190円で計算しています。最新の料金は英国政府機関公式ウェブサイトでご確認ください。  学生ビザを取得する人は、ETAの手続きをする必要はありません。 また、ETAは入国を保証するものではなく、最終的にはイギリス到着後の入国審査で判断されます。  学生ビザの申請について、詳しく知りたい方にはこちらの記事がおすすめです! https://passporter-media.com/articles/5/ イギリスのETAでできること&できないこと ETAがあれば6ヶ月間までイギリスに滞在できますが、その間にできることは限られています。 ETAでできること 観光、家族や友人の訪問、出張、短期留学  イギリスの空港を通過、入国をする乗り継ぎ(一旦入国して荷物をピックアップし、乗り継ぎ便のチェックインをする場合など)  クリエイティブワーカービザ保持者が特例を利用し最長3ヶ月間イギリスに滞在  特定の分野(スポーツ、音楽など)の専門家として、あらかじめ許可されたPermitted Paid Engagement(短期的な有給の活動)に参加し報酬を得ること  ETAでできないこと イギリスに居住  6ヶ月を超えてイギリスに滞在  イギリスの企業で有給・無給の仕事をしたり、自営業者として働いたりすること  生活保護や住宅手当など、国や自治体からの支援金を受け取ること  結婚またはシビルパートナーシップを登録、申請  ETAはなぜ始まった?  日本国籍保持者に対しては、2025年1月8日からETAが必要となりました。 ETA導入の目的は主にセキュリティーを強化するためです。すでにアメリカやカナダなど複数の国で電子渡航認証をはじめており、馴染みがある人も多いかもしれません。  イギリスでも渡航者に関する情報を事前に把握し、犯罪抑止力を高める狙いがあります。実際にETAの申請手続きのなかには犯罪歴についての質問があります。それにより、危険人物をいち早く特定し、犯罪を未然に防ぐことを目指します。  「ETA or ビザ」どっちが必要?確認方法 ビザを取得している多くの人はETAが必要ないとお伝えしましたが、ケースによってどちらがあればいいのかを政府機関公式ウェブサイトで簡単に確認できます。  例として、渡航目的を「就学」とした場合には、以下のような流れで誘導されます。  ①: 「スタートボタン」を押す  ②: 国籍選択  ③: 渡航目的を選択  ④: コース期間を選択 ⑤: コース期間次第で「ETA」もしくは「各種学生ビザ手続きページ」へ進む  イギリスETA申請の流れ  ここからは、実際にETAを取得するために何が必要なのか、どういった流れで申請するのかを解説していきます。 ETA申請に必要なものは? 渡航に使用するパスポート  メールアドレス  クレジットカード/デビットカード/Apple Pay/Google Payのいずれか  申請料£16(3,040円)  注意点 申請料金は返金されません。  16歳未満の手続きには保護者の同意書がいります。  ETAの有効期間はパスポート残存有効期限内です。パスポートの有効期限が残り少ない場合は、ETAの有効期間が短くなってしまいます。  イギリスETA申請手順は?  手続きは専用アプリか英国政府公式ウェブサイトから行います。政府機関Home Office(ホームオフィス)のYouTube動画では、スマートフォンでの手順をわかりやすく説明しています。 https://youtu.be/uG1zaOMl63M?si=uUFhIt6mgAhXKnLa 政府機関Home Office(ホームオフィス)提供のイギリスETA手続きに関する動画 ビデオの内容をまとめると…  UK ETAアプリをスマートフォンにダウンロード(公式ウェブサイト上のQRコードをスキャンするか、Google PlayストアまたはApp Storeからダウンロード) ※スマートフォンを持っていない人は、公式ウェブサイトから手続きできます  パスポートの顔写真ページをアップロード  スマートフォンをパスポートにかざしてICチップを読み取り  本人確認のため、スマートフォンで自分の顔をスキャン(9歳以下のこどもはスキャン不要)  スマートフォンで写真撮影(パスポートの顔写真撮影ルールと同様)  住所、職業、犯罪歴等の質問に答える  クレジット・デビットカードで支払い(Google Pay、Apple Pay可)  申請受付メールにて参照番号を受信  3営業日以内にETAがパスポートとリンク  このように、ETAの手続きは簡単かつスピーディーです。入国にはパスポートがあればOKです!  いざイギリス入国!ETA保持者の入国審査  イギリスの空港に到着したらまずは入国審査があります。2025年現在、イギリスの空港では日本パスポート(ICチップ搭載)保持者は自動ゲートを利用できます。  自動ゲートの利用方法  日本はEU、アメリカ、オーストラリア、韓国などと同じレーンが用意されているので、国旗のマークを目印に進みましょう。空港にはいくつもの自動ゲートの機械が設置されており、通常、ホリデーシーズンなどの混雑時以外はそれほど待ち時間が長くない印象です。  各自動ゲートの空き状況は、緑か赤マークの点灯で確認できます。緑のマークが点き、ドアが開いてゲートに入ると、目の前のスクリーンに、パスポートの顔写真ページを下にしてスキャンする指示が映し出されます(パスポートのカバーは外しましょう)。それに従い、帽子やマスク、サングラスやメガネを外した状態でまっすぐカメラを見つめると、自分の顔がスクリーンに映ります。  パスポートを伏せたままにし、動かずしばらくすると、ゲートが開くのでパスポートを手にとって進みます。これで入国審査は完了です。  自動ゲートが開かない?有人カウンターでの入国審査 ETAがあるのに、機械の不備やなんらかのトラブルで自動ゲートが開かない場合があります。そのようなケースでは、係員に有人のカウンターで入国審査を受けるよう指示されます。指紋認証やいくつかの質問により入国が許可されれば、パスポートに入国のスタンプが押されます。※自動ゲートではスタンプは押されません。  イギリスのETAについてよくある質問 QETAはいつまでに申請すればいいですか?A 明確にいつまでという情報はありませんが、出発までに前もってETAを取得しておく必要があります。許可が下りるまで3日間かかるので、それを見越して入国に間に合うように申請しましょう。 Qサマースクールなどの短期留学への参加もETAは必要ですか?A はい。6ヶ月未満の短期留学であればETAが必要です。当メディアを運営するモアエデュケーションでは、 サマースクールやスプリングスクールを含む短期留学のサポートを行っております。ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。 https://jp.education-moi.com/summer-programs QETAがなくてもイギリス行きの飛行機に乗れますか? A 乗れません。ETAの承認がないと搭乗を拒否されますので、渡航直前ではなく余裕を持ってETAをとっておきましょう!  QETAとStandard Visitor Visa(スタンダードビジタービザ)の違いはなんですか?A 対象者や性質が違います。スタンダードビジタービザはETA対象国以外の国籍を持った人がイギリスに渡航する場合や、過去に入国を拒否されたことがある人などが対象です。申請料は£127(24,130円)で、ETAより高いです。※1ポンド190円で計算しています。 QETAがいらない人は?A イギリスまたはアイルランドのパスポートを所持している人や、ビザをすでに取得し、イギリスでの居住、就労、就学の許可を得ている人です。 Qパスポートを更新したらETAはどうなりますか?  A ETAの期限は残っているのにパスポートの有効期限が切れてしまったらETAも無効になります。再度イギリスに入国したい場合は、更新後の新しいパスポートでETAを取得し直す必要があります。  QETA申請が却下されたらどうなりますか?A ETAではなくスタンダードビジタービザやほかの種類のビザを検討しましょう。  入国ルールは常に最新情報をチェックしよう!  少し前まではパスポートがあれば短期滞在でイギリスに入国できた日本人も、今ではETAの取得が必須となりました。 特に留学生においては、就学期間や状況によってETAなのか学生ビザなのか変わります。ご自身がどちらに当てはまるかは、英国政府公式ウェブサイトでの確認がおすすめです。最新の情報には必ず目を通しましょう!  https://www.gov.uk/eta

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【実体験】イギリス留学準備術: 合格通知からビザ取得までの記録

3月に入り、イギリスの大学や大学院から合否結果が届いてきたと思います。大学からオファー(合格通知)を受け取るといよいよ本格的な留学準備が始まります。入学までには多くの手続きがあり、スムーズに進めるためには計画的な準備が必要です。本記事では、オファーを受け取った後の具体的な準備プロセスについて、僕の経験を踏まえて詳しく解説していきます。 合格結果の確認と入学手続き 出願してからオファーをAcceptするまで 合格結果が届く時期は大学や学科によって異なり、ここは待つしかありません。僕は出願した5校のうち4校は2月初旬までに結果が届きました。しかし第一志望の大学だけ3月までオファーが来ず、もどかしさを覚えました。遅くて7月ごろに結果が出る場合もあるそうなので、気長に待つことが大事だと思います。UCASのTrackシステムをこまめにチェックしましょう。 オファーの種類(Conditional・Unconditional) イギリスの大学からのオファーには、「条件付きオファー(Conditional Offer)」と「無条件オファー(Unconditional Offer)」の2種類があります。条件付きオファーは、IELTSスコアや最終成績の提出といった特定の条件を満たすことで合格となります。UCASで出願した全ての大学から合否が届いた後は、Firm Acceptance(第一希望)とInsurance Acceptance(第一希望に合格できなかった場合の第二希望)の大学とコースを選択します。第一希望の大学からUnconditional Offerをもらった場合はInsurance Acceptanceを選択する必要はありません。 オファーを受け取った後の対応 自分が受け取ったのが条件付きオファーの場合は手続きを早めに済ませることが大切です。通常、オファーの承諾期限が設定されているため、遅れないように注意しましょう。一部の大学ではInternational Students(留学生)がオファーを承諾する際、デポジット(Deposit - 入学金)の支払いが必要です。この金額は大学によって異なりますが、£1,000~£5,000が一般的です。支払期限も設けられているため、期日を確認して早めに対応しましょう。 不合格だった場合の選択肢(Extra・Clearing) もし出願した全ての大学が不合格(Unsuccessful)だったとしても、結果をもらった後に追加で一つのコースに出願できる「エキストラ(Extra)」と定員に達していないコースに出願できる「クリアリング(Clearing)」というシステムがUCASにあります。Extraは2月末から7月初旬まで、Clearingは7月中旬から9月~10月ごろまで行われます。期待した結果が出なかった場合でも諦めずに他の大学やコースにトライしてみましょう。  イギリス学生ビザ(Student Visa)の申請を徹底解説 イギリスでの長期留学には学生ビザ(Student Visa)が必要です。申請にはいくつかの書類が必要で、その用意やビザ発行までに時間がかかります。とにかく早めの行動が大事です。  必要書類 CAS 大学からのオファーを承諾し、パスポートなどの書類を提出すると、「CAS(Confirmation of Acceptance for Studies)」という入学許可証が発行されます。CASはビザ申請に必須な書類で、入学証明となる番号(CASナンバー)が書かれています。発行には通常数週間かかりますので、余裕を持って手続きを進めましょう。  パスポート パスポートの有効期間が留学期間をカバーしている必要があります。期限が短い場合、事前に更新しておきましょう。申請時にパスポートを提出し、そこにビザが発給されることになります。また、見開き2ページ以上の余白ページがあることも確認しておきましょう。  過去のパスポート 過去10年間の渡航歴を聞かれた時、昔使っていたパスポートがあると便利です。ただし、トランジットで立ち寄り、滞在期間が1日未満だった国も渡航歴に含まれます。こういった場合はパスポートにその記録がない時があります。できるだけ正確な情報を書くことが推奨されているので、僕は法務省の出入国在留管理庁というところで自分の渡航歴に関する開示請求を行いました。500円程度で調べてもらえます。https://www.moj.go.jp/isa/publications/privacy/record.html 英語力の証明書 大学によってビザ申請時に英語力の証明を求めるところもあります。GCSEやIBなどのスコアで証明できる場合と、イギリス政府が認定するSELT(Secure English Language Test)の結果しか受け付けてくれない場合があります。このSELTはイギリスのビザ取得専用の英語力試験です。中には「IELTS for UKVI」や「Pearson PTE Academic UKVI」などがあります。IELTSとは異なるもので、指定のスコアを満たすため改めて受験する必要があります。 申請費用と健康保険料(IHS) 申請時にはビザ申請料(£490)の支払いが必要です。さらにIHS(Immigration Health Surcharge)という健康保険料(£776×コースの年数)も支払います。IHSを支払うと、イギリス滞在中にNHS(国民保健サービス)を原則無料で受けられます。 ビザ申請の流れ 書類の準備ができたら、イギリス政府のUKVI(UK Visas and Immigration)の公式サイトから専用の申請フォームに情報を入力し、書類をオンラインで提出します。オンライン上の手続きが済んで、申請料及びIHSを支払うとVFS Globalのビザ申請センターの来館予約ができるようになります。日本には東京と大阪にビザ申請センターがあります。予約した日にパスポートを提出し、生体認証情(指紋と顔写真)を登録します。審査は通常3週間ほどかかり、終了しないとパスポートが返却されません。ビザはパスポートと共に返却されます。ビザ申請センターで受け取るか、郵送してもらうかを選べます。 審査開始後に財政能力証明書の提出を要求される場合があります。これはイギリスでの生活費をカバーできる資金があることを証明するためのものです。ロンドンの大学で勉強する場合は£12,492以上。ロンドン以外の場合は£10,224以上(授業料を除く)。つまりロンドンでの生活費: £1,438/月、ロンドン以外での生活費: £1,136/月: 9ヶ月分の生活費をカバーできる証明が必要です 。預金通帳や金融機関の取引明細書を英文に翻訳したものが必要です。あらかじめ準備しておくとビザ申請がスムーズに進むでしょう。  より詳しい流れについては下のサイトに説明してあるので、確認してください。https://www.westminster.ac.uk/sites/default/public-files/general-documents/student-visa-application-guide-applying-from-outside-uk-v2.pdf  申請は「何事も早めに」が鉄則! 前述の通りビザの審査には通常3週間ほどかかると言われています。繁忙期にはそれ以上の時間がかかることもあります。ビザ発行が渡英日に間に合わずフライトを変更せざるを得なかった友達が何人かいました。審査期間が多少長くなってもいいように、早めに必要書類を集めて申請することが大事です。「ビザ申請ドットコム」や「IMMIGRATION.UK」といったビザ申請を代行してやってもらえるサービスがあり、書類の翻訳など自分でできるか不安があった僕は活用しました。利用すれば必要な書類を揃えて代行者に提出するだけです。その後の申請フォームの入力やビザ申請センターの予約などは全部やってもらえます。  寮とシェアハウスの探し方 ビザ申請と並行して、イギリスでの住居を確保する必要があります。選択肢としては大学が運営している大学寮、民間の学生寮、シェアハウスなどがあります。 大学寮 vs 民間の学生寮の違い 同じ大学の人と交流できる大学寮は、初めての留学で最も安全で便利な選択肢だと思います。特にロンドンなどの都市部では、民間の賃貸物件の家賃が高いです。そのため、大学寮を利用することでコストを抑えられます。僕は大学1年の時に大学寮で暮らして、2、3年の時は民間の学生寮で暮らしていました。民間の学生寮だと、ロンドン中の大学から学生が集まるので他大学生との交流が深まります。ただし、これらの寮は人気が高く、申込期限が早いです。オファーを受け取ったらすぐに申し込むことをお勧めします。早めに申し込みをしなかったせいで、キャンパスから遠い場所にあったり、家賃が高い寮しか残っていなかったりという話も友達から聞きます。 大学が寮の情報を発信していますし、部屋の予約ができるResidence(住居)のサイトやWebポータルにも情報があるので、そこのSNSなどに登録して最新情報をチェックしましょう。  僕が住んでいた民間の学生寮 シェアハウス探しの注意点と便利サイト シェアハウスは費用を抑えつつ、学生のみならず現地の人々と交流できる点が魅力的です。ただし、契約詐欺や知らない人とシェアしなければいけないというリスクもありますので、信頼できるサイトを利用して物件を探し、可能であれば現地で内見してから契約を結ぶことが望ましいです。住居探しには、Rightmove(https://www.rightmove.co.uk/)やZoopla(https://www.zoopla.co.uk/)などの物件検索サイトが便利で、よく使われています。また、SpareRoom(https://www.spareroom.co.uk/)を利用すれば、ルームシェアの相手を見つけることもできます。  必須手続き: eVisaについて 返却されたパスポートに載っているビザはあくまで仮のEntry Clearance Visa(入国許可証)というもので、発行されてから90日まで有効です。正式なビザはeVisa(Online immigration status)という電子書類です。UKVIから送られてくる案内に従い、オンライン上でビザの申請番号やパスポート番号を登録して、アカウントを作成します。 イギリスに入国する際、パスポートのビザだけでなくeVisaの提示が求められる場合があります。そのため渡航前に手続きを済ませておくといいでしょう。これまではBRP(Biometric Residence Permit)カードという物理的な書類だったのでした。2025年の1月からオンラインに置き換わりました。 今回紹介したプロセスの他にも航空券を予約したり、持ち物を準備したりするなど、渡英までにやっておく必要があることはたくさんあります。それらについてはまた別の記事で書きますので、楽しみにしていただければ幸いです。CASやビザの発行などには思っている以上に時間がかかるものもあります。留学生活がスムーズに始められるよう、計画的に準備を進め、安心して渡英しましょう。  https://www.gov.uk/student-visa

【2026−2027年開催】海外大生向け就活イベント14選|ボスキャリ・ロンキャリなどを解説

こんにちは!編集長のMidoriです。今回は海外大生が参加できる就活イベントを紹介していきます。 海外大学に留学していると、日本の就職活動に関する情報を得る機会が限られます。また、日本企業の採用スケジュールと海外大学の学期日程が異なるため、就活を進めにくいと感じる人も多いでしょう。 そこで活用したいのが、海外大生向けの就活イベントや就活支援サービスです。企業と直接話せるイベントから、ES(エントリーシート)添削や面接対策を受けられるサービスまでさまざまな選択肢があります。この記事では、海外大生におすすめの就職活動イベントや就活支援サービスをまとめて紹介します。 PASSPORTERでは、2026年6月20・21日開催の東京サマーキャリアフォーラムに合わせて、就活生の交流会を企画しています!東京にいる方はぜひチェックしてみてください! この投稿をInstagramで見る PASSPORTER / 留学メディア&コミュニティ(@passporter_)がシェアした投稿 海外大生・留学生のリアルな就活事情 海外大生の多くは、就活サイトで情報収集をしながら、オンライン説明会や面接を活用して就職活動を進めています。一方で、日本の大学生のように学内説明会やキャリアセンターを活用しにくいため、企業との接点を作る目的で就活イベントに参加する人も多くいます。 特に、夏休みや冬休みの一時帰国期間には、ボスキャリやTKF Global Talent Expoなどのイベントに参加し、企業説明会や面接を受けるケースが一般的です。そのため、海外大生の就活では、就活サイトによる情報収集と就活イベントへの参加を組み合わせながら進める人が多いと言えるでしょう。 海外大生向けキャリアフォーラム・就活イベント一覧(開催時期順) イベント開催時期開催場所主催特徴東京サマーキャリアフォーラム6月東京CFN日本最大級の選考直結型イベント大阪キャリアフォーラム7月大阪CFN西日本最大級の選考直結型イベントBETAE Summer Meet Up7月東京BETAE少人数制の座談会形式(※選考直結型ではない)TKF Global Talent Expo8月東京TKF海外大生特化の大型イベントCFN BRIDGE VENTURE COMPANIES8月東京CFNベンチャー企業に特化ボストンキャリアフォーラム11月ボストンCFN世界最大級の選考直結型イベント東京ウインターキャリアフォーラム12月東京CFN冬休みの一時帰国中に参加しやすいロンドンキャリアフォーラム2月ロンドンCFNヨーロッパ最大級の選考直結型イベントロサンゼルスキャリアフォーラム4月ロサンゼルスCFN西海岸唯一の選考直結型イベント 日英バイリンガル人材向けの就職イベントで有名なものといえば、CareerForum.Net(CFN)が主催するキャリアフォーラムがあります。海外大学に在学中の学生や留学経験者、海外勤務経験者など、グローバルなバックグラウンドを持つ人材を対象としていて、日本国内外で開催されています。 現在は、ボストンキャリアフォーラム(ボスキャリ)をはじめ、ロンドンキャリアフォーラム(ロンキャリ)、東京サマーキャリアフォーラム、大阪キャリアフォーラム、ロサンゼルスキャリアフォーラム(ロスキャリ)などが開催されており、地域や時期に応じて参加しやすいイベントを選ぶことができます。 参加するにはCFNへの登録が必要で、事前にレジュメを登録して企業へ応募します。イベント当日は企業ブースで説明を聞くだけでなく、事前に予約した面接や当日応募による選考を受けることも可能です。また、企業によってはウォークインを受け付けているところもあります。 ボスキャリ当日の会場の様子(CFNウェブページより) キャリアフォーラム以外には、TKFやBETAE(ビーテ)などが主催するキャリアイベントも盛り上がりを見せています。 これらのイベントはいずれも、一般的な合同企業説明会とは異なり、企業説明だけでなく面接や選考も同時に行われることが大きな特徴です。企業によってはイベント期間中に複数回の面接を実施し、その場で内定や内々定につながるケースもあります。そのため、短期間で効率的に就職活動を進めたい学生から高い人気を集めています。 東京サマーキャリアフォーラム こちらは日本最大級の日英バイリンガル就活イベントです。東京で開催されるキャリアフォーラムは夏と冬にそれぞれ一回で、夏のほうが規模が大きいです。 開催時期 例年6月に開催され、2026年は6月20日~21日 開催場所 東京ビッグサイトの西展示棟1・2ホール(東京都江東区) 参加企業 大手日系企業、外資系、IT系、メーカーなど220社 参加費 参加費無料(事前登録必須) イベントの特徴 6月下旬に日本で開催されますので、イギリスに留学している多くの学生は一時帰国で日本にいるため、参加しやすいと思います。ボスキャリやロンキャリと同様、会場で面接ができるため、その場で内定が出るチャンスがあります。また、正社員採用だけでなく、インターンシップや職務経験者向けのポジションの求人もあります。 キャリアフォーラムの2日間とも開場前に特別セミナーが開催され、選考を進める上で心がけるポイントなどが解説されます。こちらは予約不要で、当日先着順で受付していますので気になる人は公式サイトを確認しておきましょう。 イベント後にはボスキャリの攻略セミナーが開催されます。こちらも同様に予約不要で、当日先着順で受け付けています。 参加対象者 日英バイリンガル(日英共に初級レベル以上)で学士以上(学士、修士、MBA、博士など)の学位を取得済/取得予定の方。日本以外の大学の在学生で27卒、28卒もしくは既卒者、留学経験者、海外生活が長い人、海外勤務経験がある職務経験者が主な対象者です。 事前に準備すべきこと まずはCFNに登録し、レジュメを作成しましょう。英文レジュメが基本ですが、日本語のエントリーシートや履歴書の提出を求める企業もあります。企業によっては事前応募や面接予約が必要なため、興味のある企業の募集情報を早めに確認しておくことをおすすめします。また、面接対策や自己PRの準備も行い、イベント当日に備えましょう。夏の一時帰国中に参加する学生も多いため、帰国スケジュールとあわせて計画を立てておくとよいでしょう。 公式サイト https://careerforum.net/ja/event/tks 大阪キャリアフォーラム 大阪キャリアフォーラムは西日本最大級の日英バイリンガル就活イベントです。 開催時期 例年7月に開催されて、2026年は7月4日(土)に開催されます。 開催場所 ハービスOSAKAのHERBIS HALL(大阪市北区) 参加企業 総合商社、食品、メーカー、IT系など、幅広い分野の企業44社 参加費 参加費無料(事前登録必須) イベントの特徴 東京でのイベントに参加しづらい関西在住の学生にとってはこの規模のキャリアフォーラムは貴重なチャンスです。また、7月は一時帰国中の学生が多いため、時期的にも参加しやすいです。一回で複数社を回れるのとその場で内定をもらえることがあり、効率よく就活を進められます。 また、企業を回るだけでなく、イベント中にはCFNスタッフによるレジュメ添削や模擬面接があり、アドバイスをもらうことができます。いずれも事前予約が必要であるため、気になる人は早めに予約しておきましょう。 イベント前後には面接対策やボスキャリ攻略などについての特別セミナーが開催されます。こちらは予約不要で、当日先着順で受け付けていますので、気になる人は公式サイトを確認して当日行くようにしましょう。 参加対象者 日英バイリンガル(日英共に初級レベル以上)で学士以上(学士、修士、MBA、博士など)の学位を取得済/取得予定の方。日本以外の大学の在学生で27卒、28卒もしくは既卒者、留学経験者、海外生活が長い人、海外勤務経験がある職務経験者が主な対象者です。 事前に準備すべきこと まずはCFNに登録し、レジュメを作成しましょう。英文レジュメが基本ですが、日本語のエントリーシートや履歴書の提出を求める企業もあります。企業によっては事前応募や面接予約が必要なため、興味のある企業の募集情報を早めに確認しておくことをおすすめします。また、面接対策や自己PRの準備も行い、イベント当日に備えましょう。事前にオンラインで対策セミナーが開催され、そこでCFNのスタッフに直接質問するなど積極的に活用するとより効果的です。 公式サイト https://careerforum.net/ja/event/osk BETAE Summer Meet Up(交流・ネットワーキングイベント) 海外大学に在学する正規留学生を対象とした対面型キャリアイベントです。海外大生向けキャリア支援メディアBETAE(ビーテ)が主催していて、人気企業と直接交流できる機会として注目を集めています。CFNやTKFのような合同就活イベントとは異なり、企業との座談会を中心とした交流重視のイベントであることが特徴です。 開催時期 例年夏休み期間に開催されています。 2026年は7月4日に東京で開催されます。事前応募が必要で、応募後に面談を経て参加が決定します。 開催場所 ビジョンセンター東京虎ノ門(東京・虎ノ門) 参加企業 総合商社、デベロッパー、コンサルティング、金融、メーカー、官公庁などが参加します 参加費 参加費無料(要事前登録) イベントの特徴 最大の特徴は海外大生と企業担当者が少人数でじっくり交流できることです。ローテーション形式で全参加企業と話すことができるため、短時間で複数業界・複数企業について理解を深めることができます。また、参加する社員は採用担当者だけでなく、実際に現場で活躍する社員やグローバル業務に携わる社員も多く、企業のリアルな話を聞くことができます。さらに、海外大学生が100名以上参加するため、他大学の学生とのネットワークづくりの場としても活用できます。 一方で、CFNやTKFのような選考直結型イベントではなく、企業研究やネットワーキングの要素が強いイベントです。そのため、イベント当日に面接や内定まで進むケースはなく、就活初期〜中期の情報収集を目的とした参加が向いています。 イベント自体は企業との交流や業界研究を目的としており、その後に企業のインターンシップや本選考へ進むケースが一般的です。ただし、イベント参加者限定の選考案内や特別イベントに招待されることもあります。 参加対象者 海外大学に在学する正規留学生で、27卒、28卒をはじめ全学年参加可能で、就活を始めたばかりの低学年から本選考を控えた学生まで幅広く参加しています。なお、交換留学生は対象外です。特に商社、デベロッパー、コンサルティングファームなどの人気業界に興味がある学生や、海外大生同士のネットワークを広げたい学生におすすめです。 事前に準備すべきこと まずはBETAEへの会員登録とイベント応募を行いましょう。応募後は事前面談が実施されるため、自身のキャリアプランや興味のある業界について整理しておくことをおすすめします。また、座談会形式で企業担当者と直接話す機会が多いため、参加企業の事業内容や採用情報を事前に調べ、質問したい内容を考えておくとより有意義な時間を過ごせるでしょう。 公式サイト https://betae-career.com/find_an_event/betae_smu_2026/32989 TKF Global Talent Expo TKF Global Talent Expoは、海外大学に正規留学している日本人学生を主な対象としたキャリアイベントです。TKF Projectが主催する海外大生向け最大級の内定直結型就活イベントです。企業説明会だけでなく面接や選考会も実施されるため、短期間で選考を進めたい海外大生から注目を集めています。 開催時期 例年夏休み期間で、2026年は8月8日、9日に開催されます。 開催場所 東京ビッグサイト(東京都江東区) 参加企業 総合商社、デベロッパー、コンサルティングファーム、金融機関、メーカーなど、海外大生採用に積極的な企業が参加しています。2025年の前身イベントには51社が参加し、2026年は約100社規模への拡大が予定されています。 参加費・渡航費 参加費は無料です。 また、海外から帰国して参加する学生向けに特待生制度(奨学金制度)が設けられており、選考を通過した学生は帰国費用の補助を受けることができます。2026年は前年よりも大幅に制度が拡充される予定です。 イベントの特徴 最大の特徴は、海外大学の正規留学生を中心に参加者を限定している点です。海外大生向けに特化したイベントであるため、企業側も海外大学生の採用を前提として参加しているため、留学経験や国際的なバックグラウンドを評価する企業と出会いやすい環境が整っています。 また、企業説明会だけでなく面接や選考会も実施されるため、その場で選考が進んだり、内定につながったりする可能性があります。イベント自体も「内定直結型」を掲げており、短期間で選考を進めたい学生に向いています。夏休み期間中に集中して就職活動を進められる点も魅力でしょう。 参加対象者 海外大学に正規留学している日本人学生が主な対象です。現地学生やダブルディグリー留学生も参加可能で、一部の交換留学生についても参加枠が設けられています。27卒、28卒など卒業年度を問わず参加できるため、低学年の学生がインターンシップや業界研究を目的に参加することも可能です。 事前に準備すべきこと まずはイベントへの事前登録を行いましょう。企業によっては事前応募やプロフィール登録が必要になる場合があります。また、イベント当日に面接が実施されることもあるため、レジュメの準備や自己PR、志望動機の整理を行っておくことをおすすめします。帰国を伴う場合は、航空券や宿泊先の手配も早めに進めておくと安心です。特待生制度への応募を検討している場合は、応募条件や締切も確認しておきましょう。 公式サイト https://tkf-global.jp/event_tokyo2026 CFN BRIDGE VENTURE COMPANIES こちらはベンチャー企業が参加するイベントで、他のCFNのキャリアフォーラムと同様、日英バイリンガルの学生や大学院生などが対象です。 開催時期 2026年8月7日 開催場所 東京都立産業貿易センター浜松町館(東京都港区) 参加企業 IT系、コンサルなど18社(7月8日時点) 参加費 参加費無料(事前登録必須) イベントの特徴 他のキャリアフォーラムとの一番の違いはベンチャー企業のみが参加するという点です。また、夏に開催されますので、一時帰国中のイギリス留学生にとって参加しやすいです。 参加対象者 日英バイリンガル(日英共に初級レベル以上)で学士以上(学士、修士、MBA、博士など)の学位を取得済/取得予定の方。日本以外の大学の在学生で27卒、28卒もしくは既卒者、留学経験者、海外生活が長い人、海外勤務経験がある職務経験者が主な対象者です。 事前に準備すべきこと まずはCFNに登録し、レジュメを作成しましょう。英文レジュメが基本ですが、日本語のエントリーシートや履歴書の提出を求める企業もあります。興味のある企業の募集要項を確認し、必要書類を準備しておきましょう。また、事前応募や面接予約が必要な企業も多いため、面接対策や自己PRの準備も進めておくことをおすすめします。ベンチャー企業との出会いを重視するイベントのため、自分が興味を持つ業界や企業について事前に調べておくと、当日の面談をより有意義に進めることができます。 公式サイト https://careerforum.net/ja/event/br1/?utm_source=Website&utm_medium=Website&utm_campaign=VentureCompanies_cf ボスキャリ(ボストンキャリアフォーラム) ボスキャリは世界最大級の日英バイリンガル就活イベントで、2025年は9300人以上の学生、求職者が参加しました。 開催時期・申込スケジュール 例年11月に開催されて、2026年は11月20日(金)~22日(日)に開催されます。夏頃から企業エントリーが始まり、秋に面接予約が本格化します。 開催場所 Hynes Convention Center(アメリカ・ボストン) 参加企業 総合商社、外資コンサル、Big4、メーカー、IT系、金融系など、幅広い分野の企業約200社 参加費・渡航費 参加費無料(事前登録必須)。航空券、宿泊費は自己負担ですが、トラベルスカラシップという渡航費補助制度があります。こちらは事前申込必須で、抽選に当たればイギリスや日本から行く場合$350が支給されます。トラベルスカラシップの応募資格は他にもあり、申し込む前には必ず公式サイトを確認しましょう。 イベントの特徴 前述の通り、ボスキャリは世界最大規模の日英バイリンガル就活イベントで、海外大生採用に慣れた企業が多く参加します。一回で複数社を回れるのとその場で内定をもらえることがあり、効率よく就活を進められます。ただし参加する就活生が多いため、人気企業では競争が激しくなる傾向があります。また、ボストンまで行かないといけないため、高いコストがかかります。 参加対象者 日英バイリンガル(日英共に初級レベル以上)で学士以上(学士、修士、MBA、博士など)の学位を取得済/取得予定の方。日本以外の大学の在学生で27卒、28卒もしくは既卒者、留学経験者、海外生活が長い人、海外勤務経験がある職務経験者が主な対象者です。 事前に準備すべきこと まずはCFNに登録し、英文レジュメを作成しましょう。企業によっては事前応募や面接予約が必要なため、興味のある企業の募集情報を早めに確認しておくことをおすすめします。また、面接対策や自己PRの準備も行い、イベント当日に備えましょう。参加を決めたら、航空券や宿泊先の手配も早めに進めておくと安心です。 公式サイト https://careerforum.net/ja/event/bos 参加体験談はこちらから: https://passporter-media.com/articles/46/ 東京ウインターキャリアフォーラム その名の通り、冬に東京で開催される日英バイリンガル就活イベントです。 開催時期 例年12月に開催されます。2026年の開催日はまだ公表されていません。 開催場所 2025年は東京ビッグサイト西4ホール(東京都江東区) 参加企業 総合商社、旅行、メーカー、IT系、金融系など、幅広い分野の企業約100社(2025年情報) 参加費 参加費無料(事前登録必須) イベントの特徴 冬に東京で開催される日英バイリンガル就活イベントで、海外大生採用に慣れた企業が多く参加します。一回で複数社を回れるのとその場で内定をもらえることがあり、効率よく就活を進められます。ちょうどクリスマス休みに入っている時期ですので、一時帰国している学生も多く、参加しやすいです。 参加対象者 日英バイリンガル(日英共に初級レベル以上)で学士以上(学士、修士、MBA、博士など)の学位を取得済/取得予定の方。日本以外の大学の在学生で27卒、28卒もしくは既卒者、留学経験者、海外生活が長い人、海外勤務経験がある職務経験者が主な対象者です。 事前に準備すべきこと まずはCFNに登録し、レジュメを作成しましょう。英文レジュメが基本ですが、日本語のエントリーシートや履歴書の提出を求める企業もあります。興味のある企業の募集要項を確認し、必要書類を準備しておきましょう。また、事前応募や面接予約が必要な企業も多いため、面接対策や自己PRの準備も進めておくことをおすすめします。開催前にはオンライン交流会や相談会が実施されるため、不安なことがあれば事前に相談しておくと安心です。 公式サイト https://careerforum.net/ja/event/tkw1 ロンキャリ(ロンドンキャリアフォーラム) ロンキャリはヨーロッパ最大規模の日英バイリンガル就活イベントで、ロンドンで開催されますのでイギリス留学している学生にとって参加しやすいです。 開催時期 例年2月に開催され、2026年は2月21日~22日でした。 開催場所 West Hall, Olympia(イギリス・ロンドン) 参加企業 主にコンサル、金融、メーカーなど約40社 参加費・渡航費 参加費無料(事前登録必須)。ボスキャリと同様にトラベルスカラシップ制度があり、イギリス国内だけでなくヨーロッパの対象学生に交通費が補助されます。こちらは事前申込必須で、抽選に当たればそれぞれの地域に応じた額が支給されます。トラベルスカラシップの応募資格は他にもあり、申し込む前には必ず公式サイトを確認しましょう。 イベントの特徴 ボスキャリと比べると規模が小さく、落ち着いた雰囲気で面談しやすいです。ただし規模が小さい分、参加企業数は限定的です。ボスキャリと同様、当日面接という場合もあり、比較的速く就活が進みます。 参加対象者 日英バイリンガル(日英共に初級レベル以上)で学士以上(学士、修士、MBA、博士など)の学位を取得済/取得予定の方。日本以外の大学の在学生で27卒、28卒もしくは既卒者、留学経験者、海外生活が長い人、海外勤務経験がある職務経験者が主な対象者です。 事前に準備すべきこと こちらもボスキャリ同様、まずはCFNに登録し、英文レジュメを作成しましょう。企業によっては事前応募や面接予約が必要なため、興味のある企業の募集情報を早めに確認しておくことをおすすめします。また、面接対策や自己PRの準備も行い、イベント当日に備えましょう。 公式サイト https://careerforum.net/ja/event/ldn @passporter_ ロンキャリって何?ボスキャリとの違いは by Ayaka ロンキャリは、イギリス・ロンドンで開催される海外大生向けの就活イベント🇬🇧 ボスキャリとの違いはまず「企業数」。ボスキャリは企業数も多く、採用枠も多い。ロンキャリは参加企業数が少な分採用枠も少なめ。勤務地はどちらも日本配属が中心。 「開催地」の違いは、ボスキャリ→ボストン、ロンキャリ→ロンドン。 「開催時期」も違っていて、ボスキャリは年末ごろ、ロンキャリは年始ごろ。 「参加者」は、ボスキャリ→北米中心、ロンキャリ→ヨーロッパ中心。 ボスキャリのほうが規模が大きいけど、ロンキャリならではのメリットもある‼️ メリット①二日間だから体力的にも楽 企業数が限られている分狙い撃ちができるから、初参加でも回しやすい! メリット②ボスキャリのいい練習になる しかも最近参加企業数が増えているから、今後もっと伸びる可能性もある。企業によってはイギリス🇬🇧と日本🇯🇵のインターン枠も出てるから、イギリス在住の学生はぜひチェックしてみてね。 ➡️ メディアサイトでは留学生によるお役立ち記事も読めるよ!プロフィール欄のリンクからアクセス @passport_to___ 【Who are we?】 📚 海外留学を目指す学生や、いま留学中の学生に向けて 経験者のリアルな情報を発信しています。 🎓 運営メンバーは現役海外大学生&卒業生! 留学を目指す人と留学生がつながれる場所になっています✨ 🤝 海外大学生同士でつながれるコミュニティ 交流会や就活・キャリアイベントを開催予定 ! #留学生活#海外大学#イギリス留学#イギリス大学#就活 ♬ Vlog - wouldliker ロスキャリ(ロサンゼルスキャリアフォーラム) ロスキャリはアメリカ西海岸で唯一のキャリアフォーラムです。 開催時期 例年4月に開催され、2026年は4月11日~12日でした。 開催場所 Los Angeles Convention Center South Hall G(アメリカ・ロサンゼルス) 参加企業 コンサル、金融、IT系、メーカーなど約50社 参加費 参加費無料(事前登録必須) イベントの特徴 ボスキャリと比べると規模が小さく、落ち着いた雰囲気で面談しやすいです。ただし規模が小さい分、参加企業数は限定的です。ボスキャリやロンキャリと同様、当日面接という場合もあり、比較的速く就活が進みます。 イベントの2日間とも開場前特別セミナーがあり、ロスキャリを最大限活用する方法などをCFNスタッフが解説してくれます。 その他にもレジュメの書き方やケーススタディのワークショップ、そしてレジュメ添削や模擬面接が開催されます。事前申込が必須だったり当日整理券を受け取る必要があったりと、受付はさまざまですので気になる人はあらかじめ公式サイトを確認しておきましょう。 参加対象者 日英バイリンガル(日英共に初級レベル以上)で学士以上(学士、修士、MBA、博士など)の学位を取得済/取得予定の方。日本以外の大学の在学生で27卒、28卒もしくは既卒者、留学経験者、海外生活が長い人、海外勤務経験がある職務経験者が主な対象者です。 事前に準備すべきこと こちらもボスキャリ同様、事前にCFNアプリをダウンロードして、参加登録します。また、企業への事前応募、面接予約も必要です。ロスキャリ開催前には対策ウェビナーや相談会などが開催され、ロスキャリを最大限活用するために参加して準備万端で当日を迎えましょう。 公式サイト https://careerforum.net/ja/event/los 海外大生向け就活支援サイト主催のイベント サービス開催時期開催形式・場所特徴マイナビ国際派就職通年オンライン・東京など合同説明会や就活座談会が充実LabBase通年オンライン中心研究内容を生かした就活が可能ONE CAREER通年オンライン・主要都市業界研究や企業研究向けConnect Job通年オンライン中心個別サポートや特別選考あり帰国GO.com通年オンライン中心ES添削や模擬面接などのサポートが充実 マイナビ国際派就職 マイナビ国際派就職は、海外大学生や留学経験者、外国人留学生向けに就職活動支援を行うサービスです。キャリアフォーラムのような単発イベントではなく、合同説明会や企業セミナー、就活対策講座などを年間を通して開催しています。 開催時期 年間を通してさまざまなイベントが開催されています。特に夏休み期間、冬休み期間、就活本選考前には合同企業説明会やオンラインイベントが増える傾向にあります。参加には事前予約が必要な場合が多いため、公式サイトで最新情報を確認しましょう。 開催形式・場所 オンライン・対面の両方で開催されています。 対面イベントは主に東京や大阪などの主要都市で開催され、海外からでも参加しやすいようオンラインイベントも充実しています。 参加企業 主に日系企業が中心です。メーカー、商社、IT、金融、インフラ、人材など大手企業から中堅企業まで幅広く参加します。 参加費・渡航費 参加費は無料です。交通費や宿泊費の補助は基本的にありません。 イベントの特徴 マイナビ国際派就職は、海外大学生や留学経験者向けの合同説明会や就活セミナーを開催していて、日本での就職を目指す学生にとって企業研究や情報収集の場として活用できます。CFN主催のキャリアフォーラムのように短期間で選考や内定獲得を目指すイベントというよりは、幅広い企業と出会いながら就職活動の準備を進められることが特徴です。また、オンラインイベントも多く開催されているため、海外に滞在しながら参加しやすい点も魅力でしょう。 一方で、参加企業は日系企業が中心であり、外資系企業や海外大生向け採用に特化した企業は比較的少ない傾向があります。また、イベント参加後は通常の採用フローに沿って選考が進むことが多く、キャリアフォーラムのようにイベント期間中に内定まで進むケースは一般的ではありません。 参加対象者 27卒、28卒で海外大学・大学院に在学中の学生や留学経験者、帰国子女など、日本での就職を目指すグローバル人材を主な対象としています。海外大学生向けの合同説明会や就活イベントも開催されており、就職活動を始めたばかりの人から本選考を控えた人まで幅広く参加できます。特に、日本企業について理解を深めたい人や、まずは企業研究・業界研究から始めたい人におすすめです。 事前に準備すべきこと まずはマイナビ国際派就職に登録しましょう。 イベントによっては事前予約が必要です。自己PRやガクチカを整理しておくと、企業との交流やその後の選考にスムーズに対応できます。 また、企業研究を行い、興味のある企業を事前にリストアップしておくことをおすすめします。 公式サイト https://global.mynavi.jp LabBase LabBaseは、理系学生・大学院生向けの就職支援サービスです。研究内容を登録することで企業からスカウトを受けられるほか、理系人材を対象としたキャリアイベントや合同説明会も開催しています。特に研究内容や専門性を重視する企業が多く参加しているため、研究経験を活かして就職活動を進めたい人に人気があります。 開催時期 年間を通してさまざまなイベントが開催されています。 業界研究イベントや合同説明会、企業との交流会などが定期的に実施されており、参加には事前登録や予約が必要な場合があります。最新の開催情報は公式サイトで確認しましょう。 開催形式・場所 オンライン・対面の両方で開催されています。 オンラインイベントが比較的多いため、海外大学や大学院に在学中の学生でも参加しやすいのが特徴です。対面イベントは主に東京を中心に開催されています。 参加企業 研究開発職や技術職を募集する企業が中心です。製薬、化学、食品、IT、AI、半導体、電機メーカー、素材メーカーなど、研究職や開発職の採用に積極的な企業が多く参加しています。 参加費・渡航費 参加費は無料です。交通費や宿泊費の補助は基本的にありません。 イベントの特徴 LabBaseの最大の特徴は、学歴やガクチカだけでなく、研究内容や専門性を重視して企業とマッチングできる点です。研究概要を登録することで企業からスカウトを受けられるほか、イベントでは研究内容について企業担当者と直接話す機会もあります。そのため、修士課程や博士課程の学生、研究職や技術職を志望する学生にとって効率的に企業と出会うことができます。 一方で、参加企業の多くは理系採用を目的としているため、文系学生にはあまり向いていません。また、総合職採用よりも研究職・技術職採用が中心であるため、職種によっては選択肢が限られる場合があります。 イベント参加後は通常の採用フローに進むケースが一般的です。 企業によってはイベントをきっかけに早期選考や特別選考へ案内されることもありますが、CFN系イベントのように数日で内定が出るケースは多くありません。 参加対象者 27卒、28卒で理系学部生、大学院生、博士課程学生を主な対象としています。特に研究経験を活かしたい人や、研究職・開発職・技術職を志望する人におすすめです。海外大学や海外大学院に在学している学生も参加できるため、日本で研究開発職として働きたい人にとって有力な選択肢の一つとなるでしょう。 事前に準備すべきこと まずはLabBaseに登録し、自身の研究内容や専門分野を詳しく記入しましょう。LabBaseでは研究概要が企業とのマッチングに大きく影響するため、研究テーマや成果、使用した技術などを分かりやすく整理しておくことが重要です。また、参加企業の事業内容や募集職種を事前に確認し、自分の研究との関連性を説明できるよう準備しておくとよいでしょう。 公式サイト https://compass.labbase.jp/careerevent One Career ONE CAREER(ワンキャリア)は、新卒向け就職支援サービス「ONE CAREER」が主催する就活イベントです。合同企業説明会や業界研究イベント、企業ごとのセミナーなどが年間を通して開催されており、国内外の学生が幅広く参加しています。海外大学生向けの特集やイベントが組まれることもあり、日本での就職を考える留学生や海外大生にとって情報収集や企業研究の場として活用できます。 開催時期・申込スケジュール 年間を通してさまざまなイベントが開催されています。 業界研究イベントや企業説明会、選考対策イベントなどが定期的に実施されており、特に夏季・秋季・本選考前の時期に開催数が増える傾向があります。イベントごとに申込締切が設定されているため、最新情報は公式サイトで確認しましょう。 開催形式・場所 オンライン・対面の両方で開催されています。 オンラインイベントが充実しているため、海外に滞在している学生でも参加しやすいのが特徴です。対面イベントは主に東京や大阪などの主要都市で開催されています。 参加企業 大手日系企業から外資系企業、ベンチャー企業まで幅広い企業が参加しています。総合商社、コンサルティング、IT、メーカー、金融、広告、人材などが主な業種です。イベントごとに参加企業は異なりますが、人気企業が参加することも多く、業界研究の機会として活用できます。 参加費・渡航費 参加費は無料です。交通費や宿泊費の補助は基本的にありません。 イベントの特徴 幅広い業界・企業の情報を一度に収集できます。企業説明会だけでなく、就活対策講座や業界研究イベントも開催されており、就職活動を始めたばかりの学生でも参加しやすいでしょう。また、オンライン開催のイベントも多いため、海外大学に在学している学生でも気軽に参加できます。 一方で、CFN主催のキャリアフォーラムのように面接や選考をその場で進めるイベントは少なく、企業研究や情報収集の側面が強い傾向があります。そのため、短期間で内定獲得を目指すというよりは、就職活動の準備や企業との接点づくりに活用するイベントといえるでしょう。 イベント参加後は通常の採用フローに進むケースが一般的です。 イベントをきっかけにインターンシップや早期選考へ案内されることもありますが、キャリアフォーラムのようにイベント期間中に内定まで進むことは一般的ではありません。 参加対象者 ONE CAREERイベントは、日本国内だけでなく海外留学している大学生・大学院生を対象としています。27卒、28卒をはじめ学年を問わず参加できるイベントも多く、就職活動を始めたばかりの人から本選考を控えた人まで幅広く利用されています。特に、さまざまな業界や企業について知りたい人や、まずは企業研究・業界研究を進めたい人におすすめです。 事前に準備すべきこと まずはONE CAREERに登録し、参加したいイベントを予約しましょう。イベントによっては事前アンケートやプロフィール登録が必要な場合があります。また、参加企業について事前に調べ、自分が興味を持つ業界や企業を整理しておくと、イベントをより有効活用できます。企業への質問をあらかじめ考えておくのもおすすめです。 公式サイト https://www.onecareer.jp/events/seminar?page=1&per=30&sort=time_limit_at&companiesToFollow=false&searchByCurrentUserGraduateYear=false&prefectures=%7B%22online%22%3Afalse%2C%22prefecture_ids%22%3A%5B%5D%7D&isOnecareerHostingEvent=false&upperLimitOfCompanyReview=5&lowerLimitOfCompanyReview=0&search_query= Connect Job Connect Jobは、グローバル人材の採用支援を行うフォースバレー・コンシェルジュが運営する就職支援サービスです。外国人留学生向けのサービスとして知られていますが、日本人の海外大学生向けの専用サービスも提供しており、企業説明会や選考会、キャリアカウンセリングなどを通じて日本での就職活動をサポートしています。海外大生限定の特別選考ルートが用意されることもあり、海外からでも効率的に就職活動を進められることが特徴です。 開催時期・申込スケジュール 年間を通してさまざまなイベントが開催されています。 合同説明会や合同選考会、企業ごとの説明会・選考会、就活対策ウェビナーなどが随時開催されており、イベントごとに申込締切が設定されています。最新情報は公式サイトで確認しましょう。 開催形式・場所 オンライン・対面の両方で開催されています。 海外大生向けイベントはオンライン開催が多く、海外に滞在したまま参加できるものも少なくありません。また、ロンドンやソウル、台北など海外都市でのジョブフェア開催実績もあります。 参加企業 海外大学生やグローバル人材の採用に積極的な企業が参加しています。コンサルティング、IT、メーカー、商社、人材、インフラ、サービスなどがあります。イベントごとに参加企業は異なりますが、海外経験や語学力を評価する企業が多いことが特徴です。 参加費・渡航費 参加費は無料です。オンラインイベントも多いため、海外からでも費用を抑えて参加できます。交通費や宿泊費の補助は基本的にありません。 イベントの特徴 Connect Jobの最大の特徴は、イベント参加だけでなく、個別キャリアカウンセリングや面接対策などのサポートを無料で受けられることです。海外大生向けの特別選考フローが用意されることもあり、企業によってはESやWebテストが免除されるケースもあります。また、海外大卒社員との座談会や交流イベントも開催されているため、海外から日本就職を目指す学生にとって貴重な情報収集の機会になります。 一方で、CFN主催のキャリアフォーラムのように数百社規模の企業が集まる大型イベントではなく、企業とのマッチングや個別サポートを重視したサービスです。そのため、多くの企業を一度に比較したい人にはやや物足りなく感じるかもしれません。 イベント参加後は通常の採用フローに進むことが多いですが、企業によっては海外大生向けの特別選考ルートや早期選考に案内されることがあります。CFN系イベントほどの短期決戦ではありませんが、一般応募よりもスムーズに選考が進むケースがあります。 参加対象者 Connect Jobは、27卒、28卒などで海外大学・大学院に在学中の日本人学生や留学経験者を主な対象としています。また、日本での就職を目指す外国人留学生も利用しています。特に、日本企業への就職活動が初めての人や、ES・面接対策など個別サポートを受けながら就活を進めたい人におすすめです。 事前に準備すべきこと まずはConnect Jobに登録しましょう。イベントによっては履歴書なしで応募できますが、選考に進む際にはレジュメや応募書類が必要になります。また、キャリアカウンセリングや面接対策を無料で受けられるため、積極的に活用することをおすすめします。興味のある企業や業界を事前に調べておくと、イベントをより有効活用できるでしょう。 公式サイト https://job.connectiu.com/job-event/japanese_speakers 帰国GO.com 帰国GO.comは、海外留学経験者や海外大学生を対象とした就職支援サービスです。2006年から運営されており、日本での就職を目指す留学生に向けて、企業説明会や就職セミナー、個別カウンセリングなどを無料で提供しています。過去にはUniversity of Edinburgh(エディンバラ大学)やUniversity College London(UCL/ユニバーシティカレッジロンドン)で企業のオンキャンパス選考会が開催されたことがあります。イベント参加だけでなく、ES添削や模擬面接などのサポートも受けられるため、海外から日本就職を目指す学生にとって心強いサービスです。 開催時期・申込スケジュール 年間を通してさまざまなイベントやセミナーが開催されています。 企業説明会や就活セミナー、大学訪問型イベント(オンキャンパスセミナー)などが随時実施されており、イベントごとに申込期限が設けられています。また、会員限定で参加できるWEB企業説明会もあります。 開催形式・場所 オンライン・対面の両方で開催されています。 オンライン企業説明会や就職カウンセリングが充実しているため、海外に滞在したままでも参加可能です。また、一部の大学では企業によるオンキャンパスセミナーや選考会も実施されています。 参加企業 留学生採用やグローバル人材採用に積極的な企業が参加しています。メーカー、商社、IT、建設、製薬、人材、サービスなどがあります。大手企業だけでなく、成長企業やグローバル展開を進める企業も多数掲載されています。 参加費 参加費は無料です。会員登録、カウンセリング、企業説明会、ES添削、模擬面接などのサービスも基本的に無料で利用できます。 イベントの特徴 帰国GO.comの特徴は、イベント参加だけでなく、就職活動全体をサポートしてくれる点です。経験豊富なカウンセラーによる個別相談に加え、ES添削や模擬面接、企業別アドバイスなども受けることができます。また、会員限定の企業説明会や非公開求人の紹介もあり、留学生向けのサポートが充実しています。 一方で、ボスキャリのような大規模合同就活イベントではなく、個別支援やマッチングを重視したサービスです。そのため、一度に多くの企業と接触したい人よりも、就職活動を伴走してもらいながら進めたい人に向いています。 イベント参加後は通常の採用フローに進むことが一般的です。 ただし、帰国GO.com経由で企業を紹介してもらったり、企業説明会から選考に進んだりするケースもあります。CFN系イベントのような短期集中型ではなく、中長期的に就職活動を支援するスタイルです。 参加対象者 帰国GO.comは、正規留学・交換留学・短期留学を問わず、留学経験のある学生を対象としています。また、現在留学中の学生だけでなく、今後留学予定の人も利用できます。27卒、28卒などの海外大学生や交換留学生、帰国子女など、日本での就職を考えている人におすすめです。 事前に準備すべきこと まずは帰国GO.comに会員登録しましょう。会員になると、企業説明会への参加や就職カウンセリングの予約ができるようになります。また、ES添削や模擬面接などのサポートも受けられるため、就職活動を始めたばかりの人は積極的に活用することをおすすめします。興味のある企業や業界を事前に調べておくと、イベントをより有効活用できるでしょう。 公式サイト https://kikokugo.com 海外大生が就活を成功させるコツ 事前準備を徹底する 就活イベントは当日が本番ではなく、事前準備が重要です。特にCFN系列やTKFなどの選考直結型イベントでは、事前応募や面接予約が行われるため、早めにレジュメやプロフィールを準備しておきましょう。 積極的に企業や社員と交流する 興味のある企業だけでなく、これまで知らなかった企業の話も積極的に聞いてみましょう。実際に社員と話すことで企業の雰囲気や仕事内容への理解が深まり、新たな選択肢が見つかることもあります。 面接を意識して参加する 選考直結型のイベントでは、その場で面接が行われることもあります。自己紹介や留学経験、学生時代に力を入れたこと(いわゆるガクチカ)などは、いつ聞かれても答えられるよう準備しておくと安心です。 イベント後の行動も大切にする イベントで終わりではなく、その後のインターンシップや本選考、OB・OG訪問につなげることが重要です。気になった企業には積極的に応募し、イベントで得たつながりを今後の就活に活かしましょう。

イギリスのNHS利用|留学生が知っておきたい医療サービス

イギリスの病院に行くとき、多くの人はNHS(エヌ・エイチ・エス National Health Service)という公共の医療制度を利用しています。留学生もビザ申請時に健康保険付加料(IHS)を支払えば、NHS提携の公立病院を受診できます。ですが、NHSをうまく活用するためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があるんです。 この記事では、留学前に知っておきたいNHSの基本的な使い方や、ビザ申請時に支払うIHSについて、さらに病院やGP(かかりつけ医 General Practitioner)の違い、実際に病気になったときの流れまでわかりやすく解説します。 Haruna これまでに何度もイギリスの病院を利用している現地在住者が解説します!どんな流れで医療サービスが受けられるのか、ぜひ参考にしてみてくださいね。 イギリスのNHSって何?医療制度の基本 はじめに、イギリスの公的医療制度「NHS」の仕組みや利用方法についてわかりやすく解説します。 NHS(National Health Service)の概要 1948年にスタートしたイギリスのNHS(National Health Service)は公的な医療制度です。特徴は、多くの医療サービスが無料だったり、もしくは低料金で受けられること。留学生ももちろん対象。ビザ申請時にIHS(健康保険付加料)を支払うことで、NHSのサービスを使えます。 一部は自己負担になる場合もありますが、一般診療、救急医療、入院治療、妊産婦ケアなど幅広いサービスが無料です。 IHS(Immigration Health Surcharge)について イギリスに6か月以上滞在する留学生は、ビザ申請時に「IHS(Immigration Health Surcharge)」を支払っておくことで、ビザの開始日からNHSの医療をイギリス住民と同じように利用できるようになります。料金はビザの有効期間によります。 ビザの期間ごとのIHS料金 ビザの期間料金 ポンド/円6か月以下なし(申請がイギリス国内の場合は£388 / 約73,720円必要)6か月超〜1年未満£776 / 約147,440円 (1年分)1年£776 / 約147,440円1年超〜1年6か月以下£1,164 / 約221,160円 (1年半分)1年6か月超〜2年未満£1,552 / 約294,880円 (2年間分)2年£1,552 / 約294,880円 参考 https://www.gov.uk/healthcare-immigration-application/how-much-pay ※上記の内容は2025年5月時点での料金と為替レート(1ポンド=190円)です。IHS支払い時には最新の情報を必ずご確認ください。 オンライン上でビザ申請時にコースの開始日と終了日を入力し、デビットカードかクレジットカードで支払います。もしも支払いを忘れたり、金額が足りていないと UK Visas and Immigration(UKVI)からメールで知らされます。指定期間内に全額を支払わない場合はビザの申請が却下されてしまいます。 病院とかかりつけ医の違い(Hospital と GP) 日本では、自分の症状をベースに専門医を選んで直接病院に行くことが多いですよね。しかし、イギリスではまずかかりつけ医であるGP(General Practitioner)を訪問し、そこから病院(Hospital)の専門医を紹介してもらう流れです。 病院の外来は基本的に紹介制で、専門的な検査や手術、入院治療が必要な場合に利用します。救急(Accident and Emergency)でなければ、基本的にはGP→病院の流れが一般的です。 GPで相談できること GPは地域の診療所、かつ最初に相談する窓口で、必要に応じて病院や専門医を紹介してくれます。風邪や体調不良、慢性的な症状など病気や健康全般について相談でき、処方箋も出してくれます。 GPで診てもらい検査に進む場合は、その結果が出てから精密検査や追加診療で専門医のいる病院に紹介されるケースが多いです。診察は対面のときもあれば、GPに行かずに電話で遠隔診療する場合もあります。 閑静な住宅地にひっそりとたたずむGP 渡英後はまず「GP登録」から始めよう イギリスに到着したら、なるべく早めに「GP(かかりつけ医)」への登録をしましょう。登録のタイミングや方法をここからお伝えします。 登録のタイミングと方法 GPの登録方法は、直接GPに行くかオンラインのどちらかです。大学によってはキャンパスに近いGPを紹介しているので、スタッフに尋ねてみましょう。 GPの登録方法 ①GPを探す NHSの公式サイト「Find a GP(GPを探す)」から、新規登録者を受け入れているか、受付時間、利用者の口コミを確認できます。自宅から近く便利なGPに登録する人が多い傾向にあります。 ②登録フォームに入力/記入する 登録フォームは、各GPのウェブサイト、NHSアプリから入手できます。GPで渡される用紙も可能です。 【登録に必要な情報】 氏名 住所 生年月日 学生ビザ証明の共有コード(Share Code) 連絡先(緊急連絡先も含む) 現在の健康状態・病歴 アレルギーの有無 服用中の薬 など 身分証明や住所証明についてはGPによります。地域内の住民のみを受け入れているGPへの登録には、住所証明を用意した方が無難です。また、なかには新規の登録者を受け入れていないGPも。 もしも、留学中に住所が変わる場合はGPへ報告しましょう。NHSの予約に関することや検査結果などが郵便で送られてくることがあります。引っ越し先が登録中のGPの地域外でも、新居に近い新しいGPに移ることができます。 GPの予約方法・診察の流れ 診察は予約制です。コロナのパンデミックを経て、多くのGPでは感染拡大を避けるために、予約をしてからGPへ来てもらう形を取っています。予約方法は、電話、もしくはオンラインです。電話予約はすぐにつながらず、かなり待たされる場合も。オンライン予約を実施しているGPでは、NHSアプリや各GPの予約サイトからリクエストできます。 私が登録しているGPの場合は、GPの予約システムからメッセージ形式で問い合わせをし、少し待ったあとにメッセージや電話で返信があります。問い合わせ内容によっては、看護師や医師と遠隔で会話し、そこで診察が終わる場合もあります。もしくは対面での予約日を決めていきます。 オンラインのいいところは、問い合わせ内容を細かくテキストで伝えられるところです。電話での会話では医療専門用語がすぐに出てこず、詳細をすべて伝えきれないことも。オンラインで履歴を確認できるため、あとで詳細を振り返るのにとても便利です。近年どんどんオンライン化が進み、以前よりサービスの手軽さが上がったと感じています。 夜間や土曜日に予約が取れることもあり、大学のスケジュールに合わせて利用できるのは留学生にとってもうれしいですね。 実際に病気になったら?病院の使い方ステップ 実際に体調を崩したとき、どうすればいいのか不安に感じる方も多いかもしれません。ここでは、症状が出てから病院で診てもらうまでの流れや、緊急時の対応まで、具体的なステップをわかりやすく解説します。いざというときの参考にしてくださいね。 【NHS利用】症状が出てから病院へ行くまで ここでは、GPや病院などNHSを利用するフローの例をご紹介します。長年NHSを利用しているなかで遭遇した、よくあるパターンをシェアさせていただきますね。 NHS利用の流れ 問い合わせ(電話、オンライン) 問診(GP、電話、ビデオ通話) 必要に応じて診察や血液検査や尿検査などの実施(処方箋のみの場合もあり) 検査結果を聞く(GPか電話の場合が多い) 治療が必要な場合は処方箋をもらう or 病院紹介 【病院紹介の場合】 病院での診察予約に関する手紙が届く(病院が指定する予約日時の記載あり) 指定された予約内容を変更したい場合は病院に電話 予約日時の希望を伝え、確定 病院で診察・検査 GPで結果を聞く(病院の検査結果がGPに送られる場合) ※追加で検査を実施する場合は医師から連絡があり、新しい予約日時を相談する流れになります。 病院はGPと違って、多くの専門科が揃っており規模が大きいです。施設が広いため、初めて訪れる場合は指定の場所を見つけるのが難しいことも。予約時間の前に早めに到着しておきましょう。 病院の内部 NHS 111の使い方 NHS 111は、電話やオンラインですぐにGPにつながらない場合や、GPの診療時間外でも相談したいときに利用できる便利なサービスです。まずは電話かオンラインで問い合わせることで、どういったアクションを踏めばいいかをアドバイスしてくれます。相談内容によって対応は変わりますが、以下のような例があげられます。 看護師からの折り返し電話を予約 夜間・週末のGP診療を案内 歯科やメンタルヘルスなどの専門サポートを紹介 登録しているGPに連絡するよう指示 薬剤師に相談するよう案内 自宅で経過観察するよう指導 NHS 111では、病院の予約・キャンセルや診断書の発行はしてもらえないので注意してください。 参考 https://www.nhs.uk/nhs-services/urgent-and-emergency-care-services/when-to-use-111/ 緊急の場合はどうする? GPの診察を待てずに急いでいる!そんなときは緊急外来(A&E)や救急車(999)を利用します。 まず、A&Eについて。 A&E(Accident and Emergency/事故・緊急外来)は、GPの予約を待っていられないほどのつらい症状や怪我があるなど、緊急性の高い場合に利用します。Accident and Emergencyのほか、Emergency Department(救急部)やCasualty(救急)とも呼びます。着いたらまず受付で症状を伝えます。 過去に利用した感想は、とにかく待ち時間が長いということです。予約を取らないことと、重症患者が優先されるため、先に着いているのに後から来た人が早く診てもらっていたりします。診察の流れは、各自の状態によって変わります。 緊急時の例 緊急性が低く深刻でないと判断→GPの予約をすすめられる、処方箋をもらう 緊急の場合→専門病棟に移り場合によっては入院 病院の正面玄関と別にある緊急外来用の入り口 緊急外来ではとても待てないような、命に関わる緊急時であれば、999へすぐ電話を。交通事故や発作など重大なシチュエーションには迷わず利用しましょう。電話で聞かれる内容は、場所、999にかけた理由、連絡先など。救急隊員の到着を待っている間ににできることや、どれくらいで着くかも教えてくれます。 黄色と緑が目印の救急車  処方薬と薬局の使い方 診療後に薬が出されたら...?ここからは、NHSの処方薬の受け取り方や薬代について、基本的な情報をわかりやすくまとめました。 薬はGPが発行する「処方箋」で薬局でもらう GPでの診察が終わり、処方薬が必要であれば処方箋が出されます。診察後にGPと連携している近隣の薬局(Bootsなど)に行き、Prescription(処方箋)というコーナーでスタッフに自分の生年月日、名前、住所を伝えると、あらかじめ用意してある薬が手渡され、支払いに進みます。 薬局内の処方薬受け取りカウンター 薬代の仕組み NHSで処方してもらう薬の料金は、2025年の時点で処方薬1品につき※£9.90(約1,880円)です。ひとつの処方箋に複数の処方薬がある場合は、すべての薬の合計金額を支払います。ですが、留学生でも18歳以下で大学やカレッジでフルタイム教育を受けている学生はNHSの薬代が無料です。 処方薬が頻繁に必要な人は、処方箋前払いシステム(Prescription Prepayment Certificate)を利用するのも手です。各自のケースが対象になるかの確認は必要ですが、利用できる場合はかなりお得です。 例えば有効期限が3か月間のPPCは、事前に£32.05(約6,090円)支払えば、有効期間中にいくつでも薬を受け取れます(一部は適用外)。PPCの購入はオンラインがメインで、申請日から有効です。申請を完了すると、メールでPPCの証明書が送られてくるので、薬を受け取るときに提示できると便利です。 ※上記の内容は2025年5月時点での料金と為替レート(1ポンド=190円)です。 参考 https://www.nhs.uk/nhs-services/prescriptions/save-money-with-a-prescription-prepayment-certificate-ppc/ 市販薬はスーパーや薬局でも買える 処方薬以外はどうでしょうか。結論として、スーパー、薬局で簡単に手に入ります。痛み止めや風邪薬、胃腸薬、花粉症などのアレルギー薬、目薬、塗り薬など種類は豊富です。自分に合えば、留学中にイギリスで薬を買って服用することもできるので、必ずしも日本から持ち込まなくてもなんとかなる場合もあります。 ※個人差がありますので、薬の調達については慎重に判断されることをおすすめします。 NHSと留学保険の違い これまでNHSのサービスについてご紹介してきましたが、イギリス留学中に本当にNHSだけあれば安心なのだろうか?と不安に思う人もいるでしょう。ここからは、NHSのサービスが対象外になる場合と、留学保険との違いについてお話ししていきます。 NHSで医療費の支払いが発生する例 処方薬1品につき£9.90(約¥1,880円)かかるとお伝えしましたが、そのほかにも支払いが発生する例があります。 ・歯科医療 ・眼科治療 ・かつらや布製の医療用サポーター NHSのサイトでは、歯科医療について、治療が始まる時点で18歳未満、または19歳未満で所定のフルタイム教育を受けている場合は、NHSでの歯科治療が無料になると伝えています(治療内容によっては費用が発生する場合もあり)。 治療費がかかる場合には、日本より高いと言われていますので、渡英までに歯の状態を診てもらうと安心ですね。 眼科の例では、街中の眼鏡屋で行っている一般的な視力検査なら£20(約3,800円)ぐらいから受けられますが、専門的な検査になるとさらに費用がかかります。眼鏡を作る場合、場所によっては学生割引が使えるので、検査の前にリサーチしてみましょう。 NHSを使って治療ができる街中の歯医者 Haruna 実は私も、イギリスで歯の詰め物が取れてしまって、数ヶ月放置したあとに日本の歯医者にかかったのですが、衛生的に良くない!こんなに放っておくなんて!とすごく怒られた記憶があります…。 留学保険で補える部分もある NHSのサービスがこれだけ充実しているのなら、留学保険はいらないんじゃ?と思う人も多いでしょう。しかし、留学保険に入ることで受けられる恩恵も多いのが事実です。 NHSの病院、つまりはイギリスの公立病院を利用するとなると、無料で診療が受けられる分、長く待たされることもザラです。問題の症状が落ち着くまでに、ある程度の時間を要すこともめずらしくないのです。その点、留学保険に入っておくことで、プライベートの私立病院が利用できます。ロンドンには日系クリニックが数件あるため、日本人ドクターに日本語でサポートしてもらえる点もありがたいです。 私がまだ学生だったころ、もうダメかと思うような辛い症状があったときや、小さな手術を受けたときもすべて留学保険が適用され、プライベートの日系クリニックを利用しました。電話一本ですぐに予約がおさえられ、スムーズな日本語のサービスが受けられたことで、改めて保険の大切さを知りました。 ※持病や既往症は補償されない場合がありますので、各保険会社に問い合わせてみてください。 医療以外のトラブルにも留学保険が活躍します。加入するプランによりますが、盗難や破損、飛行機の遅延も補償されるケースがあります。 「何がどこまでカバーされているか」知っておくと安心 NHSのサービスだけでいいの? 心配だから留学保険に入る?答えは人それぞれ。留学生のなかには、医療サービスにおいてはNHSだけでじゅうぶんだった、という人もいれば、留学保険があってよかった、という人も。しっかりとそれぞれの特性を把握したうえで、自分に合った選択をしてみてくださいね。 医療の備えは安心な留学生活の第一歩 イギリス在住の筆者も、これまでに何度もNHSのお世話になってきました。幸い、GPの受付スタッフや看護師、医師たちには毎回親切にしてもらっています。電話やオンラインでの問い合わせには、ほとんど返信があり、しっかり話を聞いてくれます。ただ、サービスの質に関してはGPによりけり、という声も多いです。GP登録をする際には、口コミをチェックしたり、同じGPに登録している学生の話を聞いたりと、下調べをしておくとより安心です。 安心して留学生活が送れるように、医療面での準備を万全にしておきましょう! https://www.nhs.uk

UCL現役大学生の留学体験記!イギリス留学のリアルと道のり

京都からイギリスへ: UCL大学留学を決めるまで 自己紹介・バックグラウンド  はじめまして。Nanaです。京都市出身で、中学まで地元で過ごし、高校からイギリスの学校に進学しました。  現在は、University College London(UCL、ユニバーシティカレッジロンドン)でArts and Sciences(アーツアンドサイエンス)学科で勉強しています。一つの専門分野を3年間かけて学ぶ一般的なイギリスの大学とは異なり、この学科ではリベラルアーツ教育に似ていて、文理問わず幅広い分野の科目・デパートメントの授業を取ることができます。  留学を決意したきっかけ 中学2年生の時にスイスでサマースクールに参加した体験が留学を志した原点です。いろいろな国から生徒が来ていて、英語だけでなく、ドイツ語、イタリア語、フランス語などを操る同年代の生徒と出会いました。言語がもたらす新しい人との出会い、つながりや発見に心躍らされました。私もグローバルな世界で過ごしたいと強く思った経験でした。 学校選びから出発まで 本格的に留学を考え始めたのは中学2年生の冬あたりでした。サマースクールで訪れたスイス、友人がすでに留学していたアメリカとイギリスを留学先の候補にしましたが、結局イギリスとアメリカの学校に出願し、先にオファーが来たイギリスの学校に入学することに決めました。 友人に紹介してもらった留学エージェントを通して、学校の選定、受験、インタビュー(面接)を経て、イギリス南西部にあるTaunton School International(TSI、トーントンスクールインターナショナル)への入学が決まりました。インタビュー(面接)や試験はすべて、オンラインで行いました。 Taunton School International(トーントンスクールインターナショナル) の校舎 しかし、この時期(2020年)にちょうど新型コロナウイルス感染症が流行り始め、4月に予定していた渡英は先送りされてしまいました。イギリスには行けなかったものの、学校側がいち早くオンライン授業を導入したため、4月-6月の1学期間は日本の自宅で授業を受けました。思い描いていた留学の始まりではありませんでしたが、振り返ってみればホームシックにならず、少しずつ英語に慣れていく良い機会だったと思います。 Lancing College(ランシングカレッジ)のチャペル TSIではGCSEと呼ばれる中学課程に当たるものを1年間学習しました。2年目からはLancing College(ランシングカレッジ)という現地校に入学し、A-level経済、数学、応用数学、日本語を履修し、受験を経て、UCLに入学しました。 UCL大学生のキャンパスライフ ロンドンならではの魅力と学びの日々 現在通っているUCLはロンドン中心部にあり、1826年に設立された大学で、150を超える国から学生が集まる国際性と400以上のコースを提供し幅広い研究分野を持っているのが特徴です。ロンドンという大都市ならではの刺激的な環境もあり、学びだけでなく生活面でも多くの発見がある大学です。 University College London(UCL)に入学 リベラルアーツ型の学び: Arts and Science学科の特徴 大学ではArts and Science(アーツアンドサイエンス)と呼ばれるリベラルアーツの学科で勉強しています。この学科はイギリスの大学にしてはとてもユニークです。イギリスの大学では基本的に高校で専攻した教科を中心により深く学びます。例えば高校で経済を専攻すると大学でも経済学部やビジネス系の学部に進み、その学部で必修授業をとります。 しかし私の学部では多くの学問の知識をいかに融合させて社会課題の解決策にアプローチするのかに重きを置いています。こういった学問を英語ではInterdisciplinary studiesと呼び、分野横断的(学際的)な学びを意味します。社会課題を解決するのにもさまざまな切り口や専門知識が必要なうえ、分野が異なる人々と協力することも欠かせません。そのようなことを中心に学んでいます。 そのため、履修する授業の半分以上を自分で選択できます。学科の中で、3年間を通して全く同じクラスの組み合わせを取っている学生は誰一人いません。こういった環境が自分の学習生活を唯一無二にします。 実際に履修している授業紹介 私が今年取っている科目は、Principle of international public law(国際法)、Mathematical analysis, Real analysis(解析学)、Database system(データベースシステム)、Macroeconomics/Open and Closed economy(マクロ経済学)、Quantitative methods(定量調査)、Sustainable energy(持続可能エネルギー)、Mandarin(中国語)です。 分野がバラバラでそれぞれ全く関係なさそうに見えますが、Sustainable energyで学ぶエネルギー政策はMacroeconomicsの経済政策につながっていたり、Quantitative methodsで習得する基礎プログラミングはDatabase systemで応用できたりと、他の学生とは違った視点で問題の解決法を見いだすことができます。 課外活動とロンドンでの暮らし 日本語を教えるJapan Societyでの活動 授業外では、Japan Societyと呼ばれるソサエティ(サークル)に参加していて、2週間に1度、学生に日本語を教えています。 Finance and Economics Societyで得た学びと人脈 また、Finance and Economics Societyにも参加しており、週1くらいの頻度で開催されるロンドンの投資銀行などの金融業界で働く方によるセミナーに参加しています。UCLのネットワークはかなり広く、トップ企業で働く卒業生も多いので、いろんな人から話を聞けるチャンスがたくさんあります。 ロンドンの美術館・博物館巡りで深める学び ロンドンには大英博物館(British Museum)やナショナルギャラリー(National Gallery)など、たくさんの権威ある美術館と博物館が集まっていて、ほとんどが入場無料ということもあり、休日にはなるべく行くようにしています。 昨年取ったSocial Theoryの授業ではオリエンタリズム(西洋が東洋をどのようにとらえていたのかを研究する学問領域)のトピックを扱ったのでテムズ川畔にあるTate Britain(テート・ブリテン) の絵画を見に行きました。 Colonialism(植民地主義)などのトピックを考える際、博物館の作品は貴重なソースとなり、実際に鑑賞することでコンテンツの理解をより深めることができます。 高校留学・大学留学を通じて得た学び 広がった視野と情報へのアンテナ 留学して良かったことは、視野が広がったことと得られる情報が増えたことです。異なる文化や価値観を持つ人たちと関わる中で、自分が当たり前だと思っていた考え方が、実は国や環境によって大きく異なることに気づきました。Taunton School時代のルームメートはブルンジ人でした。初めて聞く国からの生徒だった彼女とどうしても話をしたくて、どんな国なのか、何語を話すのかなどを調べた記憶があります。 多様な視点を学べる国際的なクラスメートとの出会い 授業では、さまざまなバックグラウンドを持つクラスメートと意見を交わす機会が多く、同じテーマでも多様な視点があることを学べたのは、とても刺激的でした。日本では、自分がどの政党を支持しているか、政策まで議論することはなかったですが、イギリスでは自国の政策はもちろん、他のヨーロッパ諸国の政策まで網羅している学生も何人かいて、意識の高さがうかがえました。 経済の授業では特に、GDP(国内総生産)成長率やインフレ、利子率を必ず頭に入れておく習慣ができました。円安など、身の回りで起きていることが身につけた知識で理解できるようになっていくのが楽しかったです。 英語力と自己発信力の向上 また、英語でコミュニケーションを取る力が自然と身につき、自信を持って自分の意見を発信できるようになったのも大きな成長です。さらに、留学生活を通じて新しい友人や経験に出会い、自分自身の挑戦する力や柔軟性も養われたと感じています。 留学生活で感じた辛さと乗り越えた経験 言語の壁とコミュニケーションの葛藤 留学で辛かったことのひとつは、最初の頃に感じた言語の壁です。英検2級を取得後に渡英しましたが、授業では、ネイティブスピーカーや先生たちのスピードについていけなかったです。留学当初は宿題を終わらせるのにも、クラスメートの3倍時間がかかりました。 授業がわかるようになっても、友達との会話や冗談を理解し、話すまでにはかなり時間がかかりました。小学校の間に英会話塾に週1で通っていましたが、実際に会話しようとすると、自分のシャイな性格も相まって単語が出てこない場面が多くあり、自分の意見を思うように表現できず、もどかしさを感じることがありました。 辞書を片手に専門用語と格闘する日々 大学に入ってからは、専門的な単語も多くて、今でも辞書は手放せません。ですが、一つ一つの単語の意味を調べる習慣がついたことで、理解できない単元があっても、わかるまで調べたり文献を読んだりして、人一倍深い学びを得たと思います。 これからイギリス留学を目指す人へのメッセージ 留学は挑戦の連続ですが、ぜひ恐れずに一歩踏み出してみてください。その経験が、自分自身を大きく成長させ、未来への大きな力になるはずです。 https://passporter-media.com/articles/10/ https://jp.education-moi.com/article-51-ucl

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AI時代に海外留学する意義とは?AIに代替されない3つの力

こんにちは。最近、UCL(ユニバーシティカレッジロンドン)を無事好成績で卒業することができたので安心しています。Ayatoです。ところで日経平均株価の急変や中東問題、とある音楽が流行ったと思ったら次の世代の新たな音楽に取って代わられたり、話題が尽きない情勢ですが、その中でも圧倒的にニュースのヘッドラインや日々の話題をさらうのは人工知能を意味するArtificial Intelligenceの頭文字を取ったAIでしょう。私は、海外大学で学んだという稀有な背景を持つ一人の日本人として、時折海外教育の価値を改めて考えることがあります。 今回は、私のAIと海外教育に関する考えを、いくつかざっくばらんにご紹介しようと思います。この記事をきっかけに、自らの考えを発展させたり、海外大学で学ぶ気持ちを高めてもらえたら嬉しいです。 生成AIとの出会い ChatGPTが大学生の間で爆発的に知られ始めたのは、私がUCLのファウンデーションコースを終える間際のことでした(2023年4月ごろ)。友達がPCを囲んで騒いでいるのを聞きつけて、画面を覗き込んでみると、ただのチャットボックスのような画面がありました。特に驚きはしませんでしたが、その友達がこのチャットはエッセイを書くことができると言ったので、私は疑惑と期待を抱きながら次のような文章を打ち込みました。 「Write a 500-word essay on the impact of global warming referring to three perspectives.」 そうすると、ものの30秒でしょうか。あっという間に大量の文章が生成されました。生成されるスピードに追いつくように読もうとしましたが、なんとか要旨を捉えられました。これには驚きました。私が心血注いで考えてきた英検などの資格試験でよく問われる一般的で複雑になりうる問いについて、一瞬とも言えるスピードで回答してしまいました。これに対し、私は2017年ごろのiPodのインターフェースソフトウェアの大幅にアップデートにより見た目が大きく変わった時と似たような感動を覚えました。 「こんなことができるようになったのか」と。 AIが可能にしたことはとても多いです。しかし、デメリットに焦点が当たっている記事はあまり多くないため、両面を議論するようなスタイルで是非を考えるきっかけになるような記事を書こうと思います。留学によって得られる力を解説しながらAIとの付き合い方を論じていきます。 (The image is generated by GPT.)  ①個性|AIに任せた文章は個性が薄れやすい あらゆる情報や解決策がAIで手に入れられる状況にあること自体が問題なのではなく、自らが頭を捻って書いたのだという実感が得られないことです。何かを考えてそれをAIでチェックしたり、体裁を整えたりすることさえも本来であればしっかりと責任を持って行う必要のある事項です。 しかし、99%は自分の意に沿うものを出してくるからこれでいいかと妥協してしまう。その妥協はあまり感心できるものではありません。でもそうやって AIを使っているつもりが、次第にAIに判断を委ねるようになる ケースは実は少なくないのではないかと思います。最悪なケースだと、最初に考えることでさえ放棄して、AIが言うことの言いなりになっているという人のことも聞いたことがあります。 自分で考えて作ってチェックしたものは、それなりに情がこもっていて、文章の片鱗にその言葉の選び方や熱意が現れるはずです。しかし、AIは無難な表現を選びますから、目に留まるようなことはあまりないと感じます。 留学では個性豊かな集団の中で自分のアイデンティティを築き上げる これが海外に出ることと何の関係があるのかというと、海外では、個性のあふれる人がたくさんいます。私が最初に海外に出て多くの学生の中で揉まれた2週間目にはアイデンティティクライシスに陥ったものです。それは衝撃的なものですので、画一的な考え方に染まっていた自分を相対的に見るようになり、自らの個性を作り上げていくことになります。 人間ならではの深みはAIにはない そうしたときに、自分とは何かということを初めて自問自答することになります。AIは教えてくれません。いえ、世界の誰も本当の自分について教えてくれることはないのです。でも、そのことに海外に行けば気づけるのです。気づいてからたくさん考えて、そうして磨き上げた個性は、AIが生み出すような整った成果物にも、人間ならではの深みを与えるはずです。 私はそう考えていますが、ここでひとつ問いを残したいと思います。AIは人間と同じで、周りから学習していることは事実です。人間との違いは、学んでいる量がとても多いことです。個性とはどうあるべきでしょうか? (The image is generated by GPT).  ②問いを立てる力|AIは問いの目的を自ら決められない ある程度AIを使いこなしている人であれば、AIの利用範囲が限定的だということは理解できると思います。 もう少し具体化すると、例えば事務作業の代替をさせたい場合には文章を校正したり、調べごとをしたりすることには使えるかもしれませんが、業務そのものを代替させることは難しいです。 ここでいう業務というのは、何らかの仕事を最初から最後まで受け持つという意味です。人間であれば発案から最終成果物を一連の流れとして行うことができますが、AIが得意とするのはそのような複合的なタスクではなく、一つのプロセスを代替することです。 高度な推論能力を備えた、計算コストの高いAIモデルを利用することで、発案や成果物のチェックなども含めて行うことは可能ではあるものの、やはりなぜそれを行うのかを決め、完成した成果物が妥当かどうかを判断し、その結果に責任を負うことは、構造上AIにはできません。 留学によって「問いを立てる力」が身につく 海外で異なる環境に触れて多様な考え方やものの捉え方そのものに触れていると、立てる問いの角度が多様化し、多くのコミュニケーションにより鍛錬される語学力によって正確に表現できるようになってきます。ですから、AIに何かをやらせるにしても、問いの視座が変わります。その意味で、海外経験はAIに負けない背景を提供してくれていると思います。 (The image is generated by GPT). ③批判的思考力|AIはプロパガンダ装置になりうる 2024年3月、イーロン・マスクが率いるxAIは、Grok-1のモデルの重みとアーキテクチャを公開しました。これにより、一定の計算資源と技術を持つ開発者が、既存モデルを調査・改良する可能性が広がりました。 しかし、もしAIを政治利用したりAIが自我を持ったりするようなことになればどうでしょうか?どの国でも高潔な哲学者を雇ってAIを作らなければならないという理由は原理的にはないわけですから、好き勝手市民に信じさせたいことを教育すれば、どのような質問にも特定の方向性を助長するような回答をしてそれが市民の総意になっていくでしょう。 まさにAIに恐ろしいところは、批判的思考力を持たない数多くの人間を一網打尽にしてしまうところにあります。「まさか、AIが我々を破滅に追いやろうとはしていないだろう」「まさか、AIの裏には私利私欲のために動く政治家はいるはずがない」そういった思い込みが、我々の批判を弱くしているのではないでしょうか。 海外大学では批判的思考力が磨かれる 海外大学では、徹底的に批判的思考力を磨かれます。何か文章を書いたりプレゼンテーションをしたりしたら、「なぜそうすることを選んだのか」「このような場合もあるのではないか」「このような人々にとってはあまりよくない受け取られ方をするのではないか」「これは情報を捻じ曲げているのではないか」などの鋭い指摘に晒される機会が多くあります。そのような厳しい審査を経て単位が下りるので、海外大学の卒業生は特に多面的かつ建設的な批判を行う能力に長けていると周りをみていて感じます。 身近な例①:旅行計画でのAI利用 卑近な例を二つ挙げて議論してみたいと思います。第一に、他の記事でも取り上げた旅行計画についてです。旅行計画を立てるのには、細部への注意や効率よく回るための意思決定が重要です。AIを使いすぎると、本来であれば苦労してたどり着いた先の景色に感動していたところ、少し達成感が弱まるかもしれません。 それだけならまだ良いですが、ハルーシネーション(AIが事実とは異なる情報や存在しない架空の事実を、あたかも正しいことのように自信を持って出力してしまう現象)の影響で、あると思っていた交通手段がなかったり、最適な経路でなかったりする可能性もあります。 身近な例②:メール作成でのAI利用 第二に、こちらも他の記事で取り上げていますが、メールでのAI利用です。メールを書くにあたり、AIを使う従業員が増えてきたと聞きますが、実際早く正確にコミュニケーションをするためにより使われるようになっていくと思います。そんななかで自分が特に気をつけているのは、AIを誤字脱字などのチェックに留めて、内容や書き振りなどは自分の目でしっかりとチェックするということです。 当たり前と言えば当たり前ですが、この理由について、私は次のように考えています。AIは文脈を追うことが可能ですが、人間同士のコミュニケーションはメールに限らず対面であったりもします。つまり、関係性が離散的に発展する可能性があり、文字ベースの文脈だけでは全体像を捉えきれないリスクがあります。そこで、自分の目でしっかりとチェックして、書いたものを理解しているようにしています。 https://passporter-media.com/articles/47/ AIとの付き合い方 これだけ負の側面を持つAIですが、やはりスピード感のある世の中でAIを使わないと置いていかれると考えるのは自然なのではないでしょうか。非効率なことにこそ、自分の頭を捻って考えたというような教育的な価値がありますが、現にどんどんAIによって思考を代替することによってスピードを上げていくのが世の中です。その意味で、使い方を知っておくことは重要でしょう。 しかし、AIを使いすぎると短期記憶が少し弱くなると聞きます。つまり、物事の長い話の流れを捉えにくくなってしまう。AIを使わずに考えたときは、答えに辿り着くまでに何回も行ったり来たりを繰り返すので、全体像が自然と頭にできます。 しかし、AIを使うと部分部分を解いて、最後に人間がそれをパッチワークのように貼り合わせるだけで終わりなので、頭にも残りにくい。その場面にならないと思い出せない。今見ているものが、全体像と照らし合わせてどういう意味を持っているのかということを考える頭がなくなってしまう、そんな気がします。 海外大学では生成AIをどのように使っている? 実際に、AIが人間の思考能力に悪影響を与える示唆は多く見かけますが、具体的な対策が取られているのは海外大学に限るようです。日本の大学でも生成AIに関するガイドラインの整備は進んでいます。一方、大学や授業によって具体性や運用方法には差があります。 UCLの生成AI利用ガイドラインの一つのカテゴリー(出典: https://www.ucl.ac.uk/teaching-learning/generative-ai-hub/three-categories-genai-use-assessment) UCLの例をみてみると、AIの利用水準が3つにカテゴライズされています。簡単に分けると、一切のAI使用を禁じているもの、補助的に利用することは可能だが成果物は自分の手で書かなくてはならないもの、AIを主に使用するもの――の3つです。実際の教育活動では、これらのガイドライン通りに行われていて、AIと学習をきちんと分離することができていると思います。このような情報も参考にしながら、日々の学習や仕事に活かしてもらえると良いのかなと思います。 逆に、AIを使うべきところ 以上の批判は、どちらかというと人間が考えるべき部分を代替させることに対する警鐘でしたが、逆に積極的に使っていくべき部分もあると考えています。頭をあまり使わないタスクや、やり方を完全に掌握している繰り返しのタスク、手順を明確に言語化することのできるタスクなどは十分に置き換える動機があると思います。 例えば、管理職の立場に立って考えてみれば、部下に仕事を割り当てて、その成果をチェックするのが主な仕事です。同じように、成果物はAIに指示して作らせて、その中身をしっかりと評価するというようにすると、一人で何人分もの仕事をこなすことができるでしょう。 反対に、ヒューマンエラーの生じうる評価を任せるという使い方も可能だと思います。例えば、締め切り間際でとてつもない分量の書類から誤字脱字がないかどうか最終チェックなどする時には重宝するのではないでしょうか。結局のところ、AIに内在的に悪いところはあまりなくて、使い方や考え方、出てきたものを評価する批判的思考力が重要だと考えています。 まとめ:海外留学とAIの関係性 ここまで、AIの限界や危うさ、そして海外留学がそれにどう対抗しうるかをいくつかの角度から見てきました。最後に、AIと海外留学を三つの観点で比較しながら、この記事を締めくくりたいと思います。 第一に、個性という観点です。AIは無難で洗練された表現を選びますが、それゆえに角が取れて没個性的になりがちです。一方、海外での経験は、自分とは異なる考え方を持つ人々に揉まれることで、否応なく自分自身と向き合う機会を与えてくれます。AIが個性を均していく方向に働くとすれば、海外経験は個性を掘り起こす方向に働くと言えるでしょう。 第二に、問いを立てる力という観点です。AIは与えられた問いに対して優れた回答を返しますが、その問いの目的や妥当性を自ら決めることはできません。海外という異なる環境に身を置くことで、ものの見方や捉え方そのものが多様化し、結果として立てる問いの角度も豊かになります。AIが「答える力」だとすれば、海外留学は「問う力」を鍛えてくれるものだと思います。 第三に、批判的思考力という観点です。AIは、使う人間に批判的思考力がなければ、知らぬ間にプロパガンダの装置にもなりかねません。海外大学では、あらゆる主張に対して「なぜそう考えたのか」を問われ続ける環境の中で、この批判的思考力が徹底的に鍛えられます。AIの回答を鵜呑みにせず、多面的に評価できる力こそ、海外留学を通じて磨かれるものだと感じています。 こうして並べてみると、AIと海外留学は対立するものというよりも、互いの弱点を補い合う関係にあるのかもしれません。AI時代だからこそ、海外に出て個性を育み、問いを立てる力を養い、批判的思考力を鍛えることには、これまで以上の意義があると私は考えています。この記事が、その一歩を踏み出すきっかけになれば嬉しいです。

イギリス留学の費用はいくら?留学経験者が学費・生活費・ビザ・航空券を解説

こんにちは、編集長のMidoriです。今回はイギリス留学にかかる費用について解説していきます。 一口でイギリス留学といっても、ロンドンかそれ以外の都市かでかなり金額が変わってきます。また、ここ数年間で加速している円安の影響やイギリスの物価高で生活費がかなり圧迫されています。その対策としての節約術もお伝えします。私がThe University of Manchester(マンチェスター大学)に交換留学した際の経験も交えてご紹介します。 なお、本記事に出てくる日本円は1ポンド=215円で換算していることをご留意ください。 イギリス留学にかかる費用の目安 年間での出費は専攻や居住都市、生活スタイルによってかなり変わってきますが、一般的な大学・専攻への進学を想定した場合、年間600万~1000万円程度を見込んでおくとよいでしょう。 項目年間の目安学費1万〜3.8万ポンド(215万~817万円)生活費ロンドン:1.5万ポンド〜 (322.5万円~) 地方:1万ポンド〜(215万円~)ビザ申請558ポンド(12万円)(一回のみ)IHS776ポンド(16.7万円)航空券(往復)10万~30万円その他留学保険、教材費、交通費、娯楽など イギリス渡航前にかかる費用(留学準備費) 留学が決まってから実際に飛行機に乗るまでの間にも、まとまった出費が発生します。 学生ビザ/IHS(Immigration Health Surcharge) イギリスで正規留学する場合、Student visa(学生ビザ)を取得する必要があります。主な費用は以下の2つです。 ビザ申請料: 1人あたり558ポンド(約12万円)(2026年4月現在) IHS(Immigration Health Surcharge): 学生の場合、1年あたり776ポンド(約16.7万円)。NHS(イギリスの公的医療制度)を利用するための費用で、ビザの許可期間分をまとめて前払いする仕組みです。 https://passporter-media.com/articles/12/ これに加えて、場合によっては英語力証明のためのテスト受験料(150〜250ポンド(約3.2万〜5.4万円)程度)や、TB(結核)検査費用(50〜100ポンド(約1.1万〜2.2万円)程度)もかかります。ビザ関連の費用だけで、コース期間によっては3,000ポンド(約64.5万円)を超えることも珍しくありません。 注意 場合によっては、ビザ申請時に証明が必要なMaintenance funds(生活費)です。これは「支払う費用」ではなく「口座に保有しておくべき残高」ですが、資金計画上は必ず押さえておく必要があります。 ロンドンの大学ロンドン以外の大学月あたりの必要額1,529ポンド(約32.9万円)1,171ポンド(約25.2万円)最大9ヶ月分の総額13,761ポンド(約295.9万円)10,539ポンド(約226.6万円) ※上記は学費とは別に必要な生活費の証明額です。また、この残高は申請前の連続28日間、条件を満たした状態で維持されている必要があるため、直前になって慌てないよう早めの準備がおすすめです。 https://passporter-media.com/articles/5/ 航空券 日本からイギリスへの往復航空券は、時期や航空会社、直行便かどうかによって大きく変動しますが、目安としては往復10万円台〜30万円台が相場です。繁忙期(夏休みシーズンなど)は高騰しやすく、逆に閑散期を狙えば費用を抑えられます。 留学の場合は片道の可能性もあり、また大きな荷物(スーツケース2〜3個)を預ける前提でチケットを選ぶ必要があるため、預け荷物の無料枠を必ず確認しておきましょう。学生向けの割引運賃(STA運賃など)を扱う旅行代理店もあるので、比較検討がおすすめです。 イギリスから帰国中の機内で 留学保険 学生ビザでIHSを支払うとNHS(イギリスの公的医療制度)は利用できますが、これは緊急時や一般的な診療をカバーするものであり、盗難・紛失、賠償責任、緊急帰国費用、留学中断時の学費補償などはカバーされません。そのため、多くの留学生は日本の保険会社が提供する「留学保険」に別途加入します。 保険料はプラン内容や留学期間によって大きく異なるため一概には言えませんが、渡航前の予算組みの段階で見積もりを取っておくことをおすすめします。保険会社によっては学生向けの割引プランや、クレジットカード付帯保険との組み合わせでコストを抑えられる場合もあるので、比較してみましょう。 イギリス留学中にかかる費用 渡航後、毎月・毎年発生する費用です。特に居住費は生活費全体の中で最も大きな割合を占めるため、重点的に解説します。 学費 正規留学(学位課程)の場合、学費は生活費以上に大きな出費です。日本人のようなInternational Student(留学生)向けの学費は大学・コースによって幅が広く、目安は以下の通りです。 Undergraduate(学部): 年間約1.1万〜3.8万ポンド(約236.5万〜817万円)(医学系などはさらに高額) Postgraduate(大学院): 年間約9,000〜3.5万ポンド(約193.5万〜752.5万円)(1年制の修士課程が主流で、2年制が主流の国と比べてトータル費用を抑えやすいのが特徴) 大学や専攻によってかなり異なるため一概には言えませんが、Russell Group(ラッセルグループ)*の大学は学費が高めの傾向にあり、それ以外の大学は比較的抑えられる傾向があります。医学部・獣医学部などの専門職学位課程は、年間3万〜5万ポンド(約645万〜1,075万円)を超えることもあります。 *1994年に設立されたイギリスを代表する24の主要研究型大学からなる連盟です。オックスフォード大学やケンブリッジ大学、インペリアルカレッジロンドン、UCLといった、世界トップ10に名を連ねる名門校が加盟しています。 居住費 生活費の中で最大の出費になるのが住居費です。選択肢は主に3つあります。 University halls(学生寮): 大学が運営、または提携する寮。水道光熱費・Wi-Fiが家賃に含まれていることが多く、初めての留学生にとって安心感があります。食事付の寮もあり、食費の節約につながります。 シェアハウス: 2年目以降の学生に人気。家賃は寮より安くなる場合が多いですが、光熱費やWi-Fi代を別途フラットメイトと折半する必要があります。 一人暮らし(単身のフラット): 自由度は高いですが、家賃が最も高いです。 https://passporter-media.com/articles/55-university-accommodation-uhomes/ 全国平均では、学生向けの家賃は月575ポンド前後(約12.4万円)が目安とされています。ただし都市差が非常に大きいため、詳細は「ロンドンと地方都市の生活費比較」で解説します。 契約時にはDeposit(敷金)も必要です。イギリスでは年間家賃が5万ポンド(約1,075万円)未満の物件の場合、敷金の上限は家賃5週間分と法律で定められており、Deposit Protection Scheme(DPS)などの公的スキームで保管されます。退去時にきちんと返還されるよう、入居時の物件の状態を写真で記録しておくと安心です。 マンチェスター大学の寮 食費 食費は「自炊中心」か「外食中心」かで大きく変わります。 自炊中心: スーパーの使い分け次第で、月100〜250ポンド(約2.2万〜5.4万円)程度に抑えることも可能です。 外食を交えた生活: カフェやレストランを頻繁に利用する場合、月300ポンド(約6.5万円)以上になることもあります。 Midori 食事付の寮に入る場合、寮費に食費が入っているため、追加の出費がなくて済みます。私がマンチェスター大学に留学していた時は朝夕を食堂で食べ、昼食のみを自分で解決する必要がありました。 https://passporter-media.com/articles/48/ 交通費 交通費は住む都市によって大きく異なります。ロンドンを例にすると、公共交通機関(地下鉄・バス)の利用が前提になるため、以下の学生向け制度を活用するといいでしょう。 18+ Student Oyster photocard: 18歳以上のフルタイム学生向けの割引カード。Travelcard(定期券に近いもの)やバス・トラムの週間・月間・年間パスが30%割引になります。発行手数料は20ポンド(約4,300円)。ただしPAYG(単発利用)の運賃自体は割引対象外です。 16-25 Railcard: 年会費35ポンド(約7,525円)で、イギリス国内の鉄道運賃がおおむね3割引に。上記のStudent Oysterと組み合わせると、ロンドン市内の単発利用運賃にも割引が適用されるようになります。 地方都市では公共交通機関の利用頻度がロンドンほど高くない場合も多く、徒歩や自転車で生活できるエリアに住めば交通費を大きく抑えられます。都市間の移動(週末旅行や帰省)には、National Expressなどの長距離バスや鉄道の早期予約割引を活用すると安く済みます。 教材費 留学中は学業がメインなので、当然ながら教科書代・印刷代・実習や施設利用料など、授業に付随する費用も発生します。近年は電子教材やオンラインリソースの活用、大学図書館での貸出、先輩からの中古教科書の譲り受けなどでコストを抑える学生が増えています。理系・美術系など、実験器具や画材が必要な学部では、文系よりも教材費がかさむ傾向がある点も押さえておきましょう。 交際費・娯楽 友人との外出、映画、旅行、Society(サークル)の会費など、学生生活を充実させるための費用です。イギリスの大学にはSocietyと呼ばれるサークル活動が非常に盛んで、年間で無料〜数十ポンド(数千円)程度の会費がかかるものから、活動内容によってはそれ以上かかるものまであります。パブでの一杯の相場は全国平均で5ポンド台(約1,075円〜)、ロンドンではやや高めというのが目安です。 通信費 イギリスで使える携帯番号が必要なため、SIMの契約が必須です。SIMカードを買うかeSIMを契約する方法があります。 また、契約期間は30日更新のフレキシブルなものから12〜24ヶ月契約まであり、短期留学なら縛りのないプランを、長期滞在なら12ヶ月契約でやや割安な料金を選ぶのがおすすめです。イギリスの大手キャリア(EE、O2、Three、Vodafone)の回線を間借りする格安ブランド(giffgaff、SMARTY、VOXIなど)も人気で、コストを抑えたい学生に選ばれています。 Midori 私はビザ申請の際にもらったLebaraというSIMカードを使っていました。毎月の契約更新で、イギリスの電話番号と5GBのネット通信で月5ポンド(約1,075円)でした。大学と寮にいる時はキャンパスのネットワーク(eduroam)が利用できるため、月5GBは余るくらいあまり使わなかったです。 イギリスの物価は日本と比べて高い? イギリスの物価は全てが日本より高いというわけではありません。ものによっては日本より安く購入できる場合があります。以下に一例を示します。 品目価格帯(ポンド)円換算(目安)外食(レストランでの1食・カジュアル)12〜18ポンド約2,580〜3,870円外食(ミドルレンジのメイン料理)15〜25ポンド約3,225〜5,375円パン(食パン1斤)0.55〜1.50ポンド約118〜323円牛乳(1L)約1.00〜1.20ポンド約215〜258円卵(6個)約1.50〜2.00ポンド約323〜430円チーズ(チェダー、200g程度)約1.50〜2.50ポンド約323〜538円バター(250g程度)約1.50〜2.50ポンド約323〜538円鶏むね肉(1kg)約6〜8ポンド約1,290〜1,720円バナナ(1kg)約0.90〜1.20ポンド約194〜258円パスタ(500g)約0.50〜1.00ポンド約108〜215円カフェのコーヒー(テイクアウト1杯)約3.00〜3.50ポンド約645〜753円パブのビール(1パイント)4〜6ポンド(ロンドンは5.50〜7.50ポンド)約860〜1,290円(ロンドンは約1,183〜1,613円) ロンドンと地方都市の生活費比較 同じイギリス留学でも、住む都市によって生活費は大きく変わります。ここでは代表的な3エリアを比較します。 項目ロンドンマンチェスター/バーミンガムエディンバラ学生家賃(月)約793〜1,000ポンド(約17万〜21.5万円)約615〜845ポンド(約13.2万〜18.2万円)地方都市の中では高め光熱費(月)約80〜120ポンド(約1.7万〜2.6万円)約60〜90ポンド(約1.3万〜1.9万円)約70〜110ポンド(約1.5万〜2.4万円)生活費全体の傾向最も高いロンドンよりかなり抑えられるロンドンよりは安いが地方都市の中では高め ※家賃は物件の種類・時期によって変動します。掲載の数値はあくまで目安として参考にしてください。 ロンドン イギリスで最も物価が高いエリアです。学生の家賃相場は月800〜1,000ポンド超(約17万〜21.5万円超)と、全国平均を大きく上回ります。光熱費も月80〜120ポンド(約1.7万〜2.6万円)程度かかることが多く、公共交通機関への依存度も高いため交通費もかさみがちです。 ロンドンの街並み 一方で、学生向けのアルバイトやインターンシップなどの選択肢が比較的多く、時給水準、学生向け割引・イベントの豊富さといった利点もあります。 マンチェスター/バーミンガムなどの主要地方都市 ロンドンに次ぐ規模の学生都市で、家賃相場はロンドンのおよそ半分程度です。マンチェスターの学生家賃は月845ポンド前後(約18.2万円)、バーミンガムは月615ポンド前後(約13.2万円)が目安とされています。光熱費もロンドンより低めで、月60〜90ポンド(約1.3万〜1.9万円)程度です。 マンチェスターのオックスフォードロード 都市機能は十分に整っており、コストと利便性のバランスが良いエリアとして人気があります。 エディンバラなどスコットランドの都市 歴史ある街並みと高い人気を背景に、地方都市の中では家賃が高めの傾向にあります。光熱費も月70〜110ポンド(約1.5万〜2.4万円)程度と、冬の寒さや古い建物の断熱事情から暖房費がかさみやすい点に注意が必要です。 一方でスコットランドは学部が4年制である分、初年度からじっくり専攻を選べるという教育的なメリットもあります。 エディンバラの街並み イギリス留学の費用を抑える節約術 ここからは生活費の負担を軽くするための実践的な工夫を紹介します。 自炊 外食に頼らず自炊を基本にすることが、食費削減の一番の近道です。週単位で献立とスーパーでの買い出しを計画すると、無駄な出費を防げます。 徒歩 短距離の移動はできるだけ徒歩や自転車を活用しましょう。特にマンチェスターなどの地方都市ではキャンパス・住居・スーパーが徒歩圏内に収まることも多く、交通費をほぼゼロに抑えられるケースもあります。 学生割引(TOTUM/UNiDAYSなど)の活用 TOTUM(旧NUS extra)カードは年間15ポンド前後(約3,225円)で発行でき、ASOSやAmazon、飲食チェーンなど幅広い加盟店で割引が受けられます。UNiDAYSやStudent Beansといった学生証明アプリも無料で使え、オンライン・実店舗どちらでも活用できるので、大学のメールアドレスで登録しておくと便利です。 スーパーの使い分け(Aldi、Lidl vs Waitroseなど) 日本のスーパーは店によって価格帯が異なるのと同様に、イギリスのスーパーにもあります。また、買う物によって日本より安いものもあります。例えば食パンは20枚入りで1ポンド(約215円)もかからないで買えるなど、いろいろな食材を見てみるのがいいでしょう。 Lidlの1ポンドもかからない食パン スーパーの物価感としては、Aldi・Lidlなどのディスカウント系スーパーは日本のスーパーの感覚に近い価格帯、Tesco・Sainsbury'sなどの大手チェーンは標準的な価格帯、Waitrose・Marks & Spencerは高級志向の価格帯、というイメージを持っておくと選びやすくなります。 そのため、日常の買い物はAldiやLidlなどのディスカウントスーパーを軸にし、特定の食材だけTescoやSainsbury'sで購入する、といった使い分けが定番の節約法です。閉店間際の値引き品を狙うのも効果的です。 中古品・セカンドハンドの活用 家具や自転車、教科書などは、新学期の始まりや終わりのタイミングで先輩や卒業生から譲ってもらえることが多くあります。大学のFacebookグループやマーケットプレイスアプリ(Vinted、eBay、Facebook Marketplaceなど)を活用すれば、初期費用を大きく抑えられます。 アルバイト 学生ビザでは、学位レベル(RQF6以上)のコースであれば、学期中は週20時間まで、休暇中は制限なくアルバイトが可能です(コースのレベルや大学の状況によって条件が異なるため、詳細は必ず自分のCASや大学の案内で確認してください)。 アルバイト収入を生活費の一部に充てることで、家族からの送金や貯蓄への依存を減らせます。ただし、あくまでも学業を本業として、その傍らでやることにとどまるべきです。そのため、留学資金をアルバイト代で賄う前提で組まないようにするのが大切です。 https://passporter-media.com/articles/21/ まとめ イギリス留学の費用は、「渡航前の準備費用」「学費」「居住費を中心とした生活費」の3つを合わせて考える必要があります。特に居住費は都市によって2倍近く差が出ることもあるため、進学先の都市を選ぶ段階から生活費のシミュレーションを行っておくと、留学後の資金繰りに余裕が生まれます。 また、学生向けの割引制度やアルバイトを上手に活用すれば、想定より費用を抑えることも十分可能です。この記事を参考に、渡航前から現実的な予算計画を立て、安心してイギリス留学のスタートを切ってください。

インペリアルカレッジロンドン化学工学1年の試験|成績基準・再試験・留年を現役学生が紹介

こんにちは、Kenshuです!前回の記事ではImperial College London(インペリアルカレッジロンドン)のChemical Engineering(化学工学)1年生として経験した授業内容や勉強のリアルをお伝えしました。今回はその続きとして、期末試験とFinals(学年末試験)、そして試験の難易度、成績評価、再試験制度と留年について詳しく紹介していこうと思います。 今回紹介する内容はChemical Engineering学部での体験をもとにしているので、同じImperialでも他の工学部や理系の専攻では試験の形式や内容が異なることがあります。 インペリアルカレッジロンドンのChemical Engineering(化学工学)の試験 Imperial College LondonのChemical Engineeringの試験はChristmas Test、Spring Test、Finalsの3つあります。それぞれについて詳しく説明します。 Christmas Test Christmas Testは1学期の終わりに行われます。11月末から12月の頭に行われることが多いです。1学期に扱った内容が範囲になるので、Final Examと比べると範囲は絞りやすいです。受講している9科目のうち4科目しかChristmas Testがありません。問題のレベルは比較的簡単で、授業の内容をしっかりと理解し、復習していれば高得点を取れます。しかし、Christmas Testは1年の最終成績に含まれないFormative Assessment※です。 ※評価の種類 イギリスの大学では、評価には大きく分けてFormative Assessment(フォーマティブ評価)とSummative Assessment(サマティブ評価)の2種類があります。 フォーマティブ評価:成績には影響しない練習課題やプレゼンテーションなどを指し、学びの途中でフィードバックをもらうためのものです。自分の理解度を確認したり、本番課題の準備をしたりする目的で行われます。 サマティブ評価:最終成績に反映される正式な課題(レポート、試験、ポートフォリオなど)で、学期の終わりや一定のタイミングで提出します。 Spring Test Spring Testは2学期の半ばに行われ、今年は2月中旬に行われました。Christmas Testとの違いは範囲が少し増えることです。試験がある科目はChristmas Testと同じ4科目です。Python(プログラミング言語)のテストもあり、ここで80%取れないと夏休み中に再テストになります。この再テストでまた落ちると、1年生をやり直ししなければいけません。 Finals 最後にFinalsがあります。Finalsは1年間の総まとめとして学年末に行われます。一般的に5月から6月に行われます。範囲が1年分と広く、科目数もChristmasやSpring Testの倍の8科目あるため、その2つの試験よりもはるかに準備に時間がかかります。 Finalsの全ての試験科目の形式は筆記試験のみです。マークシート式ではなく、問題を読んで答えを記述したり、計算過程を書いたりする形式です。 Chemical Engineeringの科目別試験の特徴 各科目によって試験の難易度や傾向はかなり異なります。実際に受けてみた感想をまとめるとこんな感じです。 Mathematicsは比較的取り組みやすい科目でした。授業の内容をしっかり理解していれば対応できる問題が多いです。1年生の試験では比較的点数をとりやすい科目だと思います。 Thermodynamicsは授業自体1年間で一番難しいと感じましたが、試験はなんとかなりました。過去問を繰り返し解けば本番でも対応できる問題が多かったです。 Thermodynamics(熱力学)の授業の様子 Chemistryは1年間を通して一番自信があった科目です。A-Levelで培った知識が生きる場面も多く、試験でも比較的安定して点数を取ることができました。 Separation Processも比較的取り組みやすい科目でした。問題のパターンがある程度決まっているので、過去問をしっかりやっておけば対応できると思います。 一番苦戦したのがTransfer Processです。これはFluid MechanicとHeat and Mass Transferを合わせた一つの試験です。この試験で特に大変だったのは今年からこの科目の担当教授が変わったことです。教授が変わったことで試験の形式や出題傾向が大きく変わりました。私はこのことを前日に気づき、試験当日ではそれまで解いてきた過去問と全く違うタイプの問題が出されました。試験を受けながら「やばい」と感じたのを今でも覚えています。 Chemical Engineering学部特有のモジュール: Mastery Imperial College LondonのChemical Engineering学部ではMasteryという特有のModulusがあります。1年生ではMastery 1からはじまり、学年が上がることにMastery 2、3、4と続いていきます。 このModulusの特徴は、その学年で習った全ての知識を横断的に使った問題が出される点です。各Modulusの試験が個別の知識を問うのに対して、Masteryは化学工学全体の理解度を測るものになっています。 問題の難易度は各科目の試験に比べると簡単です。ただし合格点が80%とめっちゃ高く設定されており、Chemical Engineerとして必要な基礎知識をほぼ完璧に身についているかどうかが問われます。ここでも80%取れなければ8月に再試験となるので、絶対にうっかりミスをしないように解いていました。 試験以外の評価: Chemical Engineering Practice Imperial College LondonのChemical Engineeringでは、基本的にModuleごとに試験があります。ただし、Chemical Engineering PracticeというModuleだけは例外で、筆記試験ではなく別の形式で評価されます。 Chemical Engineering Practiceではラボのレポートとグループプレゼンテーションの出来具合で評価されます。 ラボのレポートについては前回の記事でも触れましたが、実験後に提出するレポート内容が成績に直結します。データの分析、考察の深さ、文献の引用など、レポート全体の完成度が求められます。 グループプレゼンテーションではグループ全員で協力して発表を行います。スライドを作成して全員で発表する形式で、個人の試験とは違い、チームワークが求められます。 各Moduleの詳しい情報や評価方法はImperialのウェブサイトで確認できるので、入学前に自分の専攻のModuleを調べておくといいと思います。 インペリアルカレッジロンドン: 試験前の過ごし方 試験前の過ごし方はFinalsとそれ以外で少し変わります。 Christmas TestとSpring Test ChristmasとSpring Testは試験の2週間前ほど前から準備を始めるようにしていました。まずその学期に扱ったノートを見直して、授業のレコーディングを見て、理解が曖昧なところを洗い出します。最後に過去問を解いて実践的な感覚を掴んでいくという流れです。 Finals Finalsではもう少し早めに動く必要があります。試験の1か月ほど前から準備を始めるのが理想的です。科目に優先順位をつけて、苦手な科目に多めの時間を割くようにしていました。特にHeat and Mass Transferは時間をかけて復習する必要があったので、他の科目よりも多く復習しました。 Finalsの期間は1か月ほどあるので深夜まで勉強し続けるよりも、ある程度の時間で切り上げてしっかり睡眠をとることを意識していました。1か月間のコンディションを整えることも大事だと感じています。 試験当日の流れ 試験はChemical Engineering学部の大教室で行われます。150席ほどある教室に、同じ専攻の学生が一堂に集まります。試験開始の15分ほど前に集合するのですが、まずLecture Hallにカバンや荷物を預けてから試験会場に入ります。電卓や筆記用具など必要なものだけを持って入室する形です。 試験時間は科目によってなりますが、10時集合で12時または13時までというパターンが多いです。途中で退出することも可能ですが、時間いっぱい使って見直しをする人が多いです。 試験のスケジュール 試験が終わったあとは気持ちを切り替えることが大事です。終わった試験の結果をいつまでも引きずっていても仕方がないので、次の試験に向けて気持ちを切り替えるようにしていました。 インペリアルカレッジロンドンの成績評価・再試験・留年制度 Imperialでは各科目で40%以上をとることが合格の基準です。40%を下回ってしまった場合はResit(再試験)を受けることになります。 再試験で40%以上を取れても、その科目の成績はCapped、つまり40%に固定されます。一つでもResitで40%に満たなかった場合は1年生をやり直す(留年する)ことになります。 この仕組みを知った時は正直かなり緊張しました。40%という数字だけ聞くと低く感じるかもしれませんが、試験の難易度を考えると余裕のある数字ではないです。特に苦手な科目は油断せずにしっかりと対策することが大切だと感じました。 最終的な成績評価は各科目の成績を合算して、最終評価が決まります。評価は以下の4段階に分かれています。 評価点数評価First70%以上最高評価。大学院進学や就職活動で非常に有利Upper second/ 2:1(ツーワン)60~69%多くの企業の採用基準はこのレベルを最低条件とするLower second/ 2:2(ツーツー)50~59%合格ではあるものの、就職などの際に選択肢が狭まることが多いPass40~49%最低限の進級ライン 一つでもResit(再試験)となった科目があると、その科目は40%で固定されてしまうので最終評価を著しく下げてしまう可能性があります。 試験は5、6月に行われ、結果は7月に発表されます。そこで再試験が必要かどうかがわかり、必要だった場合、8月にまたイギリスまで行かなければいけません。今は航空費がすごく高く、再試験一つとるだけなのに数十万円かかるので、必死に合格点を取れるように頑張っていました。 最後に Imperial College LondonのChemical Engineeringの試験は正直甘くはないです。範囲は広く、問題は難しく、試験期間中は体力的にも精神的にもきつい時期があります。 でも、日頃からしっかり授業の内容を理解しておき、試験前にちゃんと準備すれば乗り越えられると思います。試験が終わった後の達成感と開放感は格別で、その経験が自信につながっていきます。 この記事が海外大学での試験についてイメージするきっかけになれば嬉しいです。 https://passporter-media.com/articles/57-imperial-chemical-engineering/ https://passporter-media.com/articles/39/ https://passporter-media.com/articles/25/ https://jp.education-moi.com/article-50-imperial

海外大生の就活完全ガイド|就職ルート・スケジュール・海外大生ならではの強み

こんにちは。ユニバーシティカレッジロンドン(UCL)で物理学を専攻していたAyatoです。この記事では、一般的に日本国外の学部課程を終了した後に、就職を見据えている方に向けた記事です。そのような海外大生の就職活動は、日本の大学生とはスケジュールや選考ルートが異なることが多いです。今回はは海外大生が利用できる就職ルート、ボスキャリ・ロンキャリ、ES・面接対策、スケジュールまで実体験を交えて解説します。 私は英国の大学所属でしたので、あくまでも情報は英国に限る場合もあることにご注意ください。また、就職活動に関する情報は毎年アップデートされますので、内容の正確性が担保できません。必ずご自身でご覧になっている時点での一次情報を確認するようにお願いいたします。あくまでも一意見として捉えていただければと思います。 はじめに:海外大生の就職活動はわかりにくい 海外大生の就職活動は、日本国内の大学生と比べて全体像が見えにくくなりがちです。理由の一つは、日本の就活スケジュールと海外大学の学年暦がずれていることです。日本では3年生の夏インターン、秋冬の早期選考、翌年春以降の本選考という流れが意識されやすい一方、海外大学では試験、卒論、長期休暇、卒業時期が日本の制度と一致しないことがあります。 また、海外大学の卒業時期が日本企業の4月入社と合わない場合がほとんどです。9月卒業や12月卒業の場合、春入社だけでなく、秋入社、通年採用、既卒採用、海外大生向け選考などを確認する必要があります。 さらに、日本の就活情報は国内大学生向けに作られていることが多く、就職活動に関する情報をよく知っている人とも出会いにくいです。これは、単純に日本人が少ないからという理由と、海外大学の場合、卒業後に就職活動を始める人が多いからです。そのため、海外大学にいる日本人学生の場合、通常選考だけでなく、海外大生向けの選考ルートやバイリンガル向け就活イベントを自分で探す姿勢が重要です。 海外大生の主な就職ルート 海外大生が使いやすい就職ルートは一つではありません。一般的には、次のような選択肢があります。順不同です。 日本企業の通常選考 第一に、日本企業の通常選考です。国内大学生と同じ採用ページから応募する方法で、総合職などの新卒採用に応募します。ただし、卒業時期が合うかを事前に確認する必要があります。最大のメリットは、ボスキャリやロンキャリなど、参加者が殺到するため必然的に競争が激化する土俵にいるのではなく、ユニークな就職活動ができることです。 外資系企業の新卒・インターン選考 第二に、外資系企業の新卒・インターン選考です。外資系コンサル、金融、IT、メーカーなどでは、職種別採用やインターン経由の選考が行われる場合があります。 選考時期が早い企業もあるため、最終学年になってからではなく、早めに情報収集を始めることが望ましいです。私の周りでは大学1年生で内定をもらっている人もいました。 後述しますが、何かと文系の海外大生にはコンサルティングが人気なのでこの進路を考える人が実に多いです。ただし、長いものに巻かれることが自分にとって良いことなのかは他人とは関係ないので自己分析を通して最適な進路を見極める必要があります。 海外大生向け就活イベントの活用 第三に、海外大生・バイリンガル向けイベントです。代表的なものに、世界最大級のバイリンガルキャリアフォーラムであるボストンキャリアフォーラム(通称ボスキャリ)があります。ボストンキャリアフォーラムについては、最新情報を公式サイト(CareerForum.Net)で確認する必要があります。 これらのイベントでは、企業説明会、事前応募、面接、当日面接などが組み合わさっています。ただし、形式、参加企業、選考方法は年によって変わります。イベントに参加すれば就活が終わるというものではなく、事前準備が結果を大きく左右します。当日内定が出ると謳っていますが、良い企業から内定をもらいたい場合は、1ヶ月以上前から試験や面談などを繰り返し行う必要があります。 https://passporter-media.com/articles/58-career-event/ https://passporter-media.com/articles/46/ LinkedIn、大学のキャリアサービスなどを活用 第四に、LinkedIn、企業採用ページ、大学のキャリアサービスを使う方法です。LinkedInでは、企業や社員の情報、求人、インターン情報を調べることができます。海外大学のキャリアセンターも、英文履歴書、面接対策、現地就職の情報を提供している場合があります。 LinkedInのおすすめの使い方は、自分の目標とするポジションや職業に就いている人が、どのようなキャリアパスを経てそこに至っているかを整理することです。実際に調べてみると、実に多様なパスを描いて、現在のポジションに行き着いています。自分自身のキャリアの一歩目をどうするかということを考えることにもつながりますし、より具体的な将来像を描くことができる点でLinkedInは有用だと思います。 AIを活用した情報収集 最後に、言わずもがなですが、AIは活用しましょう。探したい情報が見つかっている場合は、検索→評価→記録のループを圧倒的に高速で回すことができます。 海外大生が就活で評価される強み 海外大生の強みは、単に「海外大だから有利」ということではありません。企業が求める能力に結びつけて説明できて初めて、説得力のあるアピールになります。 英語力 まず、英語力はわかりやすい強みです。ただし、資格の点数だけでなく、英語で授業を受けた経験、レポートを書いた経験、プレゼンをした経験、グループワークを行った経験などを具体的に説明すると、実務で使える能力として伝わりやすくなります。 異文化理解 次に、異文化環境で学んだ経験も重要です。海外大学では、異なる教育制度、価値観、議論の進め方の中で学ぶことになります。多様な背景を持つ学生と議論した経験は、チームで働く力、相手の前提を理解する力、自分の意見を論理的に伝える力として説明できます。 行動力・課題解決力 海外大生は自律的に情報収集し、行動する力を求められます。履修、住居、ビザ、生活、学業、就職情報を自分で調べる場面が多いため、未知の環境で課題を整理して動く力を示しやすいです。 グローバル視野 さらに、専門分野を英語で学んだ経験も強みになります。理系、社会科学、人文系を問わず、専門的な概念を英語で理解し、議論し、文章にした経験は、グローバルな業務や専門職で評価される可能性があります。日本と海外の両方の文脈を理解できる点も、国際展開を行う企業や多国籍チームでは価値になり得ます。 海外大生が就活で苦労しやすいポイント 一方で、海外大生ならではの就活上の難しさもあります。 日本とのスケジュールのずれ まず、日本の就活スケジュールを把握しにくい点です。日本では早期インターンや早期選考が進んでいる一方で、海外大生は試験や卒論に追われ、情報収集が遅れることがあります。 Webテスト・ES対策 また、WebテストやES(エントリーシート)対策に慣れていない学生も少なくありません。海外大学では日本式のESを書く機会が少なく、日本語で自己PRや志望動機を簡潔にまとめる練習が必要になります。 日本と海外の時差 時差のある面接対応も課題です。日本時間の午前中が海外では深夜になることもあり、学業や生活リズムとの調整が必要です。授業、試験、卒論、研究プロジェクトと就活が重なる場合は、優先順位を決めて計画的に動くことが求められます。 私自身も、忙しくなると忘れ物をしたり、予定を失念したりすることがあるため、タスクを一度にこなそうとせず、必ず段階的に進めるよう意識しています。急いで進めるよりも、一つひとつ確認しながら落ち着いて取り組むことが、結果的にはミスを減らし、近道になると感じています。 日本式ビジネスマナーや選考形式への理解不足 さらに、日本式のビジネスマナーや選考形式への理解不足も不利になり得ます。面接での話し方、メールの書き方、企業研究の深さ、志望動機の作り方などは、日本企業と外資系企業で期待される形式が異なる場合があります。英語メールの書き方ついては、私が記事を書いていますので、ぜひご覧ください! https://passporter-media.com/articles/47/ 特に聞かれやすいのが、「なぜ海外大学から日本で働くのか」という質問です。この問いに対しては、単に「日本人だから」「日本に戻りたいから」ではなく、日本で働く理由、業界への関心、将来のキャリアとのつながりを整理しておく必要があります。 海外大生が就活を始める前に整理すべきこと 海外大生が就活を始める前には、いきなり企業に応募するよりも、まず自分の前提を整理することが重要です。 考えるべき問いは、次のようなものです。 日本で働きたいのか、海外で働きたいのか 日系企業、外資系企業、専門職、総合職のどれを考えているのか 新卒一括採用に乗るのか、通年採用を探すのか 卒業時期と入社時期は合っているのか 自分の専門性を活かすのか、ポテンシャル採用を狙うのか 英語力を前面に出すのか、専門性を前面に出すのか 将来的に大学院進学を考えているのか これらを整理しないまま就活を始めると、企業選びや志望動機が曖昧になりやすいです。逆に、最初に方向性を整理しておくと、ロンキャリ、ボスキャリ、通常選考、外資系選考、大学院進学のどれを優先すべきか判断しやすくなります。結局いくつも有名な企業からの内定をもらっても、いくことができるのは自分の体の数しかないので、そもそも自分が本当に求めるものは何か、よく自分に正直になって考えてみる必要があると思います。 就活イベントに向けた準備 ボスキャリやロンキャリに参加する場合は、イベント当日だけでなく、事前準備が重要です。まず、参加企業を事前に確認し、興味のある企業には早めに応募します。企業によっては、イベント前に書類選考や面接予約が進む場合があります。 ボスキャリ当日の会場の様子(CFNウェブページより) 準備すべき書類としては、英文履歴書、日本語履歴書、場合によってはESがあります。自己PR、志望動機、学生時代に力を入れたこと(いわゆるガクチカ)は、日本語と英語の両方で説明できるようにしておくと安心です。 特に、次の質問には答えられるようにしておく必要があります。 なぜ海外大学に進学したのか なぜ日本で働きたいのか 海外経験を仕事でどう活かすのか 専攻と志望業界が違う場合、その理由は何か その企業でなければならない理由は何か 当日面接だけに期待するのではなく、事前応募を重視することも大切です。イベント後には、面接や説明会で得た情報を整理し、必要に応じてフォローアップを行います。 注意点として、イベントの雰囲気に流されすぎないことも重要です。有名企業だから応募するという理由だけでは、志望動機が弱くなります。複数社を受ける場合は、企業ごとの事業内容、職種、求める人材、働き方の違いを言語化する必要があります。 あとは、選考が進まなくても必要以上に落ち込まないことです。不採用になった場合でも、それを「自分の能力が不足している」と受け止めるのではなく、「企業が求めている人物像や働き方と、自分の経験・志向が十分に合わなかった」と捉える方が建設的です。そのうえで、次回に向けて、志望動機の伝え方、企業研究の深さ、自分の強みの示し方など、改善できる点を具体的に振り返ることが大切です。 https://passporter-media.com/articles/58-career-event/ ES・履歴書・面接で意識すべきこと 海外大生がES、履歴書、面接で意識すべきことは、海外大学での経験を日本の採用担当者にもわかる言葉で説明することです。専攻名だけでは内容が伝わりにくい場合があるため、具体的な授業、研究、プロジェクト、レポート、チームワークの経験を補足するとよいです。 英語力についても、資格や留学経験だけでなく、実務でどう使えるかに結びつけて説明する必要があります。たとえば、英語で資料を読む、海外メンバーと議論する、英語で発表する、専門分野の内容を英語で説明する、といった形です。 また、繰り返しにはなりますが「海外経験」をそのままアピールするのではなく、「海外経験を通じて得た能力」を伝えることが重要です。異文化適応力、論理的な説明力、自律的な学習力、困難な環境で継続する力など、企業が仕事で評価しやすい言葉に変換する必要があります。 文章を書く際には、抽象的な表現を避け、課題、行動、結果の流れで説明すると伝わりやすくなります。日本語のESでは、長く複雑な文章よりも、簡潔さと論理性が重視されます。 海外大生が就活で使える情報源 海外大生が就職活動で使える情報源には、次のようなものがあります。 各企業の新卒採用ページ CareerForum.Net LinkedIn 大学のキャリアセンター 外資就活ドットコム ONE CAREER OpenWork マイナビ国際派就職・リクナビなどの就活サイト 各業界の採用ページ OB・OG訪問サービス これらのサービスは、企業情報、選考体験、求人情報、イベント情報、口コミ、業界研究などに役立ちます。ただし、サービスの内容、利用条件、掲載企業、イベント情報は変更される可能性があります。冒頭に述べたように最新情報は必ず各公式サイトで確認する必要があります。 海外大生の就活スケジュール 海外大生の就活では、日本の一般的な就活スケジュールと海外大学の学年暦がずれることを前提に考える必要があります。外資系企業、コンサル、金融、ITなどでは、早期選考やインターン経由の採用が行われる場合があります。一方で、日系企業でも通年採用、秋入社、海外大生向け選考を用意している場合があります。 一般的には、2年生または最終学年の前の年から情報収集を始めると、選択肢を広げやすくなりますが、1年生から始めてはいけないというルールはないので目指すところがあるなら積極的に動きましょう。特に、インターン、説明会はもちろんのこと、面接も慣れなので、先んじてやるのが定石です。 また、海外大学では試験期間や卒論提出時期と面接が重なる可能性があります。就活をすべて一気に進めようとすると負担が大きくなるため、企業研究、書類作成、Webテスト対策、面接練習を分けて進めることが現実的です。 まとめ:海外大生の就活は「情報戦」と「言語化」が重要 海外大生の就職活動では、早めの情報収集と経験の言語化が重要です。日本の就活スケジュールと自分の卒業時期を照らし合わせ、通常選考、外資系選考、ロンキャリ、ボスキャリ、通年採用、大学院進学などの選択肢を整理する必要があります。 海外経験は、それだけで評価されるものではありません。英語力、異文化適応力、自律的に行動する力、専門分野を英語で学んだ経験、多様な価値観の中で議論した経験を、企業が求める能力に結びつけて説明することが大切です。 ロンキャリやボスキャリは、海外大生にとって有力な機会になり得ます。しかし、イベントだけに依存するのではなく、企業採用ページ、LinkedIn、大学のキャリアサービス、就活サイト、OB・OG訪問などを組み合わせて使うことが重要です。 最終的には、自分がどの市場で、どの職種として評価されたいのかを考える必要があります。日本語と英語の両方で自分の経験を説明できるようにし、自分の状況に合わせて現実的に準備を進めることが、海外大生の就職活動では大切です。 この記事は一般的な情報を整理したものであり、最新情報や個別の応募条件は必ず各公式サイトで確認してください。

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