こんにちは!Royal Holloway, University of London(ロンドン大学ロイヤルホロウェイ校)で法学を学んでいるRinoです。私は13歳で親元を離れ、タイの全寮制IB(国際バカロレア)ボーディングスクールへ留学しました。その後、イギリスの大学へ進学し、現在は英国弁護士を目指して法学を学んでいます。
この記事では留学に至った経緯やその時の経験をご紹介します。これから海外留学を考えている方や、国際教育に興味のある方、そして新しいことに挑戦したいと思っている方にとって、少しでも参考になれば嬉しいです。
留学の経緯|人生を変えたサマーキャンプ
私が海外教育に興味を持つようになったきっかけは、10歳の時に参加した英語のサマーキャンプでした。そこでは、世界各国から集まった同年代の子どもたちと生活を共にし、異なる文化や価値観を持つ仲間と自然に交流する経験をしました。
それまで日本で当たり前だと思っていた環境とは全く異なり、国籍や言語が違っても互いに理解し合い、友情を築いていく姿に大きな刺激を受けました。そして、もっと世界中の人たちと学び、生活を共にできる環境に身を置きたい、と強く思うようになりました。
何より、自分の英語力の皆無さに絶望し、悔しい思いから13歳で親元を離れ、タイにある全寮制インターナショナルスクールへ自ら進学することを決意しました。親戚が近場にいることと、タイ語が話せたので、親日かつ日本に近い東南アジアを選びました。
家族と離れて海外で生活することは簡単な決断ではありませんでしたが、新しい環境へ飛び込むことへの期待の方が大きく、未知の世界への挑戦を選びました。
タイの全寮制IB校での経験

決して楽ではなかった留学生活
実際の留学生活は想像していた以上に厳しいものでした。授業、寮生活、友人関係、先生とのコミュニケーションなど、すべてが英語で行われる環境の中で、最初は言葉の壁に何度も直面しました。またコロナ禍では約2年間日本へ帰国することができず、家族と離れた生活を続けることになりました。
ルームメイトとの友人関係に悩んだり、慣れない環境への葛藤から先生に反抗したりしてしまうことも多々ありました。寮生活は厳しくて、勉強時間、スマートフォンを使用できる時間、ご飯を食べられる時間などすべてが監視・管理された規制が嫌になる時期もありました。
努力の末に向上した英語力
それでも、この環境で成長したいという思いは変わりませんでした。英語力を身につけるため、毎日約13時間、2年間にわたり英語学習に向き合いました。授業だけでなく、日常生活そのものを英語で過ごすことで、少しずつ自分の世界が広がっていきました。
入学当初は英語に苦労していた私も、最終的には学年で初めて東アジア出身者としてネイティブスピーカーの生徒と同じ英語クラスに参加することができました。
批判的思考力とディスカッション重視のIB教育
国際バカロレアの授業で特に印象に残っているのは、単に知識を覚えるのではなく「なぜそう考えるのか(WHY)」と「別の立場から考えるとどうなるのか」を常に問われる学習スタイルです。
例えば、歴史や社会科学の授業では、一つの出来事について単純に正解を求めるのではなく、複数の資料を比較し、それぞれの立場や背景を考慮した上で、自分なりの結論を組み立てることが求められました。授業中に意見を述べたり、クラスメートと異なる視点から議論したりする機会も多く、正しい答えを覚えることよりも、自分はなぜそう考えるのかを説明することが重視されていました。
タイのインターナショナルスクールから英国大学進学への道のりと挫折
卒業後は、イギリスの大学への進学を目指しました。現在はイギリスで最も美しい大学の一つだと言われているロンドン大学ロイヤルホロウェイ校に通っております。映画『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』の舞台にもなり、お城のようなキャンパスを持つロンドン大学のカレッジの一員です。

「Common Law」に魅せられ
私が英国で法学を学ぶことを決めた理由は、法哲学への関心と英米法特有の「Common Law(コモンロー)」という法体系に魅力を感じたからです。日本を含む多くの国の法体系「Civil Law(シビルロー)」とは異なり、過去の判例を積み重ねながら発展してきたコモンローの考え方に触れ、法律が単なる暗記科目ではなく、社会や人間の価値観とともに発展していくものだと感じました。
高校2年生の時にはUniversity of Oxford(オックスフォード大学)が主催する論文大会に参加し、法学に関するエッセイが入賞した経験があります。この経験をきっかけに、将来は法律を歴史のある英国にて専門的に学びたいという思いがより明確になり、本格的に法学部進学を目指すようになりました。
英語環境へのこだわりと挫折
実は、英国のみならずオランダ、スイス、イタリアの大学からも合格をいただきました。考えに考えた末、これまで長く英語環境で学んできた経験をさらに深めたいという思いから、イギリスで法学を学ぶ道を選択しました。
しかしその道のりは決して順風満帆ではありませんでした。第一志望としていたUniversity of Cambridge(ケンブリッジ大学)への挑戦では、面接まで進むことができましたが、合格には届きませんでした。当時は大きな悔しさと挫折がありました。
しかし、この経験を通して、目標に向かって努力する過程そのものに価値があること、結果だけで自分の可能性を決めるべきではないことを学びました。最終的に現在の大学へ進学したことで、法律を深く学ぶだけでなく、多様な人々との出会いや、さまざまな挑戦の機会に恵まれています。今振り返ると、第一志望に届かなかった経験も現在の自分につながる大切な転機の一つだったと思います。
イギリスでの大学生活と英国弁護士への挑戦

大学では正規留学生として入ったので、1年次から現地学生と同じ環境で法律専門科目を学び、法律専門の知識を頭に叩き込みました。判例を読み込み、法律の概念を理解し、自分の考えを論理的に文章にまとめたり、他の学生と議論したりすることが求められる環境は、これまで経験してきたIB教育とも共通する部分が多くあります。
学問の外では、課外活動の一環としてプロボノ活動(仕事で培ったスキルや経験を活かす社会貢献活動)に参加したり、馬球(ポロ)サークルに所属したり、大学院教員のリサーチアシスタントを行ったり、法律事務所で研修期間をいただいたりと、充実した大学生活を送っております。
次回の記事では、IBから英国の法学部へ進学するまでの大学受験について、より具体的にお話ししたいと思います!
英国の大学出願であるUCASとはどのようなものなのか、法学部受験で必要となるLNAT(National Admissions Test for Law)とは何なのか、どのように受験対策をしたのか、そして大学受験において課外活動やEssayなどをどのように準備したのかなど、私自身の経験をもとにご紹介します。乞うご期待!













