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イギリス大学留学Pre-Departure Event 2025@東京 #2|新入生インタビュー編

イギリス留学のPre-Departure Event 2025が8月23日、東京都内で開催されました。Imperial College London(インペリアルカレッジロンドン)などのJapanese Societyが主催したこのイベントに参加した学生にインタビューしました。これから新生活を始めることにあたり、心境や楽しみにしていることについて聞きました。

大好きなロンドンで経済と数学の勉強を

インタビューを受けるHanaさん
インタビューを受けるHanaさん

Hanaさん

進学先:The London School of Economics and Political Sciences(LSE)
専攻:International Social and Public Policy with Economics

ロンドンが好きだから、そこの大学に進学しました。数学や経済は元々好きですが、それだけだと物足りないので、政治学の勉強もできるということでこの専攻を選びました。

今まで日本、ドイツ、アムステルダム、フランスで暮らしたことがあります。ロンドンに住んだことはないのですが、英検の海外受験会場がヨーロッパだとロンドンしかないので、受験のために何回かロンドンに行ったことがあります。その時に感じた街並みなどが気に入りました。将来役に立つと思って英検は1級まで取得したが、今のところ何にも役立っていないです(笑)。

大学に入ってからはいろんなソサエティー(サークル)の活動が楽しみです。あとは今まではとてもグローバルな環境で育ったので、これからもそのようなところで生活できることが良いです。将来は国際機関で働きたいです。

@passporter_ 海外大学生インタビュー🎤LSE / Hana Hana: こんにちは。Hanaです。来月からLSEでInternational Social & Public Policy with EconomicsのBachelor's(学士)を始めます! Junta: ロンドンでこれから留学するにあたって不安なこと何かありますか? Hana: LSEのキャリアの環境の中で、ちょっとLinkedInとかのFinance Brosが怖いです。 Junta: じゃあ逆に楽しみなこと何かありますか? Hana: LSEで自分の学部の勉強のほかにも、ロンドンというとても素敵な街に住むのも楽しみだし、他に新しい人を会うのも楽しみにしてます。 Junta: 留学生に向けて何か1つメッセージをお願いします! Hana: みなさん頑張って楽しみましょう! ➡️ メディアサイトでは留学生によるお役立ち記事も読めるよ!プロフィール欄のリンクからアクセス @passport_to___ 【PASSPORTは留学生とその未来をつなぐメディアです】 📚 海外留学を目指す学生や、いま留学中の学生に向けて 経験者のリアルな情報を発信しています。 🎓 運営メンバーは現役海外大学生&卒業生! 留学を目指す人と留学生がつながれる場所になっています✨ 🤝 海外大学生同士でつながれるコミュニティ 交流会や就活・キャリアイベントを開催予定 ! #留学生活#海外大学#イギリス留学#イギリス大学#passportto ♬ Hip Hop Background – Pavel

金融の勉強をするのが楽しみ

Angelaさん

進学先:The London School of Economics and Political Sciences(LSE)
専攻:Finance

ドイツや横浜などに住んだことがあるが、昔ロンドンに住んで一番気に入ったのでロンドンの大学に進学しました。Stock pitch(ストックピッチ)がきっかけで金融に興味が湧き、大学でその勉強ができるのが楽しみです。また、たくさんの人と出会って、友達を作るのも楽しみです。

※Stock pitch(ストックピッチ)とは、特定の企業の株式を投資対象として推奨するためのプレゼンテーションのことです。企業のビジネスモデル、財務状況、成長可能性、リスクなどを分析し、「この株を買うべき/売るべき」と投資判断を論理的に示します。

研究者になり、革新的な研究をしたい

第二部のフリートークタイムで歓談するWakanaさん(左)とSeikaさん
第二部のフリートークタイムで歓談するWakanaさん(左)とSeikaさん

Seikaさん

進学先:Imperial College London
専攻:Chemistry

4歳から4年間イギリスに暮らし、その後上海とノルウェーにも住んだことがありますが、イギリスが一番気に入ったので、大学はそこにしました。大学に入って、新しい人に出会って、友達を作ることが楽しみです。卒業後は大学院に進学し、その後研究者になって、革新的な研究をしたいです。

@passporter_ 海外大学生インタビュー🎤Imperial College London / Seika Seikaです。Imperialに行きます。専攻は化学です。 I'm Seika. I'm going to Imperial College London and my course is Chemistry. Junta: 新しい環境について何か不安なことありますか? Do you have any kinds of worries about moving to a new place? Seika: 生活費が心配になると思います、ロンドンの物価は結構高いので。そしてホームシックですね。 I think I'm worried about the cost of living because London is really expensive. Also getting homesick, I think. Junta: めっちゃあるよ、めっちゃ感じる! イギリスに留学するきっかけは何ですか? What brings you to study in the UK? Seika: 今まではずっとインターに通ってきたので世界中の人と会うことには慣れています。特にロンドン、特にインペリアルにはたくさん留学生がいます。多様性が高いのでロンドンに留学することにしました。 I always went to international schools, so I'm really used to meeting people from all over the world. And I think especially in London, especially in Imperial there are a lot of international students. It's also really diverse so that's what made me choose to study in London. Junta: ありがとうございます! ➡️ メディアサイトでは留学生によるお役立ち記事も読めるよ!プロフィール欄のリンクからアクセス @passport_to___ 【PASSPORTは留学生とその未来をつなぐメディアです】 📚 海外留学を目指す学生や、いま留学中の学生に向けて 経験者のリアルな情報を発信しています。 🎓 運営メンバーは現役海外大学生&卒業生! 留学を目指す人と留学生がつながれる場所になっています✨ 🤝 海外大学生同士でつながれるコミュニティ 交流会や就活・キャリアイベントを開催予定 ! #留学生活#海外大学#イギリス留学#イギリス大学#passportto ♬ Hip Hop Background – Pavel

憧れの街並みでの学び

Wakanaさん

進学先:King’s College London
専攻:Digital Media and Culture

ロンドンにインターナショナルな雰囲気があり、街並みに憧れがあったのでイギリスに決めました。勉強はもちろんですが、それ以外ではクリスマスマーケットが楽しみです。大学で学んだことを生かし、将来は人々のつながりを強くするためのサービスを提供する会社を起業したいです。

本格的な海外経験に向けて頑張りたい

インタビューを受けるRintaさん
インタビューを受けるHayatoさん

Hayatoさん

進学先:The London School of Economics and Political Sciences(LSE)
専攻:International Social and Public Policy (Graduate)

小中高ともに日本にいて、海外経験は旅行程度しかなく本格的な海外経験が欲しくて留学を決めました。学部時代は日本の大学で過ごして、そのまま就職するとキャリアパスが見えてしまうのが嫌だったのも理由の一つです。

学部時代は保健学をやっていたが、LSEの大学院では社会保障など、もう少し公共的な側面から深掘りたいと思います。

留学経験が全くないのでこれからの渡航に際して全てが不安ですが、「なんとかなるでしょ」精神で頑張ります。

@passporter_ 海外大学生インタビュー🎤LSE / Hayato Junta: 自己紹介お願いします。 Hayato: Hayatoです。LSEのPostgraduate(大学院)の国際社会公共政策コースに進学します。その理由としては、今まで小中高とずっと僕は日本で育ってきたんですけれど、全然海外経験も旅行程度しかないので本格的な海外経験が欲しいなと。あと日本の大学を学部を卒業したんですけど、そのまま卒業して日本で就職するとキャリアパスが結構見えてしまって、それがすごく嫌だったので、留学することを決意しました。 Junta: 留学するにあたって不安なことはありますか? Hayato: 留学経験が全くないので全部が不安なんですけど、なんとかなるっしょ精神で頑張ります! Junta: 院で深掘って研究したい内容、学びたいことについて教えてください。 Hayato: そうですね、学部でやってたことのもう少し公共的な側面からの応用をしたいなと 思っているんですけど、学部で保険学をやっていたので社会保障だとかを深掘っていきたいなと思います。 ➡️ メディアサイトでは留学生によるお役立ち記事も読めるよ!プロフィール欄のリンクからアクセス @passport_to___ 【PASSPORTは留学生とその未来をつなぐメディアです】 📚 海外留学を目指す学生や、いま留学中の学生に向けて 経験者のリアルな情報を発信しています。 🎓 運営メンバーは現役海外大学生&卒業生! 留学を目指す人と留学生がつながれる場所になっています✨ 🤝 海外大学生同士でつながれるコミュニティ 交流会や就活・キャリアイベントを開催予定 ! #留学生活#海外大学#イギリス留学#イギリス大学#passportto ♬ Hip Hop Background – Pavel

金融の中心――ロンドンで人脈を広げたい

入学後の抱負を語るTeruさん
入学後の抱負を語るTeruさん

Teruさん

進学先:University College London(UCL)
専攻:Mathematics with Economics

自分は中学受験をして慶應義塾湘南藤沢中等部に入学しました。その後中3になる前にタイにあるRugby School Thailandに行きました。この学校はイギリスにあるRugby Schoolの分校です。そこで5年間学び、GCSEとA-levelを履修しました。イギリス系の学校に通っていましたが、イギリスに行ったことがなく、ヨーロッパもないです。初めてのイギリスで不安はありますが、将来のことを考えると、良い経験をするためのチャンスがあるからロンドンに行く価値はあると思います。

金融系に興味があって15歳から投資をやっています。将来は金融系の職に就きたく、そのため大都市の大学に進学したかったです。本当はアメリカに行きたかったが、今のアメリカの政治によって経済も不安定になっているのでアメリカに行くことを断念しました。そこ以外で金融の中心と言えばロンドンですね。その中心にある大学を選びました。

ロンドンのような大都市の大学に行けば人脈が広がり、たくさんのコミュニティとつながりを持って有利になると思います。そういう意味でも、優秀な学生が集まるUCLのような有名な大学にはとても良い環境が整っていると思います。

@passporter_ 海外大学生インタビュー🎤UCL / Teru Teru: 今19歳で、これからUCLで数学と経済学科を学びに行きます。 Junta: イギリスの前にどういう高校生活・中学生活を過ごしていたか、バックグラウンドを教えてください。 Teru: 普通の日本の小学校通ってて、中学受験をしてSFCという慶応の中学校に合格したんですけど、そこであんまり成績が良くなくて。中学3年生になる頃にコロナが始まったタイミングで学校を退学して、ラグビースクールタイランドというタイのインターナショナルスクールに転校しました。そこで5年間IGCSEとA-Levelをやって、今って感じです。 Junta: 入学するにあたって不安なことありますか? Teru: イギリスとかヨーロッパにまだ行ったことがないので、治安とか、あとは物価、住んでみた感、夜の危なさとかを知ってみたいです。 Junta: なんでイギリスの大学を選んだんですか? Teru: イギリスの大学はUCLが一応自分が行ける中のランキングで一番高くて。僕は将来的に金融系を学びたいので、そこでの人脈を増やすためにロンドンで経済を学ぼうかなと思っていきました。 Junta: ありがとうございます! ➡️ メディアサイトでは留学生によるお役立ち記事も読めるよ!プロフィール欄のリンクからアクセス @passport_to___ 【Passport to は留学生とその未来をつなぐメディアです】 📚 海外留学を目指す学生や、いま留学中の学生に向けて 経験者のリアルな情報を発信しています。 🎓 運営メンバーは現役海外大学生&卒業生! 留学を目指す人と留学生がつながれる場所になっています✨ 🤝 海外大学生同士でつながれるコミュニティ 交流会や就活・キャリアイベントを開催予定 ! #留学生活#海外大学#イギリス留学#イギリス大学#passportto ♬ Hip Hop Background – Pavel

次回の記事ではこのPre-Departure Eventの舞台裏をお届けしますので、そちらも併せてご覧ください!


今回のイベントスポンサーが運営する留学&オンライン個別指導サービス:

Moi Education
イギリスへの正規留学を経験したコンサルタントがボーディングスクール受験・海外大学進学のサポートをします。出願サポートだけではなくバイリンガル講師による英語や入試対策のサポートも受けられる、アカデミックに強い留学エージェントです。GCSE/I...

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イギリス大学留学Pre-Departure Event 2025@東京 #1

イギリスの大学留学を始める学生向けに8月23日にPre-Departure Event 2025が開催されました。このイベントは東京都内で行われ、4つの大学のJapanese Societyによる合同開催で、PASSPORTERを運営するMoi Creation株式会社がスポンサーしました。 イベント当日の様子はこちらの動画からご覧いただけます! https://www.youtube.com/watch?v=pGcj4TY1IrA 参加したイギリスの4大学 Pre-Departure Eventのポスター 今回のイベントは4つの大学のJapanese Societyが主催しました。 Imperial College London(インペリアルカレッジロンドン)→インスタアカウント London School of Economics and Political Science(LSE)→インスタアカウント University of Cambridge(ケンブリッジ大学)→インスタアカウント University of Oxford(オックスフォード大学)→インスタアカウント その他にも、University College London(UCL)のコミッティー(運営委員)も参加しました。King's College London(キングスカレッジロンドン)からの参加者もいました。 Pre-Departure Eventに参加した新入生とJapanese Societyのコミッティーたちの集合写真 Japanese Societyとは? イギリスの大学にある日本文化や日本人コミュニティを中心としたサークルのこと。日本人だけでなく、日本に興味のある現地学生も参加し、交流イベント・文化イベント・日本語レッスンなどが行われています。 イベント開始 15時の受付開始と同時に参加者が続々と入場しました。参加者は9月から新しくイギリスの大学や大学院に進学する学生です。そのうちLSE進学者が12人と一番多く、その次にインペリアルの4人などで、コミッティーを含めると約40人でにぎわっていました。 新入生のバックグランドは十人十色で、今回の大学進学を機に初めてイギリスに行くという人から、中学や高校からイギリスのボーディングスクールに通い、そのままイギリスの大学に進学したという学生までいました。また、小さい頃から海外で暮らし、今までいくつもの国を転々としてきたという学生もいて、経歴はさまざまでした。 イベント開始前に参加者同士が歓談している様子 会場に入ったあとは近くにいる人と歓談したり、進学する予定の大学の先輩と情報交換したりしていました。 第一部: イギリスの大学生によるプレゼンテーション イベントは15時半にスタートしました。第一部ではJapanese Societyのコミッティーによるプレゼンテーションが行われました。来場者は会場の前方に集まり、コミッティーたちがスライドを用いた説明を熱心に耳を傾けました。 Japanese Societyのコミッティーによるプレゼンテーション まずはコミッティーの自己紹介から始まりました。主催した4つの大学以外にもUniversity College London(UCL)のJapanese Societyのコミッティーが登場しました。在籍大学とコース、趣味やJapanese Societyでの役割について紹介されました。 その後、イベントのスポンサーであるMoi Creation株式会社代表、Makiさんの挨拶が行われました。同社が行っている留学・オンライン指導事業「Moi Education」及び本メディア「PASSPORTER」について、5月のイギリス訪問記録動画を視聴しながら説明されました。 https://youtu.be/sVUX9zAo1uE その一環で、動画撮影でドローンを使用しているとの説明があり、後ろから実際に使っているドローンが飛んできました。ドローンパイロットの小林佑誠さんが操縦し、来場者の頭上を数周回りました。最後はMakiさんの手のひらに着地する演出がありました。 目の前に飛んでいるドローンを見る来場者 その後、学生生活にまつわることをコミッティーたちの体験談や失敗談を基に紹介されました。授業の説明では、コミッティーたちの実際の時間割が表示され、それを基に忙しさや課題攻略法などが伝授されました。学部や専攻によって異なるため、コミッティー全員がそれぞれの時間割について話しました。 生活面では、入学した最初の1週間の予定や入寮の手続きが紹介されました。それからロンドンや近郊にある日本料理が食べられる飲食店、あるいは日本の食材が手に入る店が紹介されました。また、大学で参加できるソサエティ(サークル)やボランティア活動について説明され、各大学のJapanese Societyの活動内容も紹介されました。 学生生活に関わるさまざまなテーマのプレゼンテーションをするコミッティーたち その後、一部の大学では入学したと同時に就職を意識するような活動を行う学生が多いがあるとの説明がありました。あるコミッティーは「入学したあと、初めて会う人たちとはインスタ交換ではなく、最初にLinkedIn(リンクドイン)のアカウントを聞かれた」と実体験を語りました。 最後はイギリス出発に向けての準備や持ち物などについてアドバイスがありました。 第二部: 大学ごとのフリートーク時間 プレゼンテーション終了後、第二部の自由会話時間に入りました。参加者は大学ごとに分かれ、大学生活について気になることを先輩に質問したり、授業などの情報を入手したりしていました。 大学ごとに集まり、在学生と情報交換する参加者 その後は大学を区別せず、参加者は近くにいる人と情報交換したり、同じ大学に進学する人や異なる大学に進学する人と交流を深めました。イベント自体は18時終了ですが、時間になっても話したいことが尽きることなく、その後は希望者で夕食を食べに行きました。 新入生インタビューとイベントの舞台裏 参加した新入生はどのような気持ちで留学に臨んでいるのか、またイベントを開催するにあたりどのような準備が行われたのか。新入生インタビューとコミッティーが行った準備を次回以降の記事でたっぷりお届けしますのでそちらもご覧ください! https://passporter-media.com/articles/37/ https://passporter-media.com/articles/38/

インペリアルカレッジロンドン化学工学1年目の授業|難易度や勉強のコツ

こんにちは、Kenshuです。今回はImperial College London(インペリアルカレッジロンドン)のChemical Engineering(化学工学)1年生として実際に経験した授業内容と、難易度、勉強時間、学生生活のリアルを紹介しようと思います。 「理系の名門大学の授業ってどんな感じなんだろう」「勉強についていけるかな」と不安に思っている人も多いと思います。入学前の僕がまさにそうでした。この記事がこれからイギリスの理系大学を目指すみなさんの参考になれば嬉しいです。 今回紹介する内容はChemical Engineering学部での体験をもとにしています。同じImperial College Londonでも他の工学系、理系の専攻では授業内容や形式が異なります。 インペリアルカレッジロンドンのChemical Engineering(化学工学)では何を学ぶ? 1年生のカリキュラムは大きく分けると数学、化学、工学の基礎科目が中心です。主に以下の科目があります。 Mathematics : 微積分、線形代数、常微分方程式など。化学工学のあらゆる科目の土台になるので、ここで躓くとあとあとかなり苦しくなります。 Chemistry : 有機化学、物理化学など。反応メカニズムや分子レベルの理解が求められます。 Thermodynamics(熱力学): エネルギーの変換や効率を扱う科目で、化学工学の根幹ともいえます。僕が1年間で一番苦労した科目です。 Fluid Mechanics(流体力学):液体や気体の流れを数式で扱う科目。 Lab Work/group project:週1回ほど実験があり、毎回レポートの提出があります。 Coding:PythonやMATLABを使ったプログラミングの基礎も1年生から始まります。 他にもChemical Engineeringならではの科目として、Separation ProcessとProcess Analysis があります。Separation Processでは蒸留や吸収など、混合物を分離するプロセスを学びます。Process Analysis では化学プラント全体の設計や最適化を扱います。これらはA-Levelでは全く触れなかった分野で、Chemical Engineeringらしさを一番感じられる科目だと思います。 日本の大学と大きく異なるのは、1年生から専門科目が始まる点です。まず基礎から固めてから専門ではなく、入学した週から化学工学の世界に放り込まれる感覚です。最初は情報量の多さにびっくりしました。 一番苦労した科目:Thermodynamics(熱力学) 1年間を通して一番苦労したのが、Thermodynamics(熱力学)です。 Thermodynamics(熱力学)の授業の様子 熱力学はエネルギーの流れや変換を式で表す科目です。概念そのものが直感的に分かりにくく、なぜそうなるのかが理解できないまま公式だけを暗記しようとすると、試験での応用問題に対応できなくなります。 インペリアルカレッジロンドンChemical Engineeringの授業形式 Chemical Engineeringの授業は講義、チュートリアル、実験という3つの形式があります。 Lecture Lecture (講義)は大きな講堂で行われ、教授がスライドや板書を使いながら説明します。1コマ1時間で、週に各教科複数回あります。科目によって講義数が異なります。講義を録画してくれる科目もありますが、直接出席した方が個人的には授業の理解度が上がると思います。 大人数の講義が行われる講義室 Tutorial Tutorial(チュートリアル)は10〜20人ほどの少人数クラスで行われる演習形式の授業です。実際に問題を解きながら各科目の理解度を深めていきます。各科目2週間に1回Tutorialがあります。Lectureで分からなかったことをTA(ティーチングアシスタント)や教授に直接質問できる貴重な時間なので、積極的に活用することをおすすめします。 Lab work/Group Project Lab work/Group Projectは週に1回、合計で3プロジェクトほどあります。実験自体は3〜4時間ほどで終わりますが、その後にレポートを書いて提出する必要があります。このレポートが思ったより時間がかかります。 Chemical Engineeringの実験(ラボ)で使った機材 Chemical Engineeringでのラボでは熱交換器の効率測定、流体の流量測定など授業で習った理論を実際の装置で検証する実験を行います。グループで分担しながら進めるので実験自体はそれほど難しくはないです。 難しい科目を乗り越えるための勉強のコツ 1年間を通じて難しい科目を乗り越えるためにいくつか意識してきたことがあります。 TAに積極的に質問する 一番効果的だったのはTutorialでTAへの質問を積極的に活用することです。特にThermodynamicsで行き詰まった時、TAに直接質問するようにしたところ、教科書を読むだけでは気づけなかった概念の本質を掴めるようになりました。最初は「こんな基本的なことを聞いてもいいのかな」と躊躇しましたが、丁寧に教えてくれるので遠慮せずに行くのがおすすめです。 分からないことを後回しにしない 次に意識していたことは分からないことをその週のうちに解決することです。化学工学の科目は積み上げ式になっているものが多く、前の週の内容が理解できていないと次の週についていけなくなります。「後で復習しよう」と後回しにしていくと、気づいた時には取り返しがつかない状況になっていることがあります。 YouTubeやAIなどのツールの活用 あとは、YouTubeでの解説動画やAIを活用していました。どうしても理解ができない時に解説動画を探して見ると、別の角度からの説明で急に腑に落ちることがあります。 1日・1週間のスケジュール:授業時間と勉強時間 大まかな1日のスケジュールはこんな感じです。   月曜日火曜日水曜日木曜日金曜日午前Lecture① Chemistry Lecture② Separation ProcessLecture③Heat and Mass TransferLecture① Separation Process Lecture② ThermodynamicsLecture③MasteryLecture① Chemistry Lecture② MathematicsLecture① Separation ProcessLecture② Thermodynamics Lecture③Heat and Mass TransferLecture① MathematicsLecture② Chemistry Lecture③ Chemistry午後Process Engineering LabーーProcess Engineering Labー夜レポート作業復習・予習復習・予習復習・予習ーLab Work/Group Project(実験)があり、Tutorial(チュートリアル)がない場合の時間割 朝9時か10時ごろにLectureが始まることが多く、午前中には2から3コマあります。昼食は友達と学食やキャンパス近くのレストランで食べることが多いです。午後にはTutorialやLab Workが入っている日は夕方まで大学にいることになります。 授業が終わった後は自習の時間や友達とどこかに遊びに行くことが多いです。 週単位で見ると、週に15時間ほど授業があり、またそれ以上の自習時間が必要になってきます。 インペリアルカレッジロンドンの授業の難易度 Imperial College Londonは世界大学ランキングで常にトップ10に入る大学です。入学してみて感じたのは、その名前に恥じない難しさがあるということです。 まず授業のペースが速く、高校までは1つのトピックにじっくり時間をかけて学ぶことが多かったですが、Imperialでは1週間で次々と新しい内容が積み上がっていきます。先週の内容をまだ消化しきれていないのにもう次のトピックに移るという状況が最初のうちはよく起きていました。 難しいからこそ得られるものも大きいと感じています。1年間を乗り越えた後に振り返ると、入学前には想像もできなかったレベルの内容を理解できるようになっていました。 大学の授業とA-Levelの違い Imperialに入学する前はA-Levelで化学、物理、数学、応用数学などを勉強していました。A -Levelの勉強とImperialの授業を比べると、いくつか大きな違いがあります。 まず内容の深さが全然違います。A-Levelの各科目は基礎をしっかり固めるイメージですが、Imperialではその基礎を前提として、さらに深い内容へと一気に進んでいきます。例えば数学では、A-Levelで扱った微積分の概念がImperialでは多変数関数や偏微分へと発展し、化学ではエンタルピーやエントロピーといったより抽象的な概念へと発展していきます。 そのため自然と自習の量も大きく変わります。A-Levelの時は授業で教わったことを復習する程度でしたが、Imperialでは授業時間と同じかそれ以上の自習時間が必要になります。自分でスケジュールを管理して、勉強を進める姿勢が求められます。 最後に Imperial College Londonの1年生では授業や課外活動などがいろいろ詰まった毎日です。この記事が海外大学生活のリアルな日常を少しでもイメージするきっかけになれば嬉しいです。 https://passporter-media.com/articles/18/ https://passporter-media.com/articles/27/ https://passporter-media.com/articles/39/ https://jp.education-moi.com/article-50-imperial

ごく普通の高校生がロンドンの大学生に: 留学までの道のり

はじめまして。Kotokoです。現在、Goldsmiths, University of London(ロンドン大学ゴールドスミスカレッジ)のMA Promotional Media(プロモーショナルメディア修士課程)に通っています。今回は、東京で生まれ育った私が2023年にロンドンへ来るまでの道のりを皆さんにシェアしたいと思います。 英語が身近にあった幼少期〜高校時代 私は、小・中学校は地元の学校に通い、友達と外で遊ぶのが日課の、ごく普通の子どもでした。昔から海外に行く機会はあまりなかったものの、父はアメリカの大学を卒業していることから外国人の方との交流は他の人より多く、その影響もあって英語を勉強したいと思うようになりました。 高校は都立の外国語コースがある学校に進学しました。このコースでは、数学や理科の授業が少ない分、普通科で行われる文法に加え、ディスカッションや英作文に力を入れた授業がありました。 受験英語は得意な方でしたが、スピーキングやリスニングの能力はあまり高くなく、英語が少し得意な高校生だったと思います。 きっかけは「留学プロジェクト・次世代リーダー育成道場」 そんなふうに高校生として日々を過ごしていたある日のこと。学校の先生から、東京都が主催する留学プロジェクト(次世代リーダー育成道場)について全体に案内がありました。そしてこれが、私の運命を大きく変えることになるのです。 海外の高校に1年留学できる「次世代リーダー育成道場」とは 「次世代リーダー育成道場」は、東京都教育委員会が実施している、都立高校・中等教育学校・都立中学校に在籍し、校長の推薦を受けた生徒を対象とした留学支援プログラムです。この制度では、参加者は海外の高校に1年間通いながらホームステイをすることができます。派遣時期により冬出発のオセアニア地域と夏出発の北米地域の2つのコースから選べます。 出典: 東京都教育委員会「次世代リーダー育成道場」公式サイト (https://www.ryu.kyoiku-kensyu.metro.tokyo.lg.jp/about.php) このプログラムは事前・事後研修もあり、留学中のみならず学ぶチャンスが多くあります。 ① 留学前の国内事前研修 研修は月に2回程度、主に日曜日に実施されます。参加者全員が集まり、語学力の向上に加えて、講演会などを通じて日本の伝統・文化・歴史への理解を深め、自分の目標について考える機会も得られます。 この事前研修の中でも特に重要なのがゼミナール研究です。 研修生はそれぞれ現代社会の課題を見つけ、国内での調査を行いながら、留学先での調査へとつなげていく研究のアウトラインを作成します。そして、留学期間を通じてこの研究を発展させ、論文としてまとめていきます。 ②ホームステイをしながら送る留学生活 現地の高校に入学し、授業を受けながら実践的な英語力を養います。 また、ホームステイ先が用意され、現地の家族との交流や多文化に触れる体験を通して、大きな成長が期待されます。 ③帰国後の成果発表会 留学での経験や学びをしっかりと形にするために、帰国後には成果発表会が行われます。 そこで出発前から取り組んできたゼミナール研究の成果を発表し、自らの成長や仲間たちの変化を改めて感じることができます。 ここまで紹介してきたように、語学力だけでなく、文化理解や社会課題への探究心を育てられるこのプログラムですが、実はもうひとつ大きな魅力があります。それは、費用面のハードルが非常に低く、手の届きやすいプログラムであるという点です。 参加するための費用は? 費用は、渡航費・滞在費・学費などの基本的な留学経費として80万円が必要です。 それ以外にかかる費用(パスポート取得、ビザ申請、保険、健康診断、予防接種、事前研修への交通費、制服代や教材費など)は、別途約70万円が自己負担となります。 そのため、総額はおよそ150万円です。しかし、通常の1年留学(200〜400万円程度)と比べると、非常にリーズナブルです。多くの生徒にとって現実的な選択肢となっています。 ※1ポンド=190円で換算しています 募集人数 令和7年度の募集人数は、A(冬出発)コース、B(夏出発)コースともにそれぞれ75名以内、合計150名以内となっています。 ただし、募集人数を含めた詳しい要項は毎年変わります。最新の情報は東京都教育委員会の公式ホームページに掲載されます。必ずその年度の次世代リーダー育成道場研修生募集要項でご確認ください。 コロナで留学断念!でも再び現れたチャンス ここまで次世代リーダー育成道場の概要や費用、応募条件について紹介してきましたが、実は私自身もこのプログラムに応募し、無事に合格。研修生として参加することができました。 しかし残念ながら、私が参加した年はコロナ禍と重なってしまいました。そのため本来予定されていたオセアニア地域への留学は叶いませんでした。それでも、事前研修を通して語学力だけでなく、社会課題への関心や自分自身の目標について深く考える機会を得ることができました。この経験から、日本を飛び出して、もっと広い世界を自分の目で見てみたいという思いが一層強くなりました。 そして高校3年生の夏前、幸運にも父のロンドン転勤が決まりました。これをきっかけに、ロンドンの大学を目指してみようと本気で決意したのです。 ロンドン大学に出願するまでの道のり: ファウンデーションコース 私はただ英語が好きなだけで英語力に自信もなくA-levelやIBといったイギリスの学部に直接入学が可能な国際教育資格を持っているわけではなかったのでFoundation Course(ファウンデーションコース)に入ることにしました。このことを担任の先生に相談すると、留学エージェントを紹介されました。それ以降、出願手続きやビザ申請など、専門的なサポートをエージェントにしてもらいました。 https://jp.education-moi.com/universities/uk/foundation 海外大学の情報収集 まず、大学で何を学べるのかを調べることから始めました。イギリスの大学では、1年次から専攻分野の学習が始まります。そのため出願時に専攻を決めておく必要があります。また、イギリスにはビジネス、アート、コンピューターなど、幅広い分野の学科があるため、自分に合った学科を見つけることができます。 私はメディアに興味があったので、「ロンドン」「メディア」「大学」といったキーワードで調べ、各大学の公式サイトで学費や必要なIELTSスコアを確認しながら検討を進めました。その結果、Goldsmiths, University of London(ロンドン大学ゴールドスミスカレッジ)とUniversity of Westminster(ウェストミンスター大学)それぞれのファウンデーションコースに出願することにしました。 必要書類について 出願を決めてから、各大学のファウンデーションコースのウェブページから必要書類や資格を調べました。大学によって多少異なりますが、一般的に求められる書類は以下のとおりです: 高校の成績証明書(英文) 卒業証明書(英文) 高校の先生からの推薦状1通(英文) personal statement(志望動機をまとめた英文エッセイ) パスポートのコピー IELTSスコア 私の通っていた高校には非常勤のALT(外国語指導助手)がいました。その先生に添削してもらいながらエッセイを完成させました。英文の成績証明書は英語の先生に相談したら作成してくれました。これらの書類がそろったら、留学エージェントに提出し、出願を代行してもらいました。 イギリスの大学出願は、UCAS(Universities and Colleges Admissions Service/ ユーカス)という専用のプラットフォームを通して行う必要があり、操作や手続きが少し複雑です。私の経験から言えば、エージェントのサポートを受けるのがおすすめです。 IELTSの勉強と必要スコア獲得 情報収集や必要書類の準備と並行して、IELTS対策もしっかりと進めました。  当時高校3年生だった私は、英検2級しか持っておらず、正直なところIELTSって何?という状態からのスタートでした。まずは出題傾向を理解することから始め、4技能それぞれに対して計画的に対策しました。ここでは、私が行った対策をスキル別にまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください! Reading 時間内に問題を解けることを目標に、毎日時間を測って大問ごとに練習していました わからなかった単語はノートに意味と一緒にメモ。オリジナル単語帳を作って通学時などに繰り返し復習。毎日少しずつ語彙を増やすことを意識していました 私が作った単語帳 自作の単語帳では、左側に単語を、右側に品詞と意味を書いています。使い方も同時に調べました。特殊な使い方をする単語には例文をつけて使い方までマスターできるようにしています。 Listening 専門的な語彙も出てくるため、問題を解くだけでなく、BBCニュースを定期的に視聴して耳を慣らしました 特に聞き取れなかった単語は、スペルや発音をしっかり確認しました。意味はわかるのに聞き取れないのを防ぐようにしていました。ここでも単語帳が大活躍しました Writing 毎日1~2行でもいいので英語で日記をつけ、自分の考えを英語で表現する練習をしました。わからない表現は調べながら書くことで、語彙力と構文力が自然と身につきます 問題集を解き終わったら、ただ答え合わせするのではなく、英語の先生に添削してもらい、文法の細かいミスや表現の言い換えなどを学びました Speaking 動画に英語・日本語の同時字幕をつけられる拡張機能「Language Learning with Netflix」を使って、日常会話で使われるフレーズを中心にshadowing(シャドーイング)の練習をしました 学校のALTにお願いして、放課後に会話練習をさせてもらいました。最初は緊張してなかなか声をかけられませんでしたが、先生は初心者に慣れているので、思い切ってお願いすることが上達の近道だと感じました このような形で、4技能バランスよくIELTS対策を行っていました。 もちろん、高校3年生だったので定期テストもありました。成績も出願に必要な書類のひとつです。そのためテスト勉強とIELTS対策を並行してコツコツ取り組むことが大切です。 また、英検と違ってIELTSは受験料が通常 27,500円と高額です。そのため何度も気軽に受けることはできませんでした。そこで、留学エージェントが提供していた模擬テスト(公式IELTSの受験料の1/4ほど)を活用して、実力を確認したうえで本番に臨みました。 その結果、必要スコアであるoverall 5.5を無事に取得し、出願に至りました。 ロンドン大学ゴールドスミスカレッジに無事合格! 2月中には、出願していた2校どちらからも結果が届きました。ありがたいことに両方とも合格し、第一希望のGoldsmiths, University of London(ゴールドスミス大学)に進学することを決めました。 ただし、2月の時点ではまだ高校を卒業していなかったため、合格はConditional Offer(条件付きオファー)という形式でした。その後、高校を卒業し、証明書を提出したことでUnconditional Offer(無条件オファー)に切り替わり、ビザの申請手続きへと進むことができました。 メモ イギリスの大学からの合格通知には、大きく分けてConditional Offer(条件付きオファー)とUnconditional Offer(無条件オファー)の2種類があります。 ・Conditional Offer(条件付きオファー)→あとでIELTSスコアの提出や高校の卒業成績が一定以上であることなど、いくつかの条件をクリアすれば正式に合格になる ・Unconditional Offer(無条件オファー)→すでにすべての条件を満たしている場合に出される、正式な合格通知 詳しくはこちらの解説記事にわかりやすく説明されています。 イギリス留学: 出発までの日々 高校を卒業した後も、英語の勉強は続けていました。IELTS対策のときに使っていた単語帳を引き続き活用し、新しい単語にできるだけ多く触れるよう意識していました。それに加えて、今度は会話で使えるカジュアルなフレーズを中心に学ぶようにしました。 特に、私が今でも続けているのが、InstagramやTikTokで紹介されている英語フレーズの動画を活用した学習です。さらに、特定のフレーズが映画やドラマの中でどのように使われているかを検索できるplayphrase.meというサイトを使って、実際に使われる生きた英語を身につけるよう心がけていました。 もちろん、勉強だけでなく友達との時間も大切にしていました。イギリスに行ってしまうと日本の友達と気軽に会うのが難しくなります。高校卒業後の時間は、思い出をたくさん作る良い機会でもありました。 そうしているうちにあっという間に8月になり、イギリスでの大学生活がスタートしました。 イギリスへ飛び立った ロンドンで見た景色ービッグベン 「普通の高校生」だった自分が今思うこと この体験談を読んでいただければ分かるかと思いますが、私は特別な存在ではなく、どこにでもいる「英語が好きな高校生」でした。そんな私が今、ロンドンの大学に通いながら、毎日新しい発見に満ちた日々を過ごしています。 もちろん、言葉の壁は高く、今も決して楽な毎日ではありません。それでも、日本では出会えなかった人々や経験に触れ、かけがえのない学びを得ています。 だからこそ、皆さんに伝えたいです。英語が好きという気持ちと、努力があれば、イギリス留学は決して夢ではないです。この記事が、少しでも「自分も挑戦してみたい」と思うきっかけになってくれたら、とても嬉しいです。応援しています! 続きの記事も見てくださいね! https://passporter-media.com/articles/16/ 次世代リーダー育成道場: https://www.ryu.kyoiku-kensyu.metro.tokyo.lg.jp ロンドン大学ゴールドスミス校公式サイト: https://www.gold.ac.uk

UCL/ユニバーシティカレッジロンドン~日英のつながり~

こんにちは!UCL(ユニバーシティカレッジロンドン)で物理を勉強しているAyatoです!今日は、UCLが実は日本ととても深い縁があるという話です。日本からUCLに来られる方は必読ですよ! UCL/ユニバーシティカレッジロンドンと日本の歴史 今から遡ること約2世紀。1863年に長州藩の5人の若手藩士が英国で留学しました。この時に彼らが訪れたのがUCLでした。一行は合わせて長州五傑と呼ばれており、その中には初代内閣総理大臣である伊藤博文がいました。 ユニバーシティカレッジロンドン構内にある日本人留学生を記念する石碑 他のメンバーもあとで紹介しますが、帰国後は皆、日本の時代を一歩先に進めることに貢献しました。そのような先輩たちがいるのがUCLです。 なぜUCL/ユニバーシティカレッジロンドンか なぜ彼らはUniversity of Oxford(オックスフォード大学)やUniversity of Cambridge(ケンブリッジ大学)ではなく、UCLを選んだのでしょうか?実は当時、他の大学は異教徒という理由で彼らを受け入れませんでした。しかし、UCLだけは「学ぶ意欲のある者には平等に門戸を開く」という革新的な精神を持っていたのです。このDiversity & Inclusion(多様性と包摂)の精神は、今のUCLにも色濃く受け継がれています。 見つかれば死罪だった渡航 今でこそパスポートがあれば誰でも行けますが、当時は鎖国中。見つかれば死罪です。彼らの密航はまさに「命懸け」でした。現代は十数時間のフライトでたどり着けますが、当時は陸海を乗り継ぎ、半年もかかりました。 彼らは髷(まげ)を切り落とし、刀を置き、決死の覚悟で船に乗り込みました。そこまでして「日本の未来を変える知見」を求めた彼らのハングリー精神には、同じ留学生として背筋が伸びる思いです。 Choshu Five(長州五傑) 写真をご覧ください。写っているのは長州からイギリスへ留学した学生たちです。 UCL留学した長州ファイブ(Wikipediaより) 遠藤謹助――外国に頼らない造幣技術を確立 左上に写っている人物は、遠藤謹助(えんどう・きんすけ)です。彼は帰国後造幣局で働き、日本人だけで貨幣を製造できる技術を確立しました。それまで貨幣の製造は外国人技術者に頼っていましたが、その状況を変えたことから、遠藤は「造幣の父」と呼ばれています。 また、大阪の名所である「桜の通り抜け」を考案した人物でもあります。日本を象徴する桜で人々を楽しませようとしたその姿勢には、強い感銘を受けます。なお、UCLのJapanese Gardenには、 Choshu Fiveによる日英友好関係の象徴として、桜の木が植えられています。 井上勝――日本の鉄道事業を推進 中央奥に写っている人物は、野村弥吉(のむら・やきち)です。彼はのちに井上勝(いのうえ・まさる)と名乗ります。 井上勝はUCLに入学・卒業し、当時世界最先端であった鉱山学や鉄道技術を体系的に学びました。特に、鉄道を国家インフラとして整備するという考え方そのものをイギリスで身につけました。帰国後、彼は日本の鉄道事業を主導し、路線整備や技術者育成を進めました。 その結果、日本各地に鉄道網が広がり、人と物の移動が飛躍的に効率化されました。私たちが日常的に利用している鉄道は、まさに彼の仕事の延長線上にあります。この功績から、井上勝は「鉄道の父」と呼ばれています。 伊藤博文――初代内閣総理大臣 右奥に写っている人物は、伊藤博文(いとう・ひろぶみ)です。彼は後に、日本で初めて内閣制度を導入し、初代内閣総理大臣となった人物です。また、大日本帝国憲法の起草を主導し、日本を近代国家として制度面から形作りました。 伊藤もまた、若き日にイギリスへ渡り、UCLで学んだ一人です。議会政治や法制度が社会をどのように支えているのかを、当時世界最先端であった英国の社会から直接吸収しました。この経験が、帰国後に日本独自の憲法と近代的な国家運営を構想する大きな土台となりました。 今や当たり前のようにある「内閣」「首相」「憲法に基づく政治」は、伊藤が築いた仕組みの延長線上にあります。UCLで得た知見が、まさに日本の政治制度として今も生き続けているのです。 山尾庸三――工学教育の先駆者 右手前に写っている人物は山尾庸三(やまお・ようぞう)です。彼は後に、日本初の本格的な工学教育機関を立ち上げ、現在の東京大学工学部の礎を築いた人物です。その功績から、「工学の父」と呼ばれています。 山尾はイギリス留学中にUCLを訪れ、当時最先端であった実践的な工学教育に触れました。理論だけでなく、社会の課題を技術で解決するという英国の工学思想は、彼の進路を決定づける重要な経験となったそうで、帰国後、近代日本に必要不可欠であった技術者の育成に力を注ぎました。鉄道、造船、建築など、日本の産業基盤を支える技術は、彼が築いた教育制度から多く生まれています。 現代の私たちが安全で便利な社会インフラを享受できている背景には、山尾の先見的な取り組みがあったのですね。個人的な考えですが、1人で全てのインフラを実装することはできないので、まずしっかりと学び、それを教育という形で社会実装に貢献するというのはとても筋が通っているように感じました。 井上馨――日本の外交基盤を確立 最後に、左下に写っている人物は、井上馨(いのうえ・かおる)です。彼は帰国後、外務大臣などの要職を歴任し、日本の近代外交を切り開いた人物として知られています。井上馨もまた、若くしてイギリスへ渡り、UCLを訪れた一人です。異なる文化や価値観が共存するロンドンでの経験を通して、彼は「交渉とは力だけでなく、理解と信頼の積み重ねである」という外交の本質を学びました。 この国際的な視点は、帰国後の外交交渉に大きく活かされました。彼は、不平等条約の改正に向けた交渉や、欧米諸国との関係構築に尽力しました。私たちが今日、国際社会の中で一国家として対等に関係を築けている背景には、井上馨が築いた外交の基盤があります。UCLで培われた国際感覚は、日本の外交の原点の一つとなっているのですね。 UCL/ユニバーシティカレッジロンドンに刻まれた彼らの名前 彼らの名前は、UCLのStudent CentreとMain Quadの間にあるJapanese Gardenに置かれた石碑に刻まれています。外部の方でも見学することができますので、ご興味のある方は英国で日本との強いつながりを感じられてはいかがでしょうか。 ユニバーシティカレッジロンドンのJapanese Garden 図書館の隣にあるので、個人的にはよく通る場所です。その度に今の日本を作り上げた先人たちの努力に想いを馳せ、元気をもらっています。 現在のUCLと日本の関係 UCLと日本の関係は、長州ファイブの時代から160年以上続き、現在も教育や研究の場で具体的な形を持っています。歴史を踏まえながら、今のUCLと日本の関わりをいくつかご紹介します。 学術面で日英パートナーシップ強化の取り組み UCLは日本との関係を戦略的に重視し、大阪大学や東京大学、理化学研究所(理研)、JAXAなどとの共同研究や学生交流を活発に進めています。公式情報によると、日本の研究機関と800本近い共同論文を毎年発表しており、学術面でも強い結びつきがあることが分かります。 特に東北大学とは大規模なマッチングファンドを通じて両大学の共同研究や交流活動を支援しています。毎年公募で一年単位のプロジェクトを6つ採択し、1件当たり最大約210万円の資金を提供するというものです。 また、毎年のようにUCLの副学長が日本を訪問し、大学や研究機関との研究連携をさらに深めました。 災害科学や脳科学、気候変動の分野での共同研究が話題になり、実際に現地の施設や学生と交流しながら、未来に向けた協働の可能性を確認しました。さらに長州ファイブ受入から160年の節目であった2023年にはUCLの学長自ら来日し、大阪大学や東京大学などへの訪問や祝賀イベントに参加しました。 Japanese Gardenと日本大使出席の記念式典 UCLキャンパス内のJapanese Gardenでは、桜の木を中心に日英関係を象徴する庭園があります。日本庭園記念式典には在英国日本大使も出席し、教育・文化の交流の大切さを改めて示しました。桜を通じて、過去と今の日英のつながりを感じられる場所です。 日本で広がるUCL同窓会 国内ではUCL卒業生の同窓会が非常に活発で、研究やビジネス、行政などさまざまな分野でネットワークが広がっています。留学での学びは帰国後も続き、次世代の学生たちにもつながる環境が整っています。 このように、UCLと日本の関係は歴史に支えられながらも、現在進行形で具体的な協力や交流を生んでいます。キャンパスで学ぶ私たち・これから学ぶ皆さんも、きっとこうしたつながりの中で新しい価値やアイデアを見つけることができるでしょう。 まとめ 160年前、先人たちは「日本の未来」を変えるために、命懸けで海を渡りました。 時代は変わり、今では飛行機でひとっ飛びの距離になりましたが、「未知の世界に飛び込み、新しい価値観を学ぶ」という留学の本質は、いつの時代も変わりません。 UCLのキャンパスを歩いていると、ふと思います。 かつて彼らがここから日本を大きく変えたように、ここにいる一人一人が今、あるいはこれからUCLを目指すあなたも、将来何かを大きく変える一人になるのかもしれない、と。 歴史は教科書の中だけにあるのではありません。これからの歴史を作るのは、今を生きる私たち自身です。 次は、あなたがこのUCLで、新しい歴史の1ページを書き始めてみませんか? ロンドンのキャンパスで、お待ちしています! https://passporter-media.com/articles/19/ https://passporter-media.com/articles/35/

イギリス医学部留学記:グラスゴー大学で学んだ5年間と研修医生活

こんにちは!Yuiです。イギリスに15歳の時に単身留学し、2022年にUniversity of Glasgow(グラスゴー大学)の医学部を卒業しました。前回までは大学に入る前までのことでしたので今回は医学部での経験について書きたいと思います。 https://passporter-media.com/articles/6/ https://passporter-media.com/articles/9/ イギリスの医学部受験 当時(2016年頃)のイギリスにはスコットランドを含め、医学部を持つ大学は30校ほどしかなく、すべて国立大学でした。定員は大学によって異なりましたが、留学生は全体の7.5%までという決まりがありました。 UCASを通して出願し、Medicine(医学科)は最大4校まで受けられますが、大学によって必要な試験が異なりました。A-levelなどでの良い成績はもちろんのこと、UKCAT(今はUCAT)やBMAT(現在は廃止だそうです―詳しくはこちらを参照ください)などの適性検査が必要でした。 それをクリアすると最大の難関は面接でした。面接では世界中の留学生が集められ、シンガポールやマレーシア、ヨーロッパからの志望者が待合室にいました。 イギリスの医学部選びのポイント PASSPORT運営元の留学エージェント「Moi Education」の医学部のページにもあるように、大学によって入試も異なればその大学の教え方も異なります。そのため、自分に合った方針の大学や、学生の多さなどを考慮して4つまでの大学を選びます。 授業スタイル イギリスの医学大学の授業はPBL(Problem Based Learning)、Traditional learning(伝統的な授業)あるいは両者混合のIntegrated learning style(統合型授業)という教え方の違いがありました。 PBLとは、レクチャーではなく小さいグループに分かれて話し合いながら勉強をするという方法です。Traditional learningはレクチャーのみで勉強する方法です。主にオックスフォード大学とケンブリッジ大学がそれを実施していました。ほとんどの大学がPBLを取り入れていて、統合型授業(PBLとレクチャーの混合)の場合とPBLだけの大学がありました。私が卒業したグラスゴー大学は統合型授業を採用していて、それも選んだ理由の一つでした。 私はそれに加え、あまり大きすぎない大学が良かったのと、当時数少なかった解剖学の授業で実際の人体の解剖ができると言われていた大学だったことを理由にグラスゴー大学を選びました。 グラスゴー大学医学部1、2年目の時間割: 解剖学 グラスゴー大学の医学部は他の理系の学部と別なので入学直後から医学の勉強が始まりました。最初から皮膚の構造について授業がありました。スコットランドに着いたばかりの私にはスコティッシュアクセントが難しく、教授のほぼ全員がグラスゴーの人だったので授業を聞き取るのにも苦労したのを覚えています。 入学したときにもらったgoody bagに入っていたもの 1年目のレクチャーは朝に医学部のホールで行われ、お昼休憩の後は解剖学などラボの時間でした。ホルマリンに漬けられたご遺体がいくつもある部屋に入り、実際にメスを渡されて解剖していきます。週ごとに習っているトピックに合わせて教授の指示に従って解剖していきました。始める前にはご献体くださった方に感謝の気持ちを込めてお祈りをしました。 週2くらいの頻度でPBLがあり、それ以外はレクチャーでした。PBLではレクチャーで習っていることと同じ内容で、患者さんの事例が渡され、担当の先生(教授ではなく医師)を含めてグループでディスカッションを行います。 PBLの授業で先生が描いた膵臓とその周辺の臓器 PBLの他にもVS(Vocational Studies)という授業があり、同じくグループに分かれます。この授業ではコミュニケーション力を上げたり、道徳的な話し合いをしたりする場でした。Breaking bad news(癌の診断報告といった残念な結果の告知の仕方など)や怒りを表す患者さん、そして性病の診断結果の報告など、難しいコミュニケーションの場でどう対応するかを習いました。 先生がまず見本を見せたあとグループ内で話し合います。その後1人ずつカメラのついた部屋に行き、患者役のボランティアさんに対して指定されたやり取りを行います。グループ全員で1人ずつのパフォーマンスを評価します。とても緊張しますが、毎週のようにあったので段々と慣れていき、自信がつきました。 病院実習の始まり 1年目は1ヶ月に1、2回だけ、病院に行ってグループでBedside Teachingがありました。これは実際に入院している患者さんに先生が許可をとり、患者さんの病名を知らない状態でグループごとに質問をし、病名を当てる授業でした。その後その病気について話し合い、学ぶ場でした。やはり最初の方でこれを経験できるのはとても楽しかったです。時々GP(General Practitioner/かかりつけ医)にも行き、GPでよくみられる病気の話や、対処法、そして在宅医療などの勉強もしました。 2年目からは2週間に1回くらいに増え、3年生では週2回ほどありました。 魔の3年目 グラスゴー大学では3年次が一番きついとされていました。最初の15週間は週3回朝から晩までレクチャーを受け、残りの2日は一日病院実習か、GP実習でした。時々レクチャーの時間の代わりにCBL(Case Based Learning)というPBLよりも実習につなげたグループ(私は正直PBLとの違いはあまり感じませんでした)での授業もありました。 その15週間が終わると、とても大きな大事な試験があり、それに合格すると本格的な実習が始まるのでした。 急な臨床実習漬けの毎日 試験合格の翌週から実習が始まりました。数人ごとに病院と科が分けられます。だいたい同じ病棟には1人、多くても2人でした。私は最初にCCU(Coronary Care Unit/冠動脈疾患集中治療室)に割り振られ、病棟に着きましたが私を待っているような人はいませんでした。みんな忙しなく動いている中ぽつんと立ち止まっていると、看護師さんが話しかけてくれました。医学部生だと言うと、「医師はみんなあっち行ってるよー」とだけ言われ、どうしたらいいかわかりませんでした。 そのまま動けないでいると、HCA(Healthcare Assistant)の方が荷物置き場を教えてくれ、荷物を置いて出てくると看護師さんが「もしかして臨床実習初めて?」と察してくれました。そうだと伝えると、医師を一緒に探し、紹介してくれました。 医師からはなんの指示もなく、とりあえず「Follow me」とだけ言われたので、ただひたすら必死について回りました。このように臨床実習では教えてくれそうな医師を捕まえ、同行していいか聞き、医師の仕事を見学します。運が良ければ結構教えてくれる医師もいて、運が悪ければ邪魔扱いされながら1日を過ごしました。 回診の時間には医師と一緒に病室を巡回し、ただよくわからないままついて回りました。決められた授業などがある時は抜けて授業に行き、大学から与えられたチェックリストをこなしていかなければなりませんでした。そのチェックリストには「問診をする」「循環器の身体診察をする」「血圧を測る」「心雑音を聞く」「心筋梗塞の患者さんの話を聞く」などいくつもの項目がありました。 GlasgowにあるQueen Elizabeth University Hospital その科の臨床実習が終わるまでにチェックリストの項目をすべて達成し、その科の医師からサインをいただき、提出することが必須でした。その他にもPhysiotherapist(理学療法士)やOccupational therapist(作業療法士)などの医療従事者について回る日もありました。 一応それぞれの科にEducational Supervisor(教育担当指導医)という実習生担当の先生(医師)がいて、実習が始まった数日後に1回、終わる時に1回ミーティングをします。しかしみんなとても忙しいので記憶にあまりないくらいその2回以外は関わってくれず、ミーティングの時間を確保するのも一苦労でした。最後に出席率や態度、やる気が評価されると“Merit”が与えられました。 3年生は一般内科と一般外科をいくつか回りました。3年目が終わると、Intercalationといって一旦医学部から抜け、他の学士号(提携している科目のみ)を1年で取得することのできるコースもありました。私は残念ながらやりませんでしたが、それで学士号をもう一つ取得することで就職に有利になることもあります。 4年目: 本格的な病院実習へ 4年生になると授業はほぼ病院内で行われるので、キャンパスに行くことはほとんどありませんでした。色々な病院を回るので車がないと不便でした。 コロナの後からできた医学生専用のscrubs(医療用白衣) 更に10週間ずつ一般内科と一般外科を回り、レベルアップしたチェックリストをこなすと同時にPortfolioの提出が必要でした。それには自分が選んだ患者さんのケースレポートと、その病気についての論文らしきものを書きました。 その合間にも授業があり、一般外科と一般内科が終わるとまた試験がありました。それに合格すると他の科の実習が始まりました。 私の代はここでコロナのパンデミックが始まり、一時中断になりました。 5年目と最終試験: OSCEとは 最終学年では最終試験に向けての勉強はもちろんのこと、実習や課題もひたすら出されました。神経内科、形成外科、整形外科、眼科、耳鼻咽喉科、産婦人科、小児科、救急科、精神科そしてGPを回りました。それぞれのチェックリスト、そしてレポートは相変わらず必須でした。 それに加え、Prescribing Safety Assessmentという処方するための試験もあり、それにも合格しないと卒業して研修医が始まってから処方だけできないことになるのです。ただしこの試験は当時おそらく年3回くらいチャンスがあり、研修医1年目の終わりまでに合格すればいいとのことでした。 実習の終了から試験までわずか2週間しかなく、実習も毎日5時まである中で勉強するのは大変でした。筆記試験では記述問題と選択問題の2つがありました。それに加え、OSCE(Objective Structured Clinical Examination/客観的臨床能力試験)という臨床試験もありました。 OSCEでは小部屋にそれぞれ試験監督の先生とボランティアの他の学年の学生や役者さん、病院の患者さんのいずれかがいます。受験生は1人ずつ部屋のドアの前に立ち、1回目の笛が鳴るとドアに貼ってあるInstructionを読みます。そこには「あなたは2年目の医者です。患者は38歳の女性、主訴は頭痛。問診をし、CNS examinationをしなさい」などという情報があります。2回目の笛が鳴るとノックをして部屋に入り、自己紹介から始めます。 そこでコミュニケーション力、理解力、知識、そして与えられた項目を正しく実施するかなどで総合得点がつけられます。試験監督がその後質問をしてくることもあります。患者さん役の人があえて難しく反応してくることもあり、対応力を試されます。 このような形式の試験を連続で4つ行い、それが4日間続きました。 この試験もある一定の数を合格しないと卒業できません。毎年多くの学生が落第しますが、筆記は得意でもOSCEのせいで落第してしまった学生も少なくありませんでした。 そのくらい重要でしたので、試験勉強しながらも週末に何人かの友達と集まり、3、4時間かけてお互いに模擬OSCEをして練習しあいました。 イギリスの医学部卒業後と研修医生活 今は変わってしまいましたが、私たちの代は最終試験の前にもう一つ適性検査があり、その結果に応じて研修先の病院が決められました。現在はこの試験は廃止され、研修医の勤務先はランダムになったそうです。しかし、これも不評のため再び変更される可能性もあるようです。 最終試験に無事合格すると6月末に卒業式があり、そこからは正式に自分のことをドクターと呼べます。そして8月の最初の水曜日から与えられた病院で研修医が始まります。最初は仮免許状態で働くのですが、オピオイドの処方ができないなどの小さな制限以外は他のジュニアドクターとほぼ同じでした。 医学部の卒業式典の様子 卒業式 研修医の時にも担当のSupervisorがいて、定期的に業務の経過報告をします。お給料も入り、本格的に医者としての仕事ができ、医学生の時よりも毎日が充実していて楽しかったです。 研修医の間も同じくチェックリストのようなものがあり、しっかりとすべてをこなさないといけませんでした。授業も週1でお昼休みにあったのでその出席や、ケースレポート、先輩医師とのディスカッションなど、仕事の合間を縫って行わなければなりませんでした。CAPSというClinical procedure(臨床手技)のチェックリストもありました。 同期や他の医療従事者からの評価も必要で、それをすべてクリアすると2年目に上がれます。2年目は本免許になるのでできることが少し増え、同様にクリアすると研修医修了書がいただけます。 その後のキャリアは人それぞれで、専門医になったり、いろいろな科を転々としたりするなどさまざまです。最近ではイギリスの医師免許の書き換えだけで行けるオーストラリアに1、2年行く人も増えました。 最後に 医学部の勉強は決して楽ではなく、試験のたびに涙しながら勉強していました。卒業の日を夢見て頑張ってきたからこそ、最終試験に合格した時の気持ちは今も忘れられません。 医者の道を進んで本当に良かったと思いますし、私を育ててくれたグラスゴー大学にも感謝の気持ちでいっぱいです。

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【実体験】イギリス留学準備術: 合格通知からビザ取得までの記録

3月に入り、イギリスの大学や大学院から合否結果が届いてきたと思います。大学からオファー(合格通知)を受け取るといよいよ本格的な留学準備が始まります。入学までには多くの手続きがあり、スムーズに進めるためには計画的な準備が必要です。本記事では、オファーを受け取った後の具体的な準備プロセスについて、僕の経験を踏まえて詳しく解説していきます。 合格結果の確認と入学手続き 出願してからオファーをAcceptするまで 合格結果が届く時期は大学や学科によって異なり、ここは待つしかありません。僕は出願した5校のうち4校は2月初旬までに結果が届きました。しかし第一志望の大学だけ3月までオファーが来ず、もどかしさを覚えました。遅くて7月ごろに結果が出る場合もあるそうなので、気長に待つことが大事だと思います。UCASのTrackシステムをこまめにチェックしましょう。 オファーの種類(Conditional・Unconditional) イギリスの大学からのオファーには、「条件付きオファー(Conditional Offer)」と「無条件オファー(Unconditional Offer)」の2種類があります。条件付きオファーは、IELTSスコアや最終成績の提出といった特定の条件を満たすことで合格となります。UCASで出願した全ての大学から合否が届いた後は、Firm Acceptance(第一希望)とInsurance Acceptance(第一希望に合格できなかった場合の第二希望)の大学とコースを選択します。第一希望の大学からUnconditional Offerをもらった場合はInsurance Acceptanceを選択する必要はありません。 オファーを受け取った後の対応 自分が受け取ったのが条件付きオファーの場合は手続きを早めに済ませることが大切です。通常、オファーの承諾期限が設定されているため、遅れないように注意しましょう。一部の大学ではInternational Students(留学生)がオファーを承諾する際、デポジット(Deposit - 入学金)の支払いが必要です。この金額は大学によって異なりますが、£1,000~£5,000が一般的です。支払期限も設けられているため、期日を確認して早めに対応しましょう。 不合格だった場合の選択肢(Extra・Clearing) もし出願した全ての大学が不合格(Unsuccessful)だったとしても、結果をもらった後に追加で一つのコースに出願できる「エキストラ(Extra)」と定員に達していないコースに出願できる「クリアリング(Clearing)」というシステムがUCASにあります。Extraは2月末から7月初旬まで、Clearingは7月中旬から9月~10月ごろまで行われます。期待した結果が出なかった場合でも諦めずに他の大学やコースにトライしてみましょう。  イギリス学生ビザ(Student Visa)の申請を徹底解説 イギリスでの長期留学には学生ビザ(Student Visa)が必要です。申請にはいくつかの書類が必要で、その用意やビザ発行までに時間がかかります。とにかく早めの行動が大事です。  必要書類 CAS 大学からのオファーを承諾し、パスポートなどの書類を提出すると、「CAS(Confirmation of Acceptance for Studies)」という入学許可証が発行されます。CASはビザ申請に必須な書類で、入学証明となる番号(CASナンバー)が書かれています。発行には通常数週間かかりますので、余裕を持って手続きを進めましょう。  パスポート パスポートの有効期間が留学期間をカバーしている必要があります。期限が短い場合、事前に更新しておきましょう。申請時にパスポートを提出し、そこにビザが発給されることになります。また、見開き2ページ以上の余白ページがあることも確認しておきましょう。  過去のパスポート 過去10年間の渡航歴を聞かれた時、昔使っていたパスポートがあると便利です。ただし、トランジットで立ち寄り、滞在期間が1日未満だった国も渡航歴に含まれます。こういった場合はパスポートにその記録がない時があります。できるだけ正確な情報を書くことが推奨されているので、僕は法務省の出入国在留管理庁というところで自分の渡航歴に関する開示請求を行いました。500円程度で調べてもらえます。https://www.moj.go.jp/isa/publications/privacy/record.html 英語力の証明書 大学によってビザ申請時に英語力の証明を求めるところもあります。GCSEやIBなどのスコアで証明できる場合と、イギリス政府が認定するSELT(Secure English Language Test)の結果しか受け付けてくれない場合があります。このSELTはイギリスのビザ取得専用の英語力試験です。中には「IELTS for UKVI」や「Pearson PTE Academic UKVI」などがあります。IELTSとは異なるもので、指定のスコアを満たすため改めて受験する必要があります。 申請費用と健康保険料(IHS) 申請時にはビザ申請料(£490)の支払いが必要です。さらにIHS(Immigration Health Surcharge)という健康保険料(£776×コースの年数)も支払います。IHSを支払うと、イギリス滞在中にNHS(国民保健サービス)を原則無料で受けられます。 ビザ申請の流れ 書類の準備ができたら、イギリス政府のUKVI(UK Visas and Immigration)の公式サイトから専用の申請フォームに情報を入力し、書類をオンラインで提出します。オンライン上の手続きが済んで、申請料及びIHSを支払うとVFS Globalのビザ申請センターの来館予約ができるようになります。日本には東京と大阪にビザ申請センターがあります。予約した日にパスポートを提出し、生体認証情(指紋と顔写真)を登録します。審査は通常3週間ほどかかり、終了しないとパスポートが返却されません。ビザはパスポートと共に返却されます。ビザ申請センターで受け取るか、郵送してもらうかを選べます。 審査開始後に財政能力証明書の提出を要求される場合があります。これはイギリスでの生活費をカバーできる資金があることを証明するためのものです。ロンドンの大学で勉強する場合は£12,492以上。ロンドン以外の場合は£10,224以上(授業料を除く)。つまりロンドンでの生活費: £1,438/月、ロンドン以外での生活費: £1,136/月: 9ヶ月分の生活費をカバーできる証明が必要です 。預金通帳や金融機関の取引明細書を英文に翻訳したものが必要です。あらかじめ準備しておくとビザ申請がスムーズに進むでしょう。  より詳しい流れについては下のサイトに説明してあるので、確認してください。https://www.westminster.ac.uk/sites/default/public-files/general-documents/student-visa-application-guide-applying-from-outside-uk-v2.pdf  申請は「何事も早めに」が鉄則! 前述の通りビザの審査には通常3週間ほどかかると言われています。繁忙期にはそれ以上の時間がかかることもあります。ビザ発行が渡英日に間に合わずフライトを変更せざるを得なかった友達が何人かいました。審査期間が多少長くなってもいいように、早めに必要書類を集めて申請することが大事です。「ビザ申請ドットコム」や「IMMIGRATION.UK」といったビザ申請を代行してやってもらえるサービスがあり、書類の翻訳など自分でできるか不安があった僕は活用しました。利用すれば必要な書類を揃えて代行者に提出するだけです。その後の申請フォームの入力やビザ申請センターの予約などは全部やってもらえます。  寮とシェアハウスの探し方 ビザ申請と並行して、イギリスでの住居を確保する必要があります。選択肢としては大学が運営している大学寮、民間の学生寮、シェアハウスなどがあります。 大学寮 vs 民間の学生寮の違い 同じ大学の人と交流できる大学寮は、初めての留学で最も安全で便利な選択肢だと思います。特にロンドンなどの都市部では、民間の賃貸物件の家賃が高いです。そのため、大学寮を利用することでコストを抑えられます。僕は大学1年の時に大学寮で暮らして、2、3年の時は民間の学生寮で暮らしていました。民間の学生寮だと、ロンドン中の大学から学生が集まるので他大学生との交流が深まります。ただし、これらの寮は人気が高く、申込期限が早いです。オファーを受け取ったらすぐに申し込むことをお勧めします。早めに申し込みをしなかったせいで、キャンパスから遠い場所にあったり、家賃が高い寮しか残っていなかったりという話も友達から聞きます。 大学が寮の情報を発信していますし、部屋の予約ができるResidence(住居)のサイトやWebポータルにも情報があるので、そこのSNSなどに登録して最新情報をチェックしましょう。  僕が住んでいた民間の学生寮 シェアハウス探しの注意点と便利サイト シェアハウスは費用を抑えつつ、学生のみならず現地の人々と交流できる点が魅力的です。ただし、契約詐欺や知らない人とシェアしなければいけないというリスクもありますので、信頼できるサイトを利用して物件を探し、可能であれば現地で内見してから契約を結ぶことが望ましいです。住居探しには、Rightmove(https://www.rightmove.co.uk/)やZoopla(https://www.zoopla.co.uk/)などの物件検索サイトが便利で、よく使われています。また、SpareRoom(https://www.spareroom.co.uk/)を利用すれば、ルームシェアの相手を見つけることもできます。  必須手続き: eVisaについて 返却されたパスポートに載っているビザはあくまで仮のEntry Clearance Visa(入国許可証)というもので、発行されてから90日まで有効です。正式なビザはeVisa(Online immigration status)という電子書類です。UKVIから送られてくる案内に従い、オンライン上でビザの申請番号やパスポート番号を登録して、アカウントを作成します。 イギリスに入国する際、パスポートのビザだけでなくeVisaの提示が求められる場合があります。そのため渡航前に手続きを済ませておくといいでしょう。これまではBRP(Biometric Residence Permit)カードという物理的な書類だったのでした。2025年の1月からオンラインに置き換わりました。 今回紹介したプロセスの他にも航空券を予約したり、持ち物を準備したりするなど、渡英までにやっておく必要があることはたくさんあります。それらについてはまた別の記事で書きますので、楽しみにしていただければ幸いです。CASやビザの発行などには思っている以上に時間がかかるものもあります。留学生活がスムーズに始められるよう、計画的に準備を進め、安心して渡英しましょう。  https://www.gov.uk/student-visa

イギリスのNHS利用|留学生が知っておきたい医療サービス

イギリスの病院に行くとき、多くの人はNHS(エヌ・エイチ・エス National Health Service)という公共の医療制度を利用しています。留学生もビザ申請時に健康保険付加料(IHS)を支払えば、NHS提携の公立病院を受診できます。ですが、NHSをうまく活用するためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があるんです。 この記事では、留学前に知っておきたいNHSの基本的な使い方や、ビザ申請時に支払うIHSについて、さらに病院やGP(かかりつけ医 General Practitioner)の違い、実際に病気になったときの流れまでわかりやすく解説します。 Haruna これまでに何度もイギリスの病院を利用している現地在住者が解説します!どんな流れで医療サービスが受けられるのか、ぜひ参考にしてみてくださいね。 イギリスのNHSって何?医療制度の基本 はじめに、イギリスの公的医療制度「NHS」の仕組みや利用方法についてわかりやすく解説します。 NHS(National Health Service)の概要 1948年にスタートしたイギリスのNHS(National Health Service)は公的な医療制度です。特徴は、多くの医療サービスが無料だったり、もしくは低料金で受けられること。留学生ももちろん対象。ビザ申請時にIHS(健康保険付加料)を支払うことで、NHSのサービスを使えます。 一部は自己負担になる場合もありますが、一般診療、救急医療、入院治療、妊産婦ケアなど幅広いサービスが無料です。 IHS(Immigration Health Surcharge)について イギリスに6か月以上滞在する留学生は、ビザ申請時に「IHS(Immigration Health Surcharge)」を支払っておくことで、ビザの開始日からNHSの医療をイギリス住民と同じように利用できるようになります。料金はビザの有効期間によります。 ビザの期間ごとのIHS料金 ビザの期間料金 ポンド/円6か月以下なし(申請がイギリス国内の場合は£388 / 約73,720円必要)6か月超〜1年未満£776 / 約147,440円 (1年分)1年£776 / 約147,440円1年超〜1年6か月以下£1,164 / 約221,160円 (1年半分)1年6か月超〜2年未満£1,552 / 約294,880円 (2年間分)2年£1,552 / 約294,880円 参考 https://www.gov.uk/healthcare-immigration-application/how-much-pay ※上記の内容は2025年5月時点での料金と為替レート(1ポンド=190円)です。IHS支払い時には最新の情報を必ずご確認ください。 オンライン上でビザ申請時にコースの開始日と終了日を入力し、デビットカードかクレジットカードで支払います。もしも支払いを忘れたり、金額が足りていないと UK Visas and Immigration(UKVI)からメールで知らされます。指定期間内に全額を支払わない場合はビザの申請が却下されてしまいます。 病院とかかりつけ医の違い(Hospital と GP) 日本では、自分の症状をベースに専門医を選んで直接病院に行くことが多いですよね。しかし、イギリスではまずかかりつけ医であるGP(General Practitioner)を訪問し、そこから病院(Hospital)の専門医を紹介してもらう流れです。 病院の外来は基本的に紹介制で、専門的な検査や手術、入院治療が必要な場合に利用します。救急(Accident and Emergency)でなければ、基本的にはGP→病院の流れが一般的です。 GPで相談できること GPは地域の診療所、かつ最初に相談する窓口で、必要に応じて病院や専門医を紹介してくれます。風邪や体調不良、慢性的な症状など病気や健康全般について相談でき、処方箋も出してくれます。 GPで診てもらい検査に進む場合は、その結果が出てから精密検査や追加診療で専門医のいる病院に紹介されるケースが多いです。診察は対面のときもあれば、GPに行かずに電話で遠隔診療する場合もあります。 閑静な住宅地にひっそりとたたずむGP 渡英後はまず「GP登録」から始めよう イギリスに到着したら、なるべく早めに「GP(かかりつけ医)」への登録をしましょう。登録のタイミングや方法をここからお伝えします。 登録のタイミングと方法 GPの登録方法は、直接GPに行くかオンラインのどちらかです。大学によってはキャンパスに近いGPを紹介しているので、スタッフに尋ねてみましょう。 GPの登録方法 ①GPを探す NHSの公式サイト「Find a GP(GPを探す)」から、新規登録者を受け入れているか、受付時間、利用者の口コミを確認できます。自宅から近く便利なGPに登録する人が多い傾向にあります。 ②登録フォームに入力/記入する 登録フォームは、各GPのウェブサイト、NHSアプリから入手できます。GPで渡される用紙も可能です。 【登録に必要な情報】 氏名 住所 生年月日 学生ビザ証明の共有コード(Share Code) 連絡先(緊急連絡先も含む) 現在の健康状態・病歴 アレルギーの有無 服用中の薬 など 身分証明や住所証明についてはGPによります。地域内の住民のみを受け入れているGPへの登録には、住所証明を用意した方が無難です。また、なかには新規の登録者を受け入れていないGPも。 もしも、留学中に住所が変わる場合はGPへ報告しましょう。NHSの予約に関することや検査結果などが郵便で送られてくることがあります。引っ越し先が登録中のGPの地域外でも、新居に近い新しいGPに移ることができます。 GPの予約方法・診察の流れ 診察は予約制です。コロナのパンデミックを経て、多くのGPでは感染拡大を避けるために、予約をしてからGPへ来てもらう形を取っています。予約方法は、電話、もしくはオンラインです。電話予約はすぐにつながらず、かなり待たされる場合も。オンライン予約を実施しているGPでは、NHSアプリや各GPの予約サイトからリクエストできます。 私が登録しているGPの場合は、GPの予約システムからメッセージ形式で問い合わせをし、少し待ったあとにメッセージや電話で返信があります。問い合わせ内容によっては、看護師や医師と遠隔で会話し、そこで診察が終わる場合もあります。もしくは対面での予約日を決めていきます。 オンラインのいいところは、問い合わせ内容を細かくテキストで伝えられるところです。電話での会話では医療専門用語がすぐに出てこず、詳細をすべて伝えきれないことも。オンラインで履歴を確認できるため、あとで詳細を振り返るのにとても便利です。近年どんどんオンライン化が進み、以前よりサービスの手軽さが上がったと感じています。 夜間や土曜日に予約が取れることもあり、大学のスケジュールに合わせて利用できるのは留学生にとってもうれしいですね。 実際に病気になったら?病院の使い方ステップ 実際に体調を崩したとき、どうすればいいのか不安に感じる方も多いかもしれません。ここでは、症状が出てから病院で診てもらうまでの流れや、緊急時の対応まで、具体的なステップをわかりやすく解説します。いざというときの参考にしてくださいね。 【NHS利用】症状が出てから病院へ行くまで ここでは、GPや病院などNHSを利用するフローの例をご紹介します。長年NHSを利用しているなかで遭遇した、よくあるパターンをシェアさせていただきますね。 NHS利用の流れ 問い合わせ(電話、オンライン) 問診(GP、電話、ビデオ通話) 必要に応じて診察や血液検査や尿検査などの実施(処方箋のみの場合もあり) 検査結果を聞く(GPか電話の場合が多い) 治療が必要な場合は処方箋をもらう or 病院紹介 【病院紹介の場合】 病院での診察予約に関する手紙が届く(病院が指定する予約日時の記載あり) 指定された予約内容を変更したい場合は病院に電話 予約日時の希望を伝え、確定 病院で診察・検査 GPで結果を聞く(病院の検査結果がGPに送られる場合) ※追加で検査を実施する場合は医師から連絡があり、新しい予約日時を相談する流れになります。 病院はGPと違って、多くの専門科が揃っており規模が大きいです。施設が広いため、初めて訪れる場合は指定の場所を見つけるのが難しいことも。予約時間の前に早めに到着しておきましょう。 病院の内部 NHS 111の使い方 NHS 111は、電話やオンラインですぐにGPにつながらない場合や、GPの診療時間外でも相談したいときに利用できる便利なサービスです。まずは電話かオンラインで問い合わせることで、どういったアクションを踏めばいいかをアドバイスしてくれます。相談内容によって対応は変わりますが、以下のような例があげられます。 看護師からの折り返し電話を予約 夜間・週末のGP診療を案内 歯科やメンタルヘルスなどの専門サポートを紹介 登録しているGPに連絡するよう指示 薬剤師に相談するよう案内 自宅で経過観察するよう指導 NHS 111では、病院の予約・キャンセルや診断書の発行はしてもらえないので注意してください。 参考 https://www.nhs.uk/nhs-services/urgent-and-emergency-care-services/when-to-use-111/ 緊急の場合はどうする? GPの診察を待てずに急いでいる!そんなときは緊急外来(A&E)や救急車(999)を利用します。 まず、A&Eについて。 A&E(Accident and Emergency/事故・緊急外来)は、GPの予約を待っていられないほどのつらい症状や怪我があるなど、緊急性の高い場合に利用します。Accident and Emergencyのほか、Emergency Department(救急部)やCasualty(救急)とも呼びます。着いたらまず受付で症状を伝えます。 過去に利用した感想は、とにかく待ち時間が長いということです。予約を取らないことと、重症患者が優先されるため、先に着いているのに後から来た人が早く診てもらっていたりします。診察の流れは、各自の状態によって変わります。 緊急時の例 緊急性が低く深刻でないと判断→GPの予約をすすめられる、処方箋をもらう 緊急の場合→専門病棟に移り場合によっては入院 病院の正面玄関と別にある緊急外来用の入り口 緊急外来ではとても待てないような、命に関わる緊急時であれば、999へすぐ電話を。交通事故や発作など重大なシチュエーションには迷わず利用しましょう。電話で聞かれる内容は、場所、999にかけた理由、連絡先など。救急隊員の到着を待っている間ににできることや、どれくらいで着くかも教えてくれます。 黄色と緑が目印の救急車  処方薬と薬局の使い方 診療後に薬が出されたら...?ここからは、NHSの処方薬の受け取り方や薬代について、基本的な情報をわかりやすくまとめました。 薬はGPが発行する「処方箋」で薬局でもらう GPでの診察が終わり、処方薬が必要であれば処方箋が出されます。診察後にGPと連携している近隣の薬局(Bootsなど)に行き、Prescription(処方箋)というコーナーでスタッフに自分の生年月日、名前、住所を伝えると、あらかじめ用意してある薬が手渡され、支払いに進みます。 薬局内の処方薬受け取りカウンター 薬代の仕組み NHSで処方してもらう薬の料金は、2025年の時点で処方薬1品につき※£9.90(約1,880円)です。ひとつの処方箋に複数の処方薬がある場合は、すべての薬の合計金額を支払います。ですが、留学生でも18歳以下で大学やカレッジでフルタイム教育を受けている学生はNHSの薬代が無料です。 処方薬が頻繁に必要な人は、処方箋前払いシステム(Prescription Prepayment Certificate)を利用するのも手です。各自のケースが対象になるかの確認は必要ですが、利用できる場合はかなりお得です。 例えば有効期限が3か月間のPPCは、事前に£32.05(約6,090円)支払えば、有効期間中にいくつでも薬を受け取れます(一部は適用外)。PPCの購入はオンラインがメインで、申請日から有効です。申請を完了すると、メールでPPCの証明書が送られてくるので、薬を受け取るときに提示できると便利です。 ※上記の内容は2025年5月時点での料金と為替レート(1ポンド=190円)です。 参考 https://www.nhs.uk/nhs-services/prescriptions/save-money-with-a-prescription-prepayment-certificate-ppc/ 市販薬はスーパーや薬局でも買える 処方薬以外はどうでしょうか。結論として、スーパー、薬局で簡単に手に入ります。痛み止めや風邪薬、胃腸薬、花粉症などのアレルギー薬、目薬、塗り薬など種類は豊富です。自分に合えば、留学中にイギリスで薬を買って服用することもできるので、必ずしも日本から持ち込まなくてもなんとかなる場合もあります。 ※個人差がありますので、薬の調達については慎重に判断されることをおすすめします。 NHSと留学保険の違い これまでNHSのサービスについてご紹介してきましたが、イギリス留学中に本当にNHSだけあれば安心なのだろうか?と不安に思う人もいるでしょう。ここからは、NHSのサービスが対象外になる場合と、留学保険との違いについてお話ししていきます。 NHSで医療費の支払いが発生する例 処方薬1品につき£9.90(約¥1,880円)かかるとお伝えしましたが、そのほかにも支払いが発生する例があります。 ・歯科医療 ・眼科治療 ・かつらや布製の医療用サポーター NHSのサイトでは、歯科医療について、治療が始まる時点で18歳未満、または19歳未満で所定のフルタイム教育を受けている場合は、NHSでの歯科治療が無料になると伝えています(治療内容によっては費用が発生する場合もあり)。 治療費がかかる場合には、日本より高いと言われていますので、渡英までに歯の状態を診てもらうと安心ですね。 眼科の例では、街中の眼鏡屋で行っている一般的な視力検査なら£20(約3,800円)ぐらいから受けられますが、専門的な検査になるとさらに費用がかかります。眼鏡を作る場合、場所によっては学生割引が使えるので、検査の前にリサーチしてみましょう。 NHSを使って治療ができる街中の歯医者 Haruna 実は私も、イギリスで歯の詰め物が取れてしまって、数ヶ月放置したあとに日本の歯医者にかかったのですが、衛生的に良くない!こんなに放っておくなんて!とすごく怒られた記憶があります…。 留学保険で補える部分もある NHSのサービスがこれだけ充実しているのなら、留学保険はいらないんじゃ?と思う人も多いでしょう。しかし、留学保険に入ることで受けられる恩恵も多いのが事実です。 NHSの病院、つまりはイギリスの公立病院を利用するとなると、無料で診療が受けられる分、長く待たされることもザラです。問題の症状が落ち着くまでに、ある程度の時間を要すこともめずらしくないのです。その点、留学保険に入っておくことで、プライベートの私立病院が利用できます。ロンドンには日系クリニックが数件あるため、日本人ドクターに日本語でサポートしてもらえる点もありがたいです。 私がまだ学生だったころ、もうダメかと思うような辛い症状があったときや、小さな手術を受けたときもすべて留学保険が適用され、プライベートの日系クリニックを利用しました。電話一本ですぐに予約がおさえられ、スムーズな日本語のサービスが受けられたことで、改めて保険の大切さを知りました。 ※持病や既往症は補償されない場合がありますので、各保険会社に問い合わせてみてください。 医療以外のトラブルにも留学保険が活躍します。加入するプランによりますが、盗難や破損、飛行機の遅延も補償されるケースがあります。 「何がどこまでカバーされているか」知っておくと安心 NHSのサービスだけでいいの? 心配だから留学保険に入る?答えは人それぞれ。留学生のなかには、医療サービスにおいてはNHSだけでじゅうぶんだった、という人もいれば、留学保険があってよかった、という人も。しっかりとそれぞれの特性を把握したうえで、自分に合った選択をしてみてくださいね。 医療の備えは安心な留学生活の第一歩 イギリス在住の筆者も、これまでに何度もNHSのお世話になってきました。幸い、GPの受付スタッフや看護師、医師たちには毎回親切にしてもらっています。電話やオンラインでの問い合わせには、ほとんど返信があり、しっかり話を聞いてくれます。ただ、サービスの質に関してはGPによりけり、という声も多いです。GP登録をする際には、口コミをチェックしたり、同じGPに登録している学生の話を聞いたりと、下調べをしておくとより安心です。 安心して留学生活が送れるように、医療面での準備を万全にしておきましょう! https://www.nhs.uk

UCL現役大学生の留学体験記!イギリス留学のリアルと道のり

京都からイギリスへ: UCL大学留学を決めるまで 自己紹介・バックグラウンド  はじめまして。Nanaです。京都市出身で、中学まで地元で過ごし、高校からイギリスの学校に進学しました。  現在は、University College London(UCL、ユニバーシティカレッジロンドン)でArts and Sciences(アーツアンドサイエンス)学科で勉強しています。一つの専門分野を3年間かけて学ぶ一般的なイギリスの大学とは異なり、この学科ではリベラルアーツ教育に似ていて、文理問わず幅広い分野の科目・デパートメントの授業を取ることができます。  留学を決意したきっかけ 中学2年生の時にスイスでサマースクールに参加した体験が留学を志した原点です。いろいろな国から生徒が来ていて、英語だけでなく、ドイツ語、イタリア語、フランス語などを操る同年代の生徒と出会いました。言語がもたらす新しい人との出会い、つながりや発見に心躍らされました。私もグローバルな世界で過ごしたいと強く思った経験でした。 学校選びから出発まで 本格的に留学を考え始めたのは中学2年生の冬あたりでした。サマースクールで訪れたスイス、友人がすでに留学していたアメリカとイギリスを留学先の候補にしましたが、結局イギリスとアメリカの学校に出願し、先にオファーが来たイギリスの学校に入学することに決めました。 友人に紹介してもらった留学エージェントを通して、学校の選定、受験、インタビュー(面接)を経て、イギリス南西部にあるTaunton School International(TSI、トーントンスクールインターナショナル)への入学が決まりました。インタビュー(面接)や試験はすべて、オンラインで行いました。 Taunton School International(トーントンスクールインターナショナル) の校舎 しかし、この時期(2020年)にちょうど新型コロナウイルス感染症が流行り始め、4月に予定していた渡英は先送りされてしまいました。イギリスには行けなかったものの、学校側がいち早くオンライン授業を導入したため、4月-6月の1学期間は日本の自宅で授業を受けました。思い描いていた留学の始まりではありませんでしたが、振り返ってみればホームシックにならず、少しずつ英語に慣れていく良い機会だったと思います。 Lancing College(ランシングカレッジ)のチャペル TSIではGCSEと呼ばれる中学課程に当たるものを1年間学習しました。2年目からはLancing College(ランシングカレッジ)という現地校に入学し、A-level経済、数学、応用数学、日本語を履修し、受験を経て、UCLに入学しました。 UCL大学生のキャンパスライフ ロンドンならではの魅力と学びの日々 現在通っているUCLはロンドン中心部にあり、1826年に設立された大学で、150を超える国から学生が集まる国際性と400以上のコースを提供し幅広い研究分野を持っているのが特徴です。ロンドンという大都市ならではの刺激的な環境もあり、学びだけでなく生活面でも多くの発見がある大学です。 University College London(UCL)に入学 リベラルアーツ型の学び: Arts and Science学科の特徴 大学ではArts and Science(アーツアンドサイエンス)と呼ばれるリベラルアーツの学科で勉強しています。この学科はイギリスの大学にしてはとてもユニークです。イギリスの大学では基本的に高校で専攻した教科を中心により深く学びます。例えば高校で経済を専攻すると大学でも経済学部やビジネス系の学部に進み、その学部で必修授業をとります。 しかし私の学部では多くの学問の知識をいかに融合させて社会課題の解決策にアプローチするのかに重きを置いています。こういった学問を英語ではInterdisciplinary studiesと呼び、分野横断的(学際的)な学びを意味します。社会課題を解決するのにもさまざまな切り口や専門知識が必要なうえ、分野が異なる人々と協力することも欠かせません。そのようなことを中心に学んでいます。 そのため、履修する授業の半分以上を自分で選択できます。学科の中で、3年間を通して全く同じクラスの組み合わせを取っている学生は誰一人いません。こういった環境が自分の学習生活を唯一無二にします。 実際に履修している授業紹介 私が今年取っている科目は、Principle of international public law(国際法)、Mathematical analysis, Real analysis(解析学)、Database system(データベースシステム)、Macroeconomics/Open and Closed economy(マクロ経済学)、Quantitative methods(定量調査)、Sustainable energy(持続可能エネルギー)、Mandarin(中国語)です。 分野がバラバラでそれぞれ全く関係なさそうに見えますが、Sustainable energyで学ぶエネルギー政策はMacroeconomicsの経済政策につながっていたり、Quantitative methodsで習得する基礎プログラミングはDatabase systemで応用できたりと、他の学生とは違った視点で問題の解決法を見いだすことができます。 課外活動とロンドンでの暮らし 日本語を教えるJapan Societyでの活動 授業外では、Japan Societyと呼ばれるソサエティ(サークル)に参加していて、2週間に1度、学生に日本語を教えています。 Finance and Economics Societyで得た学びと人脈 また、Finance and Economics Societyにも参加しており、週1くらいの頻度で開催されるロンドンの投資銀行などの金融業界で働く方によるセミナーに参加しています。UCLのネットワークはかなり広く、トップ企業で働く卒業生も多いので、いろんな人から話を聞けるチャンスがたくさんあります。 ロンドンの美術館・博物館巡りで深める学び ロンドンには大英博物館(British Museum)やナショナルギャラリー(National Gallery)など、たくさんの権威ある美術館と博物館が集まっていて、ほとんどが入場無料ということもあり、休日にはなるべく行くようにしています。 昨年取ったSocial Theoryの授業ではオリエンタリズム(西洋が東洋をどのようにとらえていたのかを研究する学問領域)のトピックを扱ったのでテムズ川畔にあるTate Britain(テート・ブリテン) の絵画を見に行きました。 Colonialism(植民地主義)などのトピックを考える際、博物館の作品は貴重なソースとなり、実際に鑑賞することでコンテンツの理解をより深めることができます。 高校留学・大学留学を通じて得た学び 広がった視野と情報へのアンテナ 留学して良かったことは、視野が広がったことと得られる情報が増えたことです。異なる文化や価値観を持つ人たちと関わる中で、自分が当たり前だと思っていた考え方が、実は国や環境によって大きく異なることに気づきました。Taunton School時代のルームメートはブルンジ人でした。初めて聞く国からの生徒だった彼女とどうしても話をしたくて、どんな国なのか、何語を話すのかなどを調べた記憶があります。 多様な視点を学べる国際的なクラスメートとの出会い 授業では、さまざまなバックグラウンドを持つクラスメートと意見を交わす機会が多く、同じテーマでも多様な視点があることを学べたのは、とても刺激的でした。日本では、自分がどの政党を支持しているか、政策まで議論することはなかったですが、イギリスでは自国の政策はもちろん、他のヨーロッパ諸国の政策まで網羅している学生も何人かいて、意識の高さがうかがえました。 経済の授業では特に、GDP(国内総生産)成長率やインフレ、利子率を必ず頭に入れておく習慣ができました。円安など、身の回りで起きていることが身につけた知識で理解できるようになっていくのが楽しかったです。 英語力と自己発信力の向上 また、英語でコミュニケーションを取る力が自然と身につき、自信を持って自分の意見を発信できるようになったのも大きな成長です。さらに、留学生活を通じて新しい友人や経験に出会い、自分自身の挑戦する力や柔軟性も養われたと感じています。 留学生活で感じた辛さと乗り越えた経験 言語の壁とコミュニケーションの葛藤 留学で辛かったことのひとつは、最初の頃に感じた言語の壁です。英検2級を取得後に渡英しましたが、授業では、ネイティブスピーカーや先生たちのスピードについていけなかったです。留学当初は宿題を終わらせるのにも、クラスメートの3倍時間がかかりました。 授業がわかるようになっても、友達との会話や冗談を理解し、話すまでにはかなり時間がかかりました。小学校の間に英会話塾に週1で通っていましたが、実際に会話しようとすると、自分のシャイな性格も相まって単語が出てこない場面が多くあり、自分の意見を思うように表現できず、もどかしさを感じることがありました。 辞書を片手に専門用語と格闘する日々 大学に入ってからは、専門的な単語も多くて、今でも辞書は手放せません。ですが、一つ一つの単語の意味を調べる習慣がついたことで、理解できない単元があっても、わかるまで調べたり文献を読んだりして、人一倍深い学びを得たと思います。 これからイギリス留学を目指す人へのメッセージ 留学は挑戦の連続ですが、ぜひ恐れずに一歩踏み出してみてください。その経験が、自分自身を大きく成長させ、未来への大きな力になるはずです。 https://passporter-media.com/articles/10/ https://jp.education-moi.com/article-51-ucl

【イギリス高校留学】15歳で親元を離れたボーディングスクールでの生活

私は15歳から親元を離れ、イギリス留学を始めました。大学もイギリスで、卒業後もしばらく滞在していたため、気づいたら14年間イギリスにいることになっていました。苦あり楽ありの留学体験をお届けします。 イギリス全寮制高校への道: 留学を決意するまで 小さい頃、父の仕事でアメリカに行っていたことがあり、英語には多少自信がありました。しかし、滞在は4歳から6歳までのわずか2年半だったため、帰国し中学生になった頃には英語力がかなり落ちていました。ある日、母と当時の英語の家庭教師からの要望に応じ、英語のエッセイを書いてみました。すると「アメリカの小学校2年生レベルだね」と言われ、ショックを受けました。これを機に、英語をちゃんと勉強しようと決意しました。 ちょうどその頃、インターナショナルスクールに通っていた2つ上の兄がイギリスの大学に進学したいと言ったので母と3人でイギリスの大学の下見に行くことになりました。自分にとって未知の国だったイギリスに惹かれていたのと、いつかは留学したいという思いが相まって、ついでに高校も見ようと母と決めていました。 ノッティンガムシャーの高校見学 複数の大学や高校を巡り、その中のひとつの高校にとても良い印象を持ちました。イギリス東中部、Nottinghamshire(ノッティンガムシャー州)のWorksop(ワークソップ)というところにある高校です。先生が優しく、校舎も広くてかっこよく、生徒達の行儀もとてもよかったです。みんな紳士的で礼儀正しく、先生方の指導が行き届いていることが伝わってきました。 若くして単身留学することを心配していた母も、このしっかりした校風が気に入りました。校長先生とお話をし、その後校舎見学をしました。また、私が医学部志望だったため、英語力をネイティブ並みに上げる必要があると言われ、もうその夏から入学することを勧められました。もともとイギリスでそのまま医学部に行くつもりはなかったのですが、先生方や両親と相談し、見学に行った2ヶ月後には留学を決心しました。 学校の校舎 イギリス高校留学|ボーディングスクールの生活とは? 寮のシステムと制服 イギリスに着いてすぐ、寮長さんや寮母さんに挨拶しました。説明を受け、私はYear 10(日本の中学3年に該当)に入学しました。日本の中学に相当する学年では制服が決まっています。ブレザー、シャツ、スカート、そしてcravatと呼ばれるネクタイのようなものに加え、靴下も学校指定のものを着用しました。 この学校には数種類の寮があり、女子は学期中ずっと過ごす「Full boarding(フルボーディング)」用、平日だけ暮らす「Weekly boarding(ウィークリーボーディング)」用、そして「Daily student(夜には家に帰る通学生)」用の寮がそれぞれ1つです。男子寮はDaily studentと住み込みの生徒が混ざっていて5~6つの寮がありました。各寮には30~40人くらいの生徒がいました。 1つの寮には最下級生のYear 9(中学2年生)から最上級生のYear 13(高校3年生)までが一緒に暮らしており、2、3人部屋もあれば1人部屋もあります。新入生は基本的に多人数部屋に割り振られ、最高学年の生徒は1人部屋が与えられました。私は最初3人部屋に入りました。その後2人部屋になったり3人部屋になったりの繰り返し。最終学年になったらついに1人部屋を手に入れました。毎学期、部屋のメンバーは先生が決めて変えていました。 校長先生の住むお家。学校の入口のすぐ隣にある 深夜の勉強と寮のおきて 渡英当初の英語力では会話についていくのが精一杯で、授業は全く理解できませんでした。現地の生徒ばかりの学校で、私の学年にいた留学生は他に男子2人だけでした。英語の授業以外は現地の生徒達と一緒に受けるため、取り残されないように懸命でした。深夜と早朝の時間を活用し、ひたすら教科書の翻訳をする日々が続きました。 ある明け方、普段電気が点いている部屋が消灯されたので階段に座って勉強していました。すると寮母さんが駆けつけてきて、「Yui、こんな時間に勉強しないの!ここはアラームがついているの。勉強は日中だけでも十分なのだから夜はしっかり休みなさい」と注意されてしまいました。どうやらこの階段にはアラームが設置されていて、人が入ると寮母さんなどの責任者だけが知らされるようになっていました。それ以来、夜中の勉強はやめました。 ホームシックと戦う日々 寮生活はとても厳しく、朝1回、お昼前に1回、お昼後から夕方にかけて3回、そして夕飯後の宿題時間に3回、点呼がありました。そして寝る前には先生が各部屋を回って携帯電話を没収し、電気も強制的に消されます。しかしほとんどの子は偽物の携帯を預けていました。 留学した最初の年はスマホもWi-Fiもなかったので私はガラケーを使っていました。インターネットは共用のパソコンルームのみで使うことができます。家族と連絡を取るときは国際電話でした。 週に1回、Skypeが使えるパソコンを予約して家族とビデオ通話することができました。しかし世界中から留学生が来ているので常に予約枠の取り合いでした。日本との時差の関係で都合の良い時間帯が限られ、目当ての時間枠が取られてしまってよく落ち込んでいたものです。 最初の1年間はホームシックでほぼ毎日泣いていました。言葉があまり通じなかったため友達もできなかったです。「かわいそう」と寄ってきてくれる生徒や授業で一緒になった生徒とたまに話す程度でした。都会ではなかったので、アジア人が少なく、奇異の目で見られているように感じました。 留学1年目の冬。膝下まで雪が積もるほどの大雪でした 辛かった陸軍の訓練 私の学校はCCF(Combined Cadet Force)という連合将校養成隊の時間があり、Army(陸軍)の訓練をしました。陸軍の他に、Navy(海軍)、Royal Air Force(空軍)もあり、現地の生徒は選択が可能でした。その頃、私たち留学生は選べず、一番人数の多い陸軍に自動的に振り分けられました。軍隊用の重たい迷彩服を着て寒い中2時間くらいマーチングし、銃の練習や匍匐前進などをするのはとても苦痛でした。また、落ち葉や枝を集めたり、数人組で運動させられたりと、グループでの活動が多かったです。友達の少ない私には楽しくはありませんでした。 礼拝の時間でスピーチに挑戦 一方で、週5回の朝のChapel(礼拝)の時間は比較的平和な時間だと感じました。讃美歌を歌い、お話を聞くだけの時間でした。木曜と土曜日以外の曜日に毎週、礼拝が行われました。日曜日だけ、朝の礼拝は全校生徒ではなく、寮生のみの参加で人数が少なかったです。そのため留学生にも皆の前で話をする機会が与えられました。 私も数回日曜日にスピーチした後、全校生徒の前で話す機会をもらい、3.11の出来事などを話しました。現地の生徒が多かったので、彼らにとって海外に触れられる貴重な機会だったと思います。その他、日本や中国の祝日の時には文化のお話もしました。 日本ではクリスマスは外で過ごし、お正月は家族で過ごすものだと伝えたら、イギリスとは真逆なので驚かれました。話した内容に興味を持ってくれ、それをきっかけに会話が弾むことがよくありました。先生方は、私たち留学生が学校に溶け込めるよう、常に様々な工夫をしてくれていました。 チャペル 深める交流: スポーツとイベントの舞台裏 ハリーポッターの世界!イギリスならではのスポーツ イギリスのBoarding school(ボーディングスクール・全寮制学校)特有のスポーツの時間もありました。季節や性別によって競技が分けられています。秋には男女共にもホッケー、冬は女子がネットボール、男子がラグビー、夏は水泳、クリケット、クロスカントリー、ラウンダースなどから自由に選択できました。 ハリー・ポッターに出てくるような寮対抗の大会や他校との試合もありました。他校との試合では、全生徒が実力別に分けられ、相手校の同じレベルのチームと戦います。そして試合後は相手チームと一緒にSupper time(おやつの時間)があり、ポテトやパン、フルーツ、ケーキなどを一緒に食べました。 ラグビーコートが9面もある広大な敷地を持つ学校。裏にはゴルフコースも プロムやダンスパーティー 年に数回、寮ごとのパーティーがあり、他の寮の子も主催寮の生徒に招待されれば参加できました。男子寮が開催するダンスパーティーに出席する際はProm(プロム)に行くような感じのドレスアップをしました。また、冬休みに入る前は各寮の寮生全員が一丸となって練習したダンスを全校生徒の前で発表するイベントもありました。 その他にも私はInternational Eveningを主催したことがあります。各国の生徒が協力して国の料理を作り、みんなでビュッフェスタイルで食べるイベントです。先生方に協力していただき、ダイニングホールとキッチンを借りて行いました。そこで日本人チームはトンカツを作りました。 日本人チームが作ったトンカツ 英国ボーディングスクールの授業内容 1年目はGCSEを勉強しており、Science(理科)、Mathematics(数学)、English as a Second Language(英語), Religion(宗教学)とStudent Selected Studies(選択科目)でした。選択科目にはGeography(地理)、History(歴史)、Art(美術) , Design and Technology(デザインとテクノロジー)、Food and Nutrition(料理と栄養学)などがありました。 私は理系だった上、英語の授業についていくのに必死だったこともあり選択科目ではArt、Design and Technology、そしてFood and Nutritionを選択しました。英語がネイティブの生徒はフランス語なども選択可能でしたが、留学生は必ずEnglish as a Second Language(ESL)をとらなければならず、他の言語は選択できませんでした。ESL以外の授業は全て現地の生徒たちと一緒でした。 私は日本で購入した電子辞書をどの授業にも持っていき、常に単語の意味を調べながら受けていました。最初の1年は辞書を使用して試験を受けることが許されていました。試験の際には先生から英和辞典が手渡され、それを使って試験に挑んでいました。 イギリス高校留学で得たこと 先生のサポートに感激した日 特に印象に残っているのは理科の授業で試験が返却された時のことです。私は60%しか得点できず、周りの不真面目な子たちと同じくらいの点数でとても悔しかったのですが、先生は私の努力を褒めてくれました。 しかし他の生徒がそれを聞いて「でも辞書を使ってるしね」と嫌味を言いました。それに対し先生は「じゃあ君は他の国に行ってその国の言語でテストを受けた場合、辞書を使えばこの点数取れるのか?簡単なことではないよ、母国語で受けても簡単じゃないんだから」と返してくれました。この先生のサポートは今でも忘れられません。このように素晴らしい先生方がたくさんいる学校でした。  Comfort zoneに戻るか挑戦を続けるかの決断 渡英してから1年経った時の夏休みに帰国した際、正直イギリスに戻るか少し悩みました。友達が少なく、授業も難しい。でもやっと英語にも慣れてきたこと、そして何よりも先生方の期待に応えたい気持ちがあり、もう1年、せめてGCSEだけでも終えようと、戻る決心をしました。 重たい足を引きずり、再び寮に戻ると、先生が「戻ってきてくれてよかった」と声をかけてくれました。複雑な心情で戻ってきたけれど先生方がいれば頑張れると思いました。 私の学年に新しい留学生が増え、寮にも何人か入ってきました。英語が全く話せなかった中国人の生徒が1人いて、その子に英語を教えながら暮らしていたらいつの間にか自信もつき、留学生活が楽しくなっていました。そして授業にもついていけることに気が付きました。友達も増え、去年から同じクラスだった生徒達に「Yui、英語すごく上達したね」と言われたときは本当に嬉しかったです。 おかげでGCSEは良い成績で卒業できました。次回はA-level、やホストファミリー、休暇の過ごし方について書きたいと思います。 https://passporter-media.com/articles/9/

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インペリアルカレッジロンドン化学工学1年の試験|成績基準・再試験・留年を現役学生が紹介

こんにちは、Kenshuです!前回の記事ではImperial College London(インペリアルカレッジロンドン)のChemical Engineering(化学工学)1年生として経験した授業内容や勉強のリアルをお伝えしました。今回はその続きとして、期末試験とFinals(学年末試験)、そして試験の難易度、成績評価、再試験制度と留年について詳しく紹介していこうと思います。 今回紹介する内容はChemical Engineering学部での体験をもとにしているので、同じImperialでも他の工学部や理系の専攻では試験の形式や内容が異なることがあります。 インペリアルカレッジロンドンのChemical Engineering(化学工学)の試験 Imperial College LondonのChemical Engineeringの試験はChristmas Test、Spring Test、Finalsの3つあります。それぞれについて詳しく説明します。 Christmas Test Christmas Testは1学期の終わりに行われます。11月末から12月の頭に行われることが多いです。1学期に扱った内容が範囲になるので、Final Examと比べると範囲は絞りやすいです。受講している9科目のうち4科目しかChristmas Testがありません。問題のレベルは比較的簡単で、授業の内容をしっかりと理解し、復習していれば高得点を取れます。しかし、Christmas Testは1年の最終成績に含まれないFormative Assessment※です。 ※評価の種類 イギリスの大学では、評価には大きく分けてFormative Assessment(フォーマティブ評価)とSummative Assessment(サマティブ評価)の2種類があります。 フォーマティブ評価:成績には影響しない練習課題やプレゼンテーションなどを指し、学びの途中でフィードバックをもらうためのものです。自分の理解度を確認したり、本番課題の準備をしたりする目的で行われます。 サマティブ評価:最終成績に反映される正式な課題(レポート、試験、ポートフォリオなど)で、学期の終わりや一定のタイミングで提出します。 Spring Test Spring Testは2学期の半ばに行われ、今年は2月中旬に行われました。Christmas Testとの違いは範囲が少し増えることです。試験がある科目はChristmas Testと同じ4科目です。Python(プログラミング言語)のテストもあり、ここで80%取れないと夏休み中に再テストになります。この再テストでまた落ちると、1年生をやり直ししなければいけません。 Finals 最後にFinalsがあります。Finalsは1年間の総まとめとして学年末に行われます。一般的に5月から6月に行われます。範囲が1年分と広く、科目数もChristmasやSpring Testの倍の8科目あるため、その2つの試験よりもはるかに準備に時間がかかります。 Finalsの全ての試験科目の形式は筆記試験のみです。マークシート式ではなく、問題を読んで答えを記述したり、計算過程を書いたりする形式です。 Chemical Engineeringの科目別試験の特徴 各科目によって試験の難易度や傾向はかなり異なります。実際に受けてみた感想をまとめるとこんな感じです。 Mathematicsは比較的取り組みやすい科目でした。授業の内容をしっかり理解していれば対応できる問題が多いです。1年生の試験では比較的点数をとりやすい科目だと思います。 Thermodynamicsは授業自体1年間で一番難しいと感じましたが、試験はなんとかなりました。過去問を繰り返し解けば本番でも対応できる問題が多かったです。 Thermodynamics(熱力学)の授業の様子 Chemistryは1年間を通して一番自信があった科目です。A-Levelで培った知識が生きる場面も多く、試験でも比較的安定して点数を取ることができました。 Separation Processも比較的取り組みやすい科目でした。問題のパターンがある程度決まっているので、過去問をしっかりやっておけば対応できると思います。 一番苦戦したのがTransfer Processです。これはFluid MechanicとHeat and Mass Transferを合わせた一つの試験です。この試験で特に大変だったのは今年からこの科目の担当教授が変わったことです。教授が変わったことで試験の形式や出題傾向が大きく変わりました。私はこのことを前日に気づき、試験当日ではそれまで解いてきた過去問と全く違うタイプの問題が出されました。試験を受けながら「やばい」と感じたのを今でも覚えています。 Chemical Engineering学部特有のモジュール: Mastery Imperial College LondonのChemical Engineering学部ではMasteryという特有のModulusがあります。1年生ではMastery 1からはじまり、学年が上がることにMastery 2、3、4と続いていきます。 このModulusの特徴は、その学年で習った全ての知識を横断的に使った問題が出される点です。各Modulusの試験が個別の知識を問うのに対して、Masteryは化学工学全体の理解度を測るものになっています。 問題の難易度は各科目の試験に比べると簡単です。ただし合格点が80%とめっちゃ高く設定されており、Chemical Engineerとして必要な基礎知識をほぼ完璧に身についているかどうかが問われます。ここでも80%取れなければ8月に再試験となるので、絶対にうっかりミスをしないように解いていました。 試験以外の評価: Chemical Engineering Practice Imperial College LondonのChemical Engineeringでは、基本的にModuleごとに試験があります。ただし、Chemical Engineering PracticeというModuleだけは例外で、筆記試験ではなく別の形式で評価されます。 Chemical Engineering Practiceではラボのレポートとグループプレゼンテーションの出来具合で評価されます。 ラボのレポートについては前回の記事でも触れましたが、実験後に提出するレポート内容が成績に直結します。データの分析、考察の深さ、文献の引用など、レポート全体の完成度が求められます。 グループプレゼンテーションではグループ全員で協力して発表を行います。スライドを作成して全員で発表する形式で、個人の試験とは違い、チームワークが求められます。 各Moduleの詳しい情報や評価方法はImperialのウェブサイトで確認できるので、入学前に自分の専攻のModuleを調べておくといいと思います。 インペリアルカレッジロンドン: 試験前の過ごし方 試験前の過ごし方はFinalsとそれ以外で少し変わります。 Christmas TestとSpring Test ChristmasとSpring Testは試験の2週間前ほど前から準備を始めるようにしていました。まずその学期に扱ったノートを見直して、授業のレコーディングを見て、理解が曖昧なところを洗い出します。最後に過去問を解いて実践的な感覚を掴んでいくという流れです。 Finals Finalsではもう少し早めに動く必要があります。試験の1か月ほど前から準備を始めるのが理想的です。科目に優先順位をつけて、苦手な科目に多めの時間を割くようにしていました。特にHeat and Mass Transferは時間をかけて復習する必要があったので、他の科目よりも多く復習しました。 Finalsの期間は1か月ほどあるので深夜まで勉強し続けるよりも、ある程度の時間で切り上げてしっかり睡眠をとることを意識していました。1か月間のコンディションを整えることも大事だと感じています。 試験当日の流れ 試験はChemical Engineering学部の大教室で行われます。150席ほどある教室に、同じ専攻の学生が一堂に集まります。試験開始の15分ほど前に集合するのですが、まずLecture Hallにカバンや荷物を預けてから試験会場に入ります。電卓や筆記用具など必要なものだけを持って入室する形です。 試験時間は科目によってなりますが、10時集合で12時または13時までというパターンが多いです。途中で退出することも可能ですが、時間いっぱい使って見直しをする人が多いです。 試験のスケジュール 試験が終わったあとは気持ちを切り替えることが大事です。終わった試験の結果をいつまでも引きずっていても仕方がないので、次の試験に向けて気持ちを切り替えるようにしていました。 インペリアルカレッジロンドンの成績評価・再試験・留年制度 Imperialでは各科目で40%以上をとることが合格の基準です。40%を下回ってしまった場合はResit(再試験)を受けることになります。 再試験で40%以上を取れても、その科目の成績はCapped、つまり40%に固定されます。一つでもResitで40%に満たなかった場合は1年生をやり直す(留年する)ことになります。 この仕組みを知った時は正直かなり緊張しました。40%という数字だけ聞くと低く感じるかもしれませんが、試験の難易度を考えると余裕のある数字ではないです。特に苦手な科目は油断せずにしっかりと対策することが大切だと感じました。 最終的な成績評価は各科目の成績を合算して、最終評価が決まります。評価は以下の4段階に分かれています。 評価点数評価First70%以上最高評価。大学院進学や就職活動で非常に有利Upper second/ 2:1(ツーワン)60~69%多くの企業の採用基準はこのレベルを最低条件とするLower second/ 2:2(ツーツー)50~59%合格ではあるものの、就職などの際に選択肢が狭まることが多いPass40~49%最低限の進級ライン 一つでもResit(再試験)となった科目があると、その科目は40%で固定されてしまうので最終評価を著しく下げてしまう可能性があります。 試験は5、6月に行われ、結果は7月に発表されます。そこで再試験が必要かどうかがわかり、必要だった場合、8月にまたイギリスまで行かなければいけません。今は航空費がすごく高く、再試験一つとるだけなのに数十万円かかるので、必死に合格点を取れるように頑張っていました。 最後に Imperial College LondonのChemical Engineeringの試験は正直甘くはないです。範囲は広く、問題は難しく、試験期間中は体力的にも精神的にもきつい時期があります。 でも、日頃からしっかり授業の内容を理解しておき、試験前にちゃんと準備すれば乗り越えられると思います。試験が終わった後の達成感と開放感は格別で、その経験が自信につながっていきます。 この記事が海外大学での試験についてイメージするきっかけになれば嬉しいです。 https://passporter-media.com/articles/57-imperial-chemical-engineering/ https://passporter-media.com/articles/39/ https://passporter-media.com/articles/25/ https://jp.education-moi.com/article-50-imperial

海外大生の就活完全ガイド|就職ルート・スケジュール・海外大生ならではの強み

こんにちは。ユニバーシティカレッジロンドン(UCL)で物理学を専攻していたAyatoです。この記事では、一般的に日本国外の学部課程を終了した後に、就職を見据えている方に向けた記事です。そのような海外大生の就職活動は、日本の大学生とはスケジュールや選考ルートが異なることが多いです。今回はは海外大生が利用できる就職ルート、ボスキャリ・ロンキャリ、ES・面接対策、スケジュールまで実体験を交えて解説します。 私は英国の大学所属でしたので、あくまでも情報は英国に限る場合もあることにご注意ください。また、就職活動に関する情報は毎年アップデートされますので、内容の正確性が担保できません。必ずご自身でご覧になっている時点での一次情報を確認するようにお願いいたします。あくまでも一意見として捉えていただければと思います。 はじめに:海外大生の就職活動はわかりにくい 海外大生の就職活動は、日本国内の大学生と比べて全体像が見えにくくなりがちです。理由の一つは、日本の就活スケジュールと海外大学の学年暦がずれていることです。日本では3年生の夏インターン、秋冬の早期選考、翌年春以降の本選考という流れが意識されやすい一方、海外大学では試験、卒論、長期休暇、卒業時期が日本の制度と一致しないことがあります。 また、海外大学の卒業時期が日本企業の4月入社と合わない場合がほとんどです。9月卒業や12月卒業の場合、春入社だけでなく、秋入社、通年採用、既卒採用、海外大生向け選考などを確認する必要があります。 さらに、日本の就活情報は国内大学生向けに作られていることが多く、就職活動に関する情報をよく知っている人とも出会いにくいです。これは、単純に日本人が少ないからという理由と、海外大学の場合、卒業後に就職活動を始める人が多いからです。そのため、海外大学にいる日本人学生の場合、通常選考だけでなく、海外大生向けの選考ルートやバイリンガル向け就活イベントを自分で探す姿勢が重要です。 海外大生の主な就職ルート 海外大生が使いやすい就職ルートは一つではありません。一般的には、次のような選択肢があります。順不同です。 日本企業の通常選考 第一に、日本企業の通常選考です。国内大学生と同じ採用ページから応募する方法で、総合職などの新卒採用に応募します。ただし、卒業時期が合うかを事前に確認する必要があります。最大のメリットは、ボスキャリやロンキャリなど、参加者が殺到するため必然的に競争が激化する土俵にいるのではなく、ユニークな就職活動ができることです。 外資系企業の新卒・インターン選考 第二に、外資系企業の新卒・インターン選考です。外資系コンサル、金融、IT、メーカーなどでは、職種別採用やインターン経由の選考が行われる場合があります。 選考時期が早い企業もあるため、最終学年になってからではなく、早めに情報収集を始めることが望ましいです。私の周りでは大学1年生で内定をもらっている人もいました。 後述しますが、何かと文系の海外大生にはコンサルティングが人気なのでこの進路を考える人が実に多いです。ただし、長いものに巻かれることが自分にとって良いことなのかは他人とは関係ないので自己分析を通して最適な進路を見極める必要があります。 海外大生向け就活イベントの活用 第三に、海外大生・バイリンガル向けイベントです。代表的なものに、世界最大級のバイリンガルキャリアフォーラムであるボストンキャリアフォーラム(通称ボスキャリ)があります。ボストンキャリアフォーラムについては、最新情報を公式サイト(CareerForum.Net)で確認する必要があります。 これらのイベントでは、企業説明会、事前応募、面接、当日面接などが組み合わさっています。ただし、形式、参加企業、選考方法は年によって変わります。イベントに参加すれば就活が終わるというものではなく、事前準備が結果を大きく左右します。当日内定が出ると謳っていますが、良い企業から内定をもらいたい場合は、1ヶ月以上前から試験や面談などを繰り返し行う必要があります。 https://passporter-media.com/articles/58-career-event/ https://passporter-media.com/articles/46/ LinkedIn、大学のキャリアサービスなどを活用 第四に、LinkedIn、企業採用ページ、大学のキャリアサービスを使う方法です。LinkedInでは、企業や社員の情報、求人、インターン情報を調べることができます。海外大学のキャリアセンターも、英文履歴書、面接対策、現地就職の情報を提供している場合があります。 LinkedInのおすすめの使い方は、自分の目標とするポジションや職業に就いている人が、どのようなキャリアパスを経てそこに至っているかを整理することです。実際に調べてみると、実に多様なパスを描いて、現在のポジションに行き着いています。自分自身のキャリアの一歩目をどうするかということを考えることにもつながりますし、より具体的な将来像を描くことができる点でLinkedInは有用だと思います。 AIを活用した情報収集 最後に、言わずもがなですが、AIは活用しましょう。探したい情報が見つかっている場合は、検索→評価→記録のループを圧倒的に高速で回すことができます。 海外大生が就活で評価される強み 海外大生の強みは、単に「海外大だから有利」ということではありません。企業が求める能力に結びつけて説明できて初めて、説得力のあるアピールになります。 英語力 まず、英語力はわかりやすい強みです。ただし、資格の点数だけでなく、英語で授業を受けた経験、レポートを書いた経験、プレゼンをした経験、グループワークを行った経験などを具体的に説明すると、実務で使える能力として伝わりやすくなります。 異文化理解 次に、異文化環境で学んだ経験も重要です。海外大学では、異なる教育制度、価値観、議論の進め方の中で学ぶことになります。多様な背景を持つ学生と議論した経験は、チームで働く力、相手の前提を理解する力、自分の意見を論理的に伝える力として説明できます。 行動力・課題解決力 海外大生は自律的に情報収集し、行動する力を求められます。履修、住居、ビザ、生活、学業、就職情報を自分で調べる場面が多いため、未知の環境で課題を整理して動く力を示しやすいです。 グローバル視野 さらに、専門分野を英語で学んだ経験も強みになります。理系、社会科学、人文系を問わず、専門的な概念を英語で理解し、議論し、文章にした経験は、グローバルな業務や専門職で評価される可能性があります。日本と海外の両方の文脈を理解できる点も、国際展開を行う企業や多国籍チームでは価値になり得ます。 海外大生が就活で苦労しやすいポイント 一方で、海外大生ならではの就活上の難しさもあります。 日本とのスケジュールのずれ まず、日本の就活スケジュールを把握しにくい点です。日本では早期インターンや早期選考が進んでいる一方で、海外大生は試験や卒論に追われ、情報収集が遅れることがあります。 Webテスト・ES対策 また、WebテストやES(エントリーシート)対策に慣れていない学生も少なくありません。海外大学では日本式のESを書く機会が少なく、日本語で自己PRや志望動機を簡潔にまとめる練習が必要になります。 日本と海外の時差 時差のある面接対応も課題です。日本時間の午前中が海外では深夜になることもあり、学業や生活リズムとの調整が必要です。授業、試験、卒論、研究プロジェクトと就活が重なる場合は、優先順位を決めて計画的に動くことが求められます。 私自身も、忙しくなると忘れ物をしたり、予定を失念したりすることがあるため、タスクを一度にこなそうとせず、必ず段階的に進めるよう意識しています。急いで進めるよりも、一つひとつ確認しながら落ち着いて取り組むことが、結果的にはミスを減らし、近道になると感じています。 日本式ビジネスマナーや選考形式への理解不足 さらに、日本式のビジネスマナーや選考形式への理解不足も不利になり得ます。面接での話し方、メールの書き方、企業研究の深さ、志望動機の作り方などは、日本企業と外資系企業で期待される形式が異なる場合があります。英語メールの書き方ついては、私が記事を書いていますので、ぜひご覧ください! https://passporter-media.com/articles/47/ 特に聞かれやすいのが、「なぜ海外大学から日本で働くのか」という質問です。この問いに対しては、単に「日本人だから」「日本に戻りたいから」ではなく、日本で働く理由、業界への関心、将来のキャリアとのつながりを整理しておく必要があります。 海外大生が就活を始める前に整理すべきこと 海外大生が就活を始める前には、いきなり企業に応募するよりも、まず自分の前提を整理することが重要です。 考えるべき問いは、次のようなものです。 日本で働きたいのか、海外で働きたいのか 日系企業、外資系企業、専門職、総合職のどれを考えているのか 新卒一括採用に乗るのか、通年採用を探すのか 卒業時期と入社時期は合っているのか 自分の専門性を活かすのか、ポテンシャル採用を狙うのか 英語力を前面に出すのか、専門性を前面に出すのか 将来的に大学院進学を考えているのか これらを整理しないまま就活を始めると、企業選びや志望動機が曖昧になりやすいです。逆に、最初に方向性を整理しておくと、ロンキャリ、ボスキャリ、通常選考、外資系選考、大学院進学のどれを優先すべきか判断しやすくなります。結局いくつも有名な企業からの内定をもらっても、いくことができるのは自分の体の数しかないので、そもそも自分が本当に求めるものは何か、よく自分に正直になって考えてみる必要があると思います。 就活イベントに向けた準備 ボスキャリやロンキャリに参加する場合は、イベント当日だけでなく、事前準備が重要です。まず、参加企業を事前に確認し、興味のある企業には早めに応募します。企業によっては、イベント前に書類選考や面接予約が進む場合があります。 ボスキャリ当日の会場の様子(CFNウェブページより) 準備すべき書類としては、英文履歴書、日本語履歴書、場合によってはESがあります。自己PR、志望動機、学生時代に力を入れたこと(いわゆるガクチカ)は、日本語と英語の両方で説明できるようにしておくと安心です。 特に、次の質問には答えられるようにしておく必要があります。 なぜ海外大学に進学したのか なぜ日本で働きたいのか 海外経験を仕事でどう活かすのか 専攻と志望業界が違う場合、その理由は何か その企業でなければならない理由は何か 当日面接だけに期待するのではなく、事前応募を重視することも大切です。イベント後には、面接や説明会で得た情報を整理し、必要に応じてフォローアップを行います。 注意点として、イベントの雰囲気に流されすぎないことも重要です。有名企業だから応募するという理由だけでは、志望動機が弱くなります。複数社を受ける場合は、企業ごとの事業内容、職種、求める人材、働き方の違いを言語化する必要があります。 あとは、選考が進まなくても必要以上に落ち込まないことです。不採用になった場合でも、それを「自分の能力が不足している」と受け止めるのではなく、「企業が求めている人物像や働き方と、自分の経験・志向が十分に合わなかった」と捉える方が建設的です。そのうえで、次回に向けて、志望動機の伝え方、企業研究の深さ、自分の強みの示し方など、改善できる点を具体的に振り返ることが大切です。 https://passporter-media.com/articles/58-career-event/ ES・履歴書・面接で意識すべきこと 海外大生がES、履歴書、面接で意識すべきことは、海外大学での経験を日本の採用担当者にもわかる言葉で説明することです。専攻名だけでは内容が伝わりにくい場合があるため、具体的な授業、研究、プロジェクト、レポート、チームワークの経験を補足するとよいです。 英語力についても、資格や留学経験だけでなく、実務でどう使えるかに結びつけて説明する必要があります。たとえば、英語で資料を読む、海外メンバーと議論する、英語で発表する、専門分野の内容を英語で説明する、といった形です。 また、繰り返しにはなりますが「海外経験」をそのままアピールするのではなく、「海外経験を通じて得た能力」を伝えることが重要です。異文化適応力、論理的な説明力、自律的な学習力、困難な環境で継続する力など、企業が仕事で評価しやすい言葉に変換する必要があります。 文章を書く際には、抽象的な表現を避け、課題、行動、結果の流れで説明すると伝わりやすくなります。日本語のESでは、長く複雑な文章よりも、簡潔さと論理性が重視されます。 海外大生が就活で使える情報源 海外大生が就職活動で使える情報源には、次のようなものがあります。 各企業の新卒採用ページ CareerForum.Net LinkedIn 大学のキャリアセンター 外資就活ドットコム ONE CAREER OpenWork マイナビ国際派就職・リクナビなどの就活サイト 各業界の採用ページ OB・OG訪問サービス これらのサービスは、企業情報、選考体験、求人情報、イベント情報、口コミ、業界研究などに役立ちます。ただし、サービスの内容、利用条件、掲載企業、イベント情報は変更される可能性があります。冒頭に述べたように最新情報は必ず各公式サイトで確認する必要があります。 海外大生の就活スケジュール 海外大生の就活では、日本の一般的な就活スケジュールと海外大学の学年暦がずれることを前提に考える必要があります。外資系企業、コンサル、金融、ITなどでは、早期選考やインターン経由の採用が行われる場合があります。一方で、日系企業でも通年採用、秋入社、海外大生向け選考を用意している場合があります。 一般的には、2年生または最終学年の前の年から情報収集を始めると、選択肢を広げやすくなりますが、1年生から始めてはいけないというルールはないので目指すところがあるなら積極的に動きましょう。特に、インターン、説明会はもちろんのこと、面接も慣れなので、先んじてやるのが定石です。 また、海外大学では試験期間や卒論提出時期と面接が重なる可能性があります。就活をすべて一気に進めようとすると負担が大きくなるため、企業研究、書類作成、Webテスト対策、面接練習を分けて進めることが現実的です。 まとめ:海外大生の就活は「情報戦」と「言語化」が重要 海外大生の就職活動では、早めの情報収集と経験の言語化が重要です。日本の就活スケジュールと自分の卒業時期を照らし合わせ、通常選考、外資系選考、ロンキャリ、ボスキャリ、通年採用、大学院進学などの選択肢を整理する必要があります。 海外経験は、それだけで評価されるものではありません。英語力、異文化適応力、自律的に行動する力、専門分野を英語で学んだ経験、多様な価値観の中で議論した経験を、企業が求める能力に結びつけて説明することが大切です。 ロンキャリやボスキャリは、海外大生にとって有力な機会になり得ます。しかし、イベントだけに依存するのではなく、企業採用ページ、LinkedIn、大学のキャリアサービス、就活サイト、OB・OG訪問などを組み合わせて使うことが重要です。 最終的には、自分がどの市場で、どの職種として評価されたいのかを考える必要があります。日本語と英語の両方で自分の経験を説明できるようにし、自分の状況に合わせて現実的に準備を進めることが、海外大生の就職活動では大切です。 この記事は一般的な情報を整理したものであり、最新情報や個別の応募条件は必ず各公式サイトで確認してください。

日本の高校からイギリスの大学は夢じゃない!ファウンデーションコース完全ガイド

こんにちは、編集長のMidoriです!今回はイギリスのFoundation Course(ファウンデーションコース)について、現役イギリスの大学生でもあるPASSPORTERライターの体験談を交えながら全体像を紹介していきます。 一般的な日本の高校卒業だけではイギリスの大学入学資格がないため、直接進学できません。そのため、多くの日本人はファウンデーションコースを経てから進学します。この記事では、ファウンデーションコースの概要・種類・費用・英語力・授業内容・学部進学の流れまでの情報をまとめました。 そもそもファウンデーションコースとは? ファウンデーションコースとは、イギリスの大学進学準備課程のことです。イギリスの大学入学資格であるA-LevelやIB(国際バカロレア)を取得していない人向けに設けられたプログラムで、日本だけでなくアジア・中東・東欧など世界中の留学生が受講しています。 イギリスの高校生は最後の2年間でSixth Formという課程で大学の専攻に直結した専門的な勉強をします。つまり入学前から既に大学レベルの専門基礎を学んでおり、大学1年次から専門的な内容がスタートします。しかし日本の高校では専門的な学びをすることはないため、その準備として1年間のファウンデーションコースに通います。 ファウンデーションコースを修了すれば、イギリスの大学進学資格を得られ、学部課程に進むことができます。 ファウンデーションコースが不要な場合 ただし、日本の高校だからファウンデーションコースが必要というわけではないです。前述の通り、イギリスの大学入学資格であるA-levelやIBがない人向けですので、これらの資格を高校で取得していればそのまま進学できます。日本国内の高校でも、インターナショナルスクールなどでA-levelやIBを取得している場合はファウンデーションコースに通わなくてもイギリスの大学入学資格があります。 例外:ファウンデーションコースでは進学できない大学 イギリスのほとんどの大学はファウンデーションコース経由で進学できますが、主にトップ大学で一部例外があります。例えばUniversity of Oxford(オックスフォード大学)、University of Cambridge(ケンブリッジ大学)、Imperial College London(インペリアルカレッジロンドン)など一部の最難関大学や医学部は、ファウンデーションコースからの進学を認めていません。これらを目指す場合は、A-LevelやIBの取得が必要です。 イギリスの大学制度 ファウンデーションコースの詳細を説明する前に、イギリスの大学制度について理解しましょう。イギリスの大学は日本と異なり、医学部などを除き3年間でBachelor(学士号)を取得できます。1年次から専門科目がスタートするため、日本のような一般教養の期間がない分、学習密度は高いです。ファウンデーションコース(1年)+大学(3年)=計4年で、日本の大学と同じタイミングで卒業できる計算になります。 なお、スコットランドの大学は一般的に4年制ですが、ファウンデーションコース修了後に認定を受けた場合は3年次からの編入も可能です。 ファウンデーションコースの種類 ファウンデーションコースは、大きく分けて3つの形態があります。 ① 大学付属型(University-based Foundation) 大学が直接運営するコースです。規定の成績を修めれば、その大学の学部課程への進学が保証されるケースが多いです。もちろん要件を満たせば他の大学に進学することも可能です。こちらは既に行きたい大学が決まっている人に最適です。ただし、入学要件が他の形態より厳しい傾向があります。 代表例: King's College London(KCL/キングスカレッジロンドン)、University College London(UCL/ユニバーシティカレッジロンドン)、Goldsmiths University of London(ロンドン大学ゴールドスミスカレッジ)、The University of Manchester(マンチェスター大学)、University of Leeds(リーズ大学)など Ayano(KCL/PPE専攻) 大学付属型のファウンデーションコースだと、ファウンデーションからその大学への入学がある程度保証されています。また、ファウンデーションの後の進路に融通が利きやすいのも大学直営のものだと思います。 ② 民間教育機関型(Independent/Pathway Provider) INTO、Kaplan、Study Groupなどの教育機関が提供するコースです。複数の提携大学への出願が可能で、志望校がまだ決まっていない人や、幅広い選択肢を持ちたい人に向いています。大学のキャンパス内に設置されているセンターもあります。 代表例: INTO(University of Manchester、Newcastle University(ニューカッスル大学)など複数大学と提携)、Kaplan International College https://jp.education-moi.com/universities/uk/foundation ③ 日本国内受講型(NCUK International Foundation Year) NCUK(英国大学連盟)が認定するコースで、日本国内にいながら受講できます。マンチェスター大学、ブリストル大学、リーズ大学などラッセルグループ※を含む60以上の大学が認定しており、修了後はNCUK加盟大学への進学が保証されます。渡航前に合格が決まるため安心感があり、滞在費・生活費を節約できるのも大きなメリットです。 ※1994年に設立されたイギリスを代表する24の主要研究型大学からなる連盟です。オックスフォード大学やケンブリッジ大学、インペリアルカレッジロンドン、UCLといった、世界トップ10に名を連ねる名門校も加盟しています。 ファウンデーションコースにかかる費用 費用は「学費」と「生活費」に分けて考えましょう。 学費の目安 コース種類学費の目安(年間)ラッセルグループ大学付属型1.8万〜2.5万ポンド※(約387〜538万円)民間教育機関型(INTO、Kaplanなど)1.5万〜2万ポンド※(約323〜430万円)NCUK(日本国内受講)約178万円〜 ※1ポンド=215円として換算 生活費の目安 生活費はロンドンか地方かで大きく異なります。 都市月額生活費の目安ロンドン1400〜1800ポンド※(約30〜39万円)/月マンチェスター・リーズなど地方都市800〜1200ポンド※(約17〜26万円)/月 ※1ポンド=215円として換算 ロンドンか地方かを選ぶだけで、1年間のトータルコストが100万円単位で変わることもあります。 奨学金 費用が心配な方は奨学金もあります。大学によってはファウンデーション修了時に上位の成績を収めた学生への奨学金制度(Progression Scholarshipなど)を設けているほか、INTOやKaplanなど民間機関の奨学金もあります。日本の奨学金(JASSO、民間奨学金など)との併用も可能な場合があるため、早めに調べ、申請準備を進めましょう。 https://passporter-media.com/articles/52-uk-university-scholarships/ ファウンデーションコースへの出願 出願に必要な書類 コースや学校によって異なりますが、一般的には以下の書類が必要です。 英語力証明書(IELTS for UKVI):スコアの目安はIELTS 4.5〜5.5(overall)。学生ビザ取得のためにもIELTS for UKVIを受験しておくのが確実です 高校の成績証明書(英文):5段階評価換算で2.5〜4.0以上が目安(コースにより異なる) 高校の卒業証明書(英文) 志望動機書(Personal Statement):不要なコースもあり 推薦状:高校の担任や教科担当教員から1通(不要なコースもあり) パスポートのコピー なお、ファウンデーションコースはUCAS(イギリスの大学共通出願システム)ではなく、各学校に直接出願するのが基本です。コースごとに出願スケジュールが異なるため、早めに各校の公式サイトを確認しましょう。 条件付き合格(Conditional Offer) 高校在学中に出願した場合、最終成績を提出する前の段階では「条件付き合格」となるのが一般的です。卒業証明書や最終成績の提出後に無条件合格となり、ビザ申請などの次のステップに進めます。 ファウンデーションコースの1年間 学年暦 ほとんどのコースはイギリスのAcademic Year(学術年度)と同様、9月開始・翌6月終了の3学期制です(一部2学期制のもあります)。期間中には約3週間のChristmas Break(クリスマス休み)と約2、3週間のEaster Break(イースター休み)があります。 Kotoko(Goldsmiths/メディア専攻) 私が通ったファウンデーションコースはGoldsmithsのInternational Foundation Certificate in Media, Culture & Societyです。授業は週3日で1日2コマ(1コマ約1時間半)。3学期制で、3学期は復習期間として最後の試験に向けて自分で学習を進めるスタイルでした。 学習内容 ファウンデーションコースでは主に以下を学びます。 EAP(English for Academic Purposes/アカデミック英語):論文の読み方、エッセイの書き方、引用の仕方、プレゼンテーション、リサーチ手法など 専門基礎科目:志望する学部に応じた科目を選択(ビジネス、工学、理系科学、人文社会学など) アカデミック英語が身につく ファウンデーションコースは語学留学とは異なり、単に英語を学ぶだけではありません。エッセイ課題、リーディング課題、セミナーでのディスカッションを通じて、大学の授業についていけるレベルのアカデミック英語が養われます。これはその後の学部生活を大きく左右する、ファウンデーションコースの最大の財産です。 Ayano(KCL/PPE専攻) ファウンデーションコースでは、アカデミックな英語の書き方・読み方・話し方を徹底的に鍛えられました。エッセイの構成、論文の引用の仕方、セミナーでの議論の進め方など、学部に入ってから当たり前のように求められるスキルを、ここで基礎からしっかり身につけることができました。 進学後を見据えた専門的な授業が受けられる 大学直営のコースでは、希望する学部の授業を数コマ受けられる機会があり、学部進学前から大学の本授業を体験できます。ファウンデーションで学んだ内容が学部の授業と直結しているケースも多く、進学後のスタートダッシュにつながります。 Ayano(KCL/PPE専攻) 受講したKCLのファウンデーションで4つの授業を取りました。「Global Politics」では権力や民主主義を各国のケーススタディで学び、「Social Sciences」では社会科学という学問の考え方・研究方法を掘り下げました。実際にPPEへ進学してからも、ファウンデーションの内容と重なる部分が多く、身になっているなと日々感じています。 Social Sciencesの授業の様子 授業スタイル イギリスの授業スタイルは日本とかなり異なります。大人数のレクチャー(講義)に加え、少人数のセミナーが組み合わさっています。セミナーでは事前のリーディング課題をもとにディスカッションを行い、クリティカルシンキング(批判的思考)が鍛えられます。発言することが当たり前の文化なので、最初は戸惑う人も多いですが、慣れると楽しくなってきます。 Ayato(UCL/物理学専攻) UCLのファウンデーションコースは1クラス10人程度と小規模で、先生や学生ととても仲良くなれる環境がありました。友達を作りやすく、成績も試験、プレゼンテーション、エッセイなど多様な観点で評価されます。強みを伸ばしながら改善できるところをバランスよく勉強するのがコツです。 必要な英語力 ファウンデーションコース入学時 ファウンデーションコースへの入学には、一般的にIELTS overall 4.5〜5.5程度の英語力が必要です。英語力が足りない場合は、渡英前に語学学校などで準備する必要があります。 コース目安となるIELTSスコア(Overall)標準的なコースIELTS 4.5〜5.0上位大学のコース(KCL、UCLなど)IELTS 5.0〜6.0 学部進学時 ファウンデーションコースを修了してイギリスの大学学部に進学する際には、多くの場合IELTS 6.0〜7.0のスコア提出が求められます(大学・学部による)。ファウンデーション在学中に受け直す必要があることも多いため、入学前から計画的に勉強を続けましょう。 なお、NCUKのファウンデーションコースを修了した場合、修了時の英語モジュール結果が一定基準を満たせば、IELTSスコアを免除してくれる提携大学もあります。 高校3年間で何を準備すればいい? 高校の段階からイギリスの大学へ進学を視野に入れている人向けに、高校生のうちにできる準備をお伝えします。 高1〜高2 まずは英語の基礎固めが最優先です。英検2級〜準1級、IELTS 4.5以上を目指して、毎日コツコツと取り組みましょう。あわせてどんな分野を大学で学びたいかを意識して、得意科目を伸ばしておくと、後のコース選択がスムーズになります。 高3春〜夏 志望するコース・大学のリサーチを始める時期です。大学付属型を狙うなら、志望大学のファウンデーションコース情報を公式サイトで確認し、必要なIELTSスコアや高校の成績要件を把握しましょう。IELTSは複数回受験できるので、この時期に一度受けてみるのがおすすめです。 Ayano(KCL/PPE専攻) 高校2年生の終わり〜3年生の春にかけて、どういう大学に行きたいか、行きたい大学がファウンデーションコースを提供しているか、そのファウンデーションコースから希望の学部に進めるかを調べながら、出願準備を本格的に始めました。 この時期のチェックリスト: 志望大学・コースのリストアップ 必要書類(英文成績証明書など)の準備方法を高校に確認 IELTSの初受験 留学エージェント・カウンセラーへの相談 高3秋〜冬 出願の本格的な準備期間です。Personal Statement(志望動機書)の作成、推薦状の依頼、英文書類の発行手続きなどを進めます。海外大学への進学実績がない高校だと不慣れのため書類の発行に時間がかかる場合があるため、早め早めの行動が大事です。また、多くのコースは1年前から出願受付を開始しており、人気のコースほど早く埋まるため、準備は計画的に進めましょう。 この時期のチェックリスト: IELTSで必要スコアを取得 Personal Statementの執筆・添削 推薦状を先生に依頼(余裕をもって) 英文成績証明書・卒業証明書の取り寄せ 各コースへの出願 Kotoko(Goldsmiths/メディア専攻) 私が高3の時にIELTS対策のために作った単語帳です! ファウンデーションから学部進学 ファウンデーションコース修了後、規定の成績を満たすことで学部へ進学できます。 学部進学の成績条件 成績条件はコース・大学・学部によって異なりますが、一般的には以下の2点が求められます。 ファウンデーションコースの修了成績が規定のスコア以上(コースにより異なる) IELTSスコア(6.0〜7.0程度)の提出 Ayano(KCL/PPE専攻) KCLの学部へ進学する場合は最低でも総合成績65%以上でファウンデーションを修了する必要があります。65%以上で進学できるコースもあれば、70%以上が条件となるコースもあります。つまり64%以下だと実質failとなるので、成績管理がとても重要でした 成績が規定に達しない場合、志望学部への進学が保証されないケースもあります。ファウンデーションコースに入学すること以上に、在学中の成績が重要だということを意識しながら頑張りましょう。 学部出願はUCASから 学部への出願はUCAS(Universities and Colleges Admissions Service)という共通出願システムを通じて行います。最大5校まで同時に出願が可能で、ファウンデーション在学中に手続きを進めます。 Ayato(UCL/物理学専攻) UCLファウンデーションコースから学部への進学は大学が全面的にサポートしてくれます。システム上UCASで出願する必要がありますが、大学が推薦してくれるので合格率は高いです。ただし注意点が2つあって、①1学期の終わりに出される予想成績が出願する学部の要求を満たせないと出願できないこと、②進学できる学部がコースのpathwayによって決まっていること、これらを最初から意識しておくことが大切です。 よくある誤解Q&A Q. ファウンデーションコースに入れば、どの大学にでも進学できる? A. いいえ。オックスフォード・ケンブリッジ・インペリアルカレッジロンドンや医学部など、ファウンデーションコースからの進学を受け付けていない大学・学部があります。これらを目指す場合は、A-LevelやIBの取得が必要です。 Q. 英語が苦手でも入れる? A. IELTS 4.5程度(英検2級相当)があれば入学できるコースも多いです。ただし、入学後は授業がすべて英語のため、ある程度の基礎力は必要です。英語力が足りない場合は、事前に語学学校で準備しましょう。 Q. ファウンデーションコースは「留年」みたいなもの? A. そうではありません。日本の大学(4年)と同じ年数で、世界レベルの学士号を取得できます(ファウンデーション1年+学部3年=計4年)。 Ayano(KCL/PPE専攻) 日本の高校卒業だと直接イギリスの大学へ進学できないためハードルが高く感じるかもしれませんが、私はむしろファウンデーションコースを通しての学部課程進学で良かったと感じています。ファウンデーションは学部での勉強の準備だけでなく、そもそも留学の準備期間になるからです。ファウンデーションがあったからイギリスでの生活や英語圏での勉強に慣れることができたと思います。 Q. 日本の大学を受験しながら、ファウンデーションコースの出願もできる? A. はい、可能です。ファウンデーションコースの出願は各校に直接行い、入学を確定するのは高校卒業後でも間に合います。国内大との併願を考えている場合は、留学エージェントやカウンセラーに相談しながらスケジュールを調整しましょう。 Q. 高校の成績が良くなくても大丈夫? A. ファウンデーションコースへの入学条件は、直接大学に進学するよりも緩やかなケースが多いです。大学によっては評定平均2.5〜3.0程度から受け付けているコースもあります。ただし、上位大学付属のコースは条件が高めに設定されているので、志望校を確認してください。 まとめ:ファウンデーションはイギリス大学への橋渡し ファウンデーションコースは、日本の高校生がイギリスの大学に進学するための「正規のステップ」です。1年間の準備期間を通じてアカデミック英語・専門基礎知識を身につけ、イギリスの生活に慣れることで、大学入学後も自信を持って勉強に臨めます。 「今の英語力や成績では無理かも」と思っている方も、まずは情報収集から始めてみてください。ファウンデーションコースには、そこから逆転できるルートが整っています。 PASSPORTERでは、実際にファウンデーションコースを経てイギリスの大学に進学したライターたちの体験談を発信しています。気になった方はあわせてチェックしてみてください。 https://passporter-media.com/articles/14/ https://passporter-media.com/articles/16/ https://passporter-media.com/articles/19/ https://passporter-media.com/articles/35/ https://passporter-media.com/articles/30/ https://passporter-media.com/articles/41/ https://passporter-media.com/articles/49-kcl-foundation/

インペリアルカレッジロンドン化学工学1年目の授業|難易度や勉強のコツ

こんにちは、Kenshuです。今回はImperial College London(インペリアルカレッジロンドン)のChemical Engineering(化学工学)1年生として実際に経験した授業内容と、難易度、勉強時間、学生生活のリアルを紹介しようと思います。 「理系の名門大学の授業ってどんな感じなんだろう」「勉強についていけるかな」と不安に思っている人も多いと思います。入学前の僕がまさにそうでした。この記事がこれからイギリスの理系大学を目指すみなさんの参考になれば嬉しいです。 今回紹介する内容はChemical Engineering学部での体験をもとにしています。同じImperial College Londonでも他の工学系、理系の専攻では授業内容や形式が異なります。 インペリアルカレッジロンドンのChemical Engineering(化学工学)では何を学ぶ? 1年生のカリキュラムは大きく分けると数学、化学、工学の基礎科目が中心です。主に以下の科目があります。 Mathematics : 微積分、線形代数、常微分方程式など。化学工学のあらゆる科目の土台になるので、ここで躓くとあとあとかなり苦しくなります。 Chemistry : 有機化学、物理化学など。反応メカニズムや分子レベルの理解が求められます。 Thermodynamics(熱力学): エネルギーの変換や効率を扱う科目で、化学工学の根幹ともいえます。僕が1年間で一番苦労した科目です。 Fluid Mechanics(流体力学):液体や気体の流れを数式で扱う科目。 Lab Work/group project:週1回ほど実験があり、毎回レポートの提出があります。 Coding:PythonやMATLABを使ったプログラミングの基礎も1年生から始まります。 他にもChemical Engineeringならではの科目として、Separation ProcessとProcess Analysis があります。Separation Processでは蒸留や吸収など、混合物を分離するプロセスを学びます。Process Analysis では化学プラント全体の設計や最適化を扱います。これらはA-Levelでは全く触れなかった分野で、Chemical Engineeringらしさを一番感じられる科目だと思います。 日本の大学と大きく異なるのは、1年生から専門科目が始まる点です。まず基礎から固めてから専門ではなく、入学した週から化学工学の世界に放り込まれる感覚です。最初は情報量の多さにびっくりしました。 一番苦労した科目:Thermodynamics(熱力学) 1年間を通して一番苦労したのが、Thermodynamics(熱力学)です。 Thermodynamics(熱力学)の授業の様子 熱力学はエネルギーの流れや変換を式で表す科目です。概念そのものが直感的に分かりにくく、なぜそうなるのかが理解できないまま公式だけを暗記しようとすると、試験での応用問題に対応できなくなります。 インペリアルカレッジロンドンChemical Engineeringの授業形式 Chemical Engineeringの授業は講義、チュートリアル、実験という3つの形式があります。 Lecture Lecture (講義)は大きな講堂で行われ、教授がスライドや板書を使いながら説明します。1コマ1時間で、週に各教科複数回あります。科目によって講義数が異なります。講義を録画してくれる科目もありますが、直接出席した方が個人的には授業の理解度が上がると思います。 大人数の講義が行われる講義室 Tutorial Tutorial(チュートリアル)は10〜20人ほどの少人数クラスで行われる演習形式の授業です。実際に問題を解きながら各科目の理解度を深めていきます。各科目2週間に1回Tutorialがあります。Lectureで分からなかったことをTA(ティーチングアシスタント)や教授に直接質問できる貴重な時間なので、積極的に活用することをおすすめします。 Lab work/Group Project Lab work/Group Projectは週に1回、合計で3プロジェクトほどあります。実験自体は3〜4時間ほどで終わりますが、その後にレポートを書いて提出する必要があります。このレポートが思ったより時間がかかります。 Chemical Engineeringの実験(ラボ)で使った機材 Chemical Engineeringでのラボでは熱交換器の効率測定、流体の流量測定など授業で習った理論を実際の装置で検証する実験を行います。グループで分担しながら進めるので実験自体はそれほど難しくはないです。 難しい科目を乗り越えるための勉強のコツ 1年間を通じて難しい科目を乗り越えるためにいくつか意識してきたことがあります。 TAに積極的に質問する 一番効果的だったのはTutorialでTAへの質問を積極的に活用することです。特にThermodynamicsで行き詰まった時、TAに直接質問するようにしたところ、教科書を読むだけでは気づけなかった概念の本質を掴めるようになりました。最初は「こんな基本的なことを聞いてもいいのかな」と躊躇しましたが、丁寧に教えてくれるので遠慮せずに行くのがおすすめです。 分からないことを後回しにしない 次に意識していたことは分からないことをその週のうちに解決することです。化学工学の科目は積み上げ式になっているものが多く、前の週の内容が理解できていないと次の週についていけなくなります。「後で復習しよう」と後回しにしていくと、気づいた時には取り返しがつかない状況になっていることがあります。 YouTubeやAIなどのツールの活用 あとは、YouTubeでの解説動画やAIを活用していました。どうしても理解ができない時に解説動画を探して見ると、別の角度からの説明で急に腑に落ちることがあります。 1日・1週間のスケジュール:授業時間と勉強時間 大まかな1日のスケジュールはこんな感じです。   月曜日火曜日水曜日木曜日金曜日午前Lecture① Chemistry Lecture② Separation ProcessLecture③Heat and Mass TransferLecture① Separation Process Lecture② ThermodynamicsLecture③MasteryLecture① Chemistry Lecture② MathematicsLecture① Separation ProcessLecture② Thermodynamics Lecture③Heat and Mass TransferLecture① MathematicsLecture② Chemistry Lecture③ Chemistry午後Process Engineering LabーーProcess Engineering Labー夜レポート作業復習・予習復習・予習復習・予習ーLab Work/Group Project(実験)があり、Tutorial(チュートリアル)がない場合の時間割 朝9時か10時ごろにLectureが始まることが多く、午前中には2から3コマあります。昼食は友達と学食やキャンパス近くのレストランで食べることが多いです。午後にはTutorialやLab Workが入っている日は夕方まで大学にいることになります。 授業が終わった後は自習の時間や友達とどこかに遊びに行くことが多いです。 週単位で見ると、週に15時間ほど授業があり、またそれ以上の自習時間が必要になってきます。 インペリアルカレッジロンドンの授業の難易度 Imperial College Londonは世界大学ランキングで常にトップ10に入る大学です。入学してみて感じたのは、その名前に恥じない難しさがあるということです。 まず授業のペースが速く、高校までは1つのトピックにじっくり時間をかけて学ぶことが多かったですが、Imperialでは1週間で次々と新しい内容が積み上がっていきます。先週の内容をまだ消化しきれていないのにもう次のトピックに移るという状況が最初のうちはよく起きていました。 難しいからこそ得られるものも大きいと感じています。1年間を乗り越えた後に振り返ると、入学前には想像もできなかったレベルの内容を理解できるようになっていました。 大学の授業とA-Levelの違い Imperialに入学する前はA-Levelで化学、物理、数学、応用数学などを勉強していました。A -Levelの勉強とImperialの授業を比べると、いくつか大きな違いがあります。 まず内容の深さが全然違います。A-Levelの各科目は基礎をしっかり固めるイメージですが、Imperialではその基礎を前提として、さらに深い内容へと一気に進んでいきます。例えば数学では、A-Levelで扱った微積分の概念がImperialでは多変数関数や偏微分へと発展し、化学ではエンタルピーやエントロピーといったより抽象的な概念へと発展していきます。 そのため自然と自習の量も大きく変わります。A-Levelの時は授業で教わったことを復習する程度でしたが、Imperialでは授業時間と同じかそれ以上の自習時間が必要になります。自分でスケジュールを管理して、勉強を進める姿勢が求められます。 最後に Imperial College Londonの1年生では授業や課外活動などがいろいろ詰まった毎日です。この記事が海外大学生活のリアルな日常を少しでもイメージするきっかけになれば嬉しいです。 https://passporter-media.com/articles/18/ https://passporter-media.com/articles/27/ https://passporter-media.com/articles/39/ https://jp.education-moi.com/article-50-imperial

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