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キングスカレッジロンドン「リベラルアーツって何を学ぶの?」学科の先生インタビュー②

前回の記事ではKing’s College London(キングスカレッジロンドン)のDepartment of Interdisciplinary Humanities(学際的人文学部)のDeputy Director(副学科長)であるChristopher Holliday先生にリベラルアーツ教育についてのインタビューを行いました。

Christopher Holliday先生

キングスカレッジロンドンの学際的人文学部の副学科長。専門は視覚文化教育。リベラルアーツプログラムの創立に携わった教員の一人。University of Warwick(ウォーリック大学)でFilm and Television Studies(映画・テレビ学)分野のBA(学士号)とMA(修士号)を取得し、キングスカレッジロンドンでFilm Studies(映画研究)のPhD(博士号)を取得した。

リベラルアーツ特集の最終回となる本記事ではインタビューの続きをお送りします。リベラルアーツの学びとしての広がり、キングスカレッジロンドンでリベラルアーツを学習することの意義、そしてキングスのリベラルアーツ課程の卒業生の進路などについてお話しいただきました。

近年注目を集めているリベラルアーツ

前回の記事でChris先生へのインタビューを通じてキングスのLiberal Arts(リベラルアーツ)課程について詳しく聞きました。リベラルアーツでは学生は複数分野を自由に組み合わせて履修し、自分だけの学位を“キュレート”する学び方が特徴で、分野横断的な「つながり」を考える力が養われます。必修のコアモジュールでは、概念やテーマを通じて多様な視点から議論することを重視しており、知的好奇心を刺激する設計になっているということを教えていただきました。

Yuki
Yuki

リベラルアーツはアメリカ発祥の学問ですが、ここ最近イギリスはもちろん日本でもリベラルアーツ教育を取り入れる大学が多くなってきたなと感じます。先生にとってリベラルアーツ教育が世界に広まっている理由はなんだと思いますか?

一つの分野に絞り込まない学際性

長い学問の歴史の中で、Single honours(単一専攻課程)のような「一つに分野を絞り込む」はむしろ最近の考え方なんです。

人間はもっと知的好奇心が旺盛な生き物だと思っています。それなのに、17歳や18歳という若い時期に、「この3年間はこの一つの分野だけ」というものを決めさせるのは大きすぎる決断ですし、少し早すぎるかもしれないです。そんなに若いうちに、なぜ自分を無理に限定しなければならないのか、と。それがリベラルアーツのInterdisciplinary(学際的)な考え方が学生に響く理由の一つだと思います。

リベラルアーツの授業が行われたキングスカレッジロンドンのStrand Campus
リベラルアーツの授業が行われるキングスカレッジロンドンのStrand Campus

学生は、まだ世界のことも、自分自身のことも模索している段階にいます。私たちはそういった学生たちに選択肢を広く持てるようにしておくことが大事だと思っています。彼らが「無理やり一つの学問に押し込められている」と感じないようにする。もちろんリベラルアーツでも一つか二つの分野に集中することはできますが、最終地点を変えたくなった時のために選択肢を開いておくことができるんです。

単一学問だけでは社会課題を解決できない

そしてもう一つは、現実の社会にある多くの課題を解決するには、学際的な発想が必要とされているという点です。

今の社会に存在する課題は一つの分野の知識や一つの利害関係者だけでは解決できません。複数の分野を横断して考えられること、異なるオーディエンスに向けて同時に発信できること、そういう力が必要です。ですから、こうした学際的な学位プログラムは、社会の現実によりしっかりと結びつけるよう作られています。

決して「専門性を平板化する」ことが目的ではなく、むしろ自分の専門分野は自分が思っている以上に他分野を横断できる、ということを学ぶのです。それが学生を訓練する上で大切なんです。

現代の世の中はかつてないほど複雑になっていて、そこから生まれる課題は、一つの学問だけの視点で簡単に解決できるものではありません。だからこそ、学際的な枠組みや視点を学生に身につけてもらい、それを実際の社会の中で応用できるようにする。そういった教育が、これからの世界にますます必要とされるのだと思います。

イギリス、そしてキングスカレッジロンドンでリベラルアーツを学ぶ意義

Yuki
Yuki

なるほど。ではイギリス、そしてキングスカレッジロンドンでリベラルアーツを勉強するということは学生にどのようなものをもたらすと思いますか?

汎用性の高い人材を育成

イギリスのリベラルアーツの学位は、幅広いスキルを身につけて、非常に適応力の高い人材を育てるためのものになっています。その結果、様々な進路に進む可能性が開かれています。

授業中の様子
授業中の様子

そして汎用性の高い「批判的思考」「異なるオーディエンスに向けたライティング」「問題解決」「コミュニケーション」といったスキルも同時に養われます。

こうした学際的な学びに焦点を当てていること、それによって得られるスキルは、非常に高い就業適性を持つものになっていると思います。つまり、多様な分野を横断して考えることのできる柔軟性と多様性を得られることが強みです。

ロンドン全体をキャンパスとして活用

キングスのような場では、単なる知識の寄せ集めではなく、それらの知識を活かして実際に幅広い分野に進んでいけるようなリベラルアーツ教育を設計しています。特定の学問分野に加えて、メディアやコミュニケーション、クリエイティブ産業、教育、国際関係など、幅広い分野で学び、将来に備えることができます。

他にもキングスカレッジロンドンでは大学の立地を最大限に活かしています。イギリスでリベラルアーツを提供している大学は他にもありますが、クリエイティブ産業などと直接的なつながりを持ち、インターンシップのモジュールを提供できているところは多くありません。

文化施設との距離も近く、劇場や博物館、テート美術館で授業をすることもできます。それはロンドン中心部にあるキングスだからできる強みです。その強みを活かして私たちはロンドンという都市全体をキャンパスとして活用しています。

“Lives of London”モジュールが最初の実践の場

ロンドンは学際的学習の実験室のような場所で、少し歩くだけで、すぐに学際的な思考を必要とする対象に出会える場所です。

私たちは、ロンドンという都市を理解するにはどんな学問分野が必要なのかを学生に問いかけるようにしており、Lives of Londonというモジュールを1年次に提供しています。ここで学ぶのは単なるロンドンの地理や歴史などではなく、ロンドンという都市を通して、リベラルアーツ教育をどう展開できるのかということです。

だから、知的好奇心・探究心が旺盛な人にとって、ここでの学びは本当に価値のあるものになると思います。そして私たちはそういう学生に世界に出て変化を生み出してほしいと願っています。キングスでのリベラルアーツの学位は、まさにそれを可能にするための準備をしっかり整えてくれるものになっています。

Yuki
Yuki

Lives of Londonは僕の一番好きなモジュールでした。大学を卒業して、リベラルアーツの友達数人とまだ連絡をとっているんですが、彼らのお気に入りでもあったみたいですよ。あのモジュールはリベラルアーツそのものについて学べただけでなく、ロンドンに来て数ヶ月しか経っていない中で「自分自身について考えるための場所」を見つけられたように感じました。私にとって、大学1年目にあのモジュールを受けることができたことは本当にワクワクしましたし、刺激的でした。

このロンドンを学ぶというモジュールは過去に「主に留学生だけに向けてのものなんじゃないか」という批判が出たことがありました。もちろん留学生がこのモジュールから多くを学べるのは確かですが、当然ロンドンで育った学生にとっての学びの機会も含まれるべきだと思います。だからこそ“Lives of London”という名前をつけているんです。

ロンドンで育った人にとっての「地域としてのロンドン」とロンドンの外から来た人にとっての「ランドマークとしてのロンドン」は全く異なります。どこで育ったのか、どんな背景を持っているのか——そうしたことがロンドンでの経験を大きく形作るので、私たちはその点についてもきちんと考慮するようにしています。

リベラルアーツの学位全般に言えることですが、基本的に「世界で起きていることをリアルタイムで追っていく」ことが大事です。だからシラバスもその時々のロンドンで起きていることに合わせて更新します。例えば授業の一環でタイムリーな展覧会に行ったり、授業に合った演劇を観に行ったりします。そうやってコアモジュールを「世界に応答するもの」にしているんです。

Lives of Londonはその最たる例です。というのもロンドンを中心に据えているわけですから。都市というもの、特にロンドンという場所は常に変化していて、生き生きと動いている存在です。だからこそ私たち教員も、それに敏感である必要があるんです。

キングスカレッジロンドン: リベラルアーツ学生の進路

Yuki
Yuki

リベラルアーツ課程で今まで印象に残っている学生はいますか?卒業生の皆さんはリベラルアーツでの経験を活かして、どのような進路を進んでいますか?

正直なところ、私たちの学科は発足してからそれほど時間が経っていないので、卒業生の進路について把握できているのはまだ一部に限られます。それぞれがどんな分野に進んでいるのか、すべてはわかっていないんですね。

ただ、何人か印象に残っている学生はいます。例えばメガ・ハリシュはインドのバンガロール出身で、詩や散文を書くクィア作家です。

※Queer(クィア)とは性的マイノリティを包括的に表す言葉。レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーなど。作品のジャンルでもある。

彼女はキングスでのリベラルアーツの第1期生で、リベラルアーツソサエティの初代会長も務めていました。今も学生に向けてリベラルアーツの学位について話をしに戻ってきてくれることがあります。学科の立ち上げ期から関わってきた存在として、すごく印象的な人ですね。

それからレベッカ・ガイザー。彼女は5年ほど前に卒業したのですが、自分で劇団を立ち上げて「RJGプロダクション」という制作会社を運営しています。いくつか注目度の高いプロジェクトにも携わってきました。

今思い返してみると、彼女は音楽専攻でもなかったのは面白いですね。レベッカのように、入学時と卒業時で自分の将来のイメージが大きく変わる学生をよく見かけます。彼女の場合も、様々なモジュールを受講していく過程で、関心が大きく変わっていったんだと思います。

もうひとりはエマニュエル・ドット。私のアニメーションの授業を取っていた学生です。専攻は政治学で、副専攻として映画を選んでいました。エッセイの指導をしたこともあります。彼女は今、環境政策の分野で活躍していて、持続可能性に関する議論の中で大きな成果を上げています。

それにしても、学生たちが入学時に私が想像していたものとは全く違う進路に進んでいくのを見るのは本当に面白いことです。

Yuki
Yuki

本当に色々な学生がいて、先生としても彼等の進路を見届けるのは興味深いんじゃないですか

そうですね!様々な学生が集まって行われるセミナーが楽しいのはまさにその部分で、異なる伝統知を持った学生たちが集まるからこそ、議論がすごく生き生きとするんです。どんな視点が飛び出してくるか、教員側でも本当に予測できないんです。

「この仕事に同じ一日はない」とよく言われますが、本当にその通りで、特にリベラルアーツ課程ではまさにそうなんです。学生自身が日によって違う学部や学科の内容を取り扱っていて、同じ一日なんて存在しない。私たち教員チームとしても、その活気を強く感じています。

多様な視点が交差する教室から生まれる学び

Yuki
Yuki

先生は映画学科の授業も担当していたとのことで、その時とリベラルアーツの授業を担当するときの違いは感じますか

違いはいくつもあります。これはリベラルアーツの授業を行う時によくあることなんですが、どうしても自分の専門分野に引き寄せて話してしまいがちなんです。授業を作る時はそれを避けて、特定の分野に偏りすぎないシラバスを作らなければなりません。

リベラルアーツ授業へのこだわり

例えば、古典専攻の学生や政治学専攻の学生がいる中で、私が映画の例ばかりを使うと、映画を専攻していない、あるいは映画に興味のない学生を置き去りにしてしまいます。常にバランスが必要なんです。そのため、私たちのモジュールはチームティーチングで行うことが多いです。

キングスのリベラルアーツのオフィスがあるVirginia Woolf Building
キングスのリベラルアーツのオフィスがあるVirginia Woolf Building

異なる分野の教員が週ごとに教えるスタイルで、学生は複数の視点から学ぶことができます。私たち教員も自分の専門を活かしながら、授業全体が一方的に偏らないように心がけています。

授業を作る中で特に重視しているのがリーディングです。複数の分野からテキストを集め、特定の専攻に閉じない、学際的な視点を持った資料を用意します。もちろん、必要に応じて特定分野に即したものを選ぶこともありますが、基本的には異なる学問の交差点を意識しています。

リベラルアーツの教員としてのやりがい

正直なところ、リーディングを設計する作業は、私にとってこの仕事の中で最も好きな部分の一つです。教育者としてモジュールを設計するのは非常にやりがいがありますし、リベラルアーツだからこそ挑戦的でもあります。そして、普段は読まないような研究に触れられたり、一緒に教える同僚から専門的な知識を学べたりするのも、大きな魅力です。教員として、この学位プログラム全体は本当にやりがいのあるものです。

教員として学生を見てきた中で特に印象的なのは、学生が最初はこれを受けたいというモジュールのリストを持ってきても、卒業する時にはそのリストの中のモジュールを結局一つもやらなかったというケースですね。その間に自分の情熱を育てたり、新しい興味を見つけたりするんです。

リベラルアーツの一番大事な点はそこにあると思います。自分は何を知っているのか、その知識がどう変化していくのかを学ぶことができるんです。だから本当にやりがいがあります。それぞれの学生がこれまで辿ってきた学びのお祝いとなる卒業式は私の大好きな日です。

キングスカレッジロンドンのリベラルアーツの未来

Yuki
Yuki

先生自身、このキングスカレッジロンドンでのリベラルアーツの将来はどんなものになっていくと思いますか?

学生がより多くの分野を学ぶ機会を持てるように、様々な経路を開いて行きたいと思います。

特に今力を入れているのは大学院レベルでの発展です。現在、私たちは新しいリベラルアーツの修士(MA)課程を設計中ですが、そもそも「リベラルアーツの修士課程」とは何か、それはどうあるべきかという課題に直面しています。

修士課程は通常、学部課程より専門分野を絞っています。例えば映画を学び、修士課程でアニメーションや個別のジャンルを研究する、といった具合です。でも私たちは大学院レベルでそれをそのまま踏襲するつもりはありません。学際的な人文系として、幅広さを維持しつつ、学部課程の単純な再現にはならないようにしています。

つまり、「リベラルアーツのMAとは何か」「何を学生に訓練させるのか」「学部課程とどう違うのか」を真剣に考えながら設計しているんです。

もちろん、修士課程ができれば、その数年後には博士(PhD)課程の設立も考えていくと思います。MAについて今はあまり詳しく話せませんが、数年以内には形になると思います。そして、学部でリベラルアーツを楽しんだ学生が、そのまま修士課程に進めるような道も提供したいと思っています。キングスでのリベラルアーツの変化というものは、そこから生まれると思います。

リベラルアーツを志す人たちへ

Yuki
Yuki

それは楽しみですね!最後にどのような人たちにこのリベラルアーツが向いていると思うか、もしイギリスでリベラルアーツを勉強することを目指している人たちに何かメッセージがあったらお願いします。

まず、自分の知的好奇心に従うことはいつでも大事だと思います。もし興味を持っているものが一つの学問分野に収まりきらないなら、リベラルアーツ課程はまさにあなたのために作られていると言えます。

この学位は、Major(専攻)以外で厳密に決めなければならない部分は少なく、柔軟性が組み込まれています。もちろん、留学生にとっても同じことが言えます。1学期や1年間の留学などを通じて、様々な知的環境で学ぶことができ、異なる専門性や知識に触れることができます。

特定の分野の内容ももちろん学びますが、それと同時に「学ぶとはどういうことか」「学生であるとはどういうことか」を学ぶ機会にもなります。

自分の学位をどう組み立てるかを振り返ったり、大学という場を通して知識がどう生み出されるのかを理解したりするんです。私たちはモジュールやシラバス、リーディングリストが、学生にとって単に受け取って学ぶだけでなく、そこから自分で問いを立てて探究できるものにしているんです。だから特定の学問分野に収まる興味関心がない学生にとっても、リベラルアーツはとても適しています。

それに加えて、イギリスに来て異なる教育制度の中で学び、異なる専門性を持つ人たちから学ぶことができるのも大きな魅力です。そして、そうした学びを通じて、あなたもまた他の人に何かを教えることができる。そうしたグローバルな文化体験の質というものは重要で、まさに異なる専門性や世界の様々な地域から人々を集めて学ぶことを目的としています。

Yuki
Yuki

ありがとうございました!

さらに前回の記事はこちら↓

King’s College Londonについて詳しく知りたい人はこちら↓

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次に、単独か団体かで違いを見ていきましょう。これらの情報が皆さんの意思決定に役立てば良いなと思います。 一人旅 メリット 単独のメリットは圧倒的になんでも自分で決められることです。どこで食べるかを疲れている時に揉めることもないし、どこに行きたいかを話すこともありません。自分の食べたいもの行きたいところやりたいことだけに自分の持つエネルギーとお金を割くことができます。 デメリット デメリットは、全て自分で調べるのが大変なことです。特にリスクヘッジは自分だけだと気づかないこともあったりします。ですからあまり気が休まらないかもしれません。あとは、1人は少し寂しいかもしれないですね。独身貴族と考えればめちゃくちゃ充実していて楽しいですが。 クロアチアにあった謎の像、この上に立てると健康になれるとか クロアチアで見つけた猫のおきもの 魔女の宅急便の舞台(ドブロブニク) 団体旅行 メリット 団体の圧倒的メリットは一人当たりのリサーチの負担が軽いことです。お互いに情報提供しながら進めていけるので、とても楽です。何かあっても、3人以上いればなんとか解決できることがほとんどです。1人でも解決するしかありませんが、1人と2人とでは精神的な安定度が違いますよね。仮にも何があるかわからない海外にいるわけですから。また、みんなとわいわいおしゃべりしながら時間を過ごせるので、なんでもない移動時間も楽しい旅行の思い出になります。 デメリット デメリットは、単独旅行の裏返しで、なんでも自分で決めるわけには行きません。 学生向け【ヨーロッパ旅行】旅程の立て方 実際に旅行の予定を立てる時には以下の順番で話を進めるとスムーズです。理由は優先順位付けをするとこうなるからです。ホテルまでは、前もって十分事前に行うことをお勧めします。それ以降は、直前でもできることなので優先順位は低めです。旅行前の時間がある時にできればOKでしょう。 目的は人それぞれ 旅行では、皆お目当てが異なります。それぞれがある程度楽しめるように各人が何を大事だと考えているかしっかりと話しておきましょう。1人なら、何を目的にするか明確にしておきましょう。これが、今後の意思決定において優先順位を決定する軸になります。例えば、観光名所周りをとっても、そこに行ってとりあえずさっさと見ていくのが大事な人もいれば、じっくりと鑑賞、理解したい人もいます。他にも食事やショッピング、会話、様々ですね。 スイスにある欧州原子核研究機構(CERN) スイスにある欧州原子核研究機構(CERN) 航空券 おおかた一緒に行く人が決まるあるいは行ってやりたいことが決まったら、まずは航空券です。とりあえずこれを抑えれば、行って帰ってくることが確定します。日程調整をして、これを終えればあとは目的も含めて細かいことを詰めていくだけです。1ヶ月前くらいの予約で、オフピークシーズンなら相場は片道40ポンドからくらいでしょう。安いですね。 格安航空(LCC)のeasyJet, Ryanair, Wizz Airはよく利用させていただいています。 宿泊先 Trip.comというアプリを使えば航空券とホテルを一緒に予約できます。個人的にこれはよく使います。Booking.comなども使い勝手が良いです。大手旅行会社に頼めば全てやってくれますが、その分割高ですね。今はもう全てオンラインで自分で予約できるようになっているので、とても安くハイクオリティな旅を設計できると思います。 ホテルには大きく分けて2種類あります。通常の個室ホテルと共同部屋のホステルと呼ばれる宿舎です。友達がヨーロッパにいるならその人の家に泊めてもらうのもできると思いますが……。 ホテル or ホステル 個室ホテルは、一泊1〜3万円程度ですが、ホステルだと部屋、トイレ、シャワーが共同なので一泊3000円程度で済みます。部屋は大体4人から10人でシェアです。外を歩き回って寝るだけならホテルそのものが高級である必要はないので、ホステルでも用を満たすという考え方もあります。 実際何回かお世話になりましたが外回りが充実していると本当に寝るだけなのであまり不便しないです。一人旅行だと寂しさも少し紛れますしね。結構友達っぽい会話もできます。 ただ、素性を知らない人間であることには変わりないので、セキュリティ対策は自分でしっかりとする必要があります。例えば、寝る時はパスポート財布の入った鞄を布団に入れて寝るとか、ロッカーがあるホステルなら南京錠を持参して、あるいは購入して、安全に保管しておくなどです。ロッカーがないホステルもあるので、その場合は荷物をまとめてロックするなどの工夫をすると安心です。 バルセロナにあるサグラダ・ファミリア内部 バルセロナにあるサグラダ・ファミリア内部 追加料金を払ってでも、バスタブでリラックスしたいと感じるであろうくらい疲れる旅程を立てている場合はホテルにしましょう。リラックスするということにお金を払っているわけですから、お金の無駄ではないでしょう。 また、ホステルでは食事をするところがついていない場合もあることに注意しましょう。さらにど田舎だと外に出ても本当に食べるところがなかったりするので、空港などで事前に購入しておくことが必要です。 交通手段 ここからは割と旅行直前でリサーチしても間に合うところではありますが、ある程度は宿泊先を確保する時に調べていることでしょう。 調べるべきなのは、空港からホテルまでの交通手段と観光先との交通手段です。特に前者は時間帯によって利用できないこともあるので注意しましょう。深夜電車は走っていないことが多いです。電車、空港専用シャトルバス、一般バス、トラムなどが一般的な交通手段です。 乗り方はインターネットで事前に調べることをお勧めします。ヨーロッパの都市だとバス、トラムは日パスを買うことで回れるところが多い印象ですが、国によって制度がかなり違うのでリサーチ必須です。万が一乗れない時も、Uberのアプリをダウンロードしておいて、最大限活用しましょう。割高ではありますが、信頼度利便性共に素晴らしいです。深夜早朝でも来てくれます。 インターネット 渡航先でインターネットが使えることは重要です。見知らぬ土地でその場のリサーチをする機会が多いからです。地図は前もってダウンロードしておけば、GPSでインターネットなしでも現在位置がわかりますが、不便ではあります。 インターネットに接続する方法は三つあります。一つは日本の回線をローミングで使うこと。信頼度が高い分、少量のデータを高額で使うことになります。二つ目はWi-Fiを使うことです。セキュリティリスクが多少あるのと、速度が限られ、使える場所も限られます。三つ目は、eSIMを事前に購入しておくことです。安く、大量のデータを使えるのでもっともお勧めです。 個人的に導入が簡単だと思ったのはAiralo というアプリです。デメリットは処理が複雑かもしれないことです。ITに詳しくない人にお勧めする時は代わりにセットしてあげるのが良いです。ただ、説明は書いてあるので書いてある通りにダウンロードすれば使えるようになります。使えなくても設定条件を変えて試行錯誤すると使えるようになると思います。笑 学生のヨーロッパ旅行で知っておくと得なこと 予約は早めに 航空券、ホテルと英国国内の電車チケットは事前にオンラインで購入したすることができ、1ヶ月前に購入しておけば、10分の1程度の価格に抑えることができます。行く日にちが決まったらその二つはしっかり押さえておきましょう。 Trainlineというアプリで電車を予約すると安いです。 National railwayの遅延に対する補償 National railway(国鉄)は遅延することがあります。遅延時間に応じて補償金が出ます。インターネット検索で補償を請求するサイトが出てきますので、そこから一定額の払い戻しを受けることができます。 チップ 旅行先でレストランに入った時に、チップを支払うことがほとんどです。およそ支払い代金の13%程度が上乗せされて請求されますので、さらに払う必要はありません。レシートにはservice chargeと書いてあります。 ちなみに、このチップは言えばなしにすることもできますが、失礼な印象になるかもしれません。 アメリカだとチップなしでは従業員の生活が成り立たないという話を聞いたことがありますし、チップは文化経済的に重要なものだと思います。 ハギス ムール貝の酒煮 Oyster card(オイスターカード)など 学生の場合16-25 Railcardあるいは18+ Student Oyster photocardに登録すると、3割引になります。活用しましょう。 結局人伝の情報が強い 多くの話は人から人伝で聞いたことが多いです。友達とコミュニケーションをして、良い情報を聞きましょう。このウェブサイトに辿り着いている人は検索も上手なので人と会った時にも良い質問をしていると思いますが。 思わぬ損失を防ぐために 航空券のオンラインチェックイン 格安航空会社の場合は、オンラインでチェックインできることがほとんどです。逆にオンラインでやらないとカウンターでチェックインする時に手数料を取られることがあります。これが高くて、1人1万円です。馬鹿馬鹿しいのでオンラインで済ませましょう。 荷物上限を守る 格安航空会社の場合、荷物制限が厳しめに設定されているところが多いです。チェックされる時とされない時がありますが、上限オーバーしたら多額な追加料金を払う羽目になります。そうならないように事前に上限を確認し、それを超えないようにパッキングしましょう。衣類は圧縮袋に入れるとかなり容量が減りますのでお勧めです。 総括――ヨーロッパ旅行をシミュレーションする 迷いなく旅を進めるには頭とメモでシミュレーションをしておくことが大事です。今まで書いてきたことの半分はこれはどうするのが最善なのだろうという問いを立てることから始まっています。とは言いつつも、どんなに緻密なプランにも予想外のことは起こりえます。 その場所に行ったことがある人に便利な交通手段を聞いておくのが良いです。予想外のことが起こった時は、最終手段としてUberタクシーを使いましょう。高くても確実です。 ここまで読んでくれてありがとうございました。良いヨーロッパライフを過ごしましょう! https://passporter-media.com/articles/33/ https://passporter-media.com/articles/26/

【IELTS勉強法】イギリス大学受験のための対策をキングスカレッジロンドン生が解説

イギリス留学とIELTSの関係 先日、イギリス留学を目指している日本の友達と通話した際に、IELTS(International English Language Testing System)で点を取るのが難しいという話題になりました。というのも、イギリスの大学や大学院に国外の学生(International students)が進学する場合、入学試験の一環として多くの教育機関がIELTSのスコアを英語力の証明として求めることが一般的です。これは、学術的な環境で英語を活用できる能力を示すために必要な試験とされています。 https://www.eiken.or.jp/ielts IELTSの種類 IELTSには主に2種類の試験があり、留学を目指す人が受けるアカデミック(IELTS Academic)と、移住や海外就労を目指す人が受けるジェネラル(IELTS General Training)に分かれます。一方のAcademicは専門的や学術的な内容です。他方、Generalの内容は日常生活で使う英語などが中心です。 IBやA-Levelなど国際的な教育プログラムを受けている場合、大学に出願する際のIELTSスコア提出が免除されることもあります。しかし、学生ビザ(Student Visa)を取得するためには、IELTS for UKVIという専用の試験(フォーマットはアカデミックと同じ)を受ける必要があり、最低スコアが5.5となっています。一方、トップクラスの大学や大学院の場合、必要なスコアは7.0~7.5という高いハードルが設定されています。したがって、イギリス留学にはIELTSを受けることがほぼ必須だと言えるでしょう。 ハイスコア取得には戦略が必要 僕自身も高校で国際バカロレア(IB)を受けており、普段から英語を使ってコミュニケーションする機会が多かったのですが、試験に求められる英語と日常的に使う英語との違いに最初は非常に困惑しました。IELTSでハイスコアを取るためには戦略的なアプローチが必要だと痛感しました。勉強方法を見直した結果、1年間でスコアを6.5から7.5に引き上げることに成功しました。 本記事では、イギリス留学を目指す方々のために、IELTS対策を徹底的に解説し、効率的にスコアを伸ばすための勉強法やおすすめ教材、試験当日のポイントについて紹介します。 IELTS対策前後のスコア IELTSの試験形式 IELTSはリスニング・リーディング・ライティング・スピーキングの4技能を測定する試験です。まず、各セクションの特徴を解説します。 リスニング(Listening) 試験時間:30分(+解答を記入する時間10分) 問題数:40問(10問×4セクション) Part 1:日常会話 Part 2:説明や案内 Part 3:専門的なトピックについての会話や議論 Part 4:大学の講義 リーディング(Reading) 試験時間:60分 問題数:40問(3パッセージ) 問題形式は選択問題(Multiple Choice)や正誤問題(True or False or Not Given)、文や図の穴埋め問題(Completion)など様々なものがあり、どの形式になるかはランダムです。 ライティング(Writing) 試験時間:60分 問題数:2問 Task 1:グラフ、表、地図、図の説明(150語以上) Task 2:エッセイ(トピックについて意見や議論などを250語以上) スピーキング(Speaking) 試験時間:11~14分 形式 Part 1(自己紹介):自己紹介・日常的な質問(例: 趣味、家族、仕事) Part 2(スピーチ):トピックカードが渡されて1分間準備→2分間話す Part 3(ディスカッション):Part 2のトピックに関連したテーマについて議論 評価基準 Fluency and Coherence(流暢さと論理的なつながり) Lexical Resource(語彙力) Grammatical Range and Accuracy(文法の正確性と多様性) Pronunciation(発音) これらの基準に沿って、どれだけ自然で正確に英語を使用できるかが評価されます。 採点 4技能それぞれに0.0~9.0のスコアが0.5刻みで評価され、4技能の平均が最終的なスコア(Band Score)になります。 【IELTSの勉強法】 実際に僕がやったこと 高校2年の時、僕は初めてIELTSを受けました。当時は7.0以上を目指していましたが、最終的なスコアは6.5でした。その時僕はIELTSのスタイルをいまいち理解しきれておらず、特に対策が必要なライティングのスコアが目標とは程遠いものでした。大学進学前にもう一度受験した際は、IELTSで求められる英語と日常英語の違いを理解した上で、IELTSのフォーマットに慣れるための効果的な対策を行うようにしました。僕が行った対策は主に2つです。 アカデミックな英語に慣れる まず、僕が行ったのは普段の会話とは違う、学術的・専門的な英語に慣れるということでした。そのためにはネットのニュースを1日1記事、毎日違うトピックの文章(月曜日は科学、火曜日は経済、水曜日は政治...といった感じで)を読むことを習慣づけました。わからなかった単語・フレーズは全てメモし、その単語を使って1文作り、実際に使って覚えていくというスタイルが効果的でした。また、IELTS Essential WordsというIELTS対策用の単語帳を活用しました。 その他にもイギリス英語のアクセントや言葉遣いに慣れるため、BBC NewsやThe Guardianなどのイギリスのニュースメディアを積極的に利用しました。日本の学校で習う英語や僕たちの身近にある英語(YouTubeだったりポッドキャストだったり)ではアメリカ英語が使われることが多いのですが、イギリスに留学した時のことも考えて早い段階からイギリス英語に慣れる練習ができたのはよかったなと思います。 試験スタイルに慣れる 次に僕が行ったのはとにかく問題を解いて、IELTSの試験スタイルに慣れることでした。しかしIELTSの場合、英検と違って過去問が公開されていないですが、公式サイトにあるサンプル問題、ブリティッシュカウンシル公認の問題集、IELTSの設問を作成しているCambridge English Assessmentとケンブリッジ大学出版局による問題集などが役立ちます。問題を解くときは本番と同じ時間設定で、試験のプレッシャーに慣れるような模擬練習をしていました。 人に自分の解答を見てもらう ライティングやスピーキングに関して、僕は家庭教師を活用し、エッセイの添削・スピーキング(面接)の練習を手伝ってもらいました。自分で後から解答を見直すといった方法もありますが、他人に見てもらって客観的なアドバイスをもらうことは評価基準のFluency and Coherence(流暢さと論理的なつながり)、 Lexical Resource(語彙力)、 Grammatical Range and Accuracy(文法の正確さと多様性)、 Pronunciation(発音)の全部を改善できる良い機会になるので有効的に活用するべきだと思います。 IELTSが難しい理由 僕がIELTSを難しいと感じた理由は、独特の試験形式にありました。IELTSは単なる日常英会話の試験ではなく、学術的・専門的な場面でも通用する英語力を測定するものです。そのため、正確に英語を扱う力が求められます。普段の友達との会話だと、文法・語彙が完璧でなくても言いたいことは伝わりますが、IELTSだと要領が違います。そこが僕が苦戦した1番の原因でした。 試験のプレッシャーと制限時間 まず、IELTSは試験時間が限られており、速くかつ正確に解答するスキルが必要です。リスニングの英文は1回しか流れず、解答時間も短いです。ライティングは60分で2つのエッセイを書きます。リーディングは1時間で40問、3つの長文を読むので時間管理が重要です。そして、スピーキングはスピーチを考えるのにも実際にスピーチをするのにも制限時間があり、自分の言いたいことを簡潔にまとめる必要があります。加えて、ビザ取得・大学進学のために定められたスコアを取らなければいけないという不安なども出てくるので、思い通りに進めづらい試験でした。 専門的な内容が多い IELTS Academicでは、大学の講義や学術論文レベルの英語が出題されます。例えば、リーディングでは「環境問題」「医学」「心理学」「社会学」などの専門的なテーマが扱われ、ライティングでは社会問題について論理的に意見を述べることが求められます。他にもIELTSはイギリス英語の発音や単語が多く使われます。そのため、アメリカ英語に慣れているとスペルや表現の違いが混乱のもとになります。 正確な文法と語彙力が求められる IELTSでは、スピーキングとライティングの評価基準の一つに文法の幅と正確性(Grammatical Range and Accuracy)という項目があり、ちょっとした”the”や”a”忘れなどの文法ミスが減点の対象になります。また、同じフレーズの使い回しも減点に繋がるので、簡単な単語ばかり使うのではなく、アカデミックな語彙を適切に使うことが求められます。日常会話で使いがちなI wannaやI'm gonnaはI want to やI am going toに置き換える必要がありますし、I’mなどの短縮系もI amに変えた方がいいと言われています。他にも、以下のようによく使う語彙は言い方を変えてレベルアップする必要があります。 I think➡I believe/ I am convinced thatMany people➡A significant number of individualsGood➡Beneficial / AdvantageousBad➡Detrimental / HarmfulHelp➡Assist / Support まとめ IELTSが難しいのは正確な英語力が求められる試験スタイルにあると思います。試験のフォーマットを理解して、対策をすれば高得点は狙えるので、計画的に勉強しましょう。 https://passporter-media.com/articles/5/

イギリスのボーディングスクール生活と大学受験プロセス【UCL合格】

こんにちは!イギリス留学中、UCL2年生のNanaです! 今回の記事では、イギリスの高校での生活、勉強内容、1日のスケジュール、大学進学の決断に至るまでの過程について詳しくお話ししたいと思います。 簡単に私の経歴を振り返ります。2020年3月に地元・京都の中学校を卒業後、イギリス留学を開始しました。4月から6月までは短期準備コースを受講し、2020年9月から2021年6月までTaunton School International(TSI、トーントンスクールインターナショナル)でGCSEを履修。その後、2021年9月から2023年6月までLancing College(ランシングカレッジ)でA-levelを学びました。 コロナ禍だったため、準備コースとTSIの2学期目は日本からオンラインで受けました。 Lancing College(ランシングカレッジ)のチャペルの様子 英国ボーディングスクールの学びと暮らし イギリスの中学卒業課程GCSEとは? TSIはイギリス南西部に位置する学校で、私はそこで1年間のGCSEを履修しました。 GCSE(General Certificate of Secondary Education)は、イギリスの14歳から16歳の生徒が履修する中学卒業課程です。そこでは2年間かけて9〜11科目を学びますが、私が履修したIGCSE(インターナショナル生向け)は1年間で5〜6科目を学ぶ短縮プログラムでした。 選べる科目と特徴 必修の数学、英語に加え、選択科目の中から経済、物理、コンピューターサイエンス、日本語を選び、計6科目を学習しました。2年間のGCSEとは違い、履修できる科目数が限られているため、高校や大学で何を学習したいのかを考えながら科目選択を行いました。数学や理科は日本の学校に比べて学習進度がゆっくりめです。そのため、大体の人がイギリスに来ると得意と感じます。私は好成績を狙えると思い選びました。経済は日本にいた時から興味を持っていた科目でした。日本では大学に入らないと深くは学べないため、高校から学び始めることができるのがアドバンテージだと思い選択しました。 私が選択した科目以外には、英文学、地理、歴史、理科、美術、心理学、技術、ビジネス、メディア、ラテン語などがありました。1年間GCSE課程を修め、学年末(5~6月)に全国試験を受け、9月ごろに結果を受け取ります。科目ごとにグレード1~9の9段階で評価され、4以上で合格、7からがAです。イギリスではGCSEのグレードを高校受験、大学受験、場合によっては就職活動の時にも提出するため、好成績で終えることはアドバンテージです。 ボーディングスクールでの学校生活 TSIは現地校Taunton Schoolの付属インターナショナルスクールです。そのためイギリス人生徒は在籍せず、ヨーロッパからの留学生が中心でした。 世界中から学生が集まっていて、私がTSIで学んでいた時は、ヨーロッパ、アジア、アフリカなどからの生徒で構成されていました。寮は男女別にあり、ボーディングハウスと呼ばれます。基本的に2、3人でのシェアで、母国が異なる生徒との組み合わせになることが多いです。 私の初めてのルームメイトは東アフリカのブルンジ共和国から来た生徒でした。地理に疎かったので、どこっていう感じで、ググったのを今でも覚えています。始めの学期を英語が流暢な彼女と過ごしたことで、自分の英語力が格段に上がりました。 Taunton School International(トーントンスクールインタナショナル)の卒業式 1日のスケジュール 平日は7時から7時半に起床して、制服に着替えます。寝坊する生徒が多いので、大体7時半ごろに寮母さんが起こしに来ます。朝食には必ず行かないといけないので、歩いて5分ほどの場所にある本校のダイニングホールに行く日々でした。 朝食後8時半ごろからアッセンブリー(集会)や寮のハウスミーティングなどに参加して、その日の注意事項などを聞きます。 9時から授業開始です。午前中に3限授業を受け、ランチはまた本校のダイニングホールで食べます。お昼休みが終わったら3時半ごろまでまた授業があります。放課後は何かのアクティビティ・スポーツに参加しないといけません。私は本校のオーケストラやバイオリンレッスン、ベイキングなどに参加していました。放課後は先生に質問できるClinic(クリニック)と呼ばれるセッションが行われます。授業でわからないことがあればその時間に聞きます。 アクティビティ終了後は夕食です。夕食後は毎日プレップタイム(prep time)と呼ばれる2時間の勉強時間が設けられていて、自分の部屋でその日の宿題をすることになっています。 プレップタイム以降は自由時間で、11時就寝です。 A-levelとは?専門性を深める2年間の学習内容 TSI卒業後は受験を経て同じく南西部の海沿いにあるLancing Collegeという現地校に進みました。ここでA-levelというイギリスの高校卒業資格及び大学入学資格を修了しました。A-levelでは基本的に3~4科目を2年間かけて深掘り学習します。私は経済、数学、応用数学、日本語の4科目を履修しました。履修できる科目は学校によって異なりますが、理科(化学、生物、物理がある)、英文学、政治、歴史、地理、ビジネス、哲学、宗教、コンピューターサイエンス、心理学、スポーツ、演劇、美術、技術などがあります。GCSEと同じく、2年目の最終学期に全国統一試験を受け、9月に結果がわかります。 ほとんどの人はA-levelで学習した科目を大学でも専攻します。そのため1年目のA-levelの成績で志望校を決めて受験し、コンディショナルオファー(条件付き合格通知)が来たところに最終成績次第で進学できるかどうかが決まります。 Lancing College(ランシングカレッジ)の入学式  英国ボーディングスクールで感じたカルチャーショック 食事はとにかくポテト 「イギリスのご飯は美味しくない」とよく言われますが、ボーディングスクールでは主食がジャガイモで、味付けも薄くて、正直美味しくなかったです。 朝:ポリッジ、昼:ポテト&チキン、夜:チキンバーガー&ポテト…と、ほぼ毎日ポテト料理が続いたことも(笑)。 授業は少人数で活発に議論 クラスはTSI、Lancingともに15人前後の構成で、日本に比べて少人数です。数学の授業では日本のように先生が説明して、演習問題を解く形式でした。一方で経済は全く違い、ディスカッションがメインでした。例えば、インフレーションがテーマの授業では、イギリスの過去1年間のデータを見て、なぜ突然インフレ率が高くなったのかをみんなで考えたり、イングランド銀行の利子をあげる政策は正しいのかなどを生徒同士で議論したりします。 先生との距離が近い イギリスには塾がなく、わからないことは先生に直接質問する文化があります。先生との距離も近く、授業中は積極的に質問し、意見を述べます。最初は戸惑いましたが、慣れると自分の考えを表現する力がつきました。 先生も質問を歓迎してくれるため、自然と積極的に学ぶ姿勢が身につきました。 ボーディングスクールで変化した進学・将来への考え方 主体的に学び、知識を活用する イギリスの教育を通じて、私の学びの姿勢やキャリアに対する考え方が大きく変わりました。A-levelでは、暗記ではなく、自分の考えを深め、論理的に議論する力が求められます。経済では理論だけでなく、ニュースや国際経済の動向と結びつけて考察する課題が多いです。そのため、「なぜそうなるのか?」を追求する姿勢が自然と身につきました。このような学びのスタイルは、日本の高校の「教えられる」教育とは異なります。主体的に学び、知識を活用する力を養うという点で、私にとって非常に新鮮でした。 将来の進路選択に与えた影響 このような教育環境の中で学ぶうちに、私の進路選択にも大きく影響しました。もともと経済やビジネスに関心がありましたが、イギリスの高校で学ぶことで、よりグローバルな視点を持ちたいと考えるようになりました。また、経済の授業では「お金の流れ」だけでなく、経済が社会全体にどのような影響を与えるのかにも興味を持つようになりました。 A-levelの課題では、「この理論を説明しなさい」ではなく、「現在の経済状況を踏まえて、この理論がどのように適用されるか考察しなさい」といった批判的思考を問われる問題が多く出されました。こうした学びを通じて、「単に経済を学ぶ」のではなく、「実際の社会にどう応用できるのか」に着目し、大学でも国際的な視点で経済や政策を学びたいと考えるようになりました。 イギリス大学進学はUCL!選んだ理由は? UCLを選んだ理由 進学先を考える際、日本とイギリスの大学のどちらに進むか、非常に悩みました。日本の大学にも魅力はありますが、イギリスの大学はダイバーシティの豊かさや専門的な教育スタイルが強みで、より国際的な環境で学びたい自分に合っていると感じました。特に、現在通っているUniversity College London(UCL) は、世界中から多様な学生が集まり、世界最高峰の教育水準を誇る大学の一つです。特に以下の魅力がUCL進学の決め手となりました。 専門性が高い 日本の大学では1~2年次に教養科目を幅広く学び、3年次から専門分野に進むケースが多いです。一方、イギリスの大学では教養課程がないので、3年間で学士を取得できます。そのため、入学直後から専門分野に集中できます。また、A-levelで経済や数学を深く学んできたため、大学でもそのまま専門的な学びを続けられる点が魅力的でした。 ロンドンという立地の強み UCLはロンドン中心部にあり、金融・ビジネスの中心地であるシティに近いです。そのため、UCLのキャリアセンターでは、大手企業やコンサルティングファームのリクルートイベントを頻繁に開催し、自分の将来のキャリアに直結する経験が積めやすいです。 これらの理由から、より専門的な学びを深められ、グローバルな環境で成長できるUCLを選択しました。 まとめ イギリスで受けた教育を通じて、私は自ら考え、学び続ける姿勢を身につけました。将来は、UCLでの学びを活かし、国際的な環境でキャリアを築いていきたいと思っています! 次回は大学で学んでいることや一人暮らし生活の様子などをお届けしますので、お楽しみに! https://passporter-media.com/articles/3/ https://jp.education-moi.com/article-34-taunton

英国ボーディングスクールから理系の名門大学インペリアルカレッジロンドンへ

 初めまして、Kenshuと申します。19歳で、香港で生まれ育ちました。幼少期から香港のインターナショナルスクールに通い、4年前からイギリスに留学しています。現在ロンドンのImperial College London(インペリアカレッジロンドン)でChemical Engineering(化学工学)を学んでいます。 香港で生まれ育ち、イギリス: Concord Collegeへ留学するまで 小さい頃、父のお仕事の影響で日本と香港を行き来していました。小学校から中学2年生までは香港のインターナショナルスクールに通っていました。途中、日本の中学受験をしたものの、香港に残ることにしました。2019年以降新型コロナウイルス感染症が世界各地で繰り返し流行り、深刻な問題になっている真最中、私はイギリス留学を決め、海を渡りました。2021年の9月に一人でイギリスに渡り、今までの4年間を過ごしてきました。 イギリスでの学校選びにはそれほどの時間をかけませんでした。いくつかの学校に応募し、最初に合格が決まったところに行くことにしました。私が行くことになったボーディングスクール(全寮制学校)はイングランド西部のShrewsbury(シュルーズベリー)にあるConcord College(コンコルドカレッジ)という高校です。 Concord Collegeの校舎 英国ボーディングスクール生活での戸惑いとホームシックの日々 最初の数日は英語で流暢に話し合う生徒たちを見て、会話にうまく入れなかったです。イギリス英語特有のアクセントやスラングを理解しようと必死でした。英語は何年も勉強していましたが、実際に学業や日常生活で使うのはまったく別の経験でした。 戸惑いは言語だけではありませんでした。イギリスの気候は日本とは大きく異なり、灰色の空と頻繁な雨が毎日続き憂鬱でした。食事にも全く慣れず、食堂で出会ったのはシェパーズパイやジャケットポテト、フィッシュアンドチップスばかり。日本のご飯が恋しくてたまりませんでした。 Concord Collegeのグラウンド 寮生活の思い出 Concord Collegeでは70%が寮生徒、30%が現地生です。全寮生徒には一人部屋を与えられました。私がForm4(中学3年)、Form5(高校1年)にいたときは小さい部屋でしたが、Form 6(高校2、3年)に入るともっと大きい部屋を与えられました。そこで夜遅くまで友達とゲームをしたりするのが一番の思い出です。 毎朝7時半に点呼があり、8時にダイニングホールで朝食を食べます。8時半に授業が始まり、午後4時まで9時限(1時限35分)あります。その間に昼休みと中休みが挟みます。4時に授業が終わると自由時間になり、私は毎日自由時間に昼寝をしていました。 6時半から8時10分までの100分間はprep timeという自習時間があります。全生徒が教室などに集って自習します。最初はすごく面倒で退屈な時間だなって思っていましたが勉強が忙しくなるにつれ、とても重要な時間になってきました。prep timeが終わると10時まで課外活動やクラブ活動が始まります。 課外活動 バレーボールとサッカーに打ち込んだ日々 私は学校のバレーボールとサッカーのチームに所属していました。毎週火曜日と日曜日はバレーボールの練習です。水曜日には他校との親善試合があり毎週それに向けて練習をしていました。Concord Collegeでの一番の思い出はバレーボールチームにいたことかもしれません。 一緒にバレーボールに打ち込んだ仲間たちと サッカーは毎週日曜日の午後にトレーニングがありました。イギリスはサッカー大国なのでみんなすごく上手でAチームに入るのにすごく大変でした。最終学年になった時にやっとAチームのセンターバックのスタメンをもらって嬉しかったのを鮮明に覚えています。 Aチームは日本で言う1軍のことで、全部で50人以上いる部員から15人ほどしか選ばれません。Aチームに入るには基本的に監督による評価、練習試合のパフォーマンスなどを総合的に見て選抜されます。Aチーム以外にもBチームがあり主に下の学年の生徒たちが所属します。 日本と香港には無いイベントの数々 クリスマスやハロウィーンになるとディスコやパーティーがよく開催されます。日本や香港の学校ではあまりない経験だったので友達とディスコに行ったときは圧倒されました。学外からDJを呼んでいたのでやっぱりイギリスの学校はすごいな〜って思いました。 毎年11月5日にあるBonfire Nightという日には学校で大きな花火が打ち上げられ、すごく綺麗です。 Concord Collegeで毎年Bonfire Nightで打ち上げられる花火 英国ボーディングスクールの授業内容 GCSE:理系科目が得意で、文系科目は必死 Concord Collegeのカリキュラムは、私がそれまで経験してきたものとは大きく異なっていました。最初の2年間では、GCSE(イギリスの中等教育修了試験)に取り組みます。選択科目からはHistory(歴史)、Geography(地理)、Computer Science(コンピューターサイエンス)、Statistics(統計学)の4つを履修しました。それからPhysics(物理)、Chemistry(化学)、Biology(生物)の3つの理系科目、English(英語)、Mathematics(数学)、Advanced Mathematics(応用数学)を選択しました。私は理系だったので地理、歴史、英語などの科目は苦手で、他の生徒たちについていくのに必死でした。 Concord College で一番ユニークだなって思うところがSaturday Testsという制度です。毎週土曜日に3つの科目の小テストがあります。科目は毎週ローテーションします。例えば、1週間目はMaths、Physics、Biology、2週間目はGeography、History、Computer Science、3週間目はEnglish、Statistics、Chemistryという感じです。特に2週間目はエッセイ科目が多く、その週の月曜日に復習を始めていたのですごく苦労しました。 2年目の5、6月になるとGCSEの試験が始まり、週に3、4つテストがありそれが2ヶ月間続きました。合計25テスト(9教科)を終えた後、2ヶ月間の溜まった疲れがどっと出てきてそれからの1週間は何もやる気が起きなかったです。 2年間のGCSEカリキュラムを終え、そのままConcord CollegeでA-levelに残ることを決めました。 A-Level:科目数が減り、内容が難しくなった イギリスでは2年間のGCSEを終えた後A-levelカリキュラムに2年間取り組みます。A-levelでは数学、応用数学、物理、化学を選びました。どれも理系科目で自分の得意分野でもあり、大学でChemical Engineering(化学工学)を専攻したいと思っていたのでこの4つを選択しました。 選択する科目がGCSEより少ない分、内容は難しくなり、特に物理は理解するのにすごく時間がかかりました。A-levelでもSaturday Testsは引き続き実施され、毎週2科目になりました。A-levelではGCSEとは違って授業がないfree periodという時間も増え、より自由な時間割になりました。でも私は勉強ではなくほとんどの時間を寮に戻って昼寝をしていました。 GCSEと同様、A-levelを始めてから2年目の5、6月になると試験があり、6月末までに10テストを終えました。志望大学の進学条件で、私は化学で最高評価のA*をとらなければいけなかったので化学の試験当日は落ち着かなかったのを覚えています。化学のA*を取るには90%以上得点する必要があります。そのため、化学の復習には他の教科より多くの時間を費やしていました。 A-levelが終わるとConcord Collegeから卒業し、夏休みに入りました。 https://jp.education-moi.com/boarding-schools/uk#a-level 高校の勉強と両立しながら挑んだイギリス大学受験 私はイギリスの大学に行きたいという思いが昔からあり、Personal statement(志望理由書)などの準備に力を入れていました。Engineering and Science Admission Test(ESAT)※の勉強だったり面接の準備だったり色々なことをやる必要がありました。Concord Collegeにいた最後の年は勉強と受験対策の両立で忙しくて大変でした。2025年の1月に運よくImperial College London(インペリアルカレッジロンドン)からのオファーレターをもらうことができました。今でもその瞬間だけは忘れられないです。 ※ESATは、University of Cambridge(ケンブリッジ大学)やインペリアルカレッジロンドンなどの理工系学部への出願者に課す入学試験です。 https://esat-tmua.ac.uk/about-the-tests/esat-test インペリアルカレッジロンドンに進学 今年の9月にImperial College Londonに入学し、化学工学を専攻しています。 今はロンドンで大学生活を送っていますが、振り返ってみると15歳でイギリスに渡ったとき、不安だらけでした。言葉も文化も違う環境に飛び込んで、自信をなくしたこともあります。でも、その経験を通して、今まで気づかなかった自分の強さや、新しい視野を得ることができました。これからも留学に関する情報や経験を共有していき、少しでも同じ道を考えている皆さんの参考になれたらうれしいです! https://jp.education-moi.com/article-50-imperial

日本の大学からマンチェスター大学へ交換留学し卒業研究に挑戦!

こんにちは!Midoriです。私は昨年の9月から今年の6月までの約10カ月間、イギリスのThe University of Manchester(マンチェスター大学)に交換留学しました。一般的な交換留学と異なり、授業を履修して単位を取得するのではなく、Final Year Project(卒業研究)に取り組みました。 https://jp.education-moi.com/article-62-manchester マンチェスター大学の交換留学で過ごした1年間 マンチェスター大学のキャンパス付近の街の様子 大学3年の秋からの約1年間をマンチェスターで過ごしました。交換留学生といっても他の正規学生と変わらず、同じ学生証を持って、同じように授業を受けたり、大学の施設を利用したり、大学の寮で暮らしたりします。また、授業料はホーム大学に支払えばいいのもメリットの一つです。イギリスの学費はとても高く、日本の国立大学の10倍以上かかるのでとても払えません。 交換留学先はFaculty of Biology, Medicine and Health(生物、医学、健康学部)です。留学中はSt Anselm Hallという寮に入り、寮生活も満喫しました。 マンチェスター大学紹介 マンチェスター大学はサッカーや音楽で有名なマンチェスター市にあり、200年以上の歴史を持つ伝統校です。また、これまで26人のノーベル賞受賞者を輩出してきて、高い水準の研究が行われています。 マンチェスター大学 マンチェスター市自体が非常に多様性の高いところで、イギリス人の中にもいろいろなルーツを持つ人がいます。そして大学には世界各地から留学生が集まるため、本当に多様な価値観に触れる日々でした。 寮生活も研究生活も、バックグラウンドが全く異なる人と接していくうちに、いろいろな考え方に触れ、生き方の多様性を感じました。 授業を履修せず、研究三昧の日々 私は授業を履修せず、毎日研究室にこもってひたすら実験をしたり、文献を読んだりしていました。 マンチェスター大学の神経科学は最先端分野の一つで、世界トップレベルの研究者が日々研究しています。私も神経科学の研究室に入りました。研究室自体はこぢんまりとしていて、教授1人と私を含めた学部・大学院生が7人いました。 日本と大学と異なる研究生活 日本の大学と違って、マンチェスター大学の研究室にはコアタイムがなかったです。コアタイムとは主に分子細胞系の研究室にある制度で、「平日の朝9時から17時までは必ず研究室にいないといけない」という決まりです。時間帯は研究室によって異なりますが、どの研究室も大体同じような時間帯を指定します。コアタイム中は自分の研究を進めたり、先生の指導を受けたり、研究室の雑務をやったりします。 私の研究室にはそういう制度がなく、好きな時間に行って、好きな時間に帰っていいことになっていました。といってもみんな朝に来て、みっちり研究して夕方に帰ります。 細胞生物学系の研究室が使っていた実験室 もう一つ日本では考えられないのが、研究棟には平日の朝8時から18時までしか入れないことです。つまり研究はこの時間内で進めなければならず、深夜まで実験をしているということはあり得ません。ただこれは学部生だけに適応されていて、教員や大学院生はそれ以外の時間帯にも入れますが、そうする人はほぼいません。 研究棟の出入り時には学生証をかざして回転ドアを通過します。私はよく18時ギリギリまで実験していて、1分前に猛ダッシュしていました。18時に間に合わなくて出られなくなることがたまにありました。そういう時は扉の中から叫んで、帰宅寸前の受付スタッフを呼び留めて開けてもらいます。 充実した寮生活 交換留学生は希望者全員が寮に入れるようになっていました。私はSt Anselm Hallという100年以上の歴史がある寮に入りました。毎日朝食と夕食が提供され、食事の時間になると食堂に行きました。 その他、共用部分がとても充実しているところがすごく良かったです。卓球室、コモンルーム(多目的室)、図書室、ピアノ室など、さまざまな施設があり、住民であれば誰でも使えます。 食事の時間と共用部屋で他の学生と交流する機会が多く、寮内で友達がたくさんできました。また、寮内でイベントを開催したり、卓球やサッカー大会があったりと、仲を深めるチャンスもたくさんあります。 St Anselm Hallの部屋 部屋はかなり広く、カーペットが敷かれています。キッチン、シャワーとトイレが共用で、洗濯機と乾燥機も共用でした。寮費は光熱水道・食費込みで月15万円です。それまで暮らしていた大学宿舎は月1.5万でした。光熱水道・食費込みを考慮しても10倍も高くてびっくりしました。 寮は研究室から徒歩30分ほどかかるところにあります。バスを利用すれば10分ほどですが、私は毎日歩いて行きました。 マンチェスター大学から帰国 今年の6月に帰国しました。マンチェスター大学から帰ってきてから既に半年以上が経過しましたが、今でも当時のことを思い出し、とても懐かしいです。 イギリスという不思議な国に滞在したのはわずか10カ月ですが、その間に感じたことは多く、勉強になったこともたくさんあります。いつか機会があったらまた行きたいと思います。 帰国するフライトの窓から見えた景色 私の経歴: マレーシアで過ごした15年間 家族の都合で幼少期からマレーシアで暮らしました。マレーシアは日本と全く異なる文化背景があり、私自身も日本に来てから感じた違いが多くあります。そのため、主に教育に関係する現地での生活をお伝えしたいと思います。 私は日本で生まれましたが、その後すぐにマレーシアに移住し、15歳までそこで暮らしていました。マレーシアの首都クアラルンプール(KL)は西マレーシアにありますが、私はKLがあるマレー半島ではなく海を挟んで東のボルネオ島にあるサバ州に住んでいました。 https://tpcljp.com/service/sabah/ インターナショナルスクールではなく、現地の学校に通っていました。マレーシアは多民族国家なので、学校もマレー系、中華系、タミル系などいろいろあります。 華人小学校の生活 私は中華系の小学校に通いました。中華系の人(華人)の生徒が多いですが、マレー系やパキスタン系などもクラスに数人いました。 校内の公用語は中国語です。華人でない生徒同士はたまにマレー語や英語で話しますが、先生に見つかったら注意されていました。しかしマレー語と英語の授業では逆に中国語が禁止され、その教科の言語しか話してはいけないというルールがありました。 同時に3言語を習得 小学校で勉強する科目は国語(マレー語)、中国語、英語、算数、理科、社会、道徳(ムスリムの生徒はイスラム教義)、コンピュータ、体育です。今考えると3つの言語をネイティブレベルで同時に勉強するのはクレイジーに思えますが、現地では当たり前すぎて当時は何とも思わなかったです。 1時限は30分で、授業は朝7時から始まり、13時ごろに終わると記憶しています。その後は基本的に帰宅しますが、課外活動がある日は弁当を食べるか食堂で食べてから行きました。給食はありません。その代わり、食堂はかなり充実していて、麺類やご飯類、パンなどさまざまなメニューがありました。 学校の名誉がかかった全国統一検定試験 2021年に廃止されたようですが、私がいた頃は6年生の終わりに全国統一検定試験がありました。当時は7科目を受けなければならず、学校の名誉をかけた戦いと言っていいくらい全校を挙げて対策していました。7科目とは国語(マレー語)のリーディングとライティング、中国語のリーディングとライティング、英語、理科、算数です。 5年生の後半からこの試験に向けた対策が始まり、生徒全員に目標が定められました。成績は最高評価のAから不合格のEまでの5段階あります。私の目標は全てが最高評価である7Aでしたが、残念ながら達成できず結果は6A1Bでした。 この試験で優秀な成績を修めることは大変名誉なことであり、5A以上あれば新聞に写真付きで載ります。また、学校の入口から一番近くて目立つ掲示板にも写真付きで掲示されます。 この試験は個人戦だけでなく、団体戦でもあります。科目ごとの平均点や合格率(評価がA~Dの人の割合)が出され、それも新聞に載ります。そのため、成績発表の時期になると新聞にはいろんな学校の成績と優秀者の写真が掲載されます。日本では考えられないですね。 独立中学校に進学 中学校は公立学校ではなく、独立中学校に通っていました。日本では聞かない言葉ですが、これにはマレーシア国内の複雑な事情に関係します。簡単に言うとマレーシア政府に認められていないカリキュラム(中学・高校卒業資格)を提供している華人学校のことです(最近は一部の州で認められました)。 ただその非公認の資格だけだとさすがに今後マレーシア国内で就職や進学などをする人にとって不利なので、マレーシア教育省のカリキュラムも実施しています。2種類のカリキュラムを同時に実施しているので他の中学と比べて勉強量が多いです。 政府のカリキュラムで中学は5年間(Form 1~Form 5)で、3年目と5年目に全国統一試験があります。その後、A-levelあるいはSTPM(A-levelのマレーシア版みたいなもの)を履修してから大学に進学する人がほとんどです。 マレーシア政府非公認の全国試験 独立中学校のカリキュラムは6年間で、3年目と6年目に全国の独立中学校生が対象の全国試験があります。前述の通りのこの全国試験は政府に認可されておらず、そこで優秀な成績を修めてもマレーシア国内では意味のないことです。当然その成績でマレーシアの大学を申請することはできません。しかし日本を含む海外大学には認められていますので、卒業生の多くは海外の大学に進学します。 マレーシアの華人は昔から国に独立中学校の卒業資格を承認するよう求めてきましたが、マレーシア政府が未だに認めないのは多民族国家ならではの難しさがあるからです。ここではあまり深掘りしませんが、気になる人はぜひ調べてみてください。 どのカリキュラムの全国試験も小学校の全国統一検定試験と同様に、学校を挙げて競い合っていました。そして同じように学校ごとに各科目の平均点や合格率、成績優秀者が新聞に掲載されていました。 https://jp.education-moi.com/boarding-schools/malaysia 高校から日本に戻り 私はその独立中学校を3年で中退し、日本に引っ越しました。日本に来てからは実家から近い公立高校に入学しました。高校は普通科で、卒業後はそのまま日本の大学に進学しました。 以上が私の経歴と交換留学歴でした。最後まで読んでいただきありがとうございました。 https://passporter-media.com/interviews/4/ https://passporter-media.com/interviews/13/ https://passporter-media.com/interviews/15/

【模擬国連】LIMUNとは?潜入レポートと参加者インタビュー

ロンドンでは毎年、LIMUN(London International Model United Nations / ライムン)というヨーロッパ最大規模のModel UN(Model United Nations - 模擬国連会議)が開催されています。模擬国連とは、学生が各国の大使になりきり、国連会議を模して議論を行う教育的な活動です。多くのイギリスの大学には模擬国連のSociety(日本の大学でいうサークルのようなもの)があり、LIMUNはそれらの団体が一堂に会する大きなイベントとなっています。 今回は、友人が模擬国連の最高責任者であるSecretary-General(事務総長)を務めることになり、その関係で僕も4月26日〜27日に開催された高校生向けのLIMUNであるLIMUN:HSの広報担当として企画・運営に参加しました。期間中には、過去にLIMUNの幹部として携わってきた友人へインタビューをしました。本記事が模擬国連の魅力を知るきっかけになれば幸いです。 模擬国連(LIMUN)の準備: 運営の舞台裏 友人からLIMUN:HSの企画・運営の打診があったのは、1年前の11月でした。大学時代、私は模擬国連に参加していませんでしたが、周囲には模擬国連のSocietyに所属している友人が多く、活動内容が気になっていたこともあって、彼女の誘いを受けることにしました。 自分のIDカード 本格的な準備が始まったのは、イベントの3か月前、今年の1月からです。最初はSNSやウェブサイトを通じた告知・募集業務が中心でした。開催が近づくにつれ、業務量が一気に増加。特に大変だったのは、11ある委員会それぞれの概要や議題の関連情報をまとめたStudy Guide(議題解説書)の編集と、約200人分の参加者情報をもとにプラカードやIDカードを作成する作業でした。直前のキャンセルや飛び入り参加もあり、当日までバタバタしていました。 プラカード 模擬国連(LIMUN)で扱われた多様な議題と委員会 模擬国連当日、参加者は委員会ごとに分かれて異なる議題で会議を行います。 今回のLIMUN:HSでは、‟The Rise of Mega-Constellations: Managing Space Debris and Orbital Congestion” -「巨大星座の台頭:宇宙デブリや軌道混雑にどう対応するか」という議題を扱うCOPOUS(Committee on the Peaceful Uses of Outer Space - 国連宇宙空間平和利用委員会)や、“Addressing Security Issues in the Sea of Japan” -「日本海の安全保障問題」をテーマとするUNSC(United Nations Security Council - 国連安全保障理事会、安保理)など、幅広いトピックが設定されていました。 なかには、‟Death of Julius Caesar” -「ジュリアス・シーザーの死」というテーマで、歴史上の人物になりきって議論を行うCRISISという変わり種の委員会もあり、特に人気がありました。Study Guideやプラカードなどをまとめているうちに、本当に色々な委員会やトピックがあると実感し、面白そうだなと思いました。 WHOのStudy Guideの表紙 会場はキングスカレッジロンドン: 当日の様子 実際にLIMUN:HSに参加してまず感じたのは、やはりそのスケールの大きさでした。とりわけ会場となったKing’s College London(キングスカレッジロンドン)のキャンパスは貸し切り。加えてロンドンやBath(バース)、Southampton(サウサンプトン)、南部のGildridge(ギルドリッジ)、Oxford(オックスフォード)、Cambridge(ケンブリッジ)などから10校以上、合計約150人の高校生が参加しました。 高校生向けのイベントを大学生が主催するということもあり、運営側には参加者の安全と満足を第一に考える責任がありました。準備期間中は各高校の生徒・そして先生方とも頻繁にコミュニケーションをとり、注意事項などを確認し合いました。イベント期間中は各会議室に加えて、Wellbeing Room(ウェルビーイングルーム - 精神的なストレスを抱えた場合によく使用される休憩室)やサポートスタッフの配置など、細かな配慮が求められました。運営中は常に緊張が抜けず、何かトラブルが起きないかと気が気ではありませんでした。 会議の様子を見学する機会がありました。生徒たちは事前にしっかり準備をしていて、非常に熱心にディベートに取り組んでいました。多くの生徒が大学でも模擬国連を続け、LIMUNに参加したいと話していたのが印象的です。閉会式では、各委員会で最も活躍した生徒や、著しい成長を見せた生徒に表彰状が贈られるセレモニーも行われました。 開会式前の様子 模擬国連(LIMUN)幹部経験者インタビュー: ガブリエル君(スペイン出身) Q:そもそも模擬国連とは? 模擬国連とはその名の通り、国連の活動を模擬的に体験する活動です。国連には業務を遂行する様々な機関があります。例えば、WHOと呼ばれる保健や医学事業などを専門分野とする世界保健機関(World Health Organization)やUNICEF(ユニセフ)と呼ばれる子供達の支援や保護をする国連児童基金(United Nations Children’s Fund)などがあります。期間中は各委員会に分かれて、定められたテーマの国際問題について議論や交渉を行います。 Q:あなたの模擬国連での役割は? 僕は来年行われるLIMUNにDSG(Deputy Secretary-General / 副事務総長)として参加する予定です。模擬国連の包括的な企画・運営をする役職です。また、過去には各委員会の企画を担当するUSG Chairing(Under-Secretary-General Chairing / 事務次長議会企画担当)という役職に就いたことがあります。 Q:模擬国連の面白さとは? どういう役割を持って模擬国連に参加するかによって、全然違った体験ができるところです。基本的には議長(Chair)か事務局(Secretariat)役で参加して模擬国連の企画・運営をするサイドになるか、大使(Delegate)役で会議に参加し、決議案の作成などを行うかの2つです。知人がChair役をやっており、それに興味を持ったのをきっかけに、僕はこれまでChairの立場で模擬国連に2年間参加し続けてきました。より深く、内部からこのイベント・活動に携われるのが楽しいところです。 Q:運営側としてのやりがいは? LIMUNはヨーロッパ最大規模の模擬国連イベントです。今年の2月に行われたLIMUNでは計1200人もの学生が集まりました。それだけの人数を集めて模擬国連を企画・運営するのはもちろん大変でもあります。そして1000人以上の参加者がトラブルなくイベントを終えるためには、随分前から準備を始めないといけないですし、プレッシャーや仕事量に押しつぶされそうになることもあります。学業との両立も大変でした。ただ、一から立ち上げたものに参加者が楽しんでくれている姿を見るとやりがいを感じます。 Q:模擬国連の活動を経て得た成長は? 模擬国連の活動・会議はディベートを中心に行われます。会議に向けての練習だったり、実際にディベートに参加したりすることで自分のスピーキング・ディベートスキルが特に上がったなと思います。最初はなかなかうまくいきませんでした。何回も会議に参加していくうちにどんどん自信がついていきました。他の人と意見交換をするのは自分の知らない国の政治事情などを知る機会でもあります。特にLIMUNのような規模になると違う地域の大学からも参加者が来ています。そのため、新しい友達を作るきっかけにもなりました。振り返ってみると心理的・社会的・精神的、様々な面で僕を成長させてくれた経験だと思います。 Q:模擬国連にはどんな人が向いていると思いますか? 当然、国際関係や国連、もしくはそこで働くことに興味がある人にはピッタリだとは思います。保健や医療に興味がある人はWHO、法学に興味がある人はICJ(International Court of Justice - 国際司法裁判所)、歴史や考古学に興味がある人はUNESCO(United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization - 国際連合教育科学文化機関、ユネスコ)といった具合で、関心のあるトピックについて意見を交換し合います。特別国連に興味を持つ必要があるとは思いません。どんな人でも惹かれるテーマに出会えるはずです。 Q:将来への役立ち方は? 将来国連で働きたいと思うなら、模擬国連はその予行演習をできる貴重な機会だと思います。そうでなくても、さっき話したようにここは心理的・社会的・精神的に成長できる場なので、何かしらの形で必ず将来に役立つと思います。 Q:最後に、模擬国連に興味を持っている人へ一言 Just go for it! 僕にとって模擬国連は、大学生活で最も充実した活動でした。最初は不安があっても、思い切って参加すれば、必ず得るものがあります。LIMUNで出会った友人は今でもかけがえのない存在です。それが来年またChairとして参加することを決めた理由です。この記事が、少しでも多くの人に模擬国連の魅力を伝えられたら嬉しいです。 ありがとうございました! https://www.limun.org.uk

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イギリスのNHS利用|留学生が知っておきたい医療サービス

イギリスの病院に行くとき、多くの人はNHS(エヌ・エイチ・エス National Health Service)という公共の医療制度を利用しています。留学生もビザ申請時に健康保険付加料(IHS)を支払えば、NHS提携の公立病院を受診できます。ですが、NHSをうまく活用するためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があるんです。 この記事では、留学前に知っておきたいNHSの基本的な使い方や、ビザ申請時に支払うIHSについて、さらに病院やGP(かかりつけ医 General Practitioner)の違い、実際に病気になったときの流れまでわかりやすく解説します。 Haruna これまでに何度もイギリスの病院を利用している現地在住者が解説します!どんな流れで医療サービスが受けられるのか、ぜひ参考にしてみてくださいね。 イギリスのNHSって何?医療制度の基本 はじめに、イギリスの公的医療制度「NHS」の仕組みや利用方法についてわかりやすく解説します。 NHS(National Health Service)の概要 1948年にスタートしたイギリスのNHS(National Health Service)は公的な医療制度です。特徴は、多くの医療サービスが無料だったり、もしくは低料金で受けられること。留学生ももちろん対象。ビザ申請時にIHS(健康保険付加料)を支払うことで、NHSのサービスを使えます。 一部は自己負担になる場合もありますが、一般診療、救急医療、入院治療、妊産婦ケアなど幅広いサービスが無料です。 IHS(Immigration Health Surcharge)について イギリスに6か月以上滞在する留学生は、ビザ申請時に「IHS(Immigration Health Surcharge)」を支払っておくことで、ビザの開始日からNHSの医療をイギリス住民と同じように利用できるようになります。料金はビザの有効期間によります。 ビザの期間ごとのIHS料金 ビザの期間料金 ポンド/円6か月以下なし(申請がイギリス国内の場合は£388 / 約73,720円必要)6か月超〜1年未満£776 / 約147,440円 (1年分)1年£776 / 約147,440円1年超〜1年6か月以下£1,164 / 約221,160円 (1年半分)1年6か月超〜2年未満£1,552 / 約294,880円 (2年間分)2年£1,552 / 約294,880円 参考 https://www.gov.uk/healthcare-immigration-application/how-much-pay ※上記の内容は2025年5月時点での料金と為替レート(1ポンド=190円)です。IHS支払い時には最新の情報を必ずご確認ください。 オンライン上でビザ申請時にコースの開始日と終了日を入力し、デビットカードかクレジットカードで支払います。もしも支払いを忘れたり、金額が足りていないと UK Visas and Immigration(UKVI)からメールで知らされます。指定期間内に全額を支払わない場合はビザの申請が却下されてしまいます。 病院とかかりつけ医の違い(Hospital と GP) 日本では、自分の症状をベースに専門医を選んで直接病院に行くことが多いですよね。しかし、イギリスではまずかかりつけ医であるGP(General Practitioner)を訪問し、そこから病院(Hospital)の専門医を紹介してもらう流れです。 病院の外来は基本的に紹介制で、専門的な検査や手術、入院治療が必要な場合に利用します。救急(Accident and Emergency)でなければ、基本的にはGP→病院の流れが一般的です。 GPで相談できること GPは地域の診療所、かつ最初に相談する窓口で、必要に応じて病院や専門医を紹介してくれます。風邪や体調不良、慢性的な症状など病気や健康全般について相談でき、処方箋も出してくれます。 GPで診てもらい検査に進む場合は、その結果が出てから精密検査や追加診療で専門医のいる病院に紹介されるケースが多いです。診察は対面のときもあれば、GPに行かずに電話で遠隔診療する場合もあります。 閑静な住宅地にひっそりとたたずむGP 渡英後はまず「GP登録」から始めよう イギリスに到着したら、なるべく早めに「GP(かかりつけ医)」への登録をしましょう。登録のタイミングや方法をここからお伝えします。 登録のタイミングと方法 GPの登録方法は、直接GPに行くかオンラインのどちらかです。大学によってはキャンパスに近いGPを紹介しているので、スタッフに尋ねてみましょう。 GPの登録方法 ①GPを探す NHSの公式サイト「Find a GP(GPを探す)」から、新規登録者を受け入れているか、受付時間、利用者の口コミを確認できます。自宅から近く便利なGPに登録する人が多い傾向にあります。 ②登録フォームに入力/記入する 登録フォームは、各GPのウェブサイト、NHSアプリから入手できます。GPで渡される用紙も可能です。 【登録に必要な情報】 氏名 住所 生年月日 学生ビザ証明の共有コード(Share Code) 連絡先(緊急連絡先も含む) 現在の健康状態・病歴 アレルギーの有無 服用中の薬 など 身分証明や住所証明についてはGPによります。地域内の住民のみを受け入れているGPへの登録には、住所証明を用意した方が無難です。また、なかには新規の登録者を受け入れていないGPも。 もしも、留学中に住所が変わる場合はGPへ報告しましょう。NHSの予約に関することや検査結果などが郵便で送られてくることがあります。引っ越し先が登録中のGPの地域外でも、新居に近い新しいGPに移ることができます。 GPの予約方法・診察の流れ 診察は予約制です。コロナのパンデミックを経て、多くのGPでは感染拡大を避けるために、予約をしてからGPへ来てもらう形を取っています。予約方法は、電話、もしくはオンラインです。電話予約はすぐにつながらず、かなり待たされる場合も。オンライン予約を実施しているGPでは、NHSアプリや各GPの予約サイトからリクエストできます。 私が登録しているGPの場合は、GPの予約システムからメッセージ形式で問い合わせをし、少し待ったあとにメッセージや電話で返信があります。問い合わせ内容によっては、看護師や医師と遠隔で会話し、そこで診察が終わる場合もあります。もしくは対面での予約日を決めていきます。 オンラインのいいところは、問い合わせ内容を細かくテキストで伝えられるところです。電話での会話では医療専門用語がすぐに出てこず、詳細をすべて伝えきれないことも。オンラインで履歴を確認できるため、あとで詳細を振り返るのにとても便利です。近年どんどんオンライン化が進み、以前よりサービスの手軽さが上がったと感じています。 夜間や土曜日に予約が取れることもあり、大学のスケジュールに合わせて利用できるのは留学生にとってもうれしいですね。 実際に病気になったら?病院の使い方ステップ 実際に体調を崩したとき、どうすればいいのか不安に感じる方も多いかもしれません。ここでは、症状が出てから病院で診てもらうまでの流れや、緊急時の対応まで、具体的なステップをわかりやすく解説します。いざというときの参考にしてくださいね。 【NHS利用】症状が出てから病院へ行くまで ここでは、GPや病院などNHSを利用するフローの例をご紹介します。長年NHSを利用しているなかで遭遇した、よくあるパターンをシェアさせていただきますね。 NHS利用の流れ 問い合わせ(電話、オンライン) 問診(GP、電話、ビデオ通話) 必要に応じて診察や血液検査や尿検査などの実施(処方箋のみの場合もあり) 検査結果を聞く(GPか電話の場合が多い) 治療が必要な場合は処方箋をもらう or 病院紹介 【病院紹介の場合】 病院での診察予約に関する手紙が届く(病院が指定する予約日時の記載あり) 指定された予約内容を変更したい場合は病院に電話 予約日時の希望を伝え、確定 病院で診察・検査 GPで結果を聞く(病院の検査結果がGPに送られる場合) ※追加で検査を実施する場合は医師から連絡があり、新しい予約日時を相談する流れになります。 病院はGPと違って、多くの専門科が揃っており規模が大きいです。施設が広いため、初めて訪れる場合は指定の場所を見つけるのが難しいことも。予約時間の前に早めに到着しておきましょう。 病院の内部 NHS 111の使い方 NHS 111は、電話やオンラインですぐにGPにつながらない場合や、GPの診療時間外でも相談したいときに利用できる便利なサービスです。まずは電話かオンラインで問い合わせることで、どういったアクションを踏めばいいかをアドバイスしてくれます。相談内容によって対応は変わりますが、以下のような例があげられます。 看護師からの折り返し電話を予約 夜間・週末のGP診療を案内 歯科やメンタルヘルスなどの専門サポートを紹介 登録しているGPに連絡するよう指示 薬剤師に相談するよう案内 自宅で経過観察するよう指導 NHS 111では、病院の予約・キャンセルや診断書の発行はしてもらえないので注意してください。 参考 https://www.nhs.uk/nhs-services/urgent-and-emergency-care-services/when-to-use-111/ 緊急の場合はどうする? GPの診察を待てずに急いでいる!そんなときは緊急外来(A&E)や救急車(999)を利用します。 まず、A&Eについて。 A&E(Accident and Emergency/事故・緊急外来)は、GPの予約を待っていられないほどのつらい症状や怪我があるなど、緊急性の高い場合に利用します。Accident and Emergencyのほか、Emergency Department(救急部)やCasualty(救急)とも呼びます。着いたらまず受付で症状を伝えます。 過去に利用した感想は、とにかく待ち時間が長いということです。予約を取らないことと、重症患者が優先されるため、先に着いているのに後から来た人が早く診てもらっていたりします。診察の流れは、各自の状態によって変わります。 緊急時の例 緊急性が低く深刻でないと判断→GPの予約をすすめられる、処方箋をもらう 緊急の場合→専門病棟に移り場合によっては入院 病院の正面玄関と別にある緊急外来用の入り口 緊急外来ではとても待てないような、命に関わる緊急時であれば、999へすぐ電話を。交通事故や発作など重大なシチュエーションには迷わず利用しましょう。電話で聞かれる内容は、場所、999にかけた理由、連絡先など。救急隊員の到着を待っている間ににできることや、どれくらいで着くかも教えてくれます。 黄色と緑が目印の救急車  処方薬と薬局の使い方 診療後に薬が出されたら...?ここからは、NHSの処方薬の受け取り方や薬代について、基本的な情報をわかりやすくまとめました。 薬はGPが発行する「処方箋」で薬局でもらう GPでの診察が終わり、処方薬が必要であれば処方箋が出されます。診察後にGPと連携している近隣の薬局(Bootsなど)に行き、Prescription(処方箋)というコーナーでスタッフに自分の生年月日、名前、住所を伝えると、あらかじめ用意してある薬が手渡され、支払いに進みます。 薬局内の処方薬受け取りカウンター 薬代の仕組み NHSで処方してもらう薬の料金は、2025年の時点で処方薬1品につき※£9.90(約1,880円)です。ひとつの処方箋に複数の処方薬がある場合は、すべての薬の合計金額を支払います。ですが、留学生でも18歳以下で大学やカレッジでフルタイム教育を受けている学生はNHSの薬代が無料です。 処方薬が頻繁に必要な人は、処方箋前払いシステム(Prescription Prepayment Certificate)を利用するのも手です。各自のケースが対象になるかの確認は必要ですが、利用できる場合はかなりお得です。 例えば有効期限が3か月間のPPCは、事前に£32.05(約6,090円)支払えば、有効期間中にいくつでも薬を受け取れます(一部は適用外)。PPCの購入はオンラインがメインで、申請日から有効です。申請を完了すると、メールでPPCの証明書が送られてくるので、薬を受け取るときに提示できると便利です。 ※上記の内容は2025年5月時点での料金と為替レート(1ポンド=190円)です。 参考 https://www.nhs.uk/nhs-services/prescriptions/save-money-with-a-prescription-prepayment-certificate-ppc/ 市販薬はスーパーや薬局でも買える 処方薬以外はどうでしょうか。結論として、スーパー、薬局で簡単に手に入ります。痛み止めや風邪薬、胃腸薬、花粉症などのアレルギー薬、目薬、塗り薬など種類は豊富です。自分に合えば、留学中にイギリスで薬を買って服用することもできるので、必ずしも日本から持ち込まなくてもなんとかなる場合もあります。 ※個人差がありますので、薬の調達については慎重に判断されることをおすすめします。 NHSと留学保険の違い これまでNHSのサービスについてご紹介してきましたが、イギリス留学中に本当にNHSだけあれば安心なのだろうか?と不安に思う人もいるでしょう。ここからは、NHSのサービスが対象外になる場合と、留学保険との違いについてお話ししていきます。 NHSで医療費の支払いが発生する例 処方薬1品につき£9.90(約¥1,880円)かかるとお伝えしましたが、そのほかにも支払いが発生する例があります。 ・歯科医療 ・眼科治療 ・かつらや布製の医療用サポーター NHSのサイトでは、歯科医療について、治療が始まる時点で18歳未満、または19歳未満で所定のフルタイム教育を受けている場合は、NHSでの歯科治療が無料になると伝えています(治療内容によっては費用が発生する場合もあり)。 治療費がかかる場合には、日本より高いと言われていますので、渡英までに歯の状態を診てもらうと安心ですね。 眼科の例では、街中の眼鏡屋で行っている一般的な視力検査なら£20(約3,800円)ぐらいから受けられますが、専門的な検査になるとさらに費用がかかります。眼鏡を作る場合、場所によっては学生割引が使えるので、検査の前にリサーチしてみましょう。 NHSを使って治療ができる街中の歯医者 Haruna 実は私も、イギリスで歯の詰め物が取れてしまって、数ヶ月放置したあとに日本の歯医者にかかったのですが、衛生的に良くない!こんなに放っておくなんて!とすごく怒られた記憶があります…。 留学保険で補える部分もある NHSのサービスがこれだけ充実しているのなら、留学保険はいらないんじゃ?と思う人も多いでしょう。しかし、留学保険に入ることで受けられる恩恵も多いのが事実です。 NHSの病院、つまりはイギリスの公立病院を利用するとなると、無料で診療が受けられる分、長く待たされることもザラです。問題の症状が落ち着くまでに、ある程度の時間を要すこともめずらしくないのです。その点、留学保険に入っておくことで、プライベートの私立病院が利用できます。ロンドンには日系クリニックが数件あるため、日本人ドクターに日本語でサポートしてもらえる点もありがたいです。 私がまだ学生だったころ、もうダメかと思うような辛い症状があったときや、小さな手術を受けたときもすべて留学保険が適用され、プライベートの日系クリニックを利用しました。電話一本ですぐに予約がおさえられ、スムーズな日本語のサービスが受けられたことで、改めて保険の大切さを知りました。 ※持病や既往症は補償されない場合がありますので、各保険会社に問い合わせてみてください。 医療以外のトラブルにも留学保険が活躍します。加入するプランによりますが、盗難や破損、飛行機の遅延も補償されるケースがあります。 「何がどこまでカバーされているか」知っておくと安心 NHSのサービスだけでいいの? 心配だから留学保険に入る?答えは人それぞれ。留学生のなかには、医療サービスにおいてはNHSだけでじゅうぶんだった、という人もいれば、留学保険があってよかった、という人も。しっかりとそれぞれの特性を把握したうえで、自分に合った選択をしてみてくださいね。 医療の備えは安心な留学生活の第一歩 イギリス在住の筆者も、これまでに何度もNHSのお世話になってきました。幸い、GPの受付スタッフや看護師、医師たちには毎回親切にしてもらっています。電話やオンラインでの問い合わせには、ほとんど返信があり、しっかり話を聞いてくれます。ただ、サービスの質に関してはGPによりけり、という声も多いです。GP登録をする際には、口コミをチェックしたり、同じGPに登録している学生の話を聞いたりと、下調べをしておくとより安心です。 安心して留学生活が送れるように、医療面での準備を万全にしておきましょう! https://www.nhs.uk

【実体験】イギリス留学準備術: 合格通知からビザ取得までの記録

3月に入り、イギリスの大学や大学院から合否結果が届いてきたと思います。大学からオファー(合格通知)を受け取るといよいよ本格的な留学準備が始まります。入学までには多くの手続きがあり、スムーズに進めるためには計画的な準備が必要です。本記事では、オファーを受け取った後の具体的な準備プロセスについて、僕の経験を踏まえて詳しく解説していきます。 合格結果の確認と入学手続き 出願してからオファーをAcceptするまで 合格結果が届く時期は大学や学科によって異なり、ここは待つしかありません。僕は出願した5校のうち4校は2月初旬までに結果が届きました。しかし第一志望の大学だけ3月までオファーが来ず、もどかしさを覚えました。遅くて7月ごろに結果が出る場合もあるそうなので、気長に待つことが大事だと思います。UCASのTrackシステムをこまめにチェックしましょう。 オファーの種類(Conditional・Unconditional) イギリスの大学からのオファーには、「条件付きオファー(Conditional Offer)」と「無条件オファー(Unconditional Offer)」の2種類があります。条件付きオファーは、IELTSスコアや最終成績の提出といった特定の条件を満たすことで合格となります。UCASで出願した全ての大学から合否が届いた後は、Firm Acceptance(第一希望)とInsurance Acceptance(第一希望に合格できなかった場合の第二希望)の大学とコースを選択します。第一希望の大学からUnconditional Offerをもらった場合はInsurance Acceptanceを選択する必要はありません。 オファーを受け取った後の対応 自分が受け取ったのが条件付きオファーの場合は手続きを早めに済ませることが大切です。通常、オファーの承諾期限が設定されているため、遅れないように注意しましょう。一部の大学ではInternational Students(留学生)がオファーを承諾する際、デポジット(Deposit - 入学金)の支払いが必要です。この金額は大学によって異なりますが、£1,000~£5,000が一般的です。支払期限も設けられているため、期日を確認して早めに対応しましょう。 不合格だった場合の選択肢(Extra・Clearing) もし出願した全ての大学が不合格(Unsuccessful)だったとしても、結果をもらった後に追加で一つのコースに出願できる「エキストラ(Extra)」と定員に達していないコースに出願できる「クリアリング(Clearing)」というシステムがUCASにあります。Extraは2月末から7月初旬まで、Clearingは7月中旬から9月~10月ごろまで行われます。期待した結果が出なかった場合でも諦めずに他の大学やコースにトライしてみましょう。  イギリス学生ビザ(Student Visa)の申請を徹底解説 イギリスでの長期留学には学生ビザ(Student Visa)が必要です。申請にはいくつかの書類が必要で、その用意やビザ発行までに時間がかかります。とにかく早めの行動が大事です。  必要書類 CAS 大学からのオファーを承諾し、パスポートなどの書類を提出すると、「CAS(Confirmation of Acceptance for Studies)」という入学許可証が発行されます。CASはビザ申請に必須な書類で、入学証明となる番号(CASナンバー)が書かれています。発行には通常数週間かかりますので、余裕を持って手続きを進めましょう。  パスポート パスポートの有効期間が留学期間をカバーしている必要があります。期限が短い場合、事前に更新しておきましょう。申請時にパスポートを提出し、そこにビザが発給されることになります。また、見開き2ページ以上の余白ページがあることも確認しておきましょう。  過去のパスポート 過去10年間の渡航歴を聞かれた時、昔使っていたパスポートがあると便利です。ただし、トランジットで立ち寄り、滞在期間が1日未満だった国も渡航歴に含まれます。こういった場合はパスポートにその記録がない時があります。できるだけ正確な情報を書くことが推奨されているので、僕は法務省の出入国在留管理庁というところで自分の渡航歴に関する開示請求を行いました。500円程度で調べてもらえます。https://www.moj.go.jp/isa/publications/privacy/record.html 英語力の証明書 大学によってビザ申請時に英語力の証明を求めるところもあります。GCSEやIBなどのスコアで証明できる場合と、イギリス政府が認定するSELT(Secure English Language Test)の結果しか受け付けてくれない場合があります。このSELTはイギリスのビザ取得専用の英語力試験です。中には「IELTS for UKVI」や「Pearson PTE Academic UKVI」などがあります。IELTSとは異なるもので、指定のスコアを満たすため改めて受験する必要があります。 申請費用と健康保険料(IHS) 申請時にはビザ申請料(£490)の支払いが必要です。さらにIHS(Immigration Health Surcharge)という健康保険料(£776×コースの年数)も支払います。IHSを支払うと、イギリス滞在中にNHS(国民保健サービス)を原則無料で受けられます。 ビザ申請の流れ 書類の準備ができたら、イギリス政府のUKVI(UK Visas and Immigration)の公式サイトから専用の申請フォームに情報を入力し、書類をオンラインで提出します。オンライン上の手続きが済んで、申請料及びIHSを支払うとVFS Globalのビザ申請センターの来館予約ができるようになります。日本には東京と大阪にビザ申請センターがあります。予約した日にパスポートを提出し、生体認証情(指紋と顔写真)を登録します。審査は通常3週間ほどかかり、終了しないとパスポートが返却されません。ビザはパスポートと共に返却されます。ビザ申請センターで受け取るか、郵送してもらうかを選べます。 審査開始後に財政能力証明書の提出を要求される場合があります。これはイギリスでの生活費をカバーできる資金があることを証明するためのものです。ロンドンの大学で勉強する場合は£12,492以上。ロンドン以外の場合は£10,224以上(授業料を除く)。つまりロンドンでの生活費: £1,438/月、ロンドン以外での生活費: £1,136/月: 9ヶ月分の生活費をカバーできる証明が必要です 。預金通帳や金融機関の取引明細書を英文に翻訳したものが必要です。あらかじめ準備しておくとビザ申請がスムーズに進むでしょう。  より詳しい流れについては下のサイトに説明してあるので、確認してください。https://www.westminster.ac.uk/sites/default/public-files/general-documents/student-visa-application-guide-applying-from-outside-uk-v2.pdf  申請は「何事も早めに」が鉄則! 前述の通りビザの審査には通常3週間ほどかかると言われています。繁忙期にはそれ以上の時間がかかることもあります。ビザ発行が渡英日に間に合わずフライトを変更せざるを得なかった友達が何人かいました。審査期間が多少長くなってもいいように、早めに必要書類を集めて申請することが大事です。「ビザ申請ドットコム」や「IMMIGRATION.UK」といったビザ申請を代行してやってもらえるサービスがあり、書類の翻訳など自分でできるか不安があった僕は活用しました。利用すれば必要な書類を揃えて代行者に提出するだけです。その後の申請フォームの入力やビザ申請センターの予約などは全部やってもらえます。  寮とシェアハウスの探し方 ビザ申請と並行して、イギリスでの住居を確保する必要があります。選択肢としては大学が運営している大学寮、民間の学生寮、シェアハウスなどがあります。 大学寮 vs 民間の学生寮の違い 同じ大学の人と交流できる大学寮は、初めての留学で最も安全で便利な選択肢だと思います。特にロンドンなどの都市部では、民間の賃貸物件の家賃が高いです。そのため、大学寮を利用することでコストを抑えられます。僕は大学1年の時に大学寮で暮らして、2、3年の時は民間の学生寮で暮らしていました。民間の学生寮だと、ロンドン中の大学から学生が集まるので他大学生との交流が深まります。ただし、これらの寮は人気が高く、申込期限が早いです。オファーを受け取ったらすぐに申し込むことをお勧めします。早めに申し込みをしなかったせいで、キャンパスから遠い場所にあったり、家賃が高い寮しか残っていなかったりという話も友達から聞きます。 大学が寮の情報を発信していますし、部屋の予約ができるResidence(住居)のサイトやWebポータルにも情報があるので、そこのSNSなどに登録して最新情報をチェックしましょう。  僕が住んでいた民間の学生寮 シェアハウス探しの注意点と便利サイト シェアハウスは費用を抑えつつ、学生のみならず現地の人々と交流できる点が魅力的です。ただし、契約詐欺や知らない人とシェアしなければいけないというリスクもありますので、信頼できるサイトを利用して物件を探し、可能であれば現地で内見してから契約を結ぶことが望ましいです。住居探しには、Rightmove(https://www.rightmove.co.uk/)やZoopla(https://www.zoopla.co.uk/)などの物件検索サイトが便利で、よく使われています。また、SpareRoom(https://www.spareroom.co.uk/)を利用すれば、ルームシェアの相手を見つけることもできます。  必須手続き: eVisaについて 返却されたパスポートに載っているビザはあくまで仮のEntry Clearance Visa(入国許可証)というもので、発行されてから90日まで有効です。正式なビザはeVisa(Online immigration status)という電子書類です。UKVIから送られてくる案内に従い、オンライン上でビザの申請番号やパスポート番号を登録して、アカウントを作成します。 イギリスに入国する際、パスポートのビザだけでなくeVisaの提示が求められる場合があります。そのため渡航前に手続きを済ませておくといいでしょう。これまではBRP(Biometric Residence Permit)カードという物理的な書類だったのでした。2025年の1月からオンラインに置き換わりました。 今回紹介したプロセスの他にも航空券を予約したり、持ち物を準備したりするなど、渡英までにやっておく必要があることはたくさんあります。それらについてはまた別の記事で書きますので、楽しみにしていただければ幸いです。CASやビザの発行などには思っている以上に時間がかかるものもあります。留学生活がスムーズに始められるよう、計画的に準備を進め、安心して渡英しましょう。  https://www.gov.uk/student-visa

UCL現役大学生の留学体験記!イギリス留学のリアルと道のり

京都からイギリスへ: UCL大学留学を決めるまで 自己紹介・バックグラウンド  はじめまして。Nanaです。京都市出身で、中学まで地元で過ごし、高校からイギリスの学校に進学しました。  現在は、University College London(UCL、ユニバーシティカレッジロンドン)でArts and Sciences(アーツアンドサイエンス)学科で勉強しています。一つの専門分野を3年間かけて学ぶ一般的なイギリスの大学とは異なり、この学科ではリベラルアーツ教育に似ていて、文理問わず幅広い分野の科目・デパートメントの授業を取ることができます。  留学を決意したきっかけ 中学2年生の時にスイスでサマースクールに参加した体験が留学を志した原点です。いろいろな国から生徒が来ていて、英語だけでなく、ドイツ語、イタリア語、フランス語などを操る同年代の生徒と出会いました。言語がもたらす新しい人との出会い、つながりや発見に心躍らされました。私もグローバルな世界で過ごしたいと強く思った経験でした。 学校選びから出発まで 本格的に留学を考え始めたのは中学2年生の冬あたりでした。サマースクールで訪れたスイス、友人がすでに留学していたアメリカとイギリスを留学先の候補にしましたが、結局イギリスとアメリカの学校に出願し、先にオファーが来たイギリスの学校に入学することに決めました。 友人に紹介してもらった留学エージェントを通して、学校の選定、受験、インタビュー(面接)を経て、イギリス南西部にあるTaunton School International(TSI、トーントンスクールインターナショナル)への入学が決まりました。インタビュー(面接)や試験はすべて、オンラインで行いました。 Taunton School International(トーントンスクールインターナショナル) の校舎 しかし、この時期(2020年)にちょうど新型コロナウイルス感染症が流行り始め、4月に予定していた渡英は先送りされてしまいました。イギリスには行けなかったものの、学校側がいち早くオンライン授業を導入したため、4月-6月の1学期間は日本の自宅で授業を受けました。思い描いていた留学の始まりではありませんでしたが、振り返ってみればホームシックにならず、少しずつ英語に慣れていく良い機会だったと思います。 Lancing College(ランシングカレッジ)のチャペル TSIではGCSEと呼ばれる中学課程に当たるものを1年間学習しました。2年目からはLancing College(ランシングカレッジ)という現地校に入学し、A-level経済、数学、応用数学、日本語を履修し、受験を経て、UCLに入学しました。 UCL大学生のキャンパスライフ ロンドンならではの魅力と学びの日々 現在通っているUCLはロンドン中心部にあり、1826年に設立された大学で、150を超える国から学生が集まる国際性と400以上のコースを提供し幅広い研究分野を持っているのが特徴です。ロンドンという大都市ならではの刺激的な環境もあり、学びだけでなく生活面でも多くの発見がある大学です。 University College London(UCL)に入学 リベラルアーツ型の学び: Arts and Science学科の特徴 大学ではArts and Science(アーツアンドサイエンス)と呼ばれるリベラルアーツの学科で勉強しています。この学科はイギリスの大学にしてはとてもユニークです。イギリスの大学では基本的に高校で専攻した教科を中心により深く学びます。例えば高校で経済を専攻すると大学でも経済学部やビジネス系の学部に進み、その学部で必修授業をとります。 しかし私の学部では多くの学問の知識をいかに融合させて社会課題の解決策にアプローチするのかに重きを置いています。こういった学問を英語ではInterdisciplinary studiesと呼び、分野横断的(学際的)な学びを意味します。社会課題を解決するのにもさまざまな切り口や専門知識が必要なうえ、分野が異なる人々と協力することも欠かせません。そのようなことを中心に学んでいます。 そのため、履修する授業の半分以上を自分で選択できます。学科の中で、3年間を通して全く同じクラスの組み合わせを取っている学生は誰一人いません。こういった環境が自分の学習生活を唯一無二にします。 実際に履修している授業紹介 私が今年取っている科目は、Principle of international public law(国際法)、Mathematical analysis, Real analysis(解析学)、Database system(データベースシステム)、Macroeconomics/Open and Closed economy(マクロ経済学)、Quantitative methods(定量調査)、Sustainable energy(持続可能エネルギー)、Mandarin(中国語)です。 分野がバラバラでそれぞれ全く関係なさそうに見えますが、Sustainable energyで学ぶエネルギー政策はMacroeconomicsの経済政策につながっていたり、Quantitative methodsで習得する基礎プログラミングはDatabase systemで応用できたりと、他の学生とは違った視点で問題の解決法を見いだすことができます。 課外活動とロンドンでの暮らし 日本語を教えるJapan Societyでの活動 授業外では、Japan Societyと呼ばれるソサエティ(サークル)に参加していて、2週間に1度、学生に日本語を教えています。 Finance and Economics Societyで得た学びと人脈 また、Finance and Economics Societyにも参加しており、週1くらいの頻度で開催されるロンドンの投資銀行などの金融業界で働く方によるセミナーに参加しています。UCLのネットワークはかなり広く、トップ企業で働く卒業生も多いので、いろんな人から話を聞けるチャンスがたくさんあります。 ロンドンの美術館・博物館巡りで深める学び ロンドンには大英博物館(British Museum)やナショナルギャラリー(National Gallery)など、たくさんの権威ある美術館と博物館が集まっていて、ほとんどが入場無料ということもあり、休日にはなるべく行くようにしています。 昨年取ったSocial Theoryの授業ではオリエンタリズム(西洋が東洋をどのようにとらえていたのかを研究する学問領域)のトピックを扱ったのでテムズ川畔にあるTate Britain(テート・ブリテン) の絵画を見に行きました。 Colonialism(植民地主義)などのトピックを考える際、博物館の作品は貴重なソースとなり、実際に鑑賞することでコンテンツの理解をより深めることができます。 高校留学・大学留学を通じて得た学び 広がった視野と情報へのアンテナ 留学して良かったことは、視野が広がったことと得られる情報が増えたことです。異なる文化や価値観を持つ人たちと関わる中で、自分が当たり前だと思っていた考え方が、実は国や環境によって大きく異なることに気づきました。Taunton School時代のルームメートはブルンジ人でした。初めて聞く国からの生徒だった彼女とどうしても話をしたくて、どんな国なのか、何語を話すのかなどを調べた記憶があります。 多様な視点を学べる国際的なクラスメートとの出会い 授業では、さまざまなバックグラウンドを持つクラスメートと意見を交わす機会が多く、同じテーマでも多様な視点があることを学べたのは、とても刺激的でした。日本では、自分がどの政党を支持しているか、政策まで議論することはなかったですが、イギリスでは自国の政策はもちろん、他のヨーロッパ諸国の政策まで網羅している学生も何人かいて、意識の高さがうかがえました。 経済の授業では特に、GDP(国内総生産)成長率やインフレ、利子率を必ず頭に入れておく習慣ができました。円安など、身の回りで起きていることが身につけた知識で理解できるようになっていくのが楽しかったです。 英語力と自己発信力の向上 また、英語でコミュニケーションを取る力が自然と身につき、自信を持って自分の意見を発信できるようになったのも大きな成長です。さらに、留学生活を通じて新しい友人や経験に出会い、自分自身の挑戦する力や柔軟性も養われたと感じています。 留学生活で感じた辛さと乗り越えた経験 言語の壁とコミュニケーションの葛藤 留学で辛かったことのひとつは、最初の頃に感じた言語の壁です。英検2級を取得後に渡英しましたが、授業では、ネイティブスピーカーや先生たちのスピードについていけなかったです。留学当初は宿題を終わらせるのにも、クラスメートの3倍時間がかかりました。 授業がわかるようになっても、友達との会話や冗談を理解し、話すまでにはかなり時間がかかりました。小学校の間に英会話塾に週1で通っていましたが、実際に会話しようとすると、自分のシャイな性格も相まって単語が出てこない場面が多くあり、自分の意見を思うように表現できず、もどかしさを感じることがありました。 辞書を片手に専門用語と格闘する日々 大学に入ってからは、専門的な単語も多くて、今でも辞書は手放せません。ですが、一つ一つの単語の意味を調べる習慣がついたことで、理解できない単元があっても、わかるまで調べたり文献を読んだりして、人一倍深い学びを得たと思います。 これからイギリス留学を目指す人へのメッセージ 留学は挑戦の連続ですが、ぜひ恐れずに一歩踏み出してみてください。その経験が、自分自身を大きく成長させ、未来への大きな力になるはずです。 https://passporter-media.com/articles/10/ https://jp.education-moi.com/article-51-ucl

インペリアルカレッジロンドンに入学!1年生最初の1週間の様子

こんにちは!Kenshuです。今回は9月に始まったImperial College London(インペリアルカレッジロンドン)での新学期の最初の1週間を紹介していこうと思います。海外の大学での新学期の始まりはどんな感じなの?って疑問を持っている皆様の参考になれば嬉しいです。 イギリスの大学はいつ始まる? イギリスの大学が始まるのは大体9月から10月です。大学によって始まる日にちは違います。例えば今年(2025/26年度)だとUniversity College London(UCL)は9月22日、King’s College London(キングスカレッジロンドン)だと9月22日、University of Cambridge(ケンブリッジ大学)だと10月1日などと大学ごとに変わります。僕の通っているImperial College Londonでは9月29日に始まりました。 大学によってはWelcome WeekやOrientation Weekと呼ばれる期間が設けられていて、本格的な授業はその翌週から始まることが多いです。 いつイギリスに行けばいい? 学期が始まる数日前に着くことをおすすめします。自分の住む家(寮やアパートなど)の入居可能日や家族と一緒に来るのかなどを総合的に考慮して決めるといいと思います。僕は一人で渡って、寮に入ったので学期が始まる2日前の27日に行きました。 初日は時差ボケや荷解き、買い出しなどで結構忙しくなります。そのため最低でも1、2日前には到着しておくと余裕をもって学期開始を迎えられて安心です。 インペリアルカレッジロンドンの寮はどんな感じ? インペリアルの1年生は寮に入れることが確約されています。入学する年の5、6月ぐらいにインペリアルからフォームが送られてきて、希望する寮を記入します。 インペリアルには6つの寮があり、キャンパスからの距離、設備、値段などがさまざまです。僕がいるWoodward Buildingsはキャンパスから一番遠い分、値段が安いです。キャンパスに近いSouthside HallsやEastside Hallsでは値段が倍ぐらい違うことがあります。 インペリアルカレッジロンドンの寮 WoodwardにはBlock A、B、Cがあり、各棟に200人ほどが住んでいます。各フロアには10人ほど住んでいて2つのキッチンを共同で使っています。キッチンは結構充実していてIH式のコンロが8つ、オーブン、冷蔵庫がそれぞれ2つ、電子レンジなどがあります。 毎日夕方の6、7時になるとみんなが料理をしに来るのでその度に仲良く話しています。共同生活ならではの出会いや会話が生まれやすく、友達を作るきっかけにもなります。 寮に着いた初日に学生全員がStudent Cardをもらいます。この学生証は講義棟や寮、自分の部屋に入る時などに使います。僕は入居して間もない時に一度Student Cardを部屋に忘れ、1階にあるReceptionまで行ってドアを開けてもらいました。10~15分かかったので絶対になくさないで常に持ち歩くようにしないといけないなって痛感しました。 寮からインペリアルカレッジロンドンまでの通学路 寮はNorth Acton駅の近くにあり、ヒースロー空港からは比較的簡単に辿り着けました。Central Lineが通っているのでロンドンの中心街(SOHO)にも乗り換え無しで行けます。 寮からインペリアルのSouth Kensingtonキャンパスまでは電車を2本乗り継いで行けます。でも個人的には乗換駅で次の電車に乗らず、そこから徒歩でHyde Parkを通過して大学まで行くのが好きです。毎朝友達とHyde Parkを歩くのは気分が晴れます。ビル群ではなく、自然の中が通学ルートになるのはとても魅力的です。 毎朝登校中に通り抜けるHyde Park Hyde Parkのすぐ近くにあるRoyal Albert Hall イギリスでの生活用品の準備 渡英してすぐに必要になのが生活用品の買い出しです。寮には家具が備え付けられていますが、枕、布団、調理器具などは自分で揃える必要があります。僕は到着した日に近くのJohn Lewis(家具量販店)で寝具一式、数日後によくわからない地元の店でフォークやスプーンなどを調達しました。Amazonを活用する人も多く、寮に直接届けてもらえるので便利です。 インペリアルカレッジロンドン: 年度初めのイベント Freshers Fair Freshers FairとはいろいろなSociety(サークル)やスポーツクラブなどが一堂に会して1年生に活動内容を紹介する新入生歓迎祭です。このイベントは2日間にわたって開催されます。 インペリアルには300を超えるSocietyがあり、文化、スポーツ、趣味などいろいろな種類があります。スポーツクラブだとトライアウトがあり、2、3回チャンスが与えられます。大学生活で勉強だけではなくスポーツにも打ち込みたいっていう人にはいい機会だと思います。 無料のグッズやクーポンを配っているブースもあるので、気軽にいろいろ回ってみるのがおすすめです。 Freshers Event 最初の1週間は寮単位や学部単位、Student Union(学生連合)主催のいくつものイベントが行われます。Halls Mixersやクラブを貸し切るイベントもあります。 Halls Mixersでは自分の寮の人たちとお酒を飲みながら交流します。新しい友達を見つけられることもあります。 他にはクラブを貸し切ってインペリアル生だけのパーティが行われます。ビールやテキーラなどのショットだけで6ポンド(約1200円※)以上するのでお金に余裕がない人にはあまりおすすめしません。経験を得るため友達やFlatmatesなどと行くにはめちゃくちゃいい機会です。 ※1ポンド=200円で換算 各コースのイベント 各専攻にもイベントが開催されます。僕はChemical Engineeringを専攻しているのでそれに関する講演やアクティビティなどがありました。インペリアルの学長やChemical Engineering Departmentの学部長によるスピーチ、自分と同じ専攻の新入生たちと一緒にランチを食べながら情報交換するなどいろいろ充実していました。 最後に 最初の1週間は勉強というよりかは学校のことをよく知り、周りの人たちと仲良くなる期間です。そのため比較的時間に余裕ができるので、友達や家族などとロンドン観光をしてみてもいいかもしれません。Natural History Museum(ロンドン自然史博物館)やいくつかの美術館などがインペリアルから徒歩数分のところにあるので行きやすいです。 https://passporter-media.com/articles/27/

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【イギリス留学】給付型奨学金13選|学部・大学院・交換留学・ファウンデーション

こんにちは!編集長のMidoriです。今回はイギリス留学で応募できる奨学金についてご紹介します。 イギリス留学は学費や生活費などがかかり、それらの費用が日本より高い上、近年急激に進んだ円安によって日本からの留学がさらに割高になりました。所属の学部やライフスタイルによって個人差はありますが、1年間の留学で諸費用は1000万円ほどと、とても高いです。 しかし、奨学金を利用することでかなりの出費を抑えられます。実際、学びに意欲がある学生が金銭面を理由に諦めないために、奨学金を提供する財団が増えています。イギリス留学向けの奨学金は財団によって最大で年間70,000ポンド(約1505万円※)を提供していて、留学にかかるほぼ全ての出費をカバーできます。 ※1ポンド=215円で換算 奨学金の種類は多種多様で、条件もまちまちなので自分にあったものを見つけましょう。なお、応募の際は必ず各機関の公式ページから最新情報をご確認ください。 イギリス留学の奨学金の種類 奨学金を支給している団体によって分けることができ、主に国、地方自治体、民間の3種類があります。また、返済義務の有無によって給付型と貸与型に分かれますが、この記事で紹介する奨学金は全て給付型、つまり返済義務がないものです。 奨学金の支給額や支給条件、応募書類などは奨学金団体によって異なります。この記事ではイギリスでの正規留学と交換留学それぞれ応募できる奨学金の支給額や条件などをまとめました。 イギリス大学留学奨学金(給付型)【比較早見表】 奨学金名をクリックすると各奨学金の詳細に飛べます。 奨学金給付額受給期間対象募集人数日本学生支援機構(JASSO)2025年度は月額35.2万円。渡航支援金1万円原則4年間(ただし学位取得のために定められた修業期間が限度)ファウンデーションコース、学部、大学院未定(2025年度は118人)柳井正財団上限70,000ポンド(1505万円※)原則3年間指定された大学の学部課程アメリカ・イギリス・カナダ合わせて年間40人程度笹川平和財団授業料、寮費、健康保険料の実費に加え、年間11,000ポンド(237万円※)など3年間指定された大学の学部課程最大35人Tazaki財団パブリックスクールの学費・寮費、ホストファミリー滞在費、ガーディアン費。大学の学費・居住費・食費などパブリックスクール、大学学部(原則3年間)東京及び周辺の高校生語学研修生20~30人。留学奨学生5~10人平和中島財団月額30万円及び往復渡航費最長2年間大学院20人しのはら財団最大年間500万円最長4年間ファウンデーションコース、学部、大学院10人程度中島記念国際交流財団月額30万円、支度金50万円、最初の2年間は年間300万円以内の授業料など【修士】最長2年以内【博士】最長5年以内大学院(情報科学、生命科学、経営科学分野)約10人伊藤国際教育交流財団月額1500~2000ドル(24万~32万円※)、旅費と授業料は実費原則2年以内修士課程10人程度船井情報科学振興財団【学部】年間3万ドル(480万円※)【大学院】年間3.6万ドル(576万円※)など【学部】原則4年間【大学院】原則3年間学部、大学院(博士課程)【学部】若干名【大学院】15人程度豊田理化学研究所【大学院】年間1000万円以内【大学院進学準備】合計100万円以内【大学院】最長2年間【大学院進学準備】1年間大学院、大学院進学準備計10人以内江副記念リクルート財団年間上限68,000ポンド(1462万円※)2年間(更新審査合格後は最長27歳まで)指定された大学の理系分野のファウンデーションコース、学部、大学院5人程度重田教育財団年額22,000ドル(352万円※)2年間学位取得を目的とする2学年以上の正規留学5人トビタテ!留学JAPAN新・日本代表プログラム月額16万円、留学準備金35万円など留学期間中交換留学計250人業務スーパージャパンドリーム財団月額20万円、留学一時金25万円留学期間中交換留学計800人 ※1ポンド=215円、1ドル=160円で換算 イギリスの正規留学生(学部・大学院学位取得者)向けの奨学金11選 まずはイギリスの大学に学士号などの取得を目的とした正規留学向けの奨学金をご紹介します。 日本学生支援機構(JASSO): 海外留学支援制度(学部/大学院学位取得型) 国が実施している一番採用者数が多い奨学金。都道府県推薦枠が導入され、各都道府県から1人が推薦されます。通常応募との重複申請も可能で、その場合都道府県からの推薦が優先されます。また、ファウンデーションコースも対象です。給付型奨学金以外にも貸与型がありますが、この記事では貸与型の内容を詳述しません。 申請時期、流れ 留学する1年前の9月にエントリーし、応募書類を提出。出身高校の推薦状提出も必要で、第一次審査の書類審査結果が1月に通知される。第二次審査は面接で、1月に実施され、3月に採用結果が通知されます。 応募書類 顔写真 願書 留学先大学の情報&根拠書類 志望理由書・留学計画・学位取得後の進路計画 日本社会への貢献 留学をテーマとした自己PR パスポート及び住民票 語学能力試験証明書 所得証明書 高校の卒業証明書 調査書 推薦状 募集人数 未定。ただし2025年度は118人 支給額/期間 月額35.2万円(2025年実績)。新規採用者には渡航支援金1万円を支給。他の奨学金との併給は可能。支援期間は原則4年。ただし、学位取得のために定められた修業期間が限度となっていて、イギリスの場合、学士課程の修業期間は3年間です。 応募要件: 英語レベル、成績基準、家計基準 Academic IELTSのOverallが6.0以上もしくはTOEFL iBT 80点以上。高校の評定平均値が5段階評価で3.7以上。家計支持者の合計所得金額が2000万円以下。 https://www.jasso.go.jp/ryugaku/scholarship_a/gakubu/index.html https://www.jasso.go.jp/ryugaku/scholarship_a/daigakuin/index.html 柳井正財団: 海外奨学金プログラム ユニクロの創業者である柳井正が作った財団で、2017年から返済不要の奨学金を開始しました。対象となるのは財団指定のアメリカ、カナダ及びイギリスの大学です。予約型と合格型の2種類あり、申請時期と条件が異なります。 申請時期、流れ 【予約型】留学する1年前の7月から選考が始まります。対象高校からの推薦を受けた生徒のみが応募できます。【合格型】留学する前年度の12月~1月に申請し、4月上旬までに合格大学を登録します。早期合格した大学については1月に入力。4月上旬に書類選考結果が通知され、一次面接及び最終面接(一次面接合格者のみ)が1月もしくは4月に実施されます。面接はいずれもオンラインで実施されます。採用通知は4月下旬に行われます。 対象大学 イギリスの対象大学は以下の7校です。 Imperial College London(インペリアルカレッジロンドン) King’s College London(キングスカレッジロンドン) London School of Economics and Political Science(LSE/ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス) University College London(UCL/ユニバーシティカレッジロンドン) University of Cambridge(ケンブリッジ大学) University of Edinburgh(エディンバラ大学) University of Oxford(オックスフォード大学) 応募書類 【予約型】【合格型】共通 出願大学/その他奨学金 課外活動/興味関心/趣味/資格 エッセイ課題3つ 学業成績/英語試験成績 課税証明書 募集人数 【予約型】アメリカ・イギリスの大学合わせて年間20人程度。【合格型】アメリカ・イギリス・カナダの大学合わせて年間20人程度。 支給額/期間 大学から請求される金額の授業料と寮費に加え、上限3000ポンド(約64.5万円※)の保険料が支給されます。このほか生活費が年間11,000ポンド(約236.5万円※)支給されます。なお、支給額の上限は70,000ポンド(約1505万円※)。支給期間は原則3年間。期間中に1回、日本からの往復交通費支給。 ※1ポンド=215円で換算 応募要件: 家計基準 家計支持者の合計所得が2700万円以下。 https://www.yanaitadashi-foundation.or.jp/application/ 柳井正財団の奨学金を受けている奨学生のリアルな声はこちらの記事をご覧ください。応募までのプロセスやエッセイ、面接準備についてご紹介しています。 https://jp.education-moi.com/article-15 https://jp.education-moi.com/article-16 笹川平和財団: 笹川奨学金 アメリカとイギリスの指定大学に進学する学生を対象とした奨学金。募集は秋期と春期の2回行われます。春期は進学先大学が確定した学生が対象です。 申請時期、流れ 【秋期】7~8月に申請し、8~9月に書類審査、9月に面接があります。合格発表は9月下旬。【春期】12月~4月に申請、書類審査、面接、合格発表は1月以降順次行われます。 対象大学 Imperial College London(インペリアルカレッジロンドン) University College London(UCL/ユニバーシティカレッジロンドン) University of Cambridge(ケンブリッジ大学) University of Oxford(オックスフォード大学) 応募書類 小論文3つ 出願大学/その他奨学金 学業成績/英語試験成績 推薦状(任意) 募集人数 最大35人(2026年度期) 支給額/期間 授業料、寮費(食費含む)、健康保険料の実費支給。それに加え年間11,000ポンド(約236.5万円※)及び入学・卒業時の準備金(旅費交通費や海外旅行保険料相当額)が支給されます。支給期間は3年間。 ※1ポンド=215円で換算 https://scholarship.spf.org/application-guide/ Tazaki財団【パブリックスクールから大学まで】 他の奨学金と違い、Tazaki財団奨学金はイギリスのパブリックスクールの2年間からUniversity of Cambridge(ケンブリッジ大学)やUniversity of Oxford(オックスフォード大学)などの名門大学進学後の3年間を支援しています。パブリックスクールはイギリスで伝統や歴史がある名門私立学校の総称です。 申請時期、流れ 11月~1月に出願し、1月中旬に書類選考通過者が発表され、下旬には第一次選考の面接が行われます。留学奨学生は語学研修性の中から財団による選考やパブリックスクールのアセスメントテスト及びインタビューによって決定します。 応募書類 志願票 志願理由書 学校長推薦書 学業成績 募集人数 語学研修性20~30人程度。その中から選考で選ばれた留学奨学生5~10人程度。なお、対象となるのは原則東京都及びその周辺の高校の生徒です。 支給額/期間 渡航前: 英語語学研修費パブリックスクール: 学費・寮費、休暇時のホストファミリー滞在費、ガーディアン費大学学部(原則3年間): 学費・居住費・食費その他、大学進学時にのビザ切り替え帰国に伴う往復旅費全額 https://tazakifoundation.or.jp/ Tazaki財団の奨学生の記事はこちらをご覧ください↓ https://jp.education-moi.com/article-9 平和中島財団: 日本人留学生奨学金 平和中島財団奨学金は海外の大学院などに留学を希望する人向けです。 申請時期、流れ 9月~10月に出願し1月末までに書類選考通過者が発表され、2月には第一次選考の面接が行われます。 応募書類 奨学金申込書(財団所定の様式) 推薦書 成績証明書 外国語能力を証明する書類 入学許可証(取得済の場合) 募集人数 20人 支給額/期間 月額30万円及び往復渡航費。なお、他の奨学金・助成金との併給は認められていません(留学先大学による授業料減免またはそれを目的とする学内奨学金は可)。支給期間は最長2年間。 応募要件: 英語レベル IELTS Overall 7.0 http://www.hnf.jp/shogaku/ しのはら財団: アメリカ・イギリス留学奨学金 アメリカ・イギリス留学生向けの合格型奨学金です。大学で学士、修士もしくは博士の学位取得を目指している人が対象です。ファウンデーションコースも対象となっています。また、これから第1学年に入学する予定の人のみ応募できます。AIやテクノロジー分野の専攻、もしくはウェルビーイングや社会貢献に関心があることが歓迎条件となっています。 申請時期、流れ 12月~2月に申請し、2月下旬に1次選考(書類・ビデオ選考)の結果が通知されます。2次選考の面接(オンラインまたはオフライン)は3月中旬に実施され、結果は4月に通知されます。 応募書類 語学力スコア(未受験の場合でも応募可能) 留学計画書 所得証明(2年分) 生計を同一とする親族全員分の住民票の写し 在学証明書もしくは卒業証明書 成績証明書(直近1年間のもの) 推薦書(学校長もしくは代理の推薦) 募集人数 10人程度 支給額/期間 最大で年間500万円、最長4年間の給付が受けられます。なお、学費の自己負担額が500万円に満たない場合は上限額の支給にならない可能性があります。 応募要件: 家計基準 家計所得は1600万円未満。 https://ysmf.or.jp/program/requirements/study_abroad_scholarship_2026/ 中島記念国際交流財団: 日本人海外留学奨学生 対象となるのは修士号あるいは博士号取得目的の大学院留学で、対象分野も情報科学、生命科学、経営科学と限られています。 申請時期、流れ 8月に郵送で書類を送り、書類選考が行われます。その結果は10月中旬までに通知され、10月~11月中に面接が実施されます。採用結果は12月中旬までに通知されます。 応募書類 申請書 推薦書 成績証明書(学部及び大学院) 語学テスト等の点数や語学検定試験の合格を証明するもの 返信用封筒 官製はがき 募集人数 約10人 支給額/期間 月額30万円に加え、支度金50万円(往路渡航費分含む)、復路航空賃(留学終了後の帰国時1回分)、最初の2年間に限り年間300万円以内の授業料(実際に負担する場合のみ)。 https://www.nakajimafound.or.jp/koubo.html 伊藤国際教育交流財団: 日本人奨学金【修士課程のみ】 修士課程に留学する人が対象の奨学金です。応募資格を満たせば研究テーマは問われません。 申請時期、流れ 6月~8月に申請し、10月中旬までに書類選考結果が通知されます。その後面接が行われ、その結果は12月上旬までに通知されます。 応募書類 申請願書 推薦書1通 成績証明書(コピー不可) 研究論文の要旨(2000字程度) 留学先での研究テーマ(英語で1500~2000 words程度) 語学力証明書(コピー可) 入学許可書または合格通知書(取得済の人のみ) 募集人数 10人程度 支給額/期間 月額1500~2000ドル(24万~32万円※)相当。また、旅費と授業料は実費が支給されます。ただし、旅費は限度範囲内、授業料は年間390万円以内。支給期間は原則2年以内。 ※1ドル=160円で換算 https://www.itofound.or.jp/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BA%BA%E5%A5%A8%E5%AD%A6%E9%87%91%E5%88%B6%E5%BA%A6 船井情報科学振興財団: Funai Overseas Scholarship(学部留学/大学院留学) 学部留学(学士号取得目的)及び大学院留学(博士号(Ph.D.)取得目的)の2種類があります。学部留学の専門分野は限定されていませんが、大学院留学の場合は情報科学、情報技術分野を中心に広く理工系分野、生命科学分野、及び経済・経営分野と定められています。 申請時期、流れ 【学部留学】【大学院留学】共通6月~9月に申請し、10月中旬に書類選考が行われ、下旬に面接選考が実施されます。 応募書類 【学部留学】 応募申請書 評価書2通(学校長及び担任教諭) 成績証明書 【大学院留学】 学修計画・学位取得度の進路 評価書3通 成績証明書 募集人数 【学部留学】若干名【大学院留学】15人程度 支給額/期間 【学部留学】原則4年間。年間3万ドル(480万円※)【大学院留学】原則3年間。年間3.6万ドル(576万円※)。授業料は年間1.4万ドル(224万円※)が上限。医療保険費は全額支給されます。 ※1米ドル=160円で換算 https://funaifoundation.jp/scholarship/scholarship_guidelines_bachelor.html https://funaifoundation.jp/scholarship/scholarship_guidelines_phd.html 豊田理化学研究所: 海外大学院進学支援制度 2種類の制度があり、海外大学院進学コースは国内の大学・大学院から海外の大学院に進学し、博士号(Ph.D.)取得を目指す人が対象で、海外大学院進学準備コースは将来の海外大学院進学を目指し専攻的に調査、準備等を行う人向けです。 また、他の奨学金とは異なり、特別な学術的応募資格が定められています。次のうち1つ以上を満たす人のみ応募できます。 国際科学オリンピック国内大会一次選考(予選)通過者 国際バカロレア認定校(DP)卒業者で、スコアが36以上 大学・大学院在学中に大学や財団などによって選抜され、2カ月以上現地での海外留学、インターンなどを経験(語学留学を除く)。 申請時期、流れ 2月~5月に申請し、5月~6月に書類選考が行われ、7月に面接選考が実施されます。採否決定は7月です。なお、大学院進学準備コースでは面接選考を実施せず、採否は書類選考の実で決まります。 応募書類 応募申請書(履歴書、活動実績、志望動機、希望進学先など) 成績証明書 推薦・評価書 語学力スコア表 その他(応募資格があることを証明する書類) 募集人数 【大学院進学コース】【大学院進学準備コース】合わせて10人以内 支給額/期間 【大学院進学コース】以下を合計で原則年間1000万円以内。最長2年間。 入学金、授業料の実費 支度金50万円。渡航準備金、渡航費、入学前プログラム費用、保険料などの実費 住居費、生活費、教材費補助として最大月額3000米ドル(48万円※) 必要時応じて海外大学院出願にかかる費用(エッセイ作成の指導、出願費用など)、進学先決定のための現地調査費用(原則3カ所以内)は別途支援されます。 【大学院進学準備コース】以下を合計100万円以内 現地大学事前調査費用の実費(短期留学授業料、滞在費、渡航費、保険料など) 大学院入学対策費用の実費(語学教室、エッセイ作成指導費用など) https://www.toyotariken.jp/overseas/support/ https://www.toyotariken.jp/overseas/preparation/ 江副記念リクルート財団: リクルートスカラシップ学術部門【ファウンデーション/学部/大学院】 ファウンデーションコース、学士課程、修士課程、博士課程のいずれかに正規留学し、理系分野限定の奨学金です。合格すれば奨学金は2年間支給され、その後も更新審査合格すれば最長27歳まで受けられます。また、既に留学を始めていても応募可能です。 申請時期、流れ 7月~9月に申請し、その後書類選考通過者に通知されます。プレゼンテーション・面接の最終選考(オンライン/一人30分程度)は11月に実施されます。採否結果は11月下旬に通知されます。 対象大学 QS/THE世界大学ランキングで上位30位以内の大学もしくは分野別で上位30位以内の学部が対象です。イギリスの場合、以下の大学が該当します。 【QS/THE世界大学ランキング上位30校以内にあるイギリスの大学(2026年版)】 Imperial College London(インペリアルカレッジロンドン) University of Oxford(オックスフォード大学) University of Cambridge(ケンブリッジ大学) University College London(ユニバーシティカレッジロンドン) University of Edinburgh(エディンバラ大学) 【部門別ランキング上位30位以内にあるイギリスの大学の分野で、全体ランキングでは上位30位になかった大学のみ抜粋】 QS分野別世界ランキングのLife Sciences & Medicine分野: King’s College London(キングスカレッジロンドン) The University of Manchester(マンチェスター大学) ※QS分野別世界ランキングのEngineering & TechnologyとNatural Sciencesの上位30位以内には全体ランキング上位30位に入らないイギリスの大学はありませんでした。 THE分野別世界ランキングのClinical & health分野: King’s College London(キングスカレッジロンドン) ※その他の分野(Computer science/Engineering/Life sciences/Physical sciences)では全体ランキングの上位30位以内に入らなかった大学はありませんでした。 世界大学ランキングについてはこちらの記事をご覧ください↓ https://jp.education-moi.com/article-54 https://jp.education-moi.com/article-56 応募書類 学部に入学する/既に対象大学に在籍している/大学院に在籍・進学するという立場の違いによって提出書類が異なります。 【学部に入学】 氏名、生年月日などの基本情報 大会・コンテストでの表彰や資格等の実績 出願校3校まで(もしくは入学が決定した大学) 語学力スコア 高校在学全期間の学業成績 学びたい学問と現在の志望大学を選んだ理由(300文字以内) 10年後のキャリアビジョンとそのために大学で何を成し遂げたいか(300文字以内) 2026年の目標、それを達成するためのプロセス(500文字以内) これまでどのように困難を乗り越えてきたか(300文字以内) あなたのユニークネスを表すエピソード(300文字以内) 担任もしくはそれに類する教員からの推薦状 課外活動団体の指導者・主催者からの推薦状 【2年・3年に在籍・編入】 氏名、生年月日などの基本情報 大会・コンテストでの表彰や資格等の実績 大学在学期間の成績表をGPA 4点満点に換算したもの 学びたい学問と、現在の大学を選んだ理由、学びの進捗(300文字以内) 10年後のキャリアビジョンとそのために大学、またその先の大学院で何を成し遂げたいか(300文字以内) 2026年の目標、それを達成するためのプロセス(500文字以内) これまでどのように困難を乗り越えてきたか(300文字以内) あなたのユニークネスを表すエピソード(300文字以内) 現在通っている教育機関の主な主旨同教授の推薦状1通 【大学院に在籍・入学】 氏名、生年月日などの基本情報 大会・コンテストでの表彰や資格等の実績 出願予定校5校 語学力スコア 大学卒業時の成績表をGPA 4点満点に換算したもの ※学業成績審査あり 進学を希望する大学院および研究室(既に在学中の方は現在の大学院および研究室)を選んだ理由(300文字以内) 10年後のキャリアビジョンとそのために大学院で何を成し遂げたいか(300文字以内) 2026年の目標、それを達成するためのプロセス(500文字以内) 現在の研究内容について(300文字以内) あなたの研究が現在抱える課題とその克服のためにどのような独自の工夫をしているか(300文字以内) あなたのユニークネスを表すエピソード(300文字以内) 現在通っている教育機関の主な主旨同教授の推薦状1通 募集人数 5人程度 支給額/期間 学費実費と月額固定の生活費を年間上限68,000ポンド(約1462万円※)とし、生活費は最大年間20,400ポンド(約438.6万円※)。支給期間は2年間。その後は毎年行われる更新審査に合格すれば27歳まで奨学金が支給されます。 ※1ポンド=215円で換算 応募要件: 英語レベル IELTS 7.0以上 https://www.recruit-foundation.org/scholarship/academic2026 重田教育財団: 海外留学奨学金 海外の大学または大学院へ留学する方が対象です。また、残りの在学年数が2学年以上が条件です。イギリスの大学院のほとんどが1年間であるため、対象外となります。 申請時期、流れ 5月~6月に応募し、一次選考(書類選考)が行われます。書類選考通過者にはオンライン形式で二次選考(面接選考)が行われ、最終結果は8月下旬に通知されます。 応募書類 奨学生願書 在学証明書または卒業(修了)証明書 成績証明書 合格通知書または入学許可書の写し 学生ビザの写し 語学力を証明できるもの 住民票 所得を証明する書類 個人情報取り扱いに関する同意書 募集人数 5人 支給額/期間 年額22,000ドル(352万円※)を2年間給付されます。 ※1ドル=160円で換算 https://s-ef.or.jp/scholarship/ イギリスの交換留学生向けの奨学金2選 ここからはイギリスに交換留学する際に申請できる奨学金を説明します。 トビタテ!留学JAPAN新・日本代表プログラム これは官民協働海外留学支援制度で、審査が厳しく倍率が高いものの、採用されれば「日本代表」として留学することができ、かなり手厚い支援が受けられます。「イノベーションコース」「STEAMコース」「ダイバーシティコース」の3つに分かれて募集されます。 申請時期、流れ 在籍大学を通じての応募で、個人で応募することはできません。書類審査を経て、4月下旬に結果が通知され、面接審査が5月に行われます。採否の結果通知は6月中旬に行われます。 応募書類 留学計画書 受入機関情報及びスケジュール 留学計画の実現可能性 アンバサダー活動及びエヴァンジェリスト活動 自由記述書 受入機関の受入許可書 募集人数 「イノベーションコース」は50人、「STEAMコース」と「ダイバーシティコース」はそれぞれ100人。 支給額/期間 月額16万円及び留学準備金として35万円が支援されます。また、授業料を支払う必要がある場合は30万円の支援が受けられます。 https://tobitate-mext.jasso.go.jp/newprogram/uv/ 業務スーパージャパンドリーム財団: 留学支援事業 この奨学金の採用人数が約800人と多く、支給額が高いのが特徴です。留学の時期によって年に2回募集されます。こちらもトビタテと同じく在籍大学を通じて申請します。 申請時期、流れ 【1回目募集】1月に応募し、一次選考(書類審査)の結果は3月中旬に通知されます。二次選考(面接審査)は3月下旬に実施され、結果は4月下旬に通知されます。 【2回目募集】7月に応募し、一次選考(書類審査)の結果は9月中旬に通知されます。二次選考(面接審査)は10月に実施され、結果は11月中旬に通知されます。 応募書類 語学資格証明書 在籍証明書 学業成績証明書 現在履修中の科目がわかる書類 指導教員推薦書 ボランティア参加証明書(ある人のみ) 募集人数 年間約800人 支給額/期間 月額20万円。留学一時金25万円 応募要件: 英語レベル、成績基準 Academic IELTSのOverallは5.5以上。成績係数2.5以上(3点満点) https://www.kobebussan.or.jp/support/study_abroad.php 「高い」で諦めない!奨学金がイギリス留学を現実にする第一歩 この記事でご紹介したように、さまざまな団体が奨学金を提供していて、留学しやすくなりつつあります。そのため、イギリス留学の経済的負担だけで留学を諦めるのは早いです。 留学に対する熱意としっかりとした志望動機があり、成績が優秀であれば奨学金を受けるチャンスがあります!未来は自分次第でどうにもなると思いますので、金銭面だけを理由に留学を諦めないでほしいです。 気になる奨学金の募集要項の条件などを確認し、それをクリアするためにできることから動き出しましょう。皆さんの留学生活を応援しています! PASSPORTERのコミュニティには奨学金を獲得して留学をしている先輩も多数います。SNSでは私たちへのご質問・ご相談を受け付けています。奨学金獲得に向けての準備やアドバイスが欲しい方は、お気軽にメッセージください!

マンチェスター大学で神経科学を研究!研究室の雰囲気や日本との違い【交換留学レポ】

こんにちは!Midoriです。私は2024年の秋から約1年間、イギリスのThe University of Manchester(マンチェスター大学)に交換留学し、Neuroscience(神経科学)の研究に取り組みました。マンチェスター大学の神経科学分野は有名で、世界トップレベルの研究者が集う最先端分野です。また、神経科学の中でも特に難病解明に力を入れています。 この記事ではイギリスの研究生活について詳しくお伝えし、日本の研究環境との比較も書きます。 マンチェスター大学の交換留学生として研究する マンチェスター大学 大学3年生の秋から約1年間、マンチェスター大学の生物・医学・健康学部に交換留学しました。私が在籍していた日本の大学はマンチェスター大学との協定で、生物学専攻の学生はお互いの大学に1学期もしくは2学期間留学し、その間に研究に取り組むことができるようになっています。 通常の交換留学は留学先の大学で授業を履修するのみですので、かなり特殊な制度と言えます。また、この制度のおかげで私は卒業研究をイギリスで取り組むことができ、留年せずに他の留学していない学生と同じように4年間で学士課程を卒業することができました。 研究機関としてのマンチェスター大学の研究環境 ラッセルグループに所属し、世界大学ランキング上位校 冒頭でも触れましたが、マンチェスター大学の神経科学分野は世界最先端を走っています。そのため、使用している設備も最先端のもので、優れた研究成果を次々と生み出しています。 また、マンチェスター大学はラッセルグループ*に所属していて、神経科学に限らずさまざまな分野の研究が高い評価を受けています。世界大学ランキングでも上位にランクされる研究型大学であり、優秀な教授陣が指導にあたってくれるため研究に意欲的に取り組みたい人にとっては素晴らしい環境が備わっていると言えます。 *1994年に設立されたイギリスを代表する24の主要研究型大学からなる連盟です。オックスフォード大学やケンブリッジ大学、インペリアルカレッジロンドン、UCLといった、世界トップ10に名を連ねる名門校が加盟しています。 生物・医学系の研究棟 研究室が入っている研究棟は4階建ての巨大な四角い建物です。この建物には関係者しか入ることができません。学部生の入棟可能な時間は平日の朝8時から夕方の6時までです。学生証をかざし、一回で一人しか通れない扉から入ります。 マンチェスター大学の研究棟の外観 これは日本、少なくとも私の大学にあるほとんどの研究棟とは異なります。日本の場合は平日の大体朝9時から夕方5時までは開放されていて、誰でも入れるようになっています。それ以外の時間帯は建物の扉が施錠され、学生証や教職員証を持っている人のみが入れる仕組みです。 マンチェスター大学の研究棟の話に戻ります。私の研究室は3階にありました。行く時はいつも階段ですが、たまに疲れすぎてエレベーターを使う時もあります。建物が四角になっていて、ずっと歩き続けたら1周することができます。 実験スペースは事務スペースと分かれていました。事務スペースには全員に専用の机とパソコンが与えられましたが、実験スペースは全てが共用です。また、隣の研究室との間に壁があるわけではないため、事務スペースでも実験スペースでも交流があります。 細胞生物学系の研究室が使っていた実験スペース 蛍光顕微鏡が置いてある暗室 大規模のハエ飼育施設 これらの場所に加え、私はハエの飼育されている施設もよく利用しました。その施設は4階にあり、研究室から離れています。そこはマンチェスター大学でハエを使っている13の研究室が共同で利用している場所です。これはなかなかの規模ですので、当然ハエの施設も大きいです。作業スペースがたくさんあり、必要な試薬や実験道具、顕微鏡といった機械などもそろっています。 ハエ施設にある実体顕微鏡 私の一番のびっくりポイントはインキュベーターの大きさです。インキュベーターとは一定の温度に保つことができる装置です。いろんな温度に設定できる冷蔵庫を想像するといいでしょう。 私がそれまで見たことがあるインキュベーターは大きくても業務用冷蔵庫サイズです。しかしマンチェスター大学のハエ施設のインキュベーターはそれをはるかに超え、人が入れるサイズでした。もはや冷蔵庫ではなく4畳くらいの部屋でした。巨大インキュベーターは2つあり、それぞれ25℃と18℃に保たれていました。その他にも30℃や22℃など異なる温度に設定されている通常の冷蔵庫サイズのインキュベーターが複数ありました。 ハエが飼育されている巨大インキュベーター そのインキュベーターの中にハエを入れて飼育します。温度が変わると成長速度が変わり、器官の形成様式も変わってくるため実験によってインキュベーターを使い分けています。 余談ですが、冬になると1時間に1回くらい25℃インキュベーターの中に入って暖を取っていました笑。実験スペースには冷暖房設備がなく、冬になると極寒の中で実験することになるので私はいつも凍えていました。25℃インキュベーターは命の恩人です。 マンチェスター大学の研究室の雰囲気 多様なメンバーがいる小さなグループ 研究室はこぢんまりとしていましたが、出身が異なるメンバーから構成されていました。PIに加え、博士課程の学生が1人、修士課程が4人、学部生は私を含め2人の計8人です。研究室にいる教員はPIのみだったため、その先生が全員の研究指導を担当していました。 指導教員(PI)はドイツ人で、学生はインド、リトアニアから来ていました。また、イギリス人でマンチェスター出身の学生が1人いました。その人は私が今まで出会った唯一の生粋のMancunian(マンキュニアン/マンチェスター人)です。 私の研究室にはいませんでしたが、大きな研究室だとPIに加え、准教授や助教が複数人いて、さらにポスドク(博士研究員)や技術職員、秘書などがいます。デカいグループだと学生を含め数十人になるところもあります。 指導教員の指導スタイル 指導教員は半放任主義で、コアタイムはなかったです。いつ来ていつ帰ってもいいよというスタンスでした。研究室にいる時間については何も言われませんが、無事であることを確認するため休む時は事前に連絡することくらいが指導教員の設けたルールですね。 指導教員は一人で7人の学生の面倒を見ながら、講義や資料準備をしたり、大学の業務をこなしたり、時には学会に参加したりして、常に多忙を極めていました。しかし、それほど忙しいにもかかわらずジョークを言うことを忘れず、よく冗談を言って笑わせ、研究室はいつも和やかな雰囲気に包まれていました。 また、昼ご飯の時間は必ずみんなで食べていました。研究棟内の実験スペースと事務スペースの間にフリースペースがあり、その近くに電子レンジや冷蔵庫などがあります。そのテーブルでいつも指導教員と一緒にご飯を食べながら、研究の話をします。指導教員曰く、ご飯を食べながら話し合えば時間の節約になるということです。 前述の通り研究室にはポスドク研究員も技術職員も秘書もいませんでした。学生はみんなそれぞれの研究テーマに取り組み、実験手法は先輩もしくは先生に教えてもらいました。 実験をしたら指導教員に結果を報告し、次の実験について話し合います。自分から行かないと指導教員からは何も言われないため、自分が行動しないと何も始まらない環境でした。ただ、指導教員に何か相談すれば必ず丁寧に対応してくれ、研究に関する議論にも熱心に向き合ってくれます。 マンチェスター大学での研究ルーティーン 午前 平日は毎朝8時に起床し、寮の食堂で朝ご飯を食べて9時に出発していました。寮から研究室までは徒歩30分です。バスに乗ることもできますが、私は交通費節約のため、また沿道の自然を楽しみながら歩くのが好きだったためいつも歩いていました。 9時半ごろに研究室に到着すると、まずはハエ施設に行きます。ハエの様子を確認し、餌が古くなっていたり、数が増えすぎたりしていると新しい餌の瓶に入れ替えるなどの作業をします。 その後、神経細胞の培養実験を行います。前日の夕方に産卵環境をセッティングして、十数時間後には狙ったステージの卵が得られます。その卵を集め、処理を行って神経細胞のみが残るようにして培養します。 培養したハエの神経細胞 一回の培養実験で大体2時間かかります。それが終わると大体昼ご飯の時間です。研究室の外にあるフリースペースで指導教員や他のメンバーと一緒に食べます。私はいつも家から持ってきたサンドイッチを食べていました。たまにアジアンスーパーで買ったカップ麺を食べ、少し日本を思い出します。研究室のメンバーはカップ麺を食べないのか、いつも興味津々に私が麺をすすっているところを見つめてきます。 昼食中は研究の話が多いですが、日常生活の話もよくします。例えば先輩が最近新しい靴を買った話とか、先生のパソコンがいつも不調で作業が一筋縄にいかないとか、寮の夕食の話とか、話題はいろいろなところに及びます。 午後 昼食後は解剖実験などの実験をやるか、前日に培養した神経細胞を固定・染色する実験をします。他にやる実験がない日は自分の席でデータ分析や報告書を書きます。 解剖実験などがある時は実験に夢中になりすぎて帰りそびれたことが何回かあります。夕方6時を過ぎると研究棟から出られなくなりますので、よく5時58分からダッシュしていました。研究室は3階にありますので、階段を猛スピードで降ります。ギリギリ間に合うことが多いですが、間に合わず閉じ込められることも数回ありました。そういう時は全力で扉の外にいる帰宅寸前の受付職員を呼び止めて、扉を開けてもらいます。 研究室の決め方 研究内容だけでなく、指導教員との相性も大事 交換留学生は正規生と違って、授業きっかけや先輩からの話、研究室見学などの事前情報を判断材料にして研究室を決めることはほぼできないため、運任せのところがあります。というのも、研究室や指導教員を決めるのは研究テーマだけでなく、研究室の雰囲気や指導教員との相性が大事です。 「研究内容が合致するけど方針が合わない指導教員よりも研究内容がややずれていて方針が合う指導教員を選べ」と言われるほど、「人」はとても大事です。 もちろん、前年度に留学していた先輩から話を聞く方法もありますが、そこから得られる情報はかなり限られると思います。私もそうでしたが、研究室の数がたくさんあり、他の研究室との交流が少ないため情報は得にくいです。自分の研究でかなり精一杯になるので、他の研究室を気にする暇はないです。近い分野の先輩であればそれなりに情報はあると思いますが、そうでなければ得られる事前情報はゼロに等しいです。 というわけで、交換留学生は研究内容から研究室・指導教員を選ぶのが唯一の道です。 指導教員決めの流れ 指導教員の調べ方としては、マンチェスター大学の研究者一覧サイトからキーワードを検索してやりたい研究に近い分野の教員を探します。そこから研究内容や研究室の空き状況をメールで問い合わせるのが一般的なやり方です。あるいは交換留学生担当の教員が必ずいますので、その先生にやりたい研究を相談して、研究室を探してもらいます。 しかしそのサイトに載っている情報がやや不足していて、教員の研究内容が書かれていても研究室の情報が全くないのです。また、日本の大学や研究機関と違って、研究室のホームページというものがありません。そのため、どんなメンバーがいるのか、各メンバーの研究テーマ、あるいは研究以外での研究室の活動はどのようなものがあるのかなどを知る由がないです。 留学が始まる前、つまりまだ日本にいる時に複数の教授と面談などを経て指導教員を決めておいて、渡英後すぐに研究を始められる状態にするのが一般的です。教授によっては事前に論文が数報送られてきて研究室としてやっている研究についてある程度理解を得てから来なさいという場合もあります。 交換留学生担当の教員に相談 私の場合、指導教員も研究テーマも決めないままイギリスに渡りました。 上記の難しさもありましたが、その他事務的な手続きの問題で決めなかったです。渡英後に研究室を検討し始め、時期が遅すぎて空きがある研究室が限られていたため、交換留学生担当の教員に入れそうな研究室を探してくれるようお願いしました。具体的にはその先生と面談し、自分の興味のある分野やこれまでのラボ経験などを説明し、それを基に考えてくれました。 私は当時やりたい研究がはっきり決まっていたわけではなく、漠然と細胞生物学や動植物生理学に興味がありました。 留学に行く前までは細胞生物学や動植物生理学、生態学、動植物分類学の実験・実習などさまざまな実務経験がありました。それに加え、キイロショウジョウバエ(研究で一番よく使われるハエ)を実験動物に使っている研究室で実験補助のアルバイトをしたことがあり、ハエの飼育や遺伝子抽出などの経験がありました。これらを踏まえ、交換留学生担当の教員はハエを使った神経科学の研究をしている研究室を紹介してくれました。 早速その研究室のPI(Principal Investigator/研究室主宰者)と面談し、研究内容が面白かったのとよさそうな先生だったため、その研究室で卒業研究に取り組むことを決めました。 研究室の実験以外の活動 他の研究室との合同セミナー 毎週木曜日の朝9時半から、他の細胞生物学系の研究室と合同でセミナーが開催されます。各研究室が順番に担当し、担当になった日は研究室のメンバーが最近の研究成果を発表し、それを基に全員でディスカッションします。 私は毎回参加していますが、正直のところ難し過ぎて最初から最後まで理解できたためしはなかったです。発表の最初はイントロダクションで、研究の背景が説明されます。そこはほとんど理解でき、次の手法の最初の一部までが限界です。それ以降、聞いたことのない実験手法や解析方法が出てきて、頭がはてなだらけになります。 発表の途中や発表後には各研究室のPIやポスドク、学生が質問したり、補足説明をしたりするのですが、私は一度もその議論に参加することができませんでした。自分の研究室の人もあまり発言せず、記憶の中では博士課程の先輩生以外が発言しているところを見たことがないです。 食事会・ボウリング 指導教員は稀に学生と一緒に外でランチします。私も3回行ったことがあります。初めて行った時は修士課程の先輩と指導教員とマンチェスター大生である指導教員の息子の4人で行きました。白昼堂々、指導教員が豪快にビールを飲んでいてめちゃめちゃびっくりしました。 その他の2回はキャンパスから近くて評判がいい中華料理屋さんに行きました。中華料理となると皆頑張って箸で食べようとしていて、でもあまりうまくいかない光景が微笑ましかったです。 ある時、博士課程の先輩が急にボウリングしたいと言い出し、指導教員を含め研究室の全員で行きました。2ゲームをやり、とても楽しかったです。私に僅差で負けた指導教員は悔しがっていたのが良い思い出です。 ボウリングの結果 研究室として行う研究以外の活動はあまり多くなかったが、たまにあると楽しいです。 マンチェスター大学の研究生活を経て 以上、マンチェスター大学での研究生活についてでした。研究室では実験手法や論文の書き方といったことだけでなく、実験データの整理方法や研究との向き合い方、コミュニケーションや議論の仕方なども学び、さまざまな場面で応用できる力を身につけました。 また、指導教員とは今でも連絡を取り、先日大学卒業の報告をしたらとても喜んでくれました。その研究室の一員として研究に取り組むことができた自分は恵まれていると思っています。 https://passporter-media.com/articles/42/ https://jp.education-moi.com/article-62-manchester

オックスフォード発祥のPPEをキングスカレッジロンドンで学ぶ|1年目で履修した科目

こんにちは!キングスカレッジロンドン(KCL)でPPE(哲学・政治学・経済学)を学んでいるAyanoです。2025年の秋に入学し、これまでに2学期間の授業を終えました。3学期は試験のみのため、1年次のカリキュラムはひと通り履修したことになります。 今回は私が1年生で学んだ内容を紹介していきます。 キングスカレッジロンドンで学ぶPPE(哲学・政治学・経済学)とは? オックスフォード大学発祥のコース PPE(Philosophy, Politics and Economics)は哲学・政治学・経済学の3つの分野を組み合わせて、社会の仕組みを多角的に考えることを目的とした課程です。もともとはUniversity of Oxford(オックスフォード大学)で始まったコースですが、現在ではイギリスの大学を中心に、ヨーロッパの他地域などでも提供されています。 理論的な哲学、政治の仕組み、そして経済学的な分析の3方向から考える力を養える学問なのが特徴的です。2年生以降は3つの学問のうち2つに絞る人が多いです。1年生では広くこれらの基盤を学びつつ、ある程度の専門性も得られるのが魅力的かなと思います。 同時に3つの学問を学べるPPEの魅力 私がPPEを学びたいと思った理由はいくつかあります。 まず、もともと飽きっぽい性格なので、ひとつの分野に絞るよりも、幅広く学べる点に魅力を感じたからです。また、私は将来やりたいことが明確に決まっていないので、幅広く社会科学分野を学ぶことでキャリアの選択肢を幅広く残せるのではないか、と思ったのも理由のひとつです。 授業が行われるキングスカレッジロンドンのキャンパス 学部課程に進学する前のファウンデーション*では、実際の社会問題がどのように3分野にまたがっているのかを学ぶことができ、さらに興味が深まりました。 環境問題はその一例です。政治学では「どうルールを作るか」「国の介入の範囲」を、経済学では「環境保護と経済成長の両立方法」などを考えます。哲学では「何が正しいか」という価値判断が問われ、経済成長の重要性そのものも議論の対象になります。 環境問題の例に限らず、多くの社会問題は多面的です。もちろん、PPEの3分野だけで社会の複雑さをまかなえるわけではありませんが、それでも1つの視点だけでは捉えきれない問題について考える力を養えるのが、PPEの面白さだと感じました。実際に1年間学んでみて、「社会をどう見るか」という視点が鍛えられていると感じています。 *ファウンデーションコースって何?と気になる方は最後に貼っている過去記事をチェックしてみてください キングスカレッジロンドンのPPE: 1年間で実際に履修したモジュール ここからは、私が1年生で学んだことを紹介していきたいと思います。 まず私が今年度履修したのは以下のモジュール(科目)です。 Comparative Politics(比較政治学) Introduction for Economics(経済学入門) Introduction for Philosophy(哲学入門) Political and Economic Philosophy(政治哲学・経済哲学) Quantitative Methods(定量的手法) 最初の3つは1年(2学期分)を通して学びました。最後の2つのみ1学期分だけの科目で、かつPPE生だけに提供されている科目です。Quantitative Methodsに関しては似たような内容のモジュールが他コースでも提供されていますが、この科目はPPE生向けのようです。 1学期あたり4つのモジュールを履修する仕組みとなっています。1年次に取る科目は全て必修となっていますが、2年生以降の必修科目は1つだけで、それ以外は幅広い科目から選べるようになっています。 Comparative Politics(比較政治学) 比較政治学という名前ですが、他のモジュールと同じように政治学入門のような感じで、政治について幅広く学びました。名前の通り、複数の国や地域を“比較”分析します。特に政治体制・制度・プロセス・政治の結果などに着目し、特定の国だけでなく地域や時代を超えて通用する「普遍的な理論」を構築するのが目的です。ここでは主に「国内政治の比較」に焦点を当てています。 特に面白いと思ったのは、国ごとに違う条件があるから、違う答えを生んでいるということです。例えば同じ民主主義の中でも、国の運営の仕方にはその国の背景(歴史・民族などの社会構成・価値観・目的など)が反映されていて、異なる制度が採用されているのが印象的でした。 Introduction for Economics(経済学入門) この科目では1学期にミクロ経済学、2学期にはマクロ経済学といった構成で、経済学の基礎を幅広く学びました。 PPEの経済学のセミナーの様子 ミクロ経済学では、個人や企業がどう行動するかを学びました。その後のマクロ経済学では、GDPやインフレ、金融政策など、政策まで視点を広げて学ぶことができ、より面白く感じました。 一方、経済学では一つの変化が次の変化を生み、それがさらに別の影響につながっていくというような、影響が連鎖している考え方が多く、因果関係をずっと考え続けることに難しさも感じました。 Introduction for Philosophy(哲学入門) この科目は全部で20週間分の授業を5週間ずつに分けて、順にLogic(論理学)、Ethics(倫理学)、Metaphysics(形而上学)、Epistemology(認識論)の4分野を学びました。 論理学は正しい議論構造を学ぶ分野なので、哲学の基礎として最初に学びました。哲学という分野の中でどういう論理や議論の構造が「有効」と見なされるのかを学んだため、その後に学んだ他の哲学分野でもベースとなる考え方でした。数学のような証明も行うのですが、難しくて期末試験が不安です。 PPEの論理学の勉強 PPEの論理学の講義の様子 続いて倫理学は「何が正しいのか」という価値判断の基準を複数の理論を比べながら学びました。 2学期に学んだ形而上学と認識論はどちらも抽象度が一気に上がり、セミナーでの内容も難しくなったように思います。形而上学は「根本的な性質や存在の仕組み」を考える分野です。「時間や空間はどんなものか?」「物事の原因や性質はどう決まるのか?」といった質問を考えます。ある現象の前提を疑うような分野です。 そして認識論では名前の通り「人はどうやって物事を知るのか?何をもって“知っている”と言えるのか?」ということについて考えます。もっと具体的に言えば、「知るとは何か?」「誰かが正しいと信じることは本当に正しいのか?」「知識になるための構成条件」など、知識に関する根本的な問いです。 形而上学や認識論では、「どこまでが自分自身のアイデンティティなのか?」「どういう性質を持って私自身が私になるのか?」「自分の内と外の世界について」などについて考えました。ずっと当たり前だと思っていたことを新たに理論を用いて考えるので、今までの前提がまた揺らいだような感覚になることも多くありました。 「哲学を学ぶ」と聞くと、有名な古代ギリシャの哲学者などのアイディアを学ぶのを想像するかもしれませんが、実際はもっと論理的に話が進み、知識的な学びはごく一部でした。実際この科目では、哲学者の名前に沿って学ぶのではなく、アイディアや理論ベースで学ぶ現代的な手法をとっているのが特徴的です。1年間の哲学の授業を通して、いまだに私は「プラトンやアリストテレスが何をしたか?」「一番お気に入りの哲学者は誰か?」などといった質問にははっきり答えることができない状態です。 しかし、それより先に哲学的な問いに対して自分で考え議論し、論理的に自分の考えを構築する力を身につけられたと実感でき、それが最もKCLの哲学の授業で気に入っている点です。 Political and Economic Philosophy(政治哲学・経済哲学) この科目は1学期の間だけ学んだ科目です。名前の通り、政治・経済のテーマを哲学的なアプローチで考える科目でした。例えば、「政府はどこまで介入するべきなのか?」「平等と自由のトレードオフ」「富の分配は何を基準に決めるべきか?」などの質問について考えました。実際の哲学の授業で学んでいることを、現実の政治・経済に応用するような学びだったように感じます。 例えば、実際に私は民主主義は良い政治体制だと思っていましたが、この授業では「何を持って民主主義をよしとするのか?」ということも考えたので、新鮮に感じ楽しかったです。 Quantitative Methods(定量的手法) 最後に定量的手法です。このQuantitative Methodsという名前ですが、統計学を基礎にしたデータ分析の授業と言った方がわかりやすいかもしれません。確率や統計、Stataというデータ分析や統計処理を行うツールを使って、コーディングを学びながら、実際にデータを分析するツールにも慣れていきました。学期末にはStataを使って与えられたデータを分析するコースワークもありました。 Quantitative Methodsで出されたデータ分析のコースワーク この画像はコースワークのうちのStataを使った流れがわかるようにコマンドを書いたファイルです。これとは別にStataを使ったデータの分析結果を書くファイルも提出しました。 政治学や経済学は社会科学の分野であり、社会科学自体が「社会やその中での現象を“科学的な手法”を用いて客観的に解明する」学問分野であるため、定量的手法をPPEの1年次必修として組み込まれているのかなと感じます。 キングスカレッジロンドンのPPEで1年目の学びを通して PPEでの最初の1年は、大変な時の方が多かったように感じますが、それでも多くのことを幅広く学ぶことができ、充実した学びでした。毎回の授業の分野がガラッと変わるのが普通なので、複雑に感じることもありましたが、1年次での学びを基礎に、2年次以降、もっと深く学びたいことを絞っていけるのがとても楽しみです。 キングスカレッジロンドンのキャンパスがあるロンドンの景色 KCLのPPEについて特に気に入っているのは、哲学モジュールが知識習得よりも、「考えることそのものを鍛える」方向で授業が進んでいったこと、そしてPPE生向けの独自科目があることで、単なる入門ではなく、PPEらしい横断的な学びを1年生から経験できることです。セミナーも1クラス約10人と規模が小さく、ディスカッションに参加しやすいのも良かったです。どのセミナーでも、学生自らが学んだ知識をもとに議論することができました。 1年生での学びを通して、PPEでは単に知識を得るだけでなく、「社会をどう見るか」「どう考えるか」を深めることができると感じます。ちょうどこの春は2年次のオプショナルモジュールを選ぶ時期なのですが、これから2年生でさらに学びを深め、より専門的なテーマに取り組めるのが楽しみです。 最後まで読んでくださりありがとうございました。これからPPEや似たような社会科学分野に進もうとしている方にとって、実際の学びやイメージが少しでも参考になれば嬉しいです。皆さんの挑戦を応援しています! キングスカレッジロンドンGlobal Politics and Social Sciencesのファウンデーションコースで履修した授業や学部への進学方法についてはこちらをご覧ください↓ https://passporter-media.com/articles/41/ 日本の高校からキングスカレッジロンドンのファウンデーションコースへの進学についてはこちら↓ https://passporter-media.com/articles/30/ https://passporter-media.com/articles/49-kcl-foundation/

King's College Londonに入学!新入生の1週間どう過ごした?

こんにちは、キングスカレッジロンドン(KCL)のAyanoです。 私が通っているKCLでは、実際に授業が始まる週の前に、1週間「新入生オリエンテーションウィーク」のようなものを設けています。この週では自分のコースの説明会や、サークルを紹介するWelcome fairをはじめとした大学のイベントがたくさん開催されていました。今回はロンドンに到着してからの最初の1週間をどう過ごしていたのかを紹介していこうと思います。 キングスカレッジロンドンの最初の1週間 大学寮の入寮日は、オリエンテーションウィークが始まる直前の週末でした。学生のほとんどがこの週末に入寮するため、寮内でのウェルカムイベントもこの週末にありました。アイスブレーカーや、ピザパーティーなどがあったと思います。また寮は早期入寮することもできます。 キングスカレッジロンドンのAtlasに入寮! 入寮してからは日用品を買ったり、持ってきた荷物を片付けたりする必要があるので、大学が始まる数日前にはロンドンへ来ておくといいのかなと思います。入寮日に寝られるように、寝具や枕などは事前にオンラインで注文し、入寮日までに届くようにしておくのがおすすめです。 オンラインで注文しておいた荷物 寮のルーフトップからの景色が綺麗だったのがお気に入りです! 大きめのスーパーが近くにあれば、食料品だけでなく、フライパンや食器などのキッチングッズのほか、タオルなどの日用品も売っていますし、今はロンドン中心部にIKEAもあるのでおすすめです! コースの説明会とオリエンテーション 最初の1週間では、どのコースも説明会のようなものを行います。オンラインと、キャンパスでやるものがあります。私がファウンデーションの時は、説明会はオンラインで、その後に対面でオリエンテーションイベントがありました。1年後の学部課程の説明会ではキャンパスで行われました。 対面のオリエンテーションで配られたお菓子 キングスカレッジロンドンのコース説明会 ファウンデーションの時は学部課程の進学までの流れを中心とした説明でしたが、学部課程の説明会では3年間のコースを通しての説明で、卒論の流れや、交換留学についてなども説明がありました。まだ授業が始まっていない時期なので少し緊張もありましたが、説明会に参加して「いよいよ大学が始まるんだな」という実感が湧きました。 学生証の受け取りと事前の予約手続き 学生証の受け取りは事前に予約する必要がありました。学生証受け取り予約にはイギリスに到着していることを証明するため、パスポートのスタンプや航空券を大学側へ送った気がします。 新学期の間は学生証がなくてもキャンパス内に入れるように手続きをするブースがあるので、それがキャンパス内にあるうちに学生証の受け取りを済ませておくと楽かなと思います。 学生証をもらいにキングスカレッジロンドンのキャンパスへ! キングスカレッジロンドンの学生証 キングスカレッジロンドンのWelcome fair 新学期に開催されるWelcome fairにも参加しました。これはSociety(サークル)などが集まってブースを作り紹介している新歓のようなイベントです。KCLには約400のSocietyがあります。スポーツの他、文化系やアカデミックなものもあります。 気になっていたサークルがあればこのWelcome fairで話を聞くこともできますし、私は行くまで知らなかったサークルも見つけたので面白いなと思いました。 キングスカレッジロンドンのWelcome fairの様子 キングスカレッジロンドンJapan Societyのブース キングスカレッジロンドンのWelcome fair会場に入るまでの長蛇の列 これはキャンパスではなくイベントスペースを借りて開催され、無料のチケットを事前に予約しておく必要があります。私は2、3週間前に予約していたのですが、ロンドンに来てからの予約だと売り切れになってしまうことがあるので、事前に予約しておくといいと思います。 またスポーツ系のサークルを中心に新学期が始まって最初の数週間はメンバーシップを購入しなくてもテスターのセッションやレッスンに参加することができます。その宣伝もここで行われていました。 最後に 最初の1週間は授業がないとはいえ、ロンドンでの新生活に慣れるのに大変だったなと思います。イベントや、荷物の整理など思っていたよりも忙しく過ぎていきました。新しい環境に慣れる時間でもあり、大学生活が始まる前の準備期間としてとても大事な1週間だったと思います。オリエンテーションウィークのイベントをうまく活用して、大学生活のスタートを楽しんでほしいなと思います。 最後まで読んでいただきありがとうございました!みなさんの留学を応援しています! https://passporter-media.com/articles/49-kcl-foundation/

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